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スモールワールズ
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スモールワールズの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 21~40 2/4ページ
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短編でそれぞれにワールドがあって、題名そのまんまに楽しめました。 一番目の物語が一番気に入りました。星3.5といった印象でした。 | ||||
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当方にとって、一穂ミチさんの作品を手にとるのは初めてです。本屋大賞の上位にランクされていたことで読み通しました。直木賞候補作になっていたのも最近知りました。とにかくうまくまとまっています。 登場人物の背景や心情がどれも上手く描かれており、それぞれの風合いの違いを楽しみながら読了しました。 人の人生を追体験できるわけもなく、小説を読む醍醐味の一つとして、それを疑似体験できるところにあると思っています。それぞれの主人公は心に悲しみを秘めており、ままならぬ世の中の生き方にもがき苦しんでいました。勿論、その解消法や救いはあるのですが、読後感としては、重いものが心の中に滓として沈んでいくのを感じ取っていました。 一見、幸せそうに見えても、人々は心に深い悲しみを背負いながら生き抜いています。必ずしもハッピーエンドにはなっていく手、どこかに怖さすら存在させているストーリーが多いわけですが、未来は分からないという言葉が痛切に刺さりました。 素敵な書き手ですし、見事な短編の名手だと評価しています。自作もまた読むのを楽しみにしています。 | ||||
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端的に言って、自分には合いませんでした。久しぶりに途中(「花うた」まで)で読むのを諦めた本。 短編のどの話についても言えますが、物語の設定も展開もインパクト重視で独りよがりだし、人物の描写は雑だし、奇をてらった表現はホントに奇妙で…そんな意味不明な言い回しでドヤ顔されても…と感じました。 人によっては、設定や展開が絶妙だしスリリング、淡白な描写は読み進めるのに楽、今までに見たことのない文章表現が斬新で秀逸!…と感じる人もいるでしょう。 ただ、わたしには合いませんでしたし、わたし同様に合わないと感じる人は一定数いると思います。 | ||||
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短編小説で読みやすく、一つ一つのお話が面白い | ||||
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話題作ということで購入! 短編集が6個くらいあり、どれも50ページくらいですが、著作の世界観を楽しめ、すらっと読めます! 初めて、この著作の本を読みましたが、読んでいて、途中で、最後の展開が予想出来そうなものが多いですが、この短編集は、最後まで楽しませてもらいました! ただ、どの短編集も似ているところがあり、4つ目以降からは、なんとなく同じ文章を読んでいるような気分になり、残念でした・・・ この著作の入門書としてはおすすめです! | ||||
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2022年本屋大賞ノミネートなので購読しましたが、最初の短編から不快でした。 その後は流し読みで読みましたが、残念な小説です。このような小説が本屋大賞の上位になるので、本屋大賞への信頼がなくなるのだと思います。 2022年の本屋大賞受賞の『同志少女よ、敵を撃て』は本当に素晴らしい大傑作でしたので納得ですが。 『スモールワールズ』はタイトル通り矮小化された世界の身勝手な人間達の物語で、読者として響くものがありません。 購読した事を後悔しました。 文章も引き込まれる事なく、登場人物に魅力がありません。全ては他人事のような残念な短編集でした。 過度な期待で購読されると後悔する小説です。内容にリアリティーがありません。 具体的な漫画の作品名などが作品内に登場しますが、時代背景へのミステリーとしての伏線なのでしょうか。必然性を感じません。文章も読み辛いです。 本屋大賞ノミネートが信頼出来ない事を改めて思い知らされました。 | ||||
