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ギリシャ悲劇の殺人



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【この小説が収録されている参考書籍】
ギリシャ悲劇の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ギリシャ悲劇の殺人の評価: 3.67/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

多すぎる目くらましと<論理>の飛躍

作者の前作「サイコセラピスト」(2019/9月)はスティレットの切れ味を持った納得のサイコ・スリラーでした。本作は、果たして?しかし、思いの外読み終えるのに時間がかかりました。
 エウリピデスのギリシャ悲劇「アルケスティス」からアガメムノンの物語へ。
 心理療法士の主人公・マリアナはセバスチャンと出会い結婚しますが、彼は一年ほど前に海の事故で亡くなり、マリアナは深い悲しみの中にいます。彼女と同様ケンブリッジで英文学を学ぶ姪のゾーイから連絡があり、若い女性の惨殺死体が発見され、その女性がゾーイの親友のタラかもしれないことを知らされます。マリアナはゾーイのためにケンブリッジへと駆けつけます。そこでは、カリスマ的人気を誇る<ギリシャ悲劇>を専門とするフォスカ教授がおり、彼には<乙女・メイデンズ>と呼ばれるエリート女子学生の取り巻きたちがいました。繰り返し起こる凄惨な殺人事件。その事件に<メイデンズ>はいかに関わっているのか?犯人はフォスカ教授なのか?マリアナは探偵としてこの事件の真相に迫るべく調査を始めますが・・・。
 マリアナの心の動きに同調できなかったことが読書のスピードを遅くさせています。それは、極々個人的な感性によるものかもしれません。ケンブリッジ大学、ギリシャ悲劇、いわくありげな集団<メイデンズ>と道具立てに不足はありませんが、目くらましが多すぎて、その分<論理>の飛躍に気づいてしまった後は特筆すべきスリラーとは思えなくなってしまいました。よって、次の読書へと移ることにしましょう。
 混乱の最中にいる心理療法士=マリアナの悲劇に、本当の悲しみはなかった。
 ■「ザ・メイデンズ ギリシャ悲劇の殺人 "The Maidens"」(アレックス・マイクリーディーズ 早川書房) 2024/3/2。
ギリシャ悲劇の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ギリシャ悲劇の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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