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さくらのまち
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さくらのまちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 1~20 1/2ページ
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良いとしか言いようがない。三秋縋が君の話からこれを出すまでにかけた時間の全てを肯定する。 | ||||
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考えすぎがもたらす不幸を掘り下げた作品ですね。 決して気持ちのよい話ではないのに その哀しさにはどこまでも惹きつけられました。 主人公は疑心暗鬼にとらわれた男。 傷つかないために張りめぐらす予防線で がんじがらめになっていた彼が、 自分を変えた過去と向き合い、 こだわりの中核にあった女性の 本当の姿に近づいていきます。 人生を狂わされてしまう彼らのように 猜疑心の暴走で不幸になるくらいなら 騙されたまま幸せでいるほうが絶対にいいですね。 心の罠に落ちないために、 私自身はポジティブ寄りの フラットでありたいと感じましたよ。 (対象年齢は13歳以上かな?) | ||||
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普段、小説なんて決して読まないのですが、三秋さんの作品だけは例外で、出版されたものは、ほぼ全部読んでいます。内容は、中高年にも刺さりますよ。中高年だから、刺さると言った方が良いのかも知れません。遠い記憶は、美化されて、重なりますから。 三秋作品は、ものすごく単純化してしまうと、いつも、ビターな逆少女漫画みたいな設定。しかも、今回は、手錠だったが、常に、疑憶やウイルス、人魚伝説、時間を戻す力、寿命の買い取りなどのフィクション要素が重要な環境要因として存在するのに、一方で、ありうるよなという現実味や既視感みたいなものも存在して、自分のことのように引き込まれるところがすごいんだよね。 大きな設定はワンパターンなので、昔の時代劇のように、いつ、繰り返しで劣化してしまうのだろうかという、危惧はあったのだけど、今回も、余韻に浸ることができた素晴らしい作品でした。 | ||||
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お恥ずかしながら作家さんを存じ上げず、高評価だったので初めて手に取りました。そんな立場からのレビューです。 ファンの方に根強く支持される作風であることがここを見てもわかります。 合う合わないで言えば合わなかった方ですが、文体は心地よく情景が浮かび空気の感じられる描写が味わえました。 あらすじからミステリーを期待したので、序盤の設定の面白さが男女の関係に集約していく感じを失速と捉えてしまいました。ですが察するにここが持ち味なのでハマらなければ他の作品もハマらないかな。 灰色の青春、孤独な男女、一般的には歪んでいるが本人にとっての救済というものがある、そういうテーマなのでしょうか。大人になって感情移入ができるか、刺さるかというと人それぞれな気がしました。 | ||||
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さっき読み終えました。 どんどん登場人物がいなくなっていく中で今までの作品よりも後ろ向きな出来事が多いと感じ、途中不安にもなっていたのですが最後のほんの数ページでこの作品の核心の部分が見えて読み終えた時にはいつも感じる儚い余韻がありました。 三秋縋さんの他の作品にはないこの人以外あり得ないという絶対的表現をするからこそこういう運命を辿らなければならず、それによってこの儚さが生まれたと考えるとより一層味わい深く感じます。 現代の人々を見て生まれた感情も起因している作品だと思うのでこの時に読むことができて本当によかったと思います。 | ||||