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全6話で構成されており、1話辺りは40〜50ページ程度です。 どの話もとても心が惹かれる話で、途中で読むのをやめられませんでした。 1話あたりのページ数が少ないので、読み切りやすく、とても良かったです。 | ||||
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初めての一穂ミチさん、素晴らしかった。いつの間にかどんどん引き込まれていく。強引さや違和感のない、優しい文章。読んでいくうちに明らかになる真実の重さ。このギャップがすごい。 | ||||
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全作品、面白かったけれど、特に「ピクニック」が素晴らしかったし、怖かった。 | ||||
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82歳で読みました。新聞の書評で目についたからです。最初、気分が乗れずパラパラと。。。三話のピクニックあたりから理由もなく引き込まれ、第四話の“はなうた”に至り、パズルの一つのピースでも欠けると。。そして五話の求められたら、ちゃんと向き合って話を聞いてあげること。。。6話の式日の若者二人の孤独と信頼と微かなつながり。そして最初の“ネオンテトラ”に急いで戻り読み返した。何という事ない話だが妙に引き込まれ、ああ読み返して良かった、真珠を貝殻の中に見落としてしまうところだった。そして“魔王の帰還”。こんな温かい話は久しぶり、遠藤周作の“私が捨てた女”以来の金縛りにあった。年金生活、オミクロン、終活、それでもこの小説の登場人物の全員と共に同じ大地で生きてゆきます。 | ||||
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賞の候補ということも知りませんでした。 6つの短編ですが、どれも新鮮な感覚に襲われました。 初めて読む新しい感性です。 | ||||
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表紙の積み木には絵が描いてある。 絵が気になって「花うた」から読み始めた。 加害者と被害者が、人から人への語り部となる。 さて次の絵は「愛を適量」 傷つく人と傷つける人、 適量がわからなかったお話が綴られる。 では次は...絵を見てもわからない。 読んでみて、そうかぁと思ったり 首をひねってみたりする。 小さな世界の、でもささやかでないお話が繋がっていく。 | ||||
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冒頭からすみませんが、激賞させて下さい! 素晴らしい! 短編集としてもお話としても作家としても。こんな才能がBLあたりで眠っていたなんて(いや、BL小説もドラマ化されてるから眠ってはいないか・・・)。 一話目の「ネオンテトラ」でその展開に驚き、もうこれ以上の感動はないだろうと思いきや、次の「魔王の帰還」では漫画のようなダイナミックな展開に圧倒され(実際にコミック化されている)ました。これ、シリーズ化して欲しい。 さらに次の「花うた」は短編小説として最高峰に位置するんじゃないかという出来栄えです。泣けます。絶対ウルウル来ます。そもそも、よくこんなストーリー、表現形式(手紙)を思いつくなと。心から脱帽。 次回作が楽しみです。この人にはずっとずっと、小説を書き続けて欲しい! 今回は残念でしたが、直木賞なんて、いつか絶対取れます。 | ||||
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人を選ぶ話だと思います。特に登場人物と同じような悩みを持つ方は、読むと傷付いてしまうかも。「他人に敬意のない登場人物たち」「Webコミックみたいな陳腐な衝撃展開」に嫌悪感を持たない方であれば楽しめるかもしれません。自分は嫌悪感が強く、二つ目の短編の最初の方で読むのを辞めました。 ▼以下個人的な感想です。ネタバレあり 一つ目の短編「ネオンテトラ」ですが、登場人物たちの言動や展開が気持ち悪く感じました。登場人物たちは利己的で幼稚。展開は陳腐。「不妊・夫の浮気・虐待されてる少年・子供の性交・若者の死・ペットを殺す」…まるで衝撃をネタにしてアクセス数を稼ぐWebコミックのような展開でがっかりしてしまいました。 衝撃盛りまくりの展開に対し、人物の心情描写が薄いです。良い小説はありふれた生活の中にも豊かな人間観察があるものだと思いますが、この作品は真逆。小説としてあまり良い出来ではないと感じてしまいました。人物にも展開にも品がなく、読み進めるのが苦痛でした。 | ||||
