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24人のビリー・ミリガン



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24人のビリー・ミリガンの評価: 4.20/5点 レビュー 54件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全41件 21~40 2/3ページ
No.21:
(4pt)

多重人格とは何かが分かる

少年期に養父チャーマー・ミリガンの虐待を受け、脳内に23人もの人格を作り出したビリー・ミリガン。
本書は彼が連続レイプ犯として逮捕されるところから始まります。
上巻は彼が多重人格者(解離性同一性障害)であることを弁護士や精神科医がつきとめる過程が書かれており、
多重人格者がどのようなものなのかよく分かる内容になっています。

終盤のビリーの生い立ちを描いたところから少しだるくなりますが、
ノンフィクションなので必ずしも面白いことが書いているわけでもないので仕方がないとするべきでしょう。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
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No.20:
(4pt)

ビリーは何故犯罪を犯したのか?

下巻は上巻の後半から始まったビリーの生い立ちの続きから始まります。

彼の生い立ちが長々と書かれているので、正直、少しだるいです。
彼が養父に虐待を受けて多重人格者になり、人格の交代を繰り返す度に周囲に迷惑をかけたり、犯罪を犯したりの繰り返しで読んでいてうんざりしてきます。
しかし、事実を書いている以上、だるくても重要なことは書くしかないのでしょう。

本書の最後にビリーを犯罪者として過剰に恐れる人達がビリーをライマ病院と言う患者を虐待する病院に入れます。
彼の物語はまだまだ続きます。
本書の続編は「ビリー・ミリガンと23人の棺」(上)になります。
24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉より
4152035250
No.19:
(5pt)

24人で構成する、いち社会

「ビリー・ミリガン」という名前を聞いて、「多重人格」という言葉を連想する人は、多数派だろうか、少数派であろうか…

そもそも「多重人格」という現象自体が、世の中に認知されていなかったのだと思われます。
それもそのはず、当の本人でさえ、自分の力でそれに気付くことは困難です。

気が付いたら見当外れの場所にいて、何をやっていたのか分からない。
記憶が飛んでいるのに関わらず、周囲からは当然の如く、それまでの流れで促される…

これは本人にとっては、かなりの恐怖です。

ビリー・ミリガンの例でいえば、自分(と認識している人格)には1つの名前があるにも関わらず、
周囲が絶えず「ビリー」と呼びかけるので返事をする。

自分が「ビリー」だとは認識していないのに、
他者からは「ビリー」と容認されているが故に「ビリー」として振る舞う…

そんな人格が、主人格である「ビリー・ミリガン」を含めて、24人も1つの身体に内在しています。
この現実を、他者はおろか 本人すらどう信じていいものか。

本書は、重罪を犯したにもかかわらず、多重人格という理由で無罪と判決された事件。
それら一連の出来事を通して、この不思議な精神世界の謎に迫ります。

この事件で公になり、広く衆知の現象となった「多重人格者」とその苦悩。

転々と変化する別人格に対して、まず抱く感情。
 「信じていいのか」
 「演技をしているだけではないのか」
 「騙されまいぞ」

皆がそう反応することは、本書で何度も取り上げられますが、
接しているうちに「信じる」少数派が多数派へと移っていく様子が描かれています。

読者自身も、懐疑の心から読み始めるのが妥当かと思います。
著者の記述により、「多重人格」を認めるか認めないかの結論は、本人に委ねられます。

こうして24人の別人格を確認し、記録に残せたことは、
多重人格者にとっても、それ以外の人にとっても重大なことだと思います。

何しろ、その現象自体に気付くことさえ、他者の力を必要とするのだから…

人ひとりの人格は、他者の承認により確立される。
一般社会の構造が、多重人格者の1つの身体の中の、多数の人格の間でも繰り広げられているのに興味を覚えました。

ビリーの身体は、1つの社会。

 女性もいれば、子供もいる。
 犯罪もあれば、正義もある。
 リーダーがいれば、それに従う者もいる。

そこには、人間が構成する世界の縮図がありました。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.18:
(5pt)

上巻は外面、下巻は内面からビリー浮き彫りにする

上巻は、多重人格とはどのようなものであるのか、を理解するために物語が構成されている。主人公はあくまでビリーなのだが、そのビリーを明らかにするのはビリーを取り巻く医師であったり弁護士であったり、さらには、患者であったりする。

他方、下巻は、上巻を前提として、ビリーの視点からビリーを描いていく構成になっている。また、ビリーを餌に売名行為をするような社会に潜む闇についても描かれているし、さらに、刑務所や刑務所に等しい施設は、あくまで服従を強いる施設・組織であって、治療を目的としていないという警鐘も主張されている。

果たして多重人格は存在しうるのか? 多重人格者は犯罪に対する責任をどのように果たさなければならないのか?

