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邪魔



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【この小説が収録されている参考書籍】
邪魔
邪魔〈上〉 (講談社文庫)
邪魔〈下〉 (講談社文庫)

邪魔の評価: 4.03/5点 レビュー 125件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.03pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全95件 61~80 4/5ページ
No.35:
(4pt)

男と女の壊れ方

平凡な日常が小さな事件により壊れていく。
その壊れ方は、男と女では全然違うのねという点がおもしろい。
女はとまどいながらも、どんどん強くなっていく。主人公の主婦は、痛々しいほどむごく、落ちて、壊れていくのだが、それでも生きる力に満ち溢れている。
反対に男は無意識にどこかに逃げようとする。遊びに、女に、妄想に、留置場でも。
平凡な生活から、社会の邪魔者へ。滑稽で一生懸命な人間に、どきどきしながら、一気に読める。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.34:
(4pt)

人間て・・・

旦那のしでかした放火事件を知ることをきっかけに、
主婦が平穏な家庭生活の道から外れていくという話。
というか、主婦自ら立て直そうと繕うが逆にどんどん
転がり落ちていくような話だった。
平穏な家庭の主婦がどんどん変わっていく様が良く描かれていた。
普通、男性の作家が女性の心理や行動を描く時、女はそうじゃない、
そういう行動はしない、そんなに格好良くないとか、的が外れた描写が
多いことがあるのですが、この奥田ストーリーでは主婦の心理や生活を
よく知ってるなと感心したぐらいです。最後の主婦の変わり様や、
しでかした事には「え、そこまで・・・」と思いましたが、
家庭を守る為ならこんなにも変わっていくのだろうと妙に納得してしまった。
そしてストーリーに欠かせないのが九野刑事でしょう。
最愛の妻を亡くしたのをきっかけにこの人の精神も何かが崩れていた。
放火事件を担当するという役割の中で、九野自身のストーリーもうまく
織り込まれている。人間というものは何かのきっかけでこうも普通の
精神の世界から外れてしまうんだなと、特に後半は興味深く読み終わりました。
九野刑事の義母の存在は何だったのだろう?と、
最後まで興味を引かれて一気読みです。
主役の主婦のストーリーも良かったが、九野刑事のストーリーはこの本には
欠かせない要素となっています。読後感は星4〜5ぐらいはいってます。
邪魔〈下〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈下〉 (講談社文庫)より
4062739682
No.33:
(4pt)

人間て・・・

旦那のしでかした放火事件を知ることをきっかけに、

主婦が平穏な家庭生活の道から外れていくという話。

というか、主婦自ら立て直そうと繕うが逆にどんどん

転がり落ちていくような話だった。

平穏な家庭の主婦がどんどん変わっていく様が良く描かれていた。

普通、男性の作家が女性の心理や行動を描く時、女はそうじゃない、

そういう行動はしない、そんなに格好良くないとか、的が外れた描写が

多いことがあるのですが、この奥田ストーリーでは主婦の心理や生活を

よく知ってるなと感心したぐらいです。最後の主婦の変わり様や、

しでかした事には「え、そこまで・・・」と思いましたが、

家庭を守る為ならこんなにも変わっていくのだろうと妙に納得してしまった。

そしてストーリーに欠かせないのが九野刑事でしょう。

最愛の妻を亡くしたのをきっかけにこの人の精神も何かが崩れていた。

放火事件を担当するという役割の中で、九野自身のストーリーもうまく

織り込まれている。人間というものは何かのきっかけでこうも普通の

精神の世界から外れてしまうんだなと、特に後半は興味深く読み終わりました。

九野刑事の義母の存在は何だったのだろう?と、

最後まで興味を引かれて一気読みです。

主役の主婦のストーリーも良かったが、九野刑事のストーリーはこの本には

欠かせない要素となっています。読後感は星4〜5ぐらいはいってます。
邪魔〈下〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈下〉 (講談社文庫)より
4062739682
No.32:
(5pt)

