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あの夏が教えてくれた
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あの夏が教えてくれたの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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あの夏が教えてくれたという題名に惹かれて購入しました。秋の夜長に読みたいです。 | ||||
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ボーディは夏休みに起きた事件後、大学に行こうと心に決めた。それは2度目の父親ともいえる隣人のホークの影響だろう。彼はこの夏休みに人生の大きな岐路に立ち前にふみだしたのだ。その成長の過程が記されている。 ミステリーの要素を抜いても読み応えはある。 映画「少年時代」の原作、柏原兵三の長い道を読み返したくなった。 | ||||
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この作者の翻訳作品は全て読んできて、私はこれが1番好きです。元弁護士の著者ですが既に何作も書いているので流石に文章が上手く、無駄のない美しい流れで、すーっと物語に入っていけます。今作が展開されるのと同じような時期、暑い夏に読んだのもあり、この舞台の情景が容易に想像できました。独特の夏の香り、子供から見た田舎特有の閉塞感と、ここを出て自分で将来を開いていくんだという決意や不安、家のすぐそばの自然の中での時間、引っ越してきた子との友情と冒険・・・。サスペンス要素もたくさんですが、とにかくノスタルジーに溢れています。主人公は経済的に厳しい家庭、なおかつ差別主義の人間が多い排他的な田舎と、環境としては最悪に近いと思うけれど、それでも、ウォリーやホーク、エルギン家の「善良な人たち」が同じ通りのご近所さんというのが本当に良かった。読んでいくうちに、この人たちの幸せを心から願っていました。人種や同性愛など、とてもデリケートで深いテーマを扱っていながら、全く説教じみておらず、本質的なもの・根本にあるのは人間の優しさだと思わせてくれました。情緒的で、文学的。読み終わってしまうのが怖くて、悲しくて、まだまだこの物語の世界観に浸っていたい、そんな本です。 | ||||
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ボーディとトーマスが主人公の小説。しかし読み終わると実はホークと言う人間の物語であると実感。何故そういう行動をとったのか?考えると、いろいろと湧き出てくる。それを楽しむ小説。 | ||||
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構想から何年もかけやっと完成したようで、著者の強い思いが伝わります。 最近は人種差別を題材にしたものが少なくなった感があるので、少々意外で、あえて今なのねと思いながら読み進めると、すぐにこれは傑作に違いないと思った。ストーリー、人物、匂いを感じさせる情景、無駄のない美しい文体、もちろん謎解きのプロット、すべてが素晴らしい。 少年たちが放つ青々しいエネルギーにハラハラドキドキ。重いテーマではありますが「ひと夏の青春のきらめき」ものはやっぱりいいですね。Cイーストウッド監督が映画化しそうな作品。隣人ホーク役もぜひ演っていただいて。 著者4作目となるわけですが、どうもボーディとジョーが重なってしまうポンコツな私。すべて読み返してみたいと思います。 | ||||
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著者アレン・エスケンスは、元は弁護士であったが後に作家となった人である。2019年翻訳され話題となった『償いの雪が降る』から四作目となる本書は、ダブル主人公で描かれた第三作『たとえ天が墜ちようとも』で主人公の一人を務める弁護士ボーディ・サンデンの少年時代を描いたものである。 冒頭に作者による注記があり、この作品は1991年に書き始められたが完成を見ず、その後既存の5作品(邦訳は3作品のみ)の後に、再度チャレンジして書き上げることができたという、ある意味、作家人生を賭けた渾身の力作であり難作であったらしい。 本書の主人公は前期の通り少年時代、つまり15歳のボーディ・サンデンである。と同時にこの作品の主人公はボーディの暮らす田舎町ミズーリ州ジェサップであるのかもしれない。最近、アメリカの古い時代を描いた小説のほとんどは人種背別や偏見をテーマにしているのではないか、と思われるくらい同じ課題にぶち当たることが多いのだが、本書はその中でもかなり先鋭的なくらい人種の壁や偏見を重視しているヘイトクライム小説と言って良いかもしれない。 主人公ボーディ自ら知ってか知らずか、偏見を心の中で温めて育っていたことが言動から垣間見られるが、本心は優しい少年である。彼は父を事故で亡くし、母と二人暮らし。飼い犬と隣人のホークという老人が少年の家族のような存在であり、自然たっぷりの田舎町で本来は幸せな少年時代を過ごしているが、学校の教室に唯一いる黒人少女へのクラスメイトの悪戯をきっかけにボーディは偏見との対立をスタートさせる。 同時に改装の進む向かいの空家に黒人一家エルギン家が引っ越してきたことがボーディの人間性をさらに複雑に進化させる。その一方でボーディは敵対的存在となるクラスメイトその他の集団の威嚇に苦しめられるようになる。大人たちの対立、家族単位での犯罪や、依存する地元企業での配置転換などが絡んで、ボーディは差別や対立という構図をさらに深く考え悩むようになるが、村のヘイト集団はその時間を許さず彼とエルギン家にじわじわと攻撃の手を伸ばしてくる。 