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マーブル館殺人事件



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マーブル館殺人事件の評価: 4.63/5点 レビュー 24件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.62pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全24件 21~24 2/2ページ
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No.4:
(5pt)

人生後半戦の豊饒さを幻想として打ち砕くリアリズム(ネタバレなし)

現代の英国ミステリー最高峰と目されるホロヴィッツの最新作。
期待に応える堂々とした本格的ミステリーでした。
ネタばれしないように、主に、主人公について考えさせられたことを記します。

普通、人生の実り豊かさとは、年齢を重ねるごとに芳醇になると私たちは思うのですが、ここで描かれた主人公スーザン・ライランド(50代後半だと推定)の人生を考えると、それがまったくの「幻影」であることに気づかされます。
スーザンがこれまでに出会ったのは、別離、孤独、挫折、解雇、そして破壊された人間関係とその結果としての人間不信。本来は出会いたくない不幸が前作までに次々に襲ってきた彼女の半生。特に直近の前作では信頼していた盟友(上司)とも言える貴重な理解者に、なんと殺されはぐった彼女です。そして、ついに愛せる人を見つけて地中海の小島に移住したのもつかのま、愛はさめて、ひとり、ロンドンに戻ってきた彼女。前回の事件により、彼女の属する出版界でよからぬ汚名が流布され、かつての名編集者が「安定した社員編集者」としての地位を確保するため、フリーの編集者に身をやつして、意にそぐわないひとつの原稿を担当します。ところがこの作品と著者がまた彼女をさらなる奈落の底にまで引きずり下ろすことになるのです。地獄へようこそ、と言った感じです。
そんな設定だからこそ、読者は「人生」を考えざるを得ません。そして、もし自分の人生に「甘え」が感じたら、恥ずかしく思うのではないでしょうか?私はそうでした。

この作品の面白さは、そんな彼女の内面が、言動と心理描写でわかりやすく伝わってくること。そして、ホロヴィッツ作品の魅力ですが、個性的な登場人物とのふれあいと、先の見えない展開です。
今作でもスーザンは普通考えられないような手痛い苦痛を何度も味わいます。しかし「くじけない」という強い人間が描かれているのではなく、もっとせっぱつまった感じで、「やるしかない」的な状況に追い込まれた果ての彼女の決断と言動に多くのことを感じさせられるのでした。
人はどう自らの信念と向き合い、その時その時の事態と対峙するか、を考えさせられる名作と言えると思います。
マーブル館殺人事件 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マーブル館殺人事件 上 (創元推理文庫)より
4488265162
No.3:
(5pt)

小説パート、現実パート、どちらも面白く、ホロヴィッツのサービス精神と筆力に敬服しました

小説パート、現実パート、どちらも楽しめた。世界的絵本作家が実は陰険で家族を縛り付け、憎まれているという、ギャップが凄い。日本でいうと、手塚治虫とか、やなせたかしとか、吾峠呼世晴とかにあたるのかな?個人的にはある人の逆恨みが一番怖ろしかった。フレネミー。ヒトコワ。ラストも上手く大団円。ただ、アティカスとアランの呪いはまだ続くそうで、スーザンも年老いてきているのにかわいそうな気がする。
マーブル館殺人事件 下 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マーブル館殺人事件 下 (創元推理文庫)より
4488265170
No.2:
(5pt)

今回も傑作。

以下、ネタバレないように努力します。
概要
〇「小説編」と「現実編」から成る点は『カササギ殺人事件』(以下『カササギ』)『ヨルガオ殺人事件』(以下『ヨルガオ』)と同じ。
◯「小説編」は『カササギ』ではアラン・コンウェイのピュントシリーズの最新作兼遺作で、『ヨルガオ』ではシリーズ旧作であったが、本書では、アラン死後のピュントシリーズ続編を、売れない若手新人作家に書かせることになり、出来上がっていく続編が、3回に分けて「現実編」の間に挟み込まれるという趣向になっている。
◯「現実編」の主人公スーザンは、『ヨルガオ』では、クレタのホテル共同経営者兼イギリス出張私立探偵であったが、本書では、『カササギ』と同じロンドンに住む専業編集者に戻っている。そのため、本書「現実編」スーザンは『カササギ』の続編的な部分が多めで、『カササギ』「現実編」のネタが容赦なくバラされている。
◯「ヨルガオ」は『ヨルガオ』「小説編」のホテルの名前だが、「マーブル」は本書「現実編」の邸宅の名前である。『ヨルガオ』「小説編」も現実の事件をモデル小説風に書いてはいるが、本書「小説編」は、マーブル館のかっての住人が書いていて、モデル性類似性が強いのが面白い。
◯本書で一番面白く、ユニークなのは、「ちっちゃな家族」シリーズが本・アニメ・グッズ、ミュージカル等で子供大人に大勢のファンを持ち、慈善家として尊敬され、死後も財団が多大な利益を上げている大人気児童文学作家ミリアム・クレイスが、マーブル館の主として、実は品性下劣、ハラスメント愛好者、人種差別者で、家族を精神的虐待し、憎まれながら、金と権力により一族を支配していたとする設定で、見事な悪役と思う。
私的感想
◯今回も傑作と思う。『ヨルガオ』よりもすっきりしていて読みやすい。(もちろん、『ヨルガオ』も傑作)
◯メインの事件の意外な真相とトリックは、「小説編」も「現実編」も、よくできていると思う。
◯スーザン大ピンチとなるサブの陰謀も、スリリングで、面白い。
◯後日譚も楽しい。
◯『カササギ』『ヨルガオ』に比較して、スーザン妹ケイティの出番が少ないのがちょっと残念。
マーブル館殺人事件 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マーブル館殺人事件 上 (創元推理文庫)より
4488265162
No.1:
(5pt)

ホロヴィッツは天才か

文句なく★★★★★★
高齢者になりつつある私だが、第4弾Mile End Murdersが発売されるまで健康でいなければと肝に銘じる
マーブル館殺人事件 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マーブル館殺人事件 上 (創元推理文庫)より
4488265162

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