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天を測る
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天を測るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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幕末にこんな人がいた、ということを教えてくれたのは良かったです。 しかし、軍艦に興味がないと、読破は難しいです。 時系列に淡々と、事実が進みます。中盤、筆が慣れてきたようですが、序盤は読みにくい。 登場人物の描写も画一的で、伝記の中で悪口を聞かされているようで気分もよくない。 タイトル負け。 新人作家かと思ったら、そうではないのですね。今後の活躍に期待します。 | ||||
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咸臨丸の太平洋横断と言えば威勢のいい勝麟太郎が思い浮かぶが、本人は船酔いがひどく航海中は艦長室にこもりきりだった。この艦には長崎海軍伝習所で学んだ幕末のテクノクラートたちが乗り組んでいた。勝と同期で一期生の小野友五郎(測量方兼運用方=航海長)と後輩の測量方や蒸気方らだ。小野は笠間藩の家臣で算術の実力を買われ江戸屋敷詰になり、伝習所に派遣されたのは39歳のときだった。測量、航海術から微分積分まで学んだ。小野には確たる指標があった「水平線と星がある限り私は迷うことはない」という確信だ。激動の時代、一つの指標を持って物事にあたれるものは強い。こんなサムライが日本を支えてきた。i | ||||
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薩長の尊皇攘夷論に対して、幕府は迫る外国に対して現実的な対応策を着々と実行していた。薩長は尊皇攘夷という大義名分を立てているが実態は幕府からの権力争奪が目的であった。そのことがその任務を権力争奪とは別に淡々と遂行する幕臣の実務者を通して理解できる。日本の近代化はハードとしては幕末の幕府が築いたものに乗っているし、その運営も旧幕臣の実務者なくしては不可能だったと思われる。 | ||||
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筋書き的に面白く、読んでいくうちに、引き込まれました! 一気読みに、読んでしまいました! | ||||
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小野友五郎に焦点を当て、幕末に活躍した官僚の仕事ぶりが理解できた。この人たちの存在が明治維新を遂行させる原動力となった。ただ、「天を測る」という題名なので、測量の実際を記述してもよかったのでは。 | ||||
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単行本で少し読み(馬鹿らしいのと重い本でやめ)、文庫本で読んだ。 作者の責任では無く、まず、校閲者が最悪。(単行本では間違い多い)また編集者も悪い。 要は、この本は誰を対象にしているのか分からないが、読み手を馬鹿にした、劇画的な、会話主体の”紙芝居”です。会話で、重要な流れを説明するのは、邪道です。 このような本が、著者にとっての、”時代劇”の初めて著作とのことで、これは、出版社の責任です。 実に、ひどい本です。 著者にとって、もっと良い校閲者、編集者がいる出版会社から、時代劇の本を出してください。 なお、司馬遼太郎のような、幕末テロリスト賛歌から日露戦争の戦勝までの賛歌、それと逆、勝海舟礼賛の本と、極端な本が多いが、この本も、登場人物の一面をデフォルメしている。 要は、小説では無く、口語体の雑談です。 | ||||
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勝海舟を低く評価するのがはやりのようだが 彼の全集をきちんと読んでいるのか 子母沢寛など先輩作家の作もきちんと踏まえて作品としてほしい | ||||
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たしかに面白かった。でも、隠蔽捜査の竜崎を知らなければ、もっと楽しく読めたと思う キャラクターにしても妻や仲間たちとのやりとりにしても、あまりにも似すぎていて残念だった | ||||
