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墨のゆらめき
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墨のゆらめきの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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しをん先生の作品は大好きで、ほぼ全て読んでいます。前作のエッセイも発売すぐに買って読み、大満足でした。 今回のお話は私には残念ながらあまりピンときませんでした。 私が変わったのか、そう感じる方が多いのか知りたいので、レビューを書きました。ぜひ多くの方のレビューを読みたいです。 愛なき世界や、舟を編むは、大変な取材と当該領域の資料に基づいて作られたお話だと思います。ディテールが作り込まれているからこそ、その世界観に浸れたのだと思います。 本作で私が引っかかったのは、物語の「転」にあたる部分です。 【以下ストーリーに触れる部分があります】 実行行為を行っていない共犯者については、意思の疎通が立証の肝です。同じ組織でないことが明らかなのであれば、「反社だから」の一括りでそれがざくっと認定されることは違和感があります。 組の面子にかかわるはずなので、当陣営の動きも(兄弟筋などの設定ならまだ分かるのですが)ちょっと…と思います。 反社の刑事事件の肝は、組からの絶縁の取付けです。検討すらされなかったのか、そこに葛藤はあったのかなかったのか、割に重要なポイントではと思うのですが(その点を踏まえての転身はより鮮やかになったはずです)…。 高い弁護士を雇えなかったというだけではちょっと…と感じてしまいました。 オーディブルということで、尺の問題なのかもしれませんが…。 その他、ストーリー展開や感情の動きも、このテーマで、しをん先生ならきっともっとドキドキハラハラワクワクなものをお書きになりそうなのに…という気がしています。 皆様のレビューを読みたいです。 よろしくお願いいたします。 | ||||
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三浦しをんさん、初めてでしたが、 すごくよかった。 言葉の広がりと豊かさが心地よくて、 かといって気をてらうような言葉を並べたてて台詞倒れになるわけでもなく、 この作家は言葉を大切にしていて、こよなく愛しているのだなと感じるものがありました。 聴きながら、以前アニメで観た「舟を編む」を思い浮かべましたが、 後から同じ三浦しをんの作品だとわかっても、不思議じゃないくらい、 アニメを観た時と同じ感慨を感じたので、 アニメ制作側の方も しをんさんの言葉の戯れに共感共鳴していたんだろうなとほっこりします。 物語では、生まれた環境も境遇も真逆で、タイプも違う二人の主人公ですが、 それぞれの、自分の生き方に対する誠実で真剣さが共鳴して互いを引き寄せ繋がった。 互いに依存せず尊重し、近いけど近すぎず、こういう人間関係すごーく羨ましいです。 もっと続きが読みたい! と思ったら、オーディブルオリジナル作品だったにですね、 目が文字を追うのが辛くなって最近はオーディブルがありがたい。 お陰で今まで手に取った事のない作家作品との出会いも多くなりました。 三浦しをんさんの作品のオーディブル化ももっともっと聴きたいです。 朗読の櫻井さんも素敵で、ますます好きになりました。 みんなみんな、ありがとうございます。 | ||||
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BL好きのおいしいところをてんこもりもり | ||||
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AmazonのAudible専用の書き下ろし作品。三浦しをんは、ストーリーテイラーである。テーマは、男の友情だと思う。いまどき、男の友情なんてと思うが、聞きながら、その展開の巧みさに、感心する。 町の古ぼけた民家で書道教室を営む遠田薫。長袖でキッチリした服装をしている。それが、物語の謎かけである。遠田に、小さなホテルに勤める続(つづき)は、宛名書きを書道家遠田に依頼することから始まる。いまどき、宛名書きにこだわるというのが、三浦しをんらしい。郵便物は、相手に確実に届けばいいし、そんな経費は削減されている世知辛い世の中なのに、三浦しをんはこだわる。 書道家も、ある意味では絶滅危惧の存在でもある。文字も読めればいいし、手書きで書くことさえなくなっている。フォントを選べば、それなりの文字の風情ができる。結局、書道家は芸術の分野にいくしかないのかもしれない。なんとなく、書道家の悲哀と消え去る運命を感じさせる遠田という人物。 遠田は、さまざまな筆跡を自在に書きこなす腕前の持ち主だった。本人の筆跡は、わからないほど変化自在の巧みな技術を持っていた。文字には、その人なりの個性がある。その個性さえ実現する。 遠田は、書道塾で、子どもたちや大人たちにも教えていて、遠田は代筆業も行っていた。ふーむ。いまどき、代筆業も珍しい。ネット上では、テンペレートがあり、それをコピペすればいい。文章やレポートも、ほとんどコピペでできる。はては、人工知能代筆業も可能な時代だ。小説さえも、人工知能が作る。代筆業も、消え去る運命かもしれない。存在自体が、危うい遠田という男。 小学生の代筆業で、代金は「うまかぼう」だ。まだ、私はうまかぼうを食したことがない。探して、食べてみよう。ホテルマンの続(つづき)は、サラミ味のうまかぼうが好きだという。ふーむ。ビールのつまみのようなうまかぼうだ。遠田に、朝からすき焼きを誘われるホテルマン続。豪華な牛肉をいただいて感激している。食い地がはっているのだ。それで、続きは、文面を考案する仕事を強いられる。 その物々交換的な経済がなんとも言えない。書道家の遠田に、ホテルマン続は惹かれていく。 二人の友情は、仕事以外で進んでいくが、遠田から宛名書きの仕事をやめるというメールが来た。 驚いて、続は、遠田を訪ねるが、遠田の過去が遠田から聞かされる。遠田の隠された過去が明らかになる。続は?ふーむ。おもしろい所に持っていく。なるほど。 絶滅危惧種の書道家に将来はあるのだろうか。そこに居候しているカネコ氏が、ひょうきんである。 三浦しをんの目指している領域は、消え去ろうとする日本の良き文化を語り続けることなのだ。 | ||||
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