アメリカの後追いをする我が国では十分過ぎるほどに議論されなければならないものだと思う。

また、我々は本当に情報を自らの冷静な客観的視点で考察し、判断しているだろうか?

インターネットの普及により情報は氾濫し、マスコミは心理学的要素を盛り込んだ報道をする。 何のフィルターもなしに、そして、根拠もなしにそれを盲信し、正しいものだと思っていないだろうが?

『ネットが…』とか、『知人が…』とかは全く根拠のないものである。情報への手がかりにしか過ぎないのだ。 本作を読むことで、人間という存在について、社会の歪みについて、そして、正義と癒しについて非常に多くのことを考えさせられると思う。

ビリーは決して他人事ではなく、誰にも妥当するものなのだ。

児童虐待と多重人格は密接に関係し、その原因は社会構造にあるのである。

非常に感銘を受けたし、沢山学ぶことができた。有意義な時間を過ごさせてくれる良書だった。訳が非常に良かったと思う。
24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉より
4152035250
No.17:
(5pt)

決して他人事ではない。自分も……

多重人格…現在は精神医学や心理学、脳科学等の飛躍的発展によって人間の神秘に係る様々なものが明らかになってきている。そのおかげで我々素人もそれに対して決して無知ではなくなった。

しかし、残念なことに、精神疾患等は、裁判の切り札として利用される側面が強調され過ぎ、免罪符としてだけの認識、という誤った先入観が我々に植え付けられてしまった。 本来、これについては、人間の無限の可能性を立証することに使われるべきであろう。私はそう思う。

さて、本作は、幼少期に父親から抗いがたい肉体的・精神的虐待を受け続けたビリーが、さらに、様々な克服し難い障害に直面したビリーが、それを克服するために24人もの人格を作り出し、1人の人間に住まう彼らが基本人格の断片として競合し、それぞれの存在意義のために悲劇を招いてしまった、というものである。(これは、親が子供を洗脳し、子供を限界付けていることを証明しているように思う。親は子供にとって絶対的存在であり、特に父親は恐怖なのだ!)

厳密に言うと、精神疾患と多重人格は、法的には別ものだ。つまり、前者は免責されうるが、後者は原則されない、というよりされないと言っていいかもしれない。動機はあるし、結果に対する責任が認められるからだ。 それはさて置き、私が本作で痛烈に感じたのは、我々誰もがビリーのように自分の中に別人格を持っているということだ。勿論ビリーのように時間の喪失はない。なぜなら、意思疎通がはかられているからだ。自己啓発書にあるように、我々人間は様々な自分を演じているのだ。

私はそう思わずにはいられなくなった。統合というものがもっと加速すれば、我々はさらなる進化が望めるように思う。その時々の自分を、換言すれば、過去・現在・未来の自分を統合し、現在を完全に統制すればどうなるだろうか?

非常に興味深く感銘を受けた作品だった。様々なものが本書から学べると思う。是非お勧めしたい!
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
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No.16:
(5pt)

事実は小説より奇なり

多重人格に対する関心から本書を読みましたが、その症状は私の想像を遥かに超えたものでした。人格が分裂しているというよりは、全くの別人が一つの固体を共有するようになったのではと錯覚してしまうほどです。精神分析学で扱われる内容と大いに関連している事が多くあり、心理生物学的な観点からも勉強になりました。しかし意外であったのは、その悲劇的な環境と過酷な人生という深刻さに動揺せざるをえなかったことです。幼児虐待、背信、犯罪、自殺、社会的非難といったこの世の地獄が現実にあることを認識させられ、本書を読んだ後は一時、人間不信になったほどです。上下巻とも終始緊迫感を持って読むことになりましたが、それは次から次へと明らかになる意外な事実と、著者の実話を元に巧みに文章を構成する高い技術に依るものだと思います。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.15:
(5pt)

