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夜のピクニック
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夜のピクニックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全414件 341~360 18/21ページ
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で、この本を読む人は2通りに分けられる。 一つは日本人の大多数である『ファンタジー的小説』としてこの本を読む人。もう一つは根底にあるノンフィクションの上に登場人物の色々な行動や心理状態を感じながら読む人である。実はこの本は一種のノンフィクションだ。もちろん登場人物はフィクションだしや高校の名前や『歩行祭』という行事名などは実際とは変えられているが、この行事はこの舞台となる高校では実際にに今でも行われているのである。皆様のNHKのローカルニュースでもやっていた。そして、後者の読者にとってはこの『歩行祭』をこの本を読むことによって追体験するのである。 まあ、この本、私にとてはこの行事を体験して無い人と違う思いで読んだことは確実。でもそれが普遍性を持つのはよいことだよ。みんな読んでみて。 | ||||
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~爽やかな青春小説です。高校生活の24時間のイベントをリアルタイムで、彼と彼女の視点から描いています。途中「ものには順序ってものがある」として、その世代や、年齢に合った読書や体験について語られます。まさにこの小説はそうなのかもしれないと思わせるものです。中高生もしくは、過ぎて間もない大学生が一番楽しく読めるんだと思います。正直~~、シンクロしきれなかったのは、自分が中学/高校生でないからかもしれません。だって出てくる高校生たちはスーパー過ぎるんです。無口で長身のイケメン、帰国子女、才色兼備のお嬢様にロックオタク。あくまで外側の設定なんだけど。~ | ||||
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全国書店店員が選ぶ、もっと売りたい本ベスト10 全国本屋大賞で大賞を受賞した作品。 いま絶好調の恩田陸さんが書いている本です。 毎年、修学旅行のかわりに行われる歩行祭。 それは、朝の8時から次の日の8時まで、数回の休憩を挟み 夜通し歩き続けるという学校の行事。 高校生活最後の歩行祭で行われる登場人物たちの心のふれあい 青春時代の恋愛、友情、家庭の問題などを主題に書かれている本です。 修学旅行の夜に夜通しみんなで話続ける。それを歩きながら行う みたいな話w 読み終わったあとの感想をいえば、これは、できれば普通高校にいった状態で読みたかったかも。 自分は少し違う学校に行ったから、ほんの中の世界がわかりにくかったってのがあるかも。 文章は比較的簡単で、文章なれしてない人でも気軽に読める作品ってかんじ。 会話文が多く、地の文が少なくて さくさく話が進んでいきます。 それなりに厚い本なので、長いかなと思うけど、テンポ良く話が進んでいくので、それほど長く感じられないくらい、スラスラ読んでいける本でした。 読み終わったあとは、ものすごい感動ってのはないけど、読み終わって残念って感じが味わえるかんじ 個人的にはお勧め | ||||
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本には読もうと思っていながら読みそびれる本がある。この本もかなり時間を要して読むことになったが、読んで良かったと思える1冊だった。高校3年生の登場人物達が、学校の年中行事100km夜間走行で過ごす一晩。高校生活も秋になり、この行事が過ぎると受験1色になる直前。今しか出来ないことをしたい気持ちと、しなければという焦燥感。その気持ちが思い出作りとして恋愛を擬似体験させたり、反対に別れを決意させたりする。苦しい気持ちも、嬉しい気持ちも、ともに同じ時間の筈なのに、長く感じる辛い時期。100kmの夜間走行も、受験も今はしんどくても振り返れば一瞬の出来事。一晩のなかで、かなりドラマティックな関係といえる異母兄弟の西脇融と甲田貴子。この二人の歩み寄りを中心にして流れる時間。読後、この物語の世界から暫く抜けれなくなる1冊。読んで良かった。 | ||||
