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プラスティック
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プラスティックの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.64pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 21~40 2/3ページ
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| 岡嶋二人の作品は猛烈に好きだが、井上夢人になってからの作品はそれほど・・って人も結構いるかと思うが、本作はSF色は強くなく、ミステリー仕立てのプロットをなぞっているので、かつての岡嶋ミステリーにハマった人にも比較的違和感なく入っていける井上作品だと思われる。 フロッピーに書きこまれた複数の人物の一人称のみで話が展開するので、普通の小説文体とはやや異なっているが、これだけの表現的技巧に挑戦しながらも、非常に読みやすく、筋も理解し易い。改めて井上氏の文章力の凄さを実感した。 ミステリー仕立てと言っても純粋なミステリーではないし、途中でオチは分かってしまうが、それでも面白い。 似たようなネタを後にハリウッド映画(ジョンキューザックが出ていたアレ・・・)でもやっていたが、こちらの方が早い。現在の感覚からするとあまり新鮮味はないネタだが、発表当時のことを思えば、やはり井上氏の先見性に脱帽する一作である。 | ||||
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| というところから始まる、殺人ミステリーです。 目に映る世界は、どうあるべきなのか。 それを考えるための話です。 その人物への急務は、「全部の世界」を愛することでした。 下手なことを書くとネタバレなので、こういうことしか書けませんが。 相変わらず、この著者の文章は読みやすいです。 構成もさすがでした。 | ||||
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| 今までミステリーに関しては海外モノを読むことが多く、国内モノについては全く読まない期間があり、空白期間があります。最近クラインの壷 (講談社文庫)を読む機会があり、作者の存在を知りました。そこでアマゾンレビューで評価の高いものを選び、本書を購入しました。 現時点で本書を読むと半分くらいでネタ元がダニエル・キイスのあの作品だと思い当たる読者も多いかもしれません。ネタ元を知っているかどうかで本書の評価が分かれるところですが、それだけを取り上げると本書の評価を誤ります。本書はストーリーの中の謎に加えて構成にも仕掛けが用意されており、読んで初めて完成度の高さを知ることとなります。全体の構成が精密にコントロールされているため納得度が高いことがその理由だと思います。 そのため本書を紹介すること自体がネタバレになる危険性を持っています。さらに映像化も極めて困難です。昨今映像化してナンボのところがあるトレンドとは明らかに外れています。しかしその点がかえって脳の違った部分を刺激し快感をもたらします。残念ながらこれらの特徴が故に本書の良さが伝わりづらく、存在を知らないままでいる本好きも少なくないと思われるのは残念なところです。 個人的には今後井上夢人の新規参入読者としてぽつぽつと作品を読んでいこうかと思っています。 | ||||
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| 今までミステリーに関しては海外モノを読むことが多く、国内モノについては全く読まない期間があり、空白期間があります。最近クラインの壷 (講談社文庫)を読む機会があり、作者の存在を知りました。そこでアマゾンレビューで評価の高いものを選び、本書を購入しました。 現時点で本書を読むと半分くらいでネタ元がダニエル・キイスのあの作品だと思い当たる読者も多いかもしれません。ネタ元を知っているかどうかで本書の評価が分かれるところですが、それだけを取り上げると本書の評価を誤ります。本書はストーリーの中の謎に加えて構成にも仕掛けが用意されており、読んで初めて完成度の高さを知ることとなります。全体の構成が精密にコントロールされているため納得度が高いことがその理由だと思います。 そのため本書を紹介すること自体がネタバレになる危険性を持っています。さらに映像化も極めて困難です。昨今映像化してナンボのところがあるトレンドとは明らかに外れています。しかしその点がかえって脳の違った部分を刺激し快感をもたらします。残念ながらこれらの特徴が故に本書の良さが伝わりづらく、存在を知らないままでいる本好きも少なくないと思われるのは残念なところです。 個人的には今後井上夢人の新規参入読者としてぽつぽつと作品を読んでいこうかと思っています。 | ||||
