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オイアウエ漂流記
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オイアウエ漂流記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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無人島サバイバル小説に荻原さんが挑戦するからには、きっと新しい仕掛けがいくつもあるはず。その予想は見事に当たった。まず一つ目は、ニッポンのサラリーマン社会をそのまま無人島生活に持ち込んだこと。パワハラ部長、部長に盲従する課長、課長と不倫していた過去のある主任、ヒラで主人公的な位置づけの賢司、アホボンの取引先副社長。それぞれの関係が、会社での役職など何の役にも立たないサバイバル生活でどう変わっていくかが見ものだ。もう一つの新機軸は、環境問題を持ち込んだことだ。もはや人間は何をしても許されるという時代ではない。そのことが無人島生活にも一定の規範と制約をもたらす。現代社会ならではの無人島小説の誕生だ。 | ||||
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普通の会社員(会社というヒエラルキーを含め)や、不安定な新婚カップル・少々惚けたじいちゃんと孫と、サバイバルと全く無縁だった彼らが、ひょんな事から無人島生活を余儀なくされたなか、どのように彼らが自然と闘い、人間関係にあがき、そして日本帰還という悲願を勝ち取る事ができえるのか? パイロットが連れてきた犬も、重要なアクセントとなっている。 | ||||
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飛行機が墜落するまでが正直長く、こんなに些細なことを細かく書いているからページがだらだらと長くなるのでは…?とすら思っていたのですが、無人島に漂着してからはすごくおもしろかったです。 思わず声に出して笑ってしまうところもあり、あっという間に一気読みしていました。 漂着した人数が10人と多かったので、目立つ人もいれば忘れそうになる人もいて平等に把握することはできない印象でしたが、殺し合いのような物騒なことも起こらず、基本的に現実ではあり得ないようなくらいみんないい人で、ドロドロとしたリアルな愛憎劇などもなく、面白く読めました。 | ||||
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飛行機事故で南太平洋上の無人島に漂着した10名の男女の物語。 登場人物は、サラリーマンの上司・部下・取り引のお偉いさん、新婚カップル、じいちゃんと小学生の孫、国際指名手配の外国人(そしてセントバーナード犬)という個性的な面々だ。 乏しい水と食料、いっこうに現れない捜索隊に彼らは絶望の淵に立たされる。 社会生活の中で培われたヒエラルキーやルールが徐々に崩壊していく様が、面白おかしく描かれている。 結局、どんな事があっても人間は生きていくしかない。時にいがみ合い。時に助け合い、そしてイイ感じになっていく、笑いのツボをおさえたハートウォーミングな作品となっている。 ロビンソンクルーソー的サバイバル術に興味津々。彼らのその後が気になるね。 | ||||
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荻原先生はやはり面白いです。全作コンプリートしたいと思います。 | ||||
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ここ数年で読んだ小説の中で最も面白く、何回も読み返した一冊。 | ||||
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大勢の人間性が出て、変わっていく様がとても面白く読めます。 最後まで楽しめますので、ぜひ、読んでほしいです。 | ||||
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個人的には荻原浩の最高峰。相変わらず見事な伏線回収でファンの方なら思わずニヤリとしてしまうはず。 登場人物に魅力的な人物をちりばめて、「普通」な主人公を場面によって際立たせるのは真骨頂ですよね。 自分の中ではここ数年の彼の作品では間違いなく最高です。 | ||||
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ユルくてラストがサッパリしてるのが荻原作品の特徴です。そして、どこかノンビリしていてデジタルでなく完全なアナログストーリー!この作品も僕は評価します。他の作家では、小細工に走って・・このユルい味は出せないでしょう!そしてキャラ設定がとても上手であり、また他作品に登場していたキャラにカブる人物を出てくるのも、荻原作品の楽しみです。この作品の主人公と主任は(サニーサイドエッグ)のロシアンブルーと黒猫かなぁ?面白いですよ!! | ||||
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面白いです。 リアルとコメディ、どちらつかずの中途半端さはありますが、ところどころクスリと笑わせながらきちんきちんと話を進め、キャラクターも丁寧に描き成長させ、読後感も爽やかと、面白い小説の基本をきっちり押さえています。 もちろん迫力では、ノンフィクションである「無人島に生きる十六人」や「エデュアランス号」には及びませんが、数が多い割に「コレジャナイ感」漂う作品が多い無人島モノにおいて、それなりに夢中で読めるレベルの作品にまで叩き上げた作者の力量に敬意を表し、星五つです。 | ||||