人生ってここまで簡単に壊れていってしまうものだろうか

とある放火事件をきっかけに、どんどん悪い方へ人生が転ってゆく主婦と刑事の話。
主婦はなんとか「放火事件」をなかったようにしようとガンガン道を踏み外していくし、
刑事はその事件に関わることで振り回されるように人生を壊していく。
中盤からの二人はもう「見てらんない!(正確には読んでられない)」状態。
どんどん悪いほうへ悪いほうへ壊れていく。わたしは目を覆う指の隙間から読んでる状態。
この二人、特に過去悪いことをしたわけでもなし、なんでこんな目に合わなければならないのか。
でも、だからこそひとごとではなく、簡単にわたしたちにも起こりそうな出来事なのが怖い。
事件を起こした犯人、ことを起こした原因「以外」の「巻き込まれる人々」の話なわけで、
いつわたしたちが巻き込まれてもおかしくない。そういう意味でこの2人の顛末、とても後味が悪い・・・。
でも、読み物としてはとてもおもしろかったです。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.31:
(5pt)

奥田流

とにかく話の展開が早くて面白いですよ。奥田英朗さんのよさは同時進行で起こる事件の展開の早さにあると思います。飽きずに最後まで読めます。現代作家として最高です。
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4062739674
No.30:
(5pt)

心の行く末が知りたい小説

本書は『最悪』同様疾走感に溢れる犯罪小説で、著者の作品の中で二作は同系列のものとして並べられるが、発表順にどおり『最悪』そして『邪魔』と読まれることをお勧めしたい。むろん反対のご意見もあるのは承知の上だが、個人的にはその方が著者のこのジャンルでの進化・深化が味わえると思う。
大雑把に違いを述べるならば、『最悪』が主人公たちの境遇と事件の行く末が気がかりで読むのをやめられない小説なのに対し、『邪魔』は主人公たち(夫の放火疑惑で追い詰められる主婦恭子、過去に深い痛手を負った刑事九野)の心の行く末を見届けたい小説である。
夫への疑念と恐怖、執着心や意地など、さまざまな感情を養分としたかのような恭子の変貌、壊れっぷりはなかなかの迫力だ。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.29:
(4pt)

最後はほっとする。

 最後はほっとする。収まるべきところに収まるから。
 でも中盤から後半にかけて。読んでいるこちらが暗くなってくるほど、やる気がなくなるほど、登場人物はみんなうまくいかなくなる。みんな一生懸命自分の信じる道を進もうともがいているのに。決してそれは間違ってはいないのに。最初のパーツとなる部分でほんの少し位置がずれてしまったがために、人生がぐらんぐらんと揺れる。その様に凹む。。。
 人生こんなものなのか?そうすると自分もいつ踏み違えるかわからない。気をつけよう。。。
邪魔〈下〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈下〉 (講談社文庫)より
4062739682
No.28:
(5pt)

文章中に「邪魔」が出てくるとヒヤリ

シンプルだけれど深い題名だ。いろんな場面で「邪魔」が出てくる。もしかすると、もとい確実に、世界は邪魔だらけなのだ。唸りながらそのことを突きつけられた。地味な物語だけれど、そのリアリティの蓄積が沸点を越える間際になると、恐ろしいほどのスピード感が出てきて目が離せなくなる。主要登場人物の丹念に書き込まれる心情に呑み込まれ、まるで先の読めない展開に眩暈を覚えてしまう。身近なところに潜んでいる「青天の霹靂」に翻弄される人間の悲しさ、切なさが痛切に伝わってくる。開き直りなのかどうかわからないけれど、そこから狂気への転落は紙一重なのだ。誰がそれを非難できよう。何度となく出てくる手の平を返したような人間の変貌に戦慄を覚えながら呆然とす。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.27:
(5pt)

下巻は、読むのを止められないくらい面白い

普通の主婦のたくましさに拍手。夫の起こした放火事件がきっかけで、なりふりかまわず、こんなにも強く変われるのかと驚いた。新居や子ども、平凡な暮らしを必死で守る母親の行動力には、すごいものがあると思った。上巻は、警察組織の内情を興味深く読んでいたけど、下巻になったら急展開。ええ〜っという、驚きの連続。書いている作家も、面白くて筆を止められなかったんじゃないだろうか。
邪魔〈下〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈下〉 (講談社文庫)より
4062739682
No.26:
(4pt)

