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リピート
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リピートの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全65件 61~65 4/4ページ
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レビューの難しい作品ではありますね。何を書いてもネタバレに近いので。なので乾くるみさんのファンや、なんとなく気になった方は、まず一読するのをお勧めします。 ネタバレで言いますと、ラストに大どんでん返しがあるような作品ではありません(ある意味どんでん返しですが)。タイムトラベルを扱ったSFに殺人事件を組み込んだ、ある種独特の小説です。ただ主人公が利己主義過ぎて、リアリティはあるのですが、読み手としては感情移入のしにくい主人公というのがやや興醒め。また乾さんのファンならおもわずにやりの「天童」が出てくるのも面白いところ。パラレルワールドの一つとして楽しむのが良いかと思います。 あまり力を要れず、気楽に読むのが面白い作品だと思いますよ。 | ||||
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大学生の僕・毛利のもとへ風間という見知らぬ男から電話がかかってきたのは10月のある日。風間は小さな地震が間もなく起こると僕に告げる。彼の言う通りに地震が起きた後、風間が言うのは全くもって奇妙な話だった。「あなたを10ヶ月過去へと向かうタイムトラベルにご招待したい」。 僕と一緒に過去へ旅立ったのは全部で9人。結果を既に知っている競馬で大金を稼ぐ僕だったが、やがて9人の仲間が一人また一人と怪死を遂げ始め…。 ケン・グリムウッドの名作「リプレイ」に着想を得たと思われるSFですが、殺人事件というミステリーの要素を加味してなかなか読ませるエンターテインメントに仕上げています。上下二段組で300頁強という長編小説ですが、真相が知りたくて一気に読んでしまいました。読み出したら頁を繰る手を止められない、page turnerというべき物語です。 殺人事件の真相も読者をうならせるに十分です。SFとミステリー、二つの要素を一冊で楽しめました。 主人公の毛利は結果的に好感がもてる人物には描かれていませんが、それでも彼が青い正義を振りかざすのではなく、身勝手さや脆さを持った人間として厚く肉付けされていて、この小説そのものは大いに魅力あるものとなっています。 惜しまれるのは、毛利・池田・天童の三者の間で繰り広げられる終盤の展開が少々大げさである点。 また2004年に出版されたこの物語が、なぜ1991年を舞台にしているのか、その必然性が理解できません。便利な携帯電話を登場させないためでしょうか。タイムトラベルものである以上、舞台となる時代と物語との関係にはもっと細部までこだわるべきです。 さらに言えば、最終頁を読み終えたところで私は、こういう結末にするなら毛利の一人称で書かれるべきではなかったと感じました。*類書:佐藤正午「Y」(ハルキ文庫)/R・マシスン「ある日どこかで」(創元推理文庫) | ||||
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タイムトラベルという題材は過去にも数多く取り上げられた題材だが、この作品は、ある程度独自の色を出している点で評価できると思う。人生を10か月だけやり直すことができる「リピート」。そして「リピート」した人たちが一人ずつ死んでいくという設定で、ミステリーの要素も持たしている。人生に幸福をもたらすはずの「リピート」に登場人物達が翻弄され、徐々に各人がエゴを見せていくあたりが、うまく描かれていると思う。特に主人公の毛利が変貌していく様子は面白かった。「リピート」というタイムトラベルへの解決の付け方、そして結末は私にとっては納得のいく物だった。展開に若干無理を感じる分減点して☆は4つ。でもそれなりに楽しめる作品であった。ちなみに作品中にも引用されるケン・グリムウッドの「リプレイ」は、タイムトラベル物の不朽の名作である。未読の方がいたら、是非おすすめしたい。 | ||||
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1本の電話から始まる主人公毛利も、一緒にリピートするメンバー9人も納得しない過去に戻れる誘い10ヶ月だけ戻れる10年20年じゃない10ヶ月だけ・・・・主催者(?)風間の説明と、メンバーの疑問は読者である私の疑問でもある前半は主にリピートを納得させる内容が,リピート後死者が出てきた後半のテンポは速いリピートしたメンバーが1人づつ亡くなる事故なのか!殺人なのか!ここらの展開は速いラストの種で納得したので★4 | ||||
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ある日、大学四年生の主人公、毛利圭介(けいすけ)に電話がかかってきます。「今から約一時間後の午後五時四十五分に、地震が起きます」と、男の声で。そしたらその時間に、本当に地震が起きた! その後、また男から電話がかかってきて、「私はこれから起こる出来事をすでに体験しているのです。そして、ほかのゲストとともに、あなたにもぜひ、リピート体験(時間旅行)に参加してもらえたらと思っています」と告げられます。 で、毛利は他の八人のゲストとともに(招待者を含めて総勢十名で)、過去への旅に出かけます。今までの記憶は保持したまま、過去のある地点の自分の肉体に、意識が戻るんですね。すでに結果が分かっている競馬で大金を稼ぐこともできたりする訳ですが、戻った世界で、ゲストがひとり、またひとりと死んで行く……。 リピート現象の背後に何かある意志が働いているのではないかという、謀略小説めいた雰囲気もありますね。しかし、本書の一番の魅力は、「もしも人生をもう一度やり直すことができたら」という設定に、複数の選ばれた人間を参加させたところにあったように思います。彼らの疑心暗鬼や互いの腹を探り合う状況が、毛利が他の参加者と連絡を取り合い、意見を交換する中で描いていく、そこが面白かった。ゲーム盤で戦わされる駒同士の駆け引きの妙、それを見ているような感じって言ったらいいかな。 ただ、途中までは本当にわくわくしながら読んでいったのですが、最終局面で、話が失速していたのが残念。肩すかしを食らったようなラストも、「あー、そうくるかあ。そこ、何とかもう一踏ん張り、もう一声、あって欲しかったなあ」と。終盤の展開がいまいち納得のいかないものだったので、星四つとしました。 | ||||
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