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九死に一生を得て無人島に漂着、なんてことはたぶん一生ないだろうから(ないことを祈る)、リアリティーとかわりとどうでもいいです。フィクションとして、エンターテイメントとして面白かった^^ クドカンの脚本とかで映画化かドラマ化してほしいです(笑) キャラがたってるんだよね、荻原浩の作品は。 サオリさんのキャラに笑った。仁太もかわいいし、部長でさえ憎めない、みんな人間臭くて欠点だらけなのに読んでいていやな気持ちにならない。 生きる為に食べる、命をもらって命をつなぐ、全てはギブアンドテイク、働かなくていい人なんかいない、現代社会では見えにくいシンプルな真理がわかりやすく堅苦しくなく描かれている。もちろんファンタジーなので細かく重箱の隅はつつくのはヤボというもの(笑) あっさりしたラストは、非常時の恋のその後の行方を想像せずにはいられない、もっと続きを読みたかったなーっと余韻に浸れるくらいでした。 | ||||
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タイトルから察せる通り、漂流のお話しです。 まだ、読了してない人のためにあまり多くは語れませんが、かなりツボに打ち込まれた作品でした。 男なら一度は憧れるサバイバル生活。やはり登場する日本の平凡なサラリーマン達が、無人島で右往左往します。 とにかく笑えて泣ける作品、荻原浩のユーモアセンスがうねります。キャラが立ちまくっている、娯楽作品として一級品です。 荻原浩の作品には、生活のために時間と健康を投げ売る事に疑問を感じない、サラリーマン社会への皮肉が数多く含まれます。そして、哀愁を必ず残していきます。 できれば、二十代後半からの男性にオススメしたい。人生に悩むときにも、暇なときにも読める良い本です。 真面目な文学が嫌いなあなたにオススメ☆ | ||||
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トンガ王国からラウラ諸島へ飛び立った飛行機が、 雷雨に巻き込まれ墜落。 飛行機はたぶん15人乗り程度のプロペラ機。 機長は墜落後救助ボートに乗る際に、 副機長?として載せていた愛犬が救助ボートに乗っていないことに気づき その犬を救ったために帰らぬ人に。 残された乗客は、出張中のサラリーマンと取引先の御曹司。 老人と孫の少年。そしてとっても怪しげな外国人。 成田離婚確実か?と思われる新婚カップル。 そんな10人が最初はすぐにでも救助が来ると、危機感0の状況から、 次第にバラバラの中にも協力体制をひきつつ、 救助が来るまでなんとか生き延びようとする物語。 果たして、10名は無事救助されるのか? 話としてはかなりハチャメチャな部分もあり、 このような状況で本当にこんなにある意味暢気でいられるのか?と 呆れることもしばしば。 でもそんな中に生き延びようといろいろ工夫をする姿や、 自然や動物に対する人間の身勝手さを赤裸々に描いたり、 戦争が人にどんな影響を与えるのかということを思わせる部分など、 考えさせらるところもあり、それなりに読み応えはあると思う。 さて、私がこのような状況に陥ったら、 一番怖いのは『一人生き残ること』 だから絶対に、みんなとめいっぱい力を合わせて共に生きるか、 生きられないときには一番最後にはなりたくないと思いました。 | ||||
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ストーリーそのもの自体は、よくある話で、飛行機事故によって無人島に漂着した 何名かがそこでなんとか生き延びていこうとする様を描いた小説です。 なので、ただ単純に考えると飽きてしまいそうな感じなんですが、 登場人物が、相変わらず極端にデフォルメされたような人が多く、 単純な話が、笑いあり、涙あり、怒りあり、の起伏のできた小説に仕上がってます。 思った以上に、無人島での生活が長く、確かに少し間延びしてしまう時も あったが、全体的な方向性が善で進むため、よく無人島物語でありがちな 凄惨なサバイバルゲームにはなっていないところがほっとします。 ネタバレになるのであまりかけませんが、エンディングが少し淡白 なので、もう少しページを割いて欲しかったのが唯一残念な部分です。 しかし、同じ無人島でも、桐野夏生氏の「東京島」にあった 人間が隠し持つエゴを全面に出して生存競争を行なっていく物語とは 真逆で、読んでいても疲れない幸せを感じる、優しい漂流記です。 方向性が違うだけでどちらも面白いのですが、本書は、今回も著者特有 の「人生そんなに悪くない」って部分が散りばめられている本なので、 最近疲れている方にお薦めできます。 | ||||
