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音のない理髪店
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音のない理髪店の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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人と人をつなぐ聴覚。 人とモノとをつなぐ視覚。 私自身視覚障害を持ちながら聴覚に障害がある人のことを何も知りませんでした、 障害がある子を持つ親は普通の学校に行かせるのが幸せか、それとも支援学校に通わせるのか大きな悩みになります。 私の両親もさぞかし悩んだでしょう。 私は普通の学校に行きましたが、盲学校の方がよかったのでは?と思わないでもありません。 いっぱい迷惑もかけたし、授業は先生の声だけが頼りで理解できなかったことも多かった。 今も苦労はありますが、幸せ。 生活できていることに感謝です、 この本を通して自分を見つめることができました。 大切な1冊です。 | ||||
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最後までずっと楽しめました。面白くてまたちょっぴり泣いてしまう感動ストーリーで、読み応えたっぷり、 読後なんか心が優しくあたたかくなりもっと人生を感謝して楽しみ生き抜かなきゃなと思わせられました。 | ||||
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心暖まる話です。 | ||||
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うちの親は聾者という言葉自体を知らなかった この間聾者の方から芝生を2枚もらいました 根付くまであと10日くらいです | ||||
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日本のろう学校ではじめてできた理髪科を卒業した一期生で、自分の店を持った最初の理容師である五森正一を祖父にもつ五森つばめ。 作家デビューしたものの、新しい作品が書けずに悩んでいたつばめが、祖父の半生に興味をもち、取材しながら祖父の生き様を描いていく物語。 亡くなった祖父の半生を知るために、父、伯母、祖母、祖父の恩師と順番に話を聴いていく中で明らかになっていく、祖父の強い覚悟と信念を持った生き様は壮絶だった。 聴こえないことで、相手と分かりあえなかったり、自分の気持ちをうまく伝えられなったりする現実をどう受け入れて困難に立ち向かっていったのか。 生きていく中で、相手を打ち負かそうとせず、自分のすべき仕事を淡々と続けるという戦いをしてきた祖父。 悲しみや理不尽さと向き合いながらも、一歩ずつやるべきことをやってきた祖父の正一の物語は感動的だった。 聴覚障害や手話についても知らないことがたくさんあって、とても勉強になった。 手話は、落語や講談のように登場人物を演じわけて画面を再現するため表現力が問われ、脳内のイメージを目の前に浮かびあがらせる言語であるということ。 さらに「食べる」という動きでも食べるものによって動きが異なったり、同じ手話でも地域や世代によって差があるということは全く知らなかった。 また、ろう者の権利についても、財産に関する法律行為の対象から外されて家業を継げなかったり、結婚や出産、子育ても自分の意志で決められなかったりと、今では考えられないくらいの差別があったことも初めて知った。 本書で描かれているヘレン・ケラーの講演会も素晴らしかったので、以下に本文から抜粋。 「私たちは人になにかを伝えたり、意思をつなぐのにも骨が折れます。しかし忍耐力を以って継続していけば、なにかの弾みで変わるかもしれない。はじめは難しいことも、つづけていけば必ずできるようになりますからね。たとえ今、あながが成し遂げられなくとも、別の人がつないでくれると信じてください。 それに、目の前に壁が立ちはだかっているように見えても、じつは思い込みにすぎない場合もあります。本当は壁なんてないのに、ただ自分が怖がっているだけではないか、と胸に問うてください」 このヘレン・ケラーの言葉にあるように、ろう者の理髪科設置についても、最初にろう教育をはじめた人、それを徳島に持ち帰った人、ろう教育を公立にした人、校舎を作った人、理髪科を立ちあげた人、理髪科で教えた人、そして自分の店を持って理髪業を営んだ正一。 みんなが時を超えて、聴こえない子どもたちのためにやるべきことを信じて戦ってきた人たちが一人ずつバトンを渡して、それがつながって今があるという言葉は胸に響いた。 聴覚障害の関係者だけでなく、多くの人におすすめしたい一冊だった。 | ||||
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この何年か、聞こえない人や手話を取り上げたドラマ、アニメ、映画が目につく。「聞こえないこと」や手話が単なるお飾りのような作品もあるが、これは違う。 聞こえる者同士でもわかり会えないことは多い。ましてや伝えるための手段に制約があるならば。また、心の中に確かにあるのにその形をとらえきれない思いというものもあるだろう。 時間をかけ、迷い、戸惑いながら、自分や、自分につながる人たちの思いを拾い集めてパズルを完成させていく様は、心に迫る。おすすめ。 一つ気がかりなのは、物語の中で、かつて聞こえない人たちが置かれてきた歴史的な背景に広く浅く触れられていること。初めて知ったという人もいるだろうが、これを読んだだけでわかった気にはなってほ しくない。聞こえる人同様、聞こえない人も様々であり、置かれてきた立場・環境・考え方は様々なのだから。 | ||||
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とても良い小説でした。 他の人にも推薦出来ます。 | ||||
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聞こえる者と聞こえない者の間に架け橋を。 そんな願いが込められた渾身の一作です。 主人公は崖っぷちの新人作家。 進むべき道に迷う彼女が ろう者だった祖父の 特異な歩みを辿るなかで 衝撃の事実に行きあたります。 ろう者に育てられた父の 綺麗ごとを抜きにした葛藤、 周囲の反対あっても自分で子育てを することへの祖母の罪悪感など、 私には全てが未知の領域でした。 日本手話と日本語対応手話は 文法からして別物だとか、 東京と大阪で水をあらわす 仕草が異なるという話にも 驚かされました。 聴覚がないことで身に迫る危機、 やまない差別や偏見、歪んだ制度など 困難の種が多すぎるという事実が 次から次へと掘り起こされます。 一方で、光明もありました。 手に職をつけさせたい、誇りを 持てるようにさせたいという想いから 各地のろう学校に広がった 理髪科の導入への道のり。 たとえ困難でもあきらめない人々の熱。 現代の若者のなかに息づくサポートの芽。 そして迷える主人公が至る確固たる境地。 そういったとびきりの力をくれる 心の輝きもこの作品の魅力ですね。 ろう者とその家族の生きづらさを、 本音で語りかける本作からは 丹念に取材を重ねた著者の 真剣さが存分に感じられました。 ろう者に限らず 他人を思いやることの大切さが 活字を通して身体に沁みわたる逸品。 これほど学びになる作品は 他に類を見ないと思います。 (対象年齢は13歳以上かな?) | ||||
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