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| この作品はとっても読みやすい 登場人物がそれぞれ自分の日記をフロッピーに記録し そのファイルを順番に読んでいく感じなので、話し言葉のようで読みやすかった さて中身は、というと。。。 読んでる途中で何が何だかわからなくなりました 悪い意味ではなくてね、それほどミステリーしてるってこと 頭がパニックって感じで、続きが気になって一気に読んだ作品です 後半も中盤頃から何となくこの作品に仕掛けられたモノがわかってきますが、充分楽しめました そして読んだあとすぐに読み返しました あ、ここはこうだったんだ、って この手法じゃなきゃこのテーマはここまでおもしろくならなかったと思います 素直に読み進めていけば衝撃のラストを楽しめる、オススメの一冊です | ||||
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| 話のオチは途中からある程度予想はできた。しかし、結果2割程度の正解といったところだった。話が難しい部分もありもう一度読み返したい作品。 | ||||
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| 岡嶋二人の作品が面白かったのでこの本も買ってみました。タイトルでメデューサと迷って無難な方を選びました。 結果としてメデューサの方は買わないと思います。井上さん名義での本のタイトルが折り返しにありましたが まさか・・・同じようなオチの本ばかりなのではないでしょうか? 他の方もおっしゃっているようにオチは序盤で読めてしまいます。最初の数ページの違和感で「これは・・・」と思い、 次の登場人物の手記を見て「・・・これもやっぱり」となり、90ページに来た時にはもう 「最後までどう展開するかわかるような・・・でも岡嶋二人の人なのだからどんでん返しや二転三転する展開があるはず・・・」と読み続けがっかりしました。 面白くないというわけではないと思います。読みやすいので何も考えずにさらさら読めます。 ただ、ページを繰るどきどき感がないです。このミステリーからそれをとってしまったらほとんど何も残らないのではないかなと思います。 会話が面白いわけでも登場人物が気に入って読んでいるシリーズ物でもない単品ですから。 岡嶋二人さんの復活はもうないのでしょうか。売り切れになっている本数冊とまだ買っていない本をよんだらもう二度と新作は読めないのですね。 | ||||
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| 最近、岡島二人の短編集が発売されました。久しぶりに彼らの作品を読みました。中には未読の短編もありました。 それは、ある意味平凡なミステリーではあるのですが、非常に現実感があって著者の次の作品も読みたくなります。当時、非常に好きな著者でした。もちろん全て読みました。 おかしな二人、によると文章は全て井上夢人氏が書いていたそうなので、岡島二人は解散してもその作品は続くことを期待していました。 しかし、この作品は謎が謎を呼ぶようなスリリングなものではありますが、岡島作品とはかなり作風が違っています。岡島ファンとしては残念です。私としては、もっと平凡で現実感のあるミステリーが読みたいと思っています。 残念ながら、岡島二人はもういないのですね。 | ||||
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| おもしろくて最後まで一気に読んだ。前半から中盤にかけて発生した謎が後半から徐々に明らかになっていき、最後に帰結する手法が見事だった。最初は誰が、いつ、何をしたのかよく分からず著者の思い通り混乱させられてしまったのだが、途中からある重要な事実が明らかになる。言い方が難しいのだが、まさか全員が…とは思わなかったので、驚きだった。重要な事実が明らかになったあとでも、どんな経緯があったのか十分読み応えがあったと思う。 | ||||
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| かなり序盤で展開が読めてしまいます。大昔に読んだこのジャンルの某超有名ノンフィクションとかぶってる部分が多々ありますし、オリジナリティは感じられませんでした。中盤の終わりで「実はこうでした」と読者に明かされますが、そこからラストに向けての補完があるのはこの手の話には珍しいかな、と思います。ただ全く意表をつく展開も無く、坦々と…。結局これは何にジャンル分けされる作品なのか?読み終えてもよく分かりませんが…作者さんが何を伝えたくて書かれたのか。けれど、この方の書かれる作品のテーマはとても面白いので、他の作品も読んでみようかと思います。 | ||||
