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ナッシング・マン
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ナッシング・マンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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一気呵成に読み通すことができなければ、「恐怖小説」や「推理小説」はその価値 を著しく減じる。この意味で本書は「失敗作」だろう。 このような倒述法で物語を構成する小説は数多い。 代表的な作家はトマス・H・クックだろうか。クックの小説はいずれも緊密な 文体で、読み始めに持った違和感から生ずる恐怖感が最後まで続く。クックのよ うなクオリティは求めないが、少なくとも緊張感が続かなければ、小説を読む面 白みは減じてしまう。 本作品はその「緊張感」がかなり低い水準のまま綴られている。強烈な恐怖も、 次に何が起こるのかを期待することもない。一つには著者の文章がいかにも「作り 物」めいていて、リアリティを感じさせないことにある。主人公(被害者の方)の感 じていることも、読者にはほとんど通じない。よって、いかにも「怖いだろう」と いうレトリックもうんざりするだけだ。 最初の思わせぶりな主人公(加害者の方)の行動も独白も、著者の意図が見えす ぎて興ざめしてしまう。ストーリーテラーとしての才もどうなのか、まったくス トーリーにスピード感がない。だらだらとした叙述は読み続けることも困難にす る。作中作の物語も文章の密度が低く、どこまで作者の自己満足に付き合ってい たらいいのやら、まともに読み込むこともできなかった。 否定的な文章ばかり書いたが、この作品は受け取り方・読み取り方に大きな個 人差がでるだろう。私は、この手の「恐怖小説」「推理小説」では、とにかくページ をめくる手が止まらないほどの、緊迫感のある作品しか読み気がしない。 その意味では、本書を読んだ私とこの作品と著者は全く不幸な出会いをしたも のだ。 それしか感想がない。 全くお勧めしない。 | ||||
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強姦殺人魔が被害者の生き残った娘に追い詰められるという逆転の構図。それは娘による復讐か、はたまた父の死の隠蔽か? | ||||
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本の状態がすごくよくて満足です。北海道だからかもしれませんが、予定の日付には受け取れませんでした。 | ||||
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地元新聞の書評がよかったので読んでみた。 他のレビュアーも記述しているが、前半が長い。 本書には随所にイヴが綴ったノンフィクション小説の内容がそのまま記載されているのだが、「ナッシング・マン」が犯した各事件の記述がとても詳細に描かれている。インタビュー等で情報収集したことになっているが、中には既に亡くなった被害者もいるのに何故こんなことまでわかるのか。内容を盛り上げるためなのだろうけど、こうなると逆に信憑性が薄らぐのではないか。被害者たちの人生の記述もくどい。加えて、当時の警察の捜査も何をしてたんだろうと。 内容がなかなか進展しないことから、中だるみを感じた。 だが犯人がイヴのサイン会に行くあたりから、にわかにおもしろくなる。 終盤は緊迫感のある展開で、ページをめくる手が止まらなくなり一気にエンディングへ。 一転して物語に満足感を得ると、前述の自分の批判についても、事件の残忍さや恐怖感、被害者それぞれの貴重な人生が奪われたことを強調したかったのだろうと、寛容に思い直すことができた。 でも反面、このあたりがもう少し簡素化されていたら、重心が後半に置かれて内容がより盛り上がったのでは、とやっぱり思うのであった。 | ||||
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過去の連続殺人犯が、生き残ったかつての子供が、大人になって書いた本を読むという視点で描かれてます。裏では今までにない、壮大な計画があり、読み始めると一気読みしたくなる程の魅力的な本です。読み終わって、爽快さを味わえます。 | ||||
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約20年前アイルランド第二の都市コークで起きた連続強姦殺人事件。凶悪非道な事件だが、犯人は 有効な手がかりを何も残しておらずナッシング・マンと呼ばれている。だが、この一連の事件での唯一の 生存者、当時12歳の少女が18年後自分の記憶や、関係者へのインタビューなどを中心にして事件の 概要を本にする。それを読む真犯人。彼は今警備員として妻、一人娘と暮らしている。手がかりが ない中、この本の中では著者、つまり犯罪の生存者の女性は犯人を刺激する表現を使ってくる。 焦る犯人。後半はまさに文字通りの手に汗握るハイレベルのサスペンスだ。この生存女性による著書と 犯人の視点による表現が交互に出てくる構成も素晴らしい。途中、犯罪学者がこのような連続 凶悪事件の犯人というのはえてして「何にも持っていない、しょうもない人間」であることが多い という意味の言葉がある。実はこの「ナッシング・マン」の意味も証拠を何も残さなかったということだけ でなく、何も持っていない人間ということでもある。実にリアルで興味深い犯罪小説である。 | ||||
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筋立ては面白いが、最初の設定の中でただ淡々と話が進むだけ。またこの犯人の特異なキャラクターが説明不足。現実感が無い。発想だけで終わった小説。 | ||||