身近な恐怖

平凡な主婦が落ちる底沼の恐怖を感じました。いつ我が身に落ちてもおかしくない恐怖が描かれていて、恐いと正直思いました。登場人物は平凡な主婦、暴力団から逃れられない少年、心に傷を持っている警察官。事件の進行よりも登場人物の変化、人間の変貌が、読んでいてグイグイ引きこまれます。死と戦う恐怖や暴力の恐怖というより、犯罪に巻き込まれたり、今までの日常生活を失われる恐怖、世間に好奇の目で見られる恐怖、自分が自分でなくなる恐怖など、読んでいて主婦の変貌が人事ではないように思えました。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.25:
(4pt)

明らかな代表作

「空中ブランコ」なんてほっといてこっちだけ読んでいればいい。 何が起こるか、よりも、登場人物たちがどう感じ、どう動くのかが気になる精緻な作品。表現がきれいにまとまり過ぎていて物足りない部分や「ベタだなぁ」と思うところもないではないが、よかった。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.24:
(4pt)

クライムのベルの傑作

同作者の「最悪」が圧倒的に面白かっただけに(こちらは星5つ!)、同系統の「邪魔」はどうしても2匹目の何とかを狙った感がぬぐえない。とはいえ、一見無関係な人物たちが、徐々に一つの物語に収斂していく際のドライブ感(特に下巻の後半における吸引力)は凄まじいものがある。駅のホームで読んでいたら、きっと乗り過ごすだろうし、ナイトキャップのつもりで手に取ったら運のつき、貫徹は避けられまい。読まねば損。読んだらぜひ「最悪」も読破すべし。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.23:
(4pt)

一寸先は闇

メインの放火やその他の事件を契機に、サラリーマン家庭、刑事、不良少年などがそれぞれ破綻、もしくはパニックに陥っていく。ストーリーは次々と意外な方向に展開していき、飽きさせない。結末は明るいとは言い難いのだが、読後感は妙にからっとしている。こういうエンディングは、私はわりと好きです。「最悪」との比較は好みの問題でしょうが、派手目の「最悪」に対してシブ目の「邪魔」といったところでしょうか。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.22:
(4pt)

人物描写のていねいさ

「インザプール」「空中ブランコ」で、すっかり奥田ワールドにはまった私ですが、本書や、「最悪」には手を出せないでいました。圧倒的な重量感、タイトルから来る威圧感。意を決して読み始めたところ、上巻を2日で読み終わりました。設定が身近であるということ、一人一人の人物描写が細やかで、容貌までがまぶたの裏に浮かぶほどでした。読みやすかったです。読み終わって、謎解きはどれも全く解決していないので、早速下巻を読まなくては、と思いました。特に、及川夫はシロか、クロかが気になって仕方ありません。「インザ、」や「空中、」のような笑える話ではなく、別の作家の小説を読んでいるような感じですが、ぐいぐいと読者を引きずりこんで読ませてしまう筆力は奥田氏ならではです。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.21:
(5pt)

これでミステリー嫌いを克服?

嗜好として,もともとミステリーはあまり読んできませんでした.奥田英朗は好きで,氏の作品をもっと読みたいと思い,ダメもとで購入.私のミステリー嫌いを克服させてくれたのは本書です.『最悪』と比較してのレビューが多く,ほとんどの方が『最悪』に軍配を揚げているようですが,私は本書のほうが好きです.といっても,理由は,本当に個人的な好みの問題で,小説としての出来でいえば,確かに『最悪』のほうが良質なのかもしれません.どこにでもある風景の中に湧き出てくる“邪魔”.ほんの些細なことから,人から恨みをかってしまったり,今までは自分とは無縁と信じていた犯罪に巻き込まれたり….「ありえるなぁ」と思わせるのが,『奥田ミステリー』の凄さでしょう.ハラハラドキドキ感とともに,切なさも感じられる本書.おもしろかったです.
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.20:
(5pt)