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| 実母や義父からの虐待で歪みきった初美は、その現実からエスケープするために複数の「人格」を生み出してゆく。ある者は合理的に、ある者は狼狽しながらも、互いに補完しあいながら共存する「彼ら」だったが、一組の夫婦の出現によって最悪の形で歪みのトリガーが引かれてしまう…。 断っておくが、これは単なるありふれた多重人格ミステリではない。観察者たる人格・「高幡」が他の「人格達」に、各々の動きを54のファイルを収めた一枚のフロッピーに書き込ませるという前代未聞の構成が、この作品をサイコサスペンスの域を超えたものにしているからだ。後半で「高幡」によって真相がひもとかれ始めるシーンは、読んでいる自分までがあたかも初美の「人格」の一部であるかのような錯覚すら覚えかねないほどの慄然たるものである。 「人格達」の共存の限界を感じ、過去のトラウマから眠ったままの初美を覚醒させようとする「高幡」。それに対する初美の反応を、井上夢人はあえて空白にして、読者の想像に委ねている。この実験的な物語は、畢竟、最後まで最大の謎を露にすることはないまま幕を下ろすのだ。ソロになってからSF色が強くなった井上の作品の中でもとりわけ異色の一作。当作が読者に投げ掛ける後味の悪さは出色であり、評価に値するものだろう。が、彼の余りにもラディカル過ぎる試みは、私にとっては、圧倒されはしても、喜べるものではなかった。岡嶋時代を通しての売りだったリーダブルで品性のある文体が大きく変質しているのに、何よりもぎこちなさを覚える。加えて、鋭二の弟が「恭輔」とたまたま出くわすなど、余りにも偶然に頼り過ぎた全体の運びには、首を傾げずにはいられない。 冒険は大いに結構だ。井上の果敢な船出にはエールを贈りたい。だが、蛮勇が過ぎると遭難のリスクも高まる。くれぐれも無鉄砲な航行をせぬよう留意して欲しいと強く願う。 | ||||
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| 日本ミステリーの傑作中の傑作。ミステリーという枠を外し、現代小説としても最高峰なんじゃないでしょうか?トリック自体はどんな人でも半分以上過ぎたら分かってしまいますが、だからつまらないわけではなく、後半からが面白くなってきます。作者の井上夢人氏がトリックで「アッ」と驚かせようと意図しているとは思えず、54のファイルや複数主人公による進行もストーリー上の必然で、圧倒的な文章力も有ってか、主人公の不幸な過去や哀しみが上手に表現され、一言の台詞すら無い本当の主人公が浮き彫りになってくる構成は圧巻というしかありません。ラストの1ページは賛否両論が色々と有るだろうけれど、私はクールなラストに大感動しました。映像化は不可能に近く(よほど上手くやらないと、視聴に耐えられない代物になってしまう筈)、読み進めていくうちに小説ではないと表現出来ないと理解出来るでしょう。ストーリーは似ていないけれど、何処となく我孫子武丸の『殺戮にいたる病』を彷彿とさせます。解説も秀逸。 | ||||
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| ある意味井上夢人という作家の特質が如実に出ている作品。 それは、読者にとても「優しい」ということだ。 文章は平明で読みやすく、メインとなるトリックも最後まで引っ張ることのできた読者は驚きを十分に堪能できるであろうし、早い段階で気付いた読者に対しても、自分の考えを確認あるいは敷衍しやすいよう解りやすく伏線を張り巡らせラストまで澱みなく導いてくれる。 この作家は作品のトリックや構成のもたらす効果・驚きを無意味に隠そうとしない。 不要な目くらましやペダントリックな言い回しで読者を幻惑しようともしない。 逆にいえばそれは ぶれのない自信の表れでもあるし、確固たる実力の証ともいえる。 この作品のラストも、トリックの向こう側にあるものを感じて下さい、という作者のメッセージがいやみなく私たちの胸にひびく仕上がりになっている。 | ||||