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そろそろ中古市場に出回ってきたので読みました(邪道)私は、Q&Aとか、ドミノとかで恩田陸に入った口なので、正直言うと、これはつらかった。多分、この小説は、男の主人公ってジャニーズだとあれね。とか配役して読むのが本道なのでしょう。(もちろん女の主人公は読んでいる婦女子です)その意味では、1位になるのもうなずけます。(今、一番小説を読んでいるのはそういった婦女子ですからね)物語は、単純に言えば”ロミオとジュリエット”形式で、”結ばれぬ強い絆”が主題でしょうか?最終章で、著者自身が『これって少女まんがだよね』とカミングアウトしている通り、少し気恥ずかしい物語で、他の方が、吉田秋生と比較していましたが、なるほど、読後の真っ直ぐな清涼感は似ていると思いました。十代の時に読んだら、印象が変わったかもしれません。(しかし、十代を過ぎたからこそ読める物語でもある)これが爆発的に売れたせいで、また直木賞が遠のきましたが、東野圭吾とどちらが先に取るか、また別の興味が出てきました。 | ||||
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悩み、葛藤し成長していく・・・若いっていいなあと素直に思えた。本の中の夜明けとともに、さわやかな明け方の空気を感じ、未来に向かっていく彼らの姿が見えるようだった。 | ||||
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なんていうのかな。漫画家でいったら吉田秋生さんのようなうまさでしょうか。「桜の園」とか「ラヴァーズ・キス」とかああいう感じを文字で作り出せる作家さんだと思います。自分の地味だった学生時代も大切な時間だったんだと感じさせてくれる作品です。 | ||||
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「大人の優しさって、引き算の優しさなんだ」レイモンド・チャンドラーが描くフィリップ・マーロウの台詞みたいで気に入ってます。読んだ後のすっきり爽やか爽快感保証済。 | ||||
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わたしが恩田陸の作品を読んでいつも感じることは、”劇中劇”っぽさです。登場人物が誰かに見られていることを意識して喋ったり、行動している感じがするのです。SFやファンタジーという分類に入らないこの作品でも、なんとなく現実感がなく、夢の中の出来事に感じました。といはいえ、それが悪いというわけではなくそこが”恩田陸”の特徴なんだなと、この作品を読んで強く思いました。私事ですが、同じような行事を高校時代に経験しています。なのであの疲労感は想像がつきます。私の場合は次の日、模試があり登校しました。早く終わった人は答案を提出して教室を出ても良いのですが、男の子も女の子もみな膝がガクガクしていて普通に歩けず、机につかまりながらようやく前にたどり着くという感じでした。教室にいる生徒はもちろん試験官の先生も笑いをこらえていたことを、20年たった今でもよく覚えています。 | ||||
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高校の行事として行われる夜通しの歩行会に、わだかまりを抱えた同い年の異母兄妹が和解するいきさつを絡めながら展開する青春小説、といったストーリーです。 さまざまな賞を受賞しているだけあって、すごく面白いです。青春時代特有の、憧れ、潔癖さ、もどかしさなどが生き生きと描かれていて、特にこうした「夢見る頃」を通り過ぎた自分のような者にとっては、何とも言えない甘酸っぱさや懐かしさを感じました。またハッピーエンドで幕を閉じるストーリーですが、全ての結果を描かず、逆にある種の始まりを匂わせた終わり方で、読者には一層強く余韻が残ると思います。 基本的に凄くいい小説で文句はないのですが、登場人物の爽やかさや毒の無さが少々気になりました。登場人物たちは絵に描いたような爽やかで、心優しい人ばかりで、彼らの挫折や陰りすらも本人たちに更なる彩りを与えていて、この辺に今ひとつリアリティがないかなあ、と思いました。そこが残念といえば残念なのですが、このことを差し引いても良くできている小説だと思います。恩田さんはこういう話を描くのが本当にうまいですね。私は他に常野のシリーズとネバーランドがお気に入りです。 | ||||