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この作品だけ読んだら、作者は根っからの歴史小説家と錯覚しそう。 これが、あの警察小説、武術小説などと同じ作者とは! 芸域の広さに感心します。 志士が中心となりがちな幕末を旧体制の幕臣側から描く視点も斬新。 勝海舟は実務能力ゼロのスタンドプレイヤー、福沢諭吉は英語もろくにできない単なる西洋カブレ! 著者の歴史小説の次作が楽しみです。 | ||||
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一気に読ませるが、主人公の人物像が筆者の人気シリーズの警察署長と同じで、終わりかたも尻切れトンボなのは残念! | ||||
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江戸時代の末期、咸臨丸は浦賀を出港した。小野友五郎と赤松、松岡、伴が測量方として乗船していた。アメリカが目的地で、ジョン万次郎が通訳として乗り込んでいる。 友五郎たちの仕事は、正しい航海をするために天文観測を行うことである。 アメリカ人のブルックと友五郎たちの測量結果が大きく異なったことがあった。友五郎は自分たちが間違うはずはないと自信を見せる。双方が計算をやり直した結果、友五郎たちのほうが正しかった。 小野友五郎は16歳の時に甲斐駒蔵から算術を学んだ。一般的な算術を終えると、地方算術(土木工事や測地のための算術)を学んだ。そして、地方手代という算術を必要とする仕事に就くことができた。25歳になって江戸に転勤になり、元〆手代という国許の財政の専門職の役目を与えられた。 航海術については、39歳の時に長崎に海軍伝習所ができて、そこで船の技術と微分積分を学んだ。そして今、咸臨丸に乗っているというわけだ。この船には、あの福沢諭吉も乗っていた。 航海も終わりに近づき、一行はサンフランシスコ港に着く。 咸臨丸は随伴艦で、日米修好通商条約の批准書を交換するためのアメリカの船、ポータハン号の警護と海軍伝習の技術を試す目的で航行した。 サンフランシスコで咸臨丸が修理に出されることになり、友五郎たちは1か月間メーア島の造船所に滞在することになった。 いい機会なので、アメリカの造船技術をよく観察し、日本で蒸気機関の軍艦を作ろうと友五郎たちは考える(咸臨丸は外国から買った船だった)。そして、サンフランシスコにある船の見取り図を作り、採寸も行う。 帰路は咸臨丸だけで帰らなければならない。軍艦奉行の木村摂津守はそれを心配していたが、友五郎は大丈夫だと答える。 帰りの航海は順調だった。咸臨丸はもう1つの任務である無人島(ぶにんじま、今の小笠原諸島)の調査も行う。……はずだったのだが、エンジンの調子が悪く、燃料の石炭も足りないということで、帰りにハワイに寄港した後、咸臨丸は直接日本本土に戻った。 その後、友五郎は国産の蒸気軍艦を作るための建言書を木村摂津守に提出した。しかし、金がかかるため、なかなか許可は出ない。そこで、本物の軍艦と同じ縮尺で作った雛形(乗員の体重分の重りも入れてあった)を水に浮かべて自分の計画がうまくいくことを証明することになる。ただ、雛形はまだ完成しておらず、一か八かのぶっつけ本番で水に浮かべることになる。計算は正しいはずだが、うまく水に浮かばなければ軍艦建造そのものがなかったことになる。この賭けが成功するかどうか。 小野友五郎という人物は、算術家らしく、実に合理的なものの考え方をする。咸臨丸でアメリカ人と測量の勝負をした時も、正しく計算すれば正解が出せる、自信など関係ないと言い切る。友五郎は、世の中の真理はごく単純なもので、簡単な数式で表現できるはずだと考えている。そう考えているので、世の中の面倒なことを切り捨ててしまえるようになった。仕事の面では非常に優秀でもある。そんな彼だから、名誉や人の評判なども気にすることがない。 そんな人物の生涯をたどったこの本は新しい知見を与えてくれる。福沢諭吉など、偉人の意外な正体も分かる。読む価値のある小説だと思う。 | ||||
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徳川政権から見た「明治維新」は面白くて、勝海舟や福沢諭吉の違った側面が描かれていて、成る程・・・今NHKで放送されている「晴天を衝け」で描かれた明治維新の似ていてて、歴史は勝者により作られる事が理解出来ました。 | ||||
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咸臨丸の勝海舟の事は教科書で習らい、覚えていますが 天を測るの「小野友五郎」の存在は初めて知りました。 数学の知識以上に天文学に優れた主人公は素晴らしいと思います。 作品は読みやすく時代背景がよく分かり、小笠原列島の発見も 興味深かったです。 先人の皆様に感謝しています。 | ||||