物語の発端で語られる女性の失踪事件は、物語の進行にどう関わってくるのか中盤まで不明なのだが、後半部になるとその事件の実態も進展がありジェサップという田舎町の見えざるヘイト・クライムやその背後にさらに重なる利権や汚職の問題と絡み合ってボーディの日常を不穏に変える。 最初は弱々しい主人公であった少年が、隣人のホーク老人に導かれるようにして、母を守り助ける存在として、そして黒人少年トーマス・エルギンとの友情を深めることによって人種対立と闘い、成長してゆくのが本書の根幹である。 『全体はミステリ色でありながら、ほとんど冒険小説と言っていい。男の矜持。気位。そして人生の傷の深さと、再生へ向かう意志と友情。そうした人間的な深き業と逞しさとを含め、時にダイナミックに、時に静謐に描かれた、相当に奥行の感じられる物語である。最近、冒険小説の復権を思わせるこの手の小説が増えてきた。シンプルに喜ばしいことだ、とぼくは思う』 自分で書いたこの作家のデビュー作に関する感想が、実はその後のどの作品にも当てはまるので、本書にもこれを記しておきたいと思う。本書の15歳の少年は、その後の作品で法廷弁護士として主人公を勤めることになるが、そのきっかけになったのが本書の事件である。とりわけエンディングは読みどころである。熱い血の通ったこのような小説を、一人でも多くの世界中の読者に読んで欲しいと願ってやまない。 | ||||
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邦訳の新作ということで読んだ。amzonからの案内メールだったが、ありがたい。この作者の作品は無条件で飛びつくつもりだったので、同時に購入した本がいくつかあったが、真っ先に読んだ。この作者の本はハズレがない。でも出だしは従来の前3作とは違った。最初は訳者が違うのかと思った。従来の作品よりも初期の作品で、それゆえの生硬さがあるのかなと思った。けれども読み進んでいくと、さすがにおもしろい。行方不明の女性が後で登場して重要な役回りを担うのかなと思うと、そうでもない。死体の手だけの登場である。一つの肉声、セリフもない。とは言っても、さすがにアラン.エスケンスさまである。繰り返すが、ハズレはない。 | ||||
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この著者の作品はどれも感動的だが、この作品には何度も泣かされた。解説にもあったが、特に第36章の最後。こうくるか!と。もちろん結末はさらにさらに感涙ものです。子供の頃にみた映画『アラバマ物語』を思い出した。この作品を書いてくれてありがとうと言いたい。心洗われました。 | ||||
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主人公は15歳の白人少年ボーディ・サンデン。同著者による『償いの雪が降る』『たとえ天が堕ちようとも』では、このボーディが立派な大人になって登場している。 隣の家に住む何か影のあるおじさんからの学び、向かいに引っ越してきた黒人少年との友情、小さな町に存在する極悪な白人至上主義等々がテーマとなっている青春ミステリだ。 おとなしい内容に思えるが、物語にはそれなりに起伏があり退屈しない。 ―――終盤は緊張感に満ちた展開とともに、何とも言えないもの悲しさがある。 同著者の他の邦訳本に比べると内容的にやや小ぶりな印象があるが、…感慨深いものは残った。 | ||||
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「たとえ天が墜ちようとも」を読んだのが2020/9月。 本書の主人公の名前はボーディ・サンデン。十五歳。聞き覚えのある名前ですが(笑)、舞台は、1976年、ミネソタではなくミズーリ州、ジェサップ。 ボーディは母親と二人暮らしの高校生ですが、いつか街を出ることを夢見ながらアルバイトに精を出しています。彼は父親を亡くしていますが、隣家に住む男、ホークから多くのことを学んでいるように思えます。事件は、かつてホークに雇われていた黒人女性、ライダ・ボーが失踪し、そのことでホークの元へ保安官がやってくるあたりから次第にその姿を見せ始めます。 とは言え、物語は学校でのボーディの姿を追いかけ、上級生たちとの軋轢や、近所に引っ越してきた黒人少年、トーマスとその一家との交流などスリラーというよりボーディの青春物語、成長物語のように進行していきます。尽きるところスリラーとしては極めてシンプルな構造であるが故に少し物足りない思いを抱きました。 しかし、そこは「たとえ天が墜ちようとも」の作者によるスリラーですから、物語の持つ極めて米国的な、「聖書」に裏打ちされた<良きもの>に触れることができリーダビリティの高い読書に浸れることは間違いありません。その要因を語ろうとするとどうしても物語のディティールに触れざるを得ないため、たとえ償いの雪が降り、天が墜ちようとも(笑)、やはり多くを語ることができません。 チェックリストを見ながらキャンプの計画を立てるボーディとトーマスの姿にアドレッセンスの持つ誰にも思い当たる迸りを感じ、しかし誰もがいつまでも大人にならずにはいられないという認識の果てに、物語は厳しく、力強い終焉を迎えます。 私にとって、本書は、聖なる、大いなる<埋め合わせ>の物語として記憶されることでしょう。独りよがりではなく、こうであってほしい<埋め合わせ>として。 □「あの夏が教えてくれた “Nothing More Dangerous”」(アレン・エスケンス 創元推理文庫) 2024/4/2。 | ||||
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