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絶えず、その存在が気になりながら、いざ、店頭で本をパラパラとめくってみる内、何故か購入するのを逡巡してしまう、そんな体験ってありませんか?私にとって、恩田陸は、正にそんな作家であった。今回、その扇情的な帯(笑)につられ、遂に購入、早速、一読してみたのだが、、、。確かに、上手い!「歩行祭」という“非日常な空間”の中で、思春期の多感な時期に居る若者たちの心の揺らめきが、貴子と融の特別な関係を縦軸に、その周辺の友人たちの関係を横軸に、たおやかに描かれる。これといって、ドラマチックな出来事などないにも拘らず、それが、十分にスリリングでエキサイティングなのは、青春期の心の葛藤を描いている事もあるが、やはり、作者の筆力のすごさであろう。私もまた、忘れ去っていた記憶が甦り、とうの昔に失くしてしまった“何か”を喚起させられた。でも、何かが物足らない。他のレビュアーの方が喝破した様に、それは、登場人物たちが、やはり、「優等生」過ぎる処であると思う。あまりに、口当たりが良すぎるのだ。青春とは、もっと、“屈折”や“怒り”や“切なさ”や“激しさ”があるものではないか。今作は大変面白かったが、私は「歩行祭」などツマラナイと不貞寝を決め込む者や、この学校に入れなかった者の“ドラマ”もまた、読んでみたいと思うのだ。 | ||||
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なぜ、この本が「本屋さんが薦める1位」なのか興味を持って読んだ。読み終えて何となくわかった。本屋さんたちはやっぱり本が好きなんだ。こういう本を商業主義に走ることなく、若者から中高年に至る多くの人に読んでほしいと思う気持ちに少しホットした。特別なドラマや事件が起きるわけでもなく、1昼夜を通して80キロを歩き抜くという高校生活最大のイベントのスタートからゴールまでを通して、友情や恋愛、家族、これまでの自分の人生、そしてこれからのことについて悩み真剣に向き合う若者の姿が描かれている。たった一晩なのに、友と肩を並べ夜通し歩くことがそうさせるのか、深い夜の闇がそうさせるのか、これまで長い間こだわっていた心のわだかまりが、ひとつひとつ分かり合え、そのたびごとに成長していく若者の姿が実に羨ましい。特別なことではないのに羨ましい。これを読んだ若者はリアルタイムに憧れを抱き、中高年は自分の青春時代を懐かしみ、現実の世界で生きている今の自分との差を無情に感じることだろう。だけどそれはやむを得ないことなんだと思う。大切なのは最後まで歩き通すということなんだから。誰もが心の一番奥深くにもち続けていてほしい淡くせつないもの。決して失ってほしくないものがこの中にある。だから多くの人に読んでほしいと思ったのだろう。本屋さんはいい人なんだ。 | ||||
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高校最後の一大イベント、歩行祭。修学旅行の代わりにあるというこの行事。ただただ、80キロの道のりを歩くというそれだけのことだが、生徒たちは、語り合い、大切な人と寄り添いあい、ゴールをひたすら目指す。修学旅行では絶対味わうことのできない、達成感、長い時間をともに過ごすことで得られる友情のありがたみ、、。自分にとっては遥か彼方昔になってしまったこの時代を、懐かしく思い起こしました。あの頃は人生のうちで一番燃え盛っていたなぁ、と。そして傷付きやすかったなぁ、と。何も「事件」のようなものはおきず、淡々としたすすみに、前半は少し読み進みにくかったけれど、後半になって彼らと一緒に歩いているかのような錯覚に陥り、「この大切な時間が終わらないで欲しい」とまで、思っている自分がいました。私自身、高校時代、30キロを歩く行事があったのですが、あれこれ理由をつけ、2回さぼった事を、この本を読んでつくづく後悔しました。 | ||||
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高校の行事として、夜通し歩く、それだけのシンプルな設定なのに、登場人物の人生や、考え方などがしっかりこちらに伝わってきて、読み応えがありました。夜明けとともに、ゴールが近づき、お話も終わっていく、そんなストーリーに読んでいる自分までが、一緒に歩いているような錯覚がありました。自分自身も高校生のころ、競歩大会で30キロ歩いた思い出があります。あのころの懐かしさ、友達との関わり、そんな切なくなるような思いをもう一度味わうことのできた一冊でありました。 | ||||
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著者の作品は三作目だが一番良かった。 「学校生活」という社会とは隔離された特殊な時間の中で、夜通し歩くという通常ではちょっと考えられないイベント北高鍛錬歩行祭こと「夜のピクニック」。 この物語の中で劇的なことは起こらない。登場人物たちが様々な事を思い巡らし、それを実行にうつす。時は確実に刻まれピクニックが終わりを迎えたとき・・・ 華やかな物語ではない。だけれど、そんなものよりもはるかに大切なもの・・・そんなものを与えてくれた本だった。 本屋さんが多くの人に読んでほしいとしたのも納得がいった。 | ||||
