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オイアウエ漂流記
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オイアウエ漂流記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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悲壮感が全くないパニック小説ですね。無人島の生活ぶりはユーモア小説ですね。会社の上下関係を持ち出したりなど登場人物の場とずれた会話が面白かった。ただ、ダラダラと長いなあという感じですね。 メンバーは以下の10人+1匹 ・リゾート会社の部長(河原)、課長(安田)、主任(菅原)、平社員(塚本) ・スポンサー企業の副社長(野々村) ・新婚旅行中の夫婦(薮内昌人、白川早織) ・祖父(喜介)と孫(仁太) ・外国人男性(サイモン) ・機長の犬 | ||||
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無人島、個性的なキャラ、意味不明な題名、帯の「10人と1匹がゆくサバイバル小説の大傑作」と、これだけそろえば、自ずと期待が膨らんでしまいます。案の定、読み始めて前半は、確かに面白い。何度か爆笑してしまいました。荻原氏の感性というか書き口に感服です。が、無人島にでの生活が進むにつれ、読んでいて普通に面白いのですが、当初の爆笑シーンも減り、ひたすら無人島生活のくだりが進み、いったいどういう落ちがあるのか最後まで期待していましたが、あっけなく終了してしまいました。当初散りばめられたと思われる伏線が何もなく終わった感が拭えません。賢司の彼女、操縦士、カボチャなどなど、その後のメンバーのくだりも書いてほしかったです。個人的な満足度は、100点満点中69点といったところです。期待が大きかった分だけ、満足度は下がってしまったのが残念でした。でも面白い作品でしたよ。(^-^) | ||||
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トンガ王国ファアモツ空港から飛び立った飛行機が行方不明に!乗客は10人。接待出張の面々、 怪しげな外人、仲がいいのか悪いのか分からない不思議な新婚カップル、痴呆気味な老人とその孫、 機長の犬・・・。無人島にたどりついた彼らに、明日はあるのか!? 日本から遠く離れた無人島においても、上司風を吹かせる男とそれに従う部下。なんだか典型的な 日本の会社組織を見せられている気がする。こんな状況でも威張り散らす男が、愚かというより 哀しく見える。だが、みんなが「生き抜く。」というひとつの目標に向かい始めたときに、立場に 微妙な変化が生じる。人間、生きるためには必死になるものだ。知恵を出し合い、工夫を重ね、 10人は救助される日をひたすら待ちながら生きていく。日々おのれの命と向き合うようなギリギリの 環境は、ふだんの生活からは見えない人間の本質をあらわにする。他人の意外な面ばかりではない。 自分自身の意外な一面を知ることになる。人間とは何か?生きるとは何か?作者は読み手に問い かけてくる。 「どんな状態に置かれても、可能性は最大限に生かす。そうすれば、道はきっと開ける!」読んでいて そのことを強く感じた。 | ||||
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荻原さんの作品を熱心に読んでいますが、本書は正直なところ評価に迷います。 相変わらず笑いのセンスは抜群だし、文体も読みやすいためサクサク読めます。 また、登場人物10人と一匹、全員きちんとキャラが立っている(役立たずに見えた 部長や御曹司まで!)のは、さすがと思う。 でも、ストーリーに正直なところひねりが足りないと思う。「漂流記」と言うタイトル が付いていて、しかもこのストーリー展開なので、悲惨なエンドにならない事は分かって いた。必ず何らかの形で脱出するんだろうと。 分かっているからこそ、「その手があったか!」と言う驚きを期待していたんですが… 著者を買いかぶり過ぎですかね? | ||||