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ひたすら主人公に都合の良い展開になっており、ミステリとしても謎解きを手帳頼りにしていて全然駄目。 謎が解けるまでの過程、偶然が続く。一つならともかく、謎解きする過程ですべて偶然やヒラメキ頼りは流石にダメ。 世界観として、健康維持のために腕輪(スマートウォッチみたいなもの??)を付けることになっているという特殊設定ミステリだけれど、全く設定が詰められていない。 それは日本国内だけなの?世界的にそういう流れになっているのかさえ分からない。 その腕輪がどんなものかさえフワフワしてる。 SFとしても、特殊設定ミステリとしても読む価値も魅力もない。 プライバシーの問題は? バグとか起きないの? なんでそんな腕輪付けることになったの? 自殺する因子が高い人が割り出せるというけど、その精度は? そもそも国が始めた制度なの? 煙草吸う人は、カウントされないよう脱獄(腕輪外して吸う)するという設定。腕輪付けない人は、腕輪が自然になった世の中では変わった人認定されるらしいけど、罰則もないならずっと腕輪を外していてもいいのでは?w 自殺する因子が高い人を守るため、一般市民からプロンプター(自殺しないよう緊張状態を和らげる役割=サクラ)が選ばれるという設定だけど、いったい「誰が」選んでピンクの封筒(赤紙/サクラだからピンク)を送ってくるのかも分からなければ、なんで一般人がプロンプターをやるのかもわからない。 断ったら罰則があるのか、プロンプターをやったら(自殺を防げたら)報酬があるのか? 曖昧なまま話は進んでしまって、読む側は置いてけぼり。 しかも、腕輪があるおかげで自殺率が下がったらしいのに、読んでる中だけでも自殺率が高いから腕輪やプロンプター制度はやめた方がいいと思う。 あと、6人プロンプターいるはずなのに、自殺練習では止めに来る人いないの? 主人公は空気を読めない発言をしてしまうのに、何故か気になっていた女の子に好かれちゃうとかもラノベチート展開。 主人公は自殺したかつての想い人に対する気持ちもなければ、自殺する人に対しても無慈悲。こんなサイコパス、自殺抑止のためのプロンプターに選んじゃダメ。それだけでも腕輪の精度を疑う。 桜のシーンや自殺練習シーン、青春っぽい場面を描きたいだけ。 これを出した出版社は見識がないなと呆れるばかり。 | ||||
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三秋さん信者にはストライクゾーンど真ん中だったと思います! | ||||
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三秋さんの文体やテーマ性にはすごく魅了されていて、特に「三日間の幸福」が大好きでした。 しかし、今作と、ここのレビューを読んで、「ああ、僕はもう三秋さんの物語を求めてないんだな」と感じてしまいました。 なんの救いもない、なんて言ったら「ほんとにちゃんと読んだ?」って言われそうですが、すくなくとも僕は救われませんでした。 なんというか、誇張しすぎた趣味の悪い純文学を見せつけられたようです。ヘッセのように感傷的ならまだよかったと思います。 たぶん、僕自身の心境の変化のせいなのでしょう。ある意味で幸せなことかもしれませんが、とても寂しいです。 | ||||
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バッドエンドすぎる。澄香が目的達成するために動いていたのに霞が見放す選択をなぜ残したのかラストまで見ると理解できなくなりました。過去一三秋作品で後味悪いと思いました。 | ||||
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本を買う前に、ファンだからという視点で書かれていないAudible版の評価も参考にした方がよいと思います。 三秋縋さんの他の本はすべて読んでいて、特に君の話は十回以上読みました。初めて君の話を読み終わったときこの本は私が生涯に出会う本の中で一番好きな本になるだろうと思いました。それは六年経った今でも変わりません。だから六年の間に私のなかで期待が大きくなりすぎてしまったのでしょうか。さくらのまちには切実さがないように感じました。もう終わってしまった物語だったからなのか、語り部が物語から一線引いた場所にいるようでした。どこか余裕があり、解説するように淡々と物語だけが進行していきます。三秋縋さんの他の本を読んだときに感じた読者の心を押し潰すような美しい感情の描写がないままに気が付いたら読み終わっていました。絶望抱えた卑屈な青年が一人の女性のためにすべてを投げうって何かできることを探すというような今までのお話がとても好きでした。余裕がなくていっぱいいっぱいで、それでもただ一人をひたむきに想う姿に切実さを感じていました。 | ||||
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この作者さんは初めてでしたが、文章の冴えとキレがすごいなと思いました。熱狂的なファンがおられるのも良くわかります。この物語も切ない・切なすぎる・・エンディングはみなさんで色んな余韻に浸れるのかなと思います。ヒロインが主人公にそれほどまでに心惹かれた理由をもう少し説得的な語っていただきたかったとは感じました・ | ||||