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主人公が、笠間の出身と知って幕末ファンの私はとても楽しく読むことができました。 是非、笠間市,茨城県は、知名度を上げる努力をしていただきたいです。 | ||||
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巻末の著者略歴欄に、「本書が著者初の歴史小説となる」と書かれている。 サーベル警視庁シリーズなどは歴史小説にならないのだろうか? 本書とサーベル警視庁の時代は40年ほどの差しか無い。明治新政府樹立以前を歴史小説と言うのなら、沖縄の唐手家を描いた数冊の著書は歴史小説にならないのだろうか? 本書は咸臨丸でアメリカに渡った実在の人物、小野友五郎を描いている。自分は歴史に疎いので間違っているかもしれないが、幕末辺りの歴史が好きな人にも、そこまで知名度が高い人物では無いと思う。その人物に目を付けたのは上手い。 レビュータイトルの流石の筆力と言うのは、本書の中で小野友五郎は八面六臂の大活躍をしたり、難解な事件を解決していく訳では無いから。 役職に応じて淡々と、本当に淡々と業務をこなしていくだけなのだ。なんの起伏も無い。それなのに一気読みしたくなる程に仕上がっているのが、素晴らしい。 一方、今野敏の愛読者ならこの小野友五郎の人物像に関してあれ?と思うことであろう。今野敏の人気シリーズの主人公にそっくりなのである。妻との関係も、船越義珍や伊藤整一を描いた作品を彷彿させる。 また、本書では自分でも知っている著名な歴史上の人物も出てくるが、裏の顔と言うか悪い面を前面に出してきている。 お札にもなった人物、例えば伊藤博文や野口英世の女好きは有名で有るが、本書に出てくる勝海舟や福沢諭吉の別の面は全く知らなかったので面白かった。 この様に、歴史上の実在の人物を、史実に基づいて動かしながら、セリフは自身の小説の主人公を彷彿させ、幕臣側からの視点と言う事で、明治新政府を樹立させた人達の能力の無さを嘆かせる。わかり易いバイアスだからこそ、小説として楽しめた。 しかし、余りにも人物像が今野氏自身の小説の主人公に激似の為、星を一つ下げた。 | ||||
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幕僚側の視点で幕末維新を語った小説で、斬新・新鮮・意外感があった。 この本を読んで、幕末維新の本当の立役者は幕僚だったと思うようになった。 | ||||
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傑作です♪ | ||||
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この本は、今野敏氏が書いているが、いつもの今野節を期待して読んではいけません。そうしないと、なんだーとなります。 この本は、幕末から明治の歴史書です。それも幕臣から見た歴史書です。 小野友五郎という立派な人がいましたし、それ以外にもたくさんの優秀な人がいました。 歴史は勝者の歴史ですから、長州や薩摩出身の人たちのことが英雄視されていますが、物事は必ず2方向から見ないといけないと勉強になりました。 勝海舟とか、福沢諭吉も登場します。この人たちは、そんな評判通りに思っていていいのだろうか疑問に感じました。だめじゃんこいつら。よほど小野友五郎のほうが1万円札になるのにふさわしいのではないか! 長州や薩摩にしても、ただのテロリストの集まりだろ!と、いう黒歴史が思い出されます。 ウィキペディアには、小野友五郎のことがまとめられております。 その中に出てくる出てくる本の中の登場人物名。その人たちのその後の人生をウィキペディアで辿りました。 本の中で、自分もいつの間にか彼らと一緒に歩んでいました。 | ||||
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日経の夕刊の書評を読んで則、購入。 タイトルどおりの評価です、小野のような歴史教育ではあまりスポットライトを浴びない スーパーテクノクラートを取り上げて欲しいですね。 | ||||
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江戸幕府の人材は優秀だった、明治維新は間違っていたとの 史観が流行りだが、その流れに乗ったともいえる幕府側海軍から 見た、明治維新とその立役者といわれる人材がいかに矮小だったか という物語。面白いし、説得力がある。幕末ファンには 一読を勧めます。 | ||||
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