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トンガからラウラ諸島に向かっていた飛行機が落ちて、乗っていた10人と犬一匹は無人島に漂着。すぐに来ると思っていた救助は一向に姿を見せずに、みんな段々と生きていく術を見つけ…。 無人島での人間模様、とは言ってもそこは荻原浩。笑えるツボが満載です。 デフォルメされてはいるものの、社会にありがちな人間関係と、それが無人島で生活していく上で変化していくさまがおもしろくて、もう本が手放せません。 生き抜くために身をもって学んでいくこともありますが、それぞれの得意技が生かされるのも、意外性があって、多面的な人物像を作り出しています。 ボケ気味のおじいちゃんが南方帰りの経験を生かし簡単に椰子の実を割ったり、頼りない新婚の夫が魚釣りに長けていたり。 彼らの今までの人生が生きるのに役立っているところが素敵。わたしたちも、いざと言うときのためになにか技術を習得しておいたほうがいいかも。 そんな技術がなく旅行する場合は、新婚妻・早織さんのようになんでも出てくるウエストポーチを持っていくというのも一つの手ですが。 大笑いしながらも、生きていくと言うことの本質を考えさせられました。 | ||||
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460頁もある長編だけど、ユーモアある漂流記なので深刻にならずすぐ読めた。 トンガから飛び立った小型旅客機が消息を絶ち行方不明に。 乗客たちは救命ボートで機内から脱出はしたものの、流れついた島が無人島で・・・ 無人島の過酷な現実が、元の生活であった人間関係を揺らしていく。 個人的には84歳の仁太のお爺さんが、 「敵襲」の言葉でバネ人形みたいに勢いよく起き上がり行動する演出が面白かった。 漂流してから過ぎていく日々に、読者としては眼を放すことが出来ないので最後まで一気に読めます。 ただ、ラストが解せないので評価が少し低いです。 | ||||
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ラウラに向かって飛んでいた飛行機が墜落し、無人島に漂流してしまった10人の男女。始めはすぐに救助が来るだろうとのんきに待っているのだが、いつまでたっても救助は来ず無人島で生活することになってしまった。 序盤は、無人島という非日常的な状況にも関わらず、上司と部下、スポンサー企業と会社の上下関係を意識しつつもギクシャクしながら生活する様子が楽しめた。中盤以降は無人島という環境にも徐々に適用し始めた人間たちが、様々な知恵を絞りながら懸命に生きていくのだが、「食べなければ死ぬ」という現実がリアルに描かれていて読み応えがあった。生きるか死ぬかという無人島での生活だが、所々に笑えるポイントがあり、最後まで飽きずに読めた。 | ||||
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本書は、’06年9月から’07年7月にわたって『週刊新潮』に長期連載された作品に大幅な加筆修正を行った小説である。 トンガ王国から飛び立った南国の小国のオンボロプロペラ機が、熱帯低気圧の暴風雨に襲われ南太平洋上に不時着・沈没してしまった。乗り合わせた人々は名もない無人島に漂着する。そこでのサバイバルが本書のメインストーリーだが、そこではまぎれもない萩原ワールドが展開される。 まず登場人物にしてからが、あるリゾート開発会社の部長、課長、主任、平社員とそのお得意様であるスポンサー企業の御曹司。さらに過激なマリンガーディアンの外国人。まだお互いに馴染めない新婚旅行のカップル。小学生と頭の中は太平洋戦争中の84才のその祖父。この10人と、プロペラ機と運命を共にしてしまった機長の愛犬一匹ときている。 彼らの言動、たとえば無人島でも会社での序列で平社員の賢司がこき使われたり、スポンサーへの接待根性が抜け切れなかったりと、まるで情けないがユーモラスだ。 この長い物語は、およそ人間が文明社会から隔絶された日常を、どう協力して食いつないで生きてゆくかというあらゆるシチュエーションが詰め込まれている。そして漂着して1日、2日、1週間、1ヶ月、2ヶ月・・と過ぎてゆくうちに出てくる、本音や本性、そし無人島協同生活の知恵といったものが独特の萩原節で累々と語られてゆく。 本書はユーモア小説というにはあまりにも命がけだが、サバイバル小説にしても孤独感や悲壮感、絶望感、暗さはあまり感じられない。それは彼ら凸凹メンバーが、人間が生きてゆくために精一杯奮闘している姿に、何かしら温かいものを感じるからだろうと思う。 | ||||
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飛行機が不時着して無人島に取り残されたら・・・ このテーマは古くからあり、小説の世界だけではなく、映画にもなっています。 要は、いかにして生き抜いていくか、という究極のサバイバルであり、人間が 持つ本性が現れる、という過酷なシチュエーションです。 本作に登場するのは、リゾート開発会社の社員とそのお得意様、挙動不審な カップル、怪しい外国人、小学生とそのおじいさん、アンド"犬"です。 スーパーや自動販売機、24時間営業のコンビニが存在することが当たり前の 現代人にとっては、文字通り命がけのサバイバルが始まります。 各登場人物のキャラクターが面白く、謎めいた部分も多く、読み始めた途端、 ぐいぐいとその内容にひきつけられました。そして、衝撃の結末を迎える わけなのですが・・・ とにかく、面白い!衝撃のラストも、荻原氏らしい内容ですが、登場人物 達のユーモラスな、そして時として壮絶な人間模様に圧倒されます。 単なるサバイバルものではなく、食物連鎖の頂点に君臨している人間のエゴ、 人間と動物との本来の関係、人間の本質とは・・・と、今まで当たり前だと 思っていたことを深く考えさせられる作品でした。 映画化は難しいかもしれないですけど、是非映像としても観てみたい作品です! | ||||
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