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六篇の短編集。それぞれ独立した作品なのだが、登場人物に薄く関わる人が登場する。六篇のそれぞれの世界がありながら、知らないところで誰かと誰かが関わっている。関わりに気が付かないで生活している世界は、まさに「世間は意外と狭い」だと感じた。個々の作品では、貧富の差やジェンダー、女性差別、親子関係など結構重いテーマを扱っている。それらが融合して世界ができていると感じた。ユーモラスな表現もあるが、重いところをさくっと心を抉ってくる感じで、軽さの中に重さがある。この狭い世界は苦しみで満ちているのだろうか。心を引きずる作品である。 | ||||
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初めてこの作家の本を読みました。 作品ごとに様々な様式とテイストを持っていて飽きることなく一気に読んでしまいました。特に「魔王の帰還」と「花うた」が秀逸。この全くテイストの違う作品が入っているのはすごいことだと思います。「花うた」を「アルジャーノンに花束を」との類似性をコメントされる方もいますが、テーマが全く違い素晴らしい短編だと思います。この作者の今後の作品が楽しみです。 | ||||
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◇「ネオンテトラ」 :30代のモデル美和は、同い年の夫との間に子供ができないことに焦燥を感じていた。ある日、マンションの向かいで父親に激しく叱責されている中学生の姿を見る。聞けば、姪の有紗とは同級生の笙一だという。父親が寝静まるまでコンビニで時間をつぶして帰宅をためらう笙一に、美和は声をかけ……。 子供のいない30代女性・美和の日々には、じりじりとした焦りの側面と、諦観にも似た静かな思いが同居しています。その揺れ動く心情が、過剰に文学的な言葉ではなく、ありふれた日常のことばで淡々と描かれるところが心に添いました。 ところが、最終局面で物語は予想を大きく覆す急激な展開を見せます。美和が飼うネオンテトラという熱帯魚の習性に重ねあわせて、彼女のくだした決断の、鮮やかなほど残酷なあり様を目の当たりにして怖気(おぞけ)が立ちました。 ◇「魔王の帰還」 :高校生の鉄二と両親のもとに、姉・真央が嫁ぎ先から出戻ってくる。巨躯の真央のことを鉄二は密かに「魔王」と呼んでいた。鉄二も事情があって高校を転校していた。学校で友達もなく、浮いた存在だった鉄二に唯一声をかけてきたのが同じクラスの奈々子だった。鉄二と真央と奈々子はその夏、ひとつの忘れられない思い出を作ることにする……。 三人の登場人物が皆、人知れず秘密をかかえ、そのために友人や家族を失っています。互いの秘密を知ったのち、彼らがたぎる夏の思い出づくりをする物語が、コミカルに、そして切なく描かれていきます。 少々、漫画チックな点が強いのと、それぞれの秘密が型にはまった感じで他の物語でもありがちな点が食い足りないと感じますが、それでも思わずほほえみながら読み進めてしまったのも事実です。 ◇「ピクニック」 :瑛里子は赤ん坊の未希の育児に少なからぬ苛立ちを感じていた。夫の裕之はそんな妻の様子を尻目に単身赴任の辞令を受け入れてしまう。後日、瑛里子は母親の希和子にいっとき預けて夫を赴任地まで訪ねて行くが、その間に事件が起こる……。 「子どもの成長というのは『たまたま無事でいてくれた』日々の積み重ねだと感じたことのない親は?」(136ページ)――という言葉に実感がこもる物語です。慣れない育児が始まって、新米ママの瑛里子の焦燥が夫や母との関係をぎくしゃくさせていきます。その様子が世間的には「産後うつ」だの、「育児放棄」だの、「児童虐待」だのといった訳知り顔の、心無い言葉によって矮小化され、やがて当事者たちを切り裂いていく。その様子が痛ましいまでに描かれます。 最後に事件の真相が明るみになるのですが、この一家族の顛末を説明しすぎているように感じられました。この説明的な落ちがなかったほうが、世の中一般の子育てに息つく暇もない親や家族の思いを、より普遍的にあらわした物語になったようにも思うのですが。 ◇「花うた」 :新堂深雪は10歳上の兄とふたり暮らしだった。しかしその兄がある日、肩がぶつかったというだけの理由で向井秋生という見ず知らずの男に殴られて死んでしまう。傷害致死罪で服役した秋生に深雪は手紙を書くのだが……。 書簡体で書かれた短編小説で、冒頭に掲げられた手紙の日付が2020年。差出人の名は向井深雪となっています。そして二通目に掲げられたものの日付は遡ること10年の2010年。そして差出人名は新堂深雪です。つまり読者は最初の数ページで、犯罪被害者遺族と服役囚がおそらく結婚したのであろうことが推測できる仕掛けになっています。 