一つの人生を生きるということ。

絶句します。
現実にしてはあまりに常軌を逸している。かといって、物語にしてはあまりに生々しすぎる。
とにかく、これを一旦事実と納得したうえで読んで思うことは、知能、年齢、国籍、性向、性別の違う24の人格を生み出したのはたった一つの脳みそだと言うことへの驚嘆と、「ウィリアム・スタンレー・ミリガン」という生きにくい生い立ちを持った一つの人生は24人の人格が分担せねば生き得なかったということに対する哀しさです。
いずれ我々は「同情」を愉しんでいるのでしょう。しかし、我々はこの本にかかれてあることを、少なくとも、知ってはおくべきです。
24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉より
4152035250
No.14:
(5pt)

闇から生まれた者

この本は心理学という幅の広く深い領域に足を突っ込むことになったきっかけの本である。
やはりこれが完全なる実話であるという点が大きな衝撃だった。
ひとつの身体の中に24もの人格を持ったビリーの闘病記だ。
本人のインタビューを基にしているため主観的な点はあるが、それだけにいっそう多重人格の病態や人格同士のつながりと混乱といった要素がはっきりと描き出されていた。
ビリーの中にある人格は、それぞれ年齢や性別、趣味、それに出身までもが異なるキャラクターである。
意思の疎通が図れている人格もあれば、何が起きているのかまったく理解できない人格もある。
ビリーはその中のいくつかの人格が犯した犯罪のために告訴されたが、精神病を理由として無罪となった。
それにもかかわらず、治療のためと称して収容された病院は監獄よりもひどい環境の所だった。
正規の医師のもとで治療を受けることができるように努力する弁護士と、政治活動や世論の余波を受けて翻弄されるビリーの物語をドキュメンタリーのように描いている。
進んでは戻ってうまく言ったかと思えば何かに邪魔をされてという繰り返しで、読んでいても話の進展に腹立たしくなることさえあった。
サリーを読んだ後だっただけに、フィクションと実話との相違を改めて感じましたね。
心の中という世界に、無限の可能性を見た話でした。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.13:
(4pt)

事件の真実と多重人格治療

上巻ですべての記憶を有する人格「教師」が出現し、彼によって語られたビリーが犯したとする犯罪の事実そして、無罪となった彼を待っていた過酷な運命が語られる。

ビリーが他の人格で犯したとされる犯罪の意外な事実にも驚かされた。

ここまではテレビなどでも紹介された事があるので知っている人が多いかもしれない。

それより、なんともやりきれなくなったのは、無罪となったビリーに対し施された治療という名のおおよそ拷問にも近い仕打ちである。

ビリーが無罪放免になったと思っていた私にとって(それはそれで釈然としなかったが)服役以上に長い時間を病院の中で過ごし、人格がさらに破壊されていったというのが悲しい。

あまりにも信じられない世界であり、とまどう記述も多いものの、人の心はこんなにも複雑でもろくて壊れやすいという事を実感した。
24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉より
4152035250
No.12:
(4pt)

事実は小説よりも奇なり・・・

多重人格者ビリーミリガンの事は聞いた事があったが、本当にこんな話があるなんてやはり信じられない、というのが私を含めて多くの人が思っている事であろう。

しかし、作者の本人と関係者への再度のインタビューなど極めて綿密な調査に基づいて描かれている内容には説得力があり、疑いの余地がない、

第一章は、ビリーが犯罪者として告発され、診断の結果彼の中に潜む人格が発見され、病院での治療が始まり、彼の人格を統合した教師の存在により、治療が終焉を向かえるまで。

第二章は教師により語られたビリーの過去である。

これを読むとビリーが極めて有能で、おそらく天才的な知能や資質を持って生まれてのではないか、という事が想像できる。彼も違った環境に育ったのであったら、その才能をいかんなく発揮できたであろう、彼の精神分裂は自己防衛の結果であるように書かれている、それはあまりにも悲しい。