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面白く読了。意外な展開、意外な結末。ただ犯人を追い詰めるのではなく、どうしてそうなったかを追求する。今までにはないタイプのミステリ。 | ||||
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破れ等なく問題なく、購読しています。 | ||||
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私の中では名作ですね。印象的な場面はすぐに読み直しました。再読するでしょう。 | ||||
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両親と妹を惨殺されてただひとり生き残った娘が18年後に犯人を捕まえるために小説を出版します。付近で起こった同じような深夜の侵入事件、事前に押し入る家に凶器を置いてある謎と証拠の隠滅、そしてこれだけの犯罪を犯しながら日常生活を送るサイコパスの犯人像に迫っていきます。 犯人側の現在はいわゆる「地の文」にて描かれているかなり独特の構成です。読者としてはこのふたつがいったいどこで交わるのか、かなりじらされますがここが我慢のしどころかと思います。 巧妙な罠にはたして犯人がひっかかかるのか最後まで目がはなせない展開です。そして「極甘の結末」には確かに救いがありました。 | ||||
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幼い頃に殺人鬼に家族を惨殺された主人公。辛い過去を乗り越え、その事件に関する本を自ら出版し、犯人を炙り出そうとする。 出版のニュースを見たナッシング・マンは、長い休眠期間から醒め、その作家を亡き者にしようと活動を始める。果たして主人公はナッシング・マンに打ち克つことができるのか、というストーリー。 架空の本の内容を読み進める形でストーリーが展開する点は新鮮で面白い。 犯人との攻防もそれなりに読み応えがある。 しかし、途中でオチに気づく人も多いかもしれない。 それでも最後まで飽きずに読むことができるだろう。 表紙もお洒落で良いと思います。 新潮文庫さんには、ジャックライアンジュニアシリーズも是非続刊を出して欲しい。 マーク・キャメロン、ドン・ベントレーがトム・クランシーの遺志を引き継ぎ書いているシリーズで、新潮文庫の中では数少ないミリタリーアクション小説なので、その流れを絶やさないで欲しいものです。 | ||||
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連続殺人犯は、あなたの近くにいる、普通の生活をしている・・・ 誰も気が付いていないと思われた連続殺人、生き残りの一人の少女の本出版に心理的に追い詰められていく犯人。そして、その少女が殺人現場で取った行動の意外な真相を知って、ちょっとショックを受けました。 そうだったのね。でも、これ以上、犯人は野放しにはできない! | ||||
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作中作の筆者、家族を惨殺されたイヴにとってもそうだったのだろうが、 私も読了した時、犯人の犠牲者に対する動機、なぜこれらの家族だったのか?がもう一つよく分からなかった。 サスペンス映画、ドラマ、小説の謎解きが出てきて、スカッとする感じが味わえない結末だった。 結末にいたるストーリーは斬新な構成でとても面白かったが…… 犯人は最初からこの人というのがわかっているのだから、もう一段階の工夫がないと、本を読んでノコノコ出かけて行って‥…では間抜け過ぎて、悪のヒーローの資格がなく、意外性も良い意味の方ではなく、解決してもスカッとするわけない。 翻訳については、ストーリーは分かりやすいが、直訳なのだろうと思うところが多過ぎて、 違和感に慣れてしまうほどだ。翻訳小説はこういう違和感を楽しむものなのかもしれない。 | ||||
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連続殺人鬼に家族を殺された被害者が、手記を発表し・・・というお話。 サイコ・スリラーに分類される作品でありますが、ただそういう作品だけにすると、類型的に思われると著者の方が思われたのか、構成に工夫がしてあります。 サイコ・キラーに家族を殺された被害者がその手記を発表し、それを読んだ加害者(犯人)が自分が追いつめられるのを危惧し、逃げ切る為に手記の著者を・・・という感じで展開していきます。 ただ、犯罪の動機はやはり、サイコ・スリラーによくあるタイプの動機っぽいので、この手の作品を結構沢山読んでいる、私みたにスレた読者には、類型的でありふれた感じがしたのも真実でした。 大分昔ですが、江戸川乱歩と小林秀雄が推理小説の対談をした際、推理小説が心理的な方向に行くと、犯罪の動機が全て、犯人の頭がおかしいから、という風になるので危惧されてらっしゃいましたが、この小説などを読むとその危惧が的を射た指摘だったと思わざるを得ません。 尤も、こういう風に評しているは私だけかもしれないし、実際に本国や日本の作家の方や評論家の方で絶賛されている方も多いので、私の方が少数派かもしれないですが。 個人的にサイコ・スリラーは嫌いではないですが、ローレンス・サンダース「欲望の殺人」、トマス・ハリス「羊たちの沈黙」、ジェレミー・ドローンフィールド「飛蝗の農場」みたいな、新時代を告げる斬新な物を読んでみたいです。 前回翻訳された「56日間」が結構好きだったので、褒められないのが残念です。お暇ならどうぞ。 | ||||
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