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同じ学校で、しかもクラスメートであるにも関わらず一度も口を聞いたことも無い異母きょうだい。高校生活最後となる行事「歩行祭」で彼らとその友人達がおりなす会話や出来事を通して、思春期の若者達の生活や考え方、そして登場人物たちの人間ドラマが巧みに描かれている。若さの持ついろいろな側面、未熟さ、純朴さ、真面目さ、そういったものが嫌味なく描かれているのが多くの人に好感を持って受け入れられるのではないでしょうか。忙しい生活に追われる現代の大人達も、今はもう忘れかけている青春時代の考えや出来事が思い出されるのではないでしょうか。 | ||||
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「夜のピクニック」この本は大人の為の青春小説だと思う。現役高校生が読むよりは、大人になってから読んだほうが、味わい深いだろう。自分が高校生のころ、やせ我慢をしたり、虚勢をはったりしていた気持ちを思い出した。 主人公の在籍する北高は、朝8時から翌朝8時まで歩く「夜間歩行」という行事がある。主人公の甲田貴子と西脇融は、歩きながらいろいろなことを考え、友人と語り合う。この二人は同級生には話せない秘密を共有していたが、普段は口を利いた事もなかった。相手を理解したいと思いながらも、事情があって近づけなかった二人が、友人を通して新たな関係を築いていく、というストーリーだ。 この話は登場人物が生き生きと描かれていて、とても魅力的だ。必死に強くなろうともがいている融、なにもかも受け入れようとしている貴子。また二人をとても大切に思っていて、行動を起こす友人たちの姿がいい。凛とした美和子、自由なようで古風な杏奈、不器用な忍など、共感できるキャラクターがたくさんいる。『友人のために何かしてあげたい。』と一生懸命考えている仲間たちの姿が眩しい。それにおもしろいクラスメートの言動も、クスリと笑わせてくれる。 主人公が自分を他人と比べてたり、コンプレックスに悩んだりする姿を見ていると、自分の高校時代を思い出して、懐かしい気持ちで胸がいっぱいになった。また主人公と同じように、時間を共有した友達がいて、今でも繋がっているのは、とても幸せなことだと感じた。 「あの頃は楽しかったね・・」そんな気持ちにさせてくれる物語だ。 | ||||
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高校生モノということで、かなり今の私とはかけ離れた年齢の物語ってことで、最初はなんとなく読んでいた。でもそれが、だんだん引き込まれていくんですよね。これが。音も立てずジワジワという感じでこれがまたニクイです。知らないうちに、読む速さがだんだん速くなっていって、終わりのほうに来たら、「もうこれだけになっちゃった」という感じでした。まるでもう夏休みが終わってしまうような。これは一体どうしたことでしょう。鼻でくくっていた最初の感はどこへ行ってしまったのでしょう?やられました。そして別の恩田陸を読みたくなりました。 | ||||
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裏表紙のあらすじが本当に面白そうだったことと、過去に連載されていたので、一気読みしなくても毎日すこしずつ読めるということが決めてで読んだ本ですが、理屈抜きで面白かったです。男女数人の主人公達がとても魅力的で、高校生にも、それくらいの子供を持つ親にも、是非オススメする1冊です。さすがは本屋が薦める本だけのことはあり、読み終えた後はまるで自分が走りきったような満足感を得ることができました。自分なら誰と走りたいだろうかということを考えると、友達というものについて深く考えさされる作品でもあります! | ||||
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青春と聞けば、イメージとして浮かぶのは、たいていの人は高校時代なのではないだろうか。青春の核ともいうべき高校時代最後の行事、歩行際というイベントを軸に進行する物語です。一夜のイベントで登場人物たちの3年間を書かなければならないわけですが、彼らの3年間は読者の私にも伝わってきました。そういう点では描写はしっかりしています。ただ一つ誠に勝手ながら難点をつけさせてもらうとすれば、作中の人物たちの会話に鋭さが足りないような気がしました。青春と呼ばれるものを現在体験している人たちは、本書によって自分の残したい青春像を描けるかもしれないし、青春と呼ばれるものを過去に持ってる人は、青春を思い出し懐古的な感情を感じ得るきっかけを与えてくれる本ではないかと思います。 | ||||
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