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| 出張中の夫の帰りをひとり待ちつつ、ワープロの練習を兼ねて日記をつけている主婦・向井洵子。彼女の周辺で奇妙な出来事が起こり始める。誰かが彼女を狙っている?それともおかしいのは洵子のほう?次々にあらわれる矛盾。混乱。殺されたのは誰?一体なにが起こっているの!? 最高におもしろいです。読み出したら途中やめるなんで絶対にできない。就寝前の読書用には決してしてはいけません。 この手の話は結構多いし、中盤から結末の予想はなんとなくつくけど、高幡英世まで・・・だったとは思わなかった! そしてファイル54のページ、すごく効いてて深い余韻へとつながっている。ここを埋めるべきなのは、読んでいるあなたかもしれない・・・。いいね!うまいね!作者の手腕に感動してにんまりしてしまう。 文章のテンポがよく、読んでいて気持ちがいいので、結末を知っていても何度も読み返してしまう本です。 | ||||
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| 序盤から、読めば読むほど混乱してくる厭らしい展開で、何が真実なのか、誰が何をしているのか、自分が馬鹿になってしまったような錯覚に陥ってしまいます。中盤過ぎに明らかになるひとつの事実によって、謎が氷解していきますが、最後までテンションは下がることなく続きます。お約束といえばお約束のメイントリックですが、最初から最後まで良く考えられた作品です。 | ||||
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| 1枚のフロッピイディスクの中に様々な人間のファイルが収められていて、読者がそれを読んでいくという形で物語が進行していく。はたしてだれがどんな目的で事件を起こしたのか?しだいに真実が明らかになるとき、意外な展開に読者はきっと、あっというに違いない。結末は・・・どうか自分の目で確かめてください。 | ||||
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| 井上夢人は「メデュサ鏡をごらん」につづいての二冊目であるが、「メデュサ...」とはまったくタッチがことなる。この人は多才な人で1、2冊で固定的な印象をもてる作家ではないようだ。普通のマンションに住む平凡な主婦が不可解なできことに巻き込まれる。本格ミステリーのタッチを十分に味わえる緻密な展開に、フロッピーに残されたファイルを一つ一つ開けていくという心地よい閉塞感が手伝ってどんどんひきこまれます。そして最後は完全に説明がつく内容で終わるのだが、余韻が残り、「プラスティック」という意味を理解させられる。考えてみればわれわれもプラスティックなんだよな。星4つは、ちょっと僕には地味すぎたから。でも内容そのものは十分星5つです!もういちど最初から読み返したくなる作品。 | ||||
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| ある殺人事件の顛末が交互に人称を変えながら進んで行きます。結末はほとんど予想通りだったので個人的な衝撃度は低いです。これは読者のミステリ経験に大きく依存するタイプのトリックで、○原○や、○○○○彦のミステリを何作か読んだことがある人なら、まず(しかもかなり早い段階で)真相を看破できると思います。ただ、先に書いたこの構成を取った必然性まで含めて綺麗にまとめたことや、リーダビリティに関してはさすがです。トリックだけ見れば失敗なのかもしれませんが、テーマを主張するために作られて仕掛けとしては充分活きており、小説として読中、読後感は悪くありません。 | ||||
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| 54のファイルが語る物語。同じ人物が間隔を空けて語る。時系列も分からない。54のファイルを自分で構築し、物語を形成する。オチは気にしなくていい。すぐにわかるから。それより、1つの小説をパズルのように組み立てることを楽しもう。ただ読むのではなく、同じ人物が前に何を語っていたかを思い出しながら読んでみよう。ちょっと変わった物語。 | ||||
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| 主婦・向井洵子の綴った不可思議な出来事の日記から始まるフロッピーディスク。そこから始まる事件の数々。内容説明が難しい作品なのだが、正直に言うと、途中から結末が読めてしまった。堂々と伏線が張り巡らされているし、ちょっとこの手の作品を読みなれている人ならば気づくんじゃないかと言う風に思う。じゃあ、つまらないのか、と言えばそういうことはなく、序盤の不可思議な出来事から、加速度的にストーリーが進行していくテンポの良さは秀逸。 | ||||
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