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あの「神様からひと言」の作者が書いた、15少年漂流記の大人版という感じ。 ものすごく小さい時で分厚い本なので、読むのに相当時間がかかるが、軽く面白いので集中すればすぐ読めるかも。 リゾート開発の会社の、部長・課長・女の主任・平社員 そのリゾート会社に出資仕様かどうか迷っている会社のおぼっちゃん御曹司 爺さんと孫娘 新婚旅行の二人 過激自然保護団体の外人さん 機長の犬 の10人と一匹がトンガあたりの海上で突然タイフーンに出会い飛行機は不時着、機長は期待と一緒に沈んでしまい、何も知らない乗客が救命ボートで島にたどり着くのだが、それが無人島…。 食料はなく、水もなくという状況で半年くらい何とかして生き延びて最後は…という話で、その生き延びる過程を面白おかしく書かれている。 中でも、このような生きるか死ぬかの緊急事態でも、会社での序列を守り、馬鹿な命令をしたり、理不尽に威張ってみせる上司との関係とか、新婚の特に女性側の葛藤、生き残るには自然の動物を食べるしかないのだが、自分が今まで主張していた「自然保護」に反するという事で、どうすべきかの迷いで揺れる外人さん、戦時中のことを思い出して、色々と生き残る知恵を出してくれたりするのだが、基本的には痴呆症でまだらボケになっているおじいちゃん、最初はえさをもらえていたのだが、犬にやるなら人間が食べるという判断で捨てられた犬が野生化して行き、最後は人間と闘うことになる大型犬…。 これだけのごちゃごちゃがあれば、本の一冊くらい軽く書けてしまうだろう。(実際に本になっているのだが(笑)) 面白いのだが、ここまで長編にして引っ張るのは、どんな作者の思惑があったのかを聞いてみたい。 最後に新婚さんが妊娠するのだが、その父親が誰かわからないというおまけも付いて、ばたばたのうちに終わっていく(笑) | ||||
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私は、「神様からひと言」ですっかり荻原浩にハマってしまって以降、彼の作品は全部読んでいるのだが、最近は、どの作品を読んでも、今一つという感がしてならない。振り返ってみると、私は、「押入れのちよ」を最後に、最近の彼の作品で、満足できたものがないのだ。 この「オイアウエ漂流記」でも、そうした印象は全く変わらなかった。この作品が、無人島での漂流生活を描いたものであることは、本のタイトルや商品の説明で一目瞭然であるにもかかわらず、無人島への上陸までの導入部に80ページもかけるまどろっこしい展開が、まず、冗長だと思う。その後も、無人島での漂流生活のわりには、ラストの約20ページ前までストーリーにさしたる山も谷もなく、きつくいえば、だらだらと書き連ねられているだけなので、正直いって、読んでいるうちに、飽きてきてしまうのだ。 この作品でも、荻原浩のユーモア・センスは相変わらず健在であり、笑いの取り方は、本当に上手いとは思う。ただ、彼の作品をずっと読み続けている者にとっては、前段の仕掛けの文章を、後段の文章で「すかして落とす」テクニックを中心とした荻原浩流の笑いの取り方の手の内がわかってしまっているので、「クスッ」とくらいしか笑えないのだ。この笑いだけで、彼の作品に慣れてしまった読者を引き付けるのには無理があり、もっと作品自体のプラス・アルファの力がほしいのだが、率直にいって、この作品に、それがあるかというと、残念ながら、ないと思う。 私は、最近の荻原作品は、マンネリ気味で、精彩を欠いているのではないかと思っている。次回作では、笑わせるにしろ、泣かせるにせよ、あるいは、サスペンス、ミステリに再挑戦するにせよ、この「オイアウエ漂流記」のような「ゆるい」作品ではなく、もっと、読者をぐいぐいと引き付けて離さない力のある作品を書いてくれることを期待したい。 | ||||
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このようなテーマの小説というと、 「喰うか食われるかの生々しい生存競争」「ギラギラした性欲」みたいな人間の欲の醜い部分がてんこ盛りみたいなおぞましさがお約束だけど、 この小説にはまったくそんな醜さも悲壮感もありません。 ここまで明るいサバイバル小説ははたしてあるでしょうか?荻原浩さんならではの笑いが満載です。 無人島に来てまでも打ち破ることができない上司と部下の関係、 スポンサーへのヨイショ・・・現代日本の会社社会のおかしみを皮肉るようなブラックユーモア。 でも、読み進めるにつれて、生きていくためにはどんな手段を使ってだって、どんなものだって食べなきゃいけない「生 = 食」の事実をまざまざと見せつけられ、 きれいごとじゃない生の生々しさが身にしみました。 遭難するまでの機内でのくだりが長いのと、ただひたすら島での生活が続くだけなので凡長な気がしなくもない。 もう少しコンパクトにまとめてもらえれば、評価はもっと高かったと思います。 | ||||
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