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kindle、紙媒体両方とも購入。 スターティングオーヴァー・いたいのいたいの、とんでゆけ・三日間の幸福・恋する寄生虫・君の話・夢が覚めるまで・さくらのまち…三秋作品をいくつか読んでいて一番刺さったのは君の話だった。 三秋作品の魅力はSF要素が散りばめられながらも作中の嗜好品の類は現代に近いので共感性が高いというか、没入感がある。 特に強迫観念、独特の死生観、そういったものを持ち合わせているのであればハマる作者ではあるが、今作はどこまでもビター風味で癖の少ない文章はどこまでも読みやすく、スッと入ってきてスープを飲むみたいに読める、捻くれた主人公には共感しながら文章を飲み進め気が付いたらなくなっていた。 夢中で読んでいたかもしれないが恋する寄生虫を始めて読んだ時のようなインパクトもなく、君の話を読んだ時のこの作品を見つけるために読書を続けていたんだという感覚も、得られなかった。 三秋作品のブラックでも、ハッピーでもない、ビター部分を最初から最後まで濃縮した、一流のビター作品。 三秋作品は途中から幸福度が高かったけれど最後にはビターエンドか、若干稚拙な部分があったけれども最初のころ三流のハッピーエンドが好き。 | ||||
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6年待った新刊。期待を裏切らない儚くもとれるし美しくもとれる「あぁこの感じ」という余韻の長さ。内容も設定も三秋縋さんだなという素晴らしい内容でした。 | ||||
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本書を開いてページをめくって早々に「三秋縋」だなぁと感じた。 6年ぶりの新作で久々の三秋縋作品。 本書が刊行されるまでのこの6年の間に前著作物である『君の話』や「メディアワークス文庫」から出ている他の作品たちを読み返したこともあるが、私が三秋縋の作品に触れるのはおそらく2年ぶりになる(全然6年ぶりじゃなかった……)。 本書は2024年の9月に刊行された。私がその情報を知ったのは、それから2ヶ月後のことである。つまりその程度の熱量ではあるが、今でも三秋縋のファンのつもりではいる。 「さくらのまち」ってどういうことなんだろう? ワクワクと不安を覚えながら本書を開いた。 三秋縋作品に一番ハマっていた時期の自分と今の自分では立場や状況、フィクションに求めるものも変わっていると思う。 けれどもたった10ページ読んだ時点で、 この作品は自分が心のどこかで求めているものを与えてくれる、と予感があった。すぐさま魅了されていたとも言える。 人は変わり続けるものだけれど自分の中にある「好き」はやはりなかなか変わらず、消えないものなのだと思った。 300ページほどの本書を読み終えると、作品に期待していた「予感」はやはり裏切られることがなかった。それに圧倒的な読後感に浸れた。 結末はハッピーエンドというのもバッドエンドというのも違うような、ただ「そうであるべき結末」になっていたのかなぁと思います。虚無感を味わいましたが好きな結末です。 「さくらのまち」良いタイトルだと思う。本書も好きな本になりました。 結末以外のところでいえば、欺きと猜疑にまつわる物語であると思う。 真意や動機はどうであれ、人を欺くことや人に欺かれること、そして他人――それも「自分」の身近にある人間――から自分は欺かれているのではないか?身近にいるその人は「自分」を欺く必要があるから「自分」の身近にいるだけなのではないか?という猜疑心に苛まれること。 そうして起こる悲劇を垣間見る。 だからというわけではないが。人を欺いたことや人に欺かれたこと、 自分なんかと親しくしてくれる人間を――この人は自分に対する好意や興味ではない何か別の理由により、不本意ながら自分と親しい人間のフリをしなくてはいけない状況にあるだけなのではないだろうか?というか、そうなんだろ?と猜疑したこと、そのような事柄から不安を抱えている人がいたらオススメ。 まあ周囲の人間にビビって人付き合いが上手くやれない自信のある人、またそういった過去を持つ人は本書を読んでみてもいいとは思う。共感、没頭できるかも。 悲劇的で、仄暗い雰囲気もあって、倫理観の欠けた登場人物の様相もある。けれどもそれだけじゃなくて読み心地のよいステキな文章で構成されており、SF?近未来的?そういったファンタジーの要素もスパイス程度にはあり、普通に面白いので読み進めやすい本だと私は思う。 それと個人的には三秋縋作品の登場人物は喋っている様相が浮かべやすい。セリフ部分を読んでいると実際の人間が喋っているように、自然とそのキャラクターの声がイメージできる。勝手に聞こえてくる、というと大袈裟で変かもしれないがそういう感じ。 レビューというか無駄に長いクソ個人的な感想文を撒き散らしただけだが、行動力の欠如した私という人間でも感想文を残したくなるような、心に触れる作品だ。 | ||||