人物のディテールに舌をまく楽しさ

世の中には順調にいっていても必ず邪魔が入ることがある。それもどうしようもない邪魔だ。足をひっぱり、出た釘をうちつけるようなそんな「邪魔」だ。傑作の「最悪」から気になってしようがなかった奥田英朗のさらなる傑作(であろう)の上巻では、そんな「邪魔」がふつふつと沸き出ている。警官の九野はささいな事件がやがて大きな邪魔へ、主婦の及川は順調な生活をおびやかす邪魔が。奥田英朗は人物を書くのがうまい、ドラマの脚本のようだ。醜悪な様態を描くというよりは性格から容姿から、きわめて世間的には平凡な役者たちを登場させてくれる。その役者はそれぞれに愛嬌があるしまた人間くさい。警官(刑事)が主役のサスペンスものではなく、高校生の会話やパートのおばちゃんたちの会話、もちろん警官間の会話などそれは想像ではなく取材を重ねた結果によるものかもしれないがとんでもなく一冊に豊富なドラマがつまっている。だから上下巻なのかもしれないけど。この本は楽しいです、誰に感情移入するかは読者次第。社会のしくみも読んでいて楽しかったし、ところどころででてくる料理のシーンは奥田氏の趣味も入っているのかな?読むにあたってはくれぐれも「邪魔」が入らないようにご注意。さあ下巻読むぞ!
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.19:
(5pt)

自己責任を取りたくない小市民の悲劇

 問題を先延ばしにしたいというのは、私たち凡人の普遍的な傾向です。だから「イヤなヤツだな」「小心者だな」とは思うけれど、登場人物たちの心情がよーくわかってしまいます。自分にもあるよな、こういうこと…。なんて。 進路決定を先延ばしにして、今ラクをしたい高校生。 後まで考えない不正で目先の自由な小金を得たい小ずるい奴。 過去の不幸に心の整理をつけられない刑事。  ここに、前半は警察機構の権謀術数とスキャンダルがからみ、本来単純なはずの問題がねじれまくっていきます。後半は、及川の妻がなしくずしに暴走して物語をダイナミックにうねらせていきます。 決然と自分にけじめをつけて行く人がいなくて、途中どんどん憂鬱になりました。自己責任を取りたくないばっかりに、どんどん深みにはまっていく様を、なんだか自分の身に起きているように感じました。そんな、ほうっておけない気持ちのまま、ページをめくるのが止まらなくなります。 終盤の各人物の錯乱振りも、心理的に無理なく見事に描かれていました。 九野の心に安らぎが訪れてほしいです。
邪魔Amazon書評・レビュー:邪魔より
4062097966
No.18:
(4pt)

小市民のむなしさ

所詮本人以外からは取るに足らないことで、それぞれが人生を賭けて、必死に戦う姿は身につまされて、辛いものあり。すぐに覆される上下関係の世界で溺れないように、前向きでもあるに拘わらず、つまらないことに翻弄されていく姿を、何て馬鹿らしいと思いつつ、ついつい感情移入させてしまう筆力。いつも結末でほっとさせてくれる、その芯にある人間愛が魅力的
邪魔Amazon書評・レビュー:邪魔より
4062097966
No.17:
(4pt)

濃厚なミステリー

ネタばれになるので書かないですが、実に他愛ないことから犯罪は起きていく。日常どこにでもころがっている不幸。そこからさまざまな登場人物の人生が狂っていく。その様が実によくかけているし、面白い。もう一度言います!とにかく凄い展開なのだが、どこにでもある日常的な不幸・出来事から話ができているところがところが特徴的。それにつきます。
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674
No.16:
(5pt)

下巻を買わずに入られない

文句なしのエンターテイメントです。いくつかのエピソードが平行して進みますが、それぞれが興味深く、引き込まれてゆきます。上巻を読破したときに、下巻がないとイライラすること間違いなしでしょう。友人ふたりに上巻を貸したら二人とも自分で下巻を買いに走ったということからもお判りいただけるでしょう。淡々と書かれたそれぞれのエピソードは下巻でいかに統合され、あっと驚くような結末につながるのか!?
邪魔〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:邪魔〈上〉 (講談社文庫)より
4062739674

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