しかし深雪の秋生に対する当初の書簡の言葉遣いは辛辣です。たったひとりの肉親だった兄を死なせた犯罪者に当然ともいえる厳しい非難の言葉を投げつけます。秋生から返る反省の言葉も表面的なものに過ぎないとさらに深雪の憤りは勢いをますばかりです。 そんな二人がいかに身を寄せ合うことになるかは実際にこの物語を読んでもらうしかありませんが、「小さなかけらが足りないだけでダメになるもの」が秋生の言うようにくだらない事柄なのか、それとも深雪の言うように世の中のたいていのものは「小さなかけらが足りないだけでダメになるもの」だと認めることができるのか。そこが生き方の分かれ道であることが見えてくるストーリー展開は、なかなか唸らせます。 この「花うた」を含め、ここまでの4編を見ると、ある種の事象が世間一般にはいかにステレオタイプ的にしか解釈されないのか、そのことのもどかしさを作者は手を変え品を変えながら物語の形にして訴えているのではないかという気がしてきました。 ◇「愛を適量」 :高校の古文の教師・慎悟は離婚して一人暮らし。教師としての情熱はとうの昔にどこかに置いてきてしまったかのように、大概のことは「どうでもいい」で済ませる日を送っている。ある晩、帰宅すると自宅マンションのドアの前に見知らぬ男が立っていて……。 バレーボール部の顧問として熱い日々を送った過去は遠い昔のこと。慎悟はある事件をきっかけに気力と家族を失っています。そこへ突如現れた男がきっかけとなり、彼は過去と現在と未来を見つめ直していきます。 中盤以降、男と慎悟の関係が厳しいものとなると、読み進めることがきつく感じられるところもありました。ですが最終盤で、慎悟はかつてこの男にきちんと向き合っていなかった自らを悔やみながら思い返し、それを契機に、ささやかながらも明日への一歩を踏み出していきます。その姿は想定外の清々しさを感じさせてくれました。 ◇「式日」 :「先輩」は通っていた定時制高校の普通科の「後輩」とひょんなことから知り合いになる。それから数年が経ち、「後輩」は身内の葬儀に出席してほしいと「先輩」を誘う……。 年が離れた先輩・後輩の女と男のそれぞれが生い立ちに事情を抱えていて、たまさか出会ったのちにも、つかず離れずの関係を持ちながら、ある葬儀によって互いを以前より深く知ることになるという掌編です。 「この先二年、三年と経てば蓄えた親密さの余熱も消えて心のうちを読み取れなくなり、いずれは完全な他人になるのだろうか」(270頁) 生まれてから死ぬまで人は様々な人と出会い、深い関係を結ぶこともあれば、わずかな縁を得るだけで別れていくこともあるでしょう。「先輩」「後輩」の関係もよくあるそんな多種多様な出会いと別れのひとつにすぎなかったように、記憶の彼方に遠ざかっていくかに見えたのですが、葬儀をきっかけにして「先輩」はこの関係を流れに身を任せることはやめ、今度は何らかの決断を下していく決意を固めていくのです。その幕切れに清々しさを感じました。 . | ||||
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正義感が強く愛情豊かな登場人物3人がその優しさ故に、他人の思いの強さに何も言えなくなってる。傷つきながらもいったん自分の中で受けとめて他人を責めたり恨んだりしない感じがすごくいい。群れからは外れるがちな3人だけど、出会えたから、一人でなかったから、互いに理解し合えた。3人のチーム魔王の最高に素敵なリーダーが魔王こと真央だ。私も職場や家庭でもこんな人になりたいと強く思った。爽快な読後感。この話だけでも是非読んでほしい。 | ||||
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スモールワールズは6つの短編をまとめた作品です。ネオンテトラと魔王の帰還は、とても良かったです。この作品に出会えて良かったなと思うくらいでした。その後のピクニックで?うーんという感じになり、花うたは最悪でした。これさえ無ければ、このスモールワールズは星5つで、今年のベストワンだったかもと思うと残念です。その後の愛を適量で盛り返し式日は可もなく不可もなくというところです。何度もいうようですが、花うたはいらないです。何故この話をスモールワールズに入れたのか?まるで理解出来ませんでした。 | ||||
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何となく、似たような話やそれに近い話が、実は自分の周りや自分自身にもあるような、ないような。世の中って色々あるし、人生は山あり谷ありだとつくづく思わされた一冊でした。お勧めします。 | ||||
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