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対立: P分署捜査班
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対立: P分署捜査班の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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| あるパン工房の店主が殺害される。マフィアの犯行を強く疑うエリート集団と対立するピッツォファルコーネ署の落ちこぼれ刑事たち。 また、一方で、奇妙なストーカー事件を担当することになったアレッサンドラ刑事とアラゴーナ刑事。 果たしてピッツォファルコーネ署の面々は事件を解決できるか、というストーリー。 この小説は、ピッツォファルコーネ署の刑事の、それぞれの刑事の人生を非常に深掘っており、そこが非常に素晴らしい。 全く性格や背景も違う刑事たちの群像劇という側面が秀逸です。 一方で、クスっと笑える要素も多く、最初から最後まで楽しめます。 シリーズのファンには間違いない一作。早く次巻が読みたいです。 個人的には、早川書房の刑事ショーン・ダフィーシリーズ、同じくワシントン・ポーシリーズ、と、このピッツォファルコーネ署シリーズが、3大好きな小説です。 どれも素晴らしい登場人物と、ウィットに富んだ会話劇が最高の作品たちです。 ショーン・ダフィーシリーズは刊行打ち切りとなってしまって、胸が潰れる思いです。 | ||||
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| このシリーズは全て読んでレビューも書いている。 不祥事を起こして閉鎖の危機にある警察署に寄せ集められた「ろくでなし刑事たち」が協力し、各人各様の能力を発揮して難事件を解決していく面白さに加え、ナポリの下町の庶民的で猥雑な雰囲気とナポリ湾の絶景を臨む高級住宅地のアンバランスさが物語に彩りを添えている。 ナポリに行ったことのある人なら、トレド通りを抜けてナポリ湾に至る地域のイメージはなるほどと思い当たるのではないか。 本書の物語は、伝統的な天然酵母を使うパン屋の主人の殺人事件だが、彼がマフィアの銃撃事件の証人であったために組織犯罪特捜部との対立がメインとなる。実は、イタリアの司法当局とマフィアの闘いは担当裁判官や検察官が殺害されたほど激烈なのだが、イタリアの読者は誰でも知っているその背景を解説では触れてほしかった。 他方、刑事たちの私生活が描かれるのが警察ものの最近の定番だが、「ろくでなし刑事たち」の場合は、離婚して娘との生活に悩みつつ密かに恋人との逢瀬を続けるロヤコーノ、障害者の息子の介護をしつつ特別扱いされたくないと思うオッタヴィア、ゴミ箱から救助した赤ちゃんに情が移り養子にしたいと悩むロマーノ、同性愛で親との葛藤に悩むアレックス等々、現代イタリア社会の断面を垣間見させてくれる多彩な設定であり、とても興味深い。 | ||||
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| 前作「鼓動 P分署捜査班」(2024/6月)に続く新しいP分署捜査班・シリーズの一冊。 主人公は、勿論ナポリ、ピッツォファルコーネ署、パルマ署長を含む7人の刑事たち。 「天然酵母」にこだわるパン屋の主人、パスクアーレが射殺された事件が今回のメイン・ストーリー。パスクアーレは犯罪組織による銃撃事件を目撃し証言した後にそのことを撤回していましたが、撤回しなければ検察庁マフィア対策班の検事補、ブッファルディにとっては宿敵でもあるソルボ一家を一網打尽にする切り札になるはずでした。 そのため、ブッファルディはパスクアーレ殺害事件がソルボ一家によるものと考えていましたが、ピッツォファルコーネ署の<キャレラ>、ロヤコーノは、この事件がマフィアの犯行ではないことを見抜いていました。<対立>する検察庁マフィア対策班とピッツォファルコーネ署という構図の下、いかにその事件は解決へと導かれていくのか?犯人は誰? そして、いつものように<87分署>スタイル、モジュラー型の警察小説として、もう一つのサイド・ストーリーが語られていきます。アラゴーナとディ・ナルドの二人は、大学生・ボッファがストーキング被害を受けている事件に取り掛かりますが、ボッファがストーキングされるような風貌には思えず(笑)、半信半疑のまま事件へと関与していきます。果たして、この事件はどこへ辿り着くのか? 二つの事件は共に、ミステリー・ロジックを超えてとても味わい深い内容と言えますが、スリラーとしては特筆すべき内容ではありません。勿論、しっかりと伏線が埋め込まれていて、綺麗に回収されていることについては及第点と言えるでしょう。 但し、ミステリー的興趣から離れて、このシリーズが7人それぞれの<愛>の形を追った都会小説と考えた場合は、俄然その面白さが増してくるように思えます。今回は、別居中のロマーノ巡査長のエピソードが麗しい清流の中に読者を放り込んでくれることでしょう。それとは別に実は、一つの驚きが最後の最後に用意されているわけですが、そのことについてはここでは一切書くことができません(笑)。 副題をつけるとしたら「パンと日曜日」ということになります。日曜日とは、飽くまでエド・マクベインが描写するような日曜日のことであり、それは一筋縄では行かない憂いに満ちた大人の日曜日を指し示します(何だそれ?(笑))。 それにしても(スペースの関係から)私は全巻揃っていた<87分署>シリーズをすべて手離してしまったことをいまだに後悔しています。しかし何かを残し何かを捨てることもできなかった。これについては、全てがないのであれば、ないのと一緒と言えるでしょう。 ◻︎「対立 P分署捜査班」(マウリツィオ・デ・ジョバンニ 東京創元社) 2025/12/14。 | ||||
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