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話を聞きに行った人たちの物語が続くところはくどくてちょっと退屈だったけど、最後の畳み掛けが凄かった。予想通りの内容で落ち着くのだけど、だからこそ切ない。 | ||||
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この読後感、余韻、、、三秋さんだなーって感じです。もっといい未来があったかもしれないけれど、そのいい未来だったら、ここまでの作品になっていないし、タイタニックみたいなものか? 僕は、村上春樹さんのノルウェイの森もめっちゃ好きなんで、男性二人、女性一人の三人の危うくいい感じの関係や、姉妹でそういうことになる顛末とか、ガレージとか、クルマとかそういう一つ一つに共通点があって、それもよかったです 最近、映画のルックバックも見たので、その余韻の心地良さと似てるかもしれません、、、 | ||||
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著者名を隠して読んでも三秋さんとわかる。それくらい三秋臭がするのはかわらないが、これまでとは作風が異なるように思う。 作品の性質上感想をあまり書けないが、読んでいる途中で覚えた違和感をもっと大切にすれば良かったと後悔しました。 | ||||
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私は三秋先生独特の世界観がとても好きです。 それはありそうでないような世界。今回は「心体の状態をシステムが感知し様々な干渉をする」世界、近い未来同じようになる可能性もあります。いえ、社会が人間を監視するという意味では同じかもしれませんが。 そんな現実と非現実の狭間のような世界がある中で何を信じるのか?周囲の人間関係はシステムによるものなのか?相手に向ける(向けられている)感情は本物なのか? そんな中では恋心さえも、相手の「自分を好きになって欲しい」「傍にいたい」という気持ちさえも疑いたくなる。好きな相手がいて、そんな相手も自分のことが好きなんじゃないかという「妄想」をしてしまう。あとひとつの言葉・行動でその妄想を現実にできたかもしれない。人間誰にでも存在する後悔。そんな話。 読了後のこの形容し難い満足感、喪失感、真っ暗な部屋のカーテンの少しの隙間から漏れ出る光というような希望。(下手くそな例えでごめんなさい) 私はそれを感じました。 皆さんはどのように感じるでしょうか。 最後に、私はサクラではありません。信じるかはあなたの心次第です。 | ||||
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恋愛っぽい感じだと思いましたが、ミステリー?風の小説です。 この作家さんは季節(特に冬)を連想させる文章を書かせたら最高ですね。 夏の終わりに読みましたが、一気に涼しさ超えて寒くなりました。 ただ、残念ながらプロンプター、サクラ、手錠といったシステムに理解追いつきませんでした・・・。 これから読む人は、世界観に没入するために一気読みするのが良いのかもしれませんね。 | ||||
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誰も信じられなくなるような世界で生きていかなければならなくなったとしたら、きみはどう生きる?生きられる?と問いかけるような、そんな作品。自殺をテーマにしているわけではないけど、自殺に忌避感を持つ人にはお勧めできません。 もし自分がこの物語の世界で生きていたとしたら、霞ちゃんを絶対に死なせたくないし、絶対に友達としてずっと一緒に過ごしていたいと思った。 誰に感情移入をするかによって物語の面白さや感想、意見も変わると思うけど、この物語のただひとりの被害者は霞ちゃんなのだと思う。自分はそう思いました。 三秋縋さんの作品には様々な「死」があるけれど、今回ほど胸を痛めたことはない。霞ちゃんだけでも救いたかった。心からそう思います。 | ||||
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