あまりにも不思議な世界で、本を読んでもこれが真実であるという事はにわかに信じられない。私にも時々自分がいつもと違うような行動をとってしまう事があるが、それは意識下である。

彼のように無意識の中に23人もの人格がいるなんて不思議としか言い様がない。

この本はダニエルキイスというやはり天才的な才能をもった作家によって、客観性と冷静さをもち、極めて見事な小説かつドキュメンタリーの傑作となった。心理学、教育学、犯罪学などを専攻している人のみならず、多くの人にとって非常に興味のある世界であろう。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
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No.11:
(5pt)

青年の「悲しみ」と、他人格の「奮闘」を感じた

テレビでビリー・ミリガン本人の映像を見た。ミュージシャンか俳優のような長髪でハンサムな風貌、はにかんだようなびくびくしたような物腰で凶暴性などは感じられなかった。しかし人格が移行するシーンは本書の記述通り、うつろな目つきとつぶやきを伴って、その転換は驚きだった。「アルジャーノン・・・」を読んだ頃からいつかは読みたい本のリストに挙がっていたが、驚きを確認するためにすぐに読み始めた。
 内容はルポルタージュに近く、本人の経歴を追いながら、多重人格を理解・肯定して治療しようとする医師達の努力と、司法やマスコミの無理解を淡々と描いている。全体を通して感じるのは記憶と自分の意識を失った青年の「悲しみ」と、自己防衛本能とも言える他の人格たちの現実認識や矯正のための意外な「奮闘」である。
 「奮闘」するに当たってミリガン内部での人格同士の牽制や交流はあたかも大家族の営みのように書かれているが、実際は崩壊しかかった学級や社会と言った趣だ。したがって統合調整する人格に与えられた「教師」という呼び名は非常に適切だと感じられた。しかし一番知りたい、各人格の出現した経緯の記述は十分ではなく、不満が残るところだ。
 後日談を含めて、稀有な現象・病例の克服として読むに値する本だと思う。続けて「〜23の棺」や「シビル」も読んでみたい。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.10:
(5pt)

心理学に興味のある人にお薦め作品

「アルジャーノンに花束を」に引き続き、素晴しいダニエルキイス作品である。
『精神障害を持つ人とはいったい???』と、なかなか書物や専門書では把握困難な病状が、外界の状況とともに事細かに記されてあり、非常に身近なものとして考えることが出来る作品である。
最近ようやく日本でも注目されるようになった人格障害というものの正体、原因が主人公を中心に展開されていて捉え易いタッチで記されている。
様々な場面でまさに「信じ難いこと」が起こり、ショックを受ける現実を目の当たりにしたり、米国社会の‘裏事情’も見えたりするので勉強になる。
心理学・障害科学に興味がある人には、是非、入門書として読んで欲しい一作品である。上巻が終るや否や、下巻に手が伸びること間違いない!!
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.9:
(4pt)

被害者の人権は?

一昔前にはやった
多重人格に関する話です。
精神異常者が
犯罪に対して無罪になる
ケースは後を絶ちませんが
難しいところです。
被害者側は
何の落ち度もない状態で
犯罪に会うわけで
被害者に犯罪者に対する
決断を迫ってもいいのではないでしょうか・・・
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.8:
(5pt)

真実の追究とビリーへの愛に溢れた作品

もし自分がビリーだったら・・。正気ではいられないだろう。しかしこれは真実の記録であり、24人という多重人格を持つビリーミリガンと、彼の人格をひとつにする為に尽力する医者達が中心となったノンフィクションである。殺人、レイプ・・。彼が(彼の中の人格が)犯した様々な犯罪の影には、幼い頃父から受けた幼児虐待があった。
 作者のダニエル・キイスは、ただノンフィクションを描いたのではない。彼は人間の心を紐解く重要な役割を果たし、読者の心の奥に訴えかける作品を作り上げた。まったく同じ事実でも、彼が描いたようにこのストーリーを書ける者はいないだろう。国を超えて読まれ、愛されるのには理由がある。是非読んで頂きたい。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.7:
(4pt)

人間形成の大事な時期に・・・

数年前、この本を読むまでは、多重人格は、ありえないと思っていました。多分、誰もが最初は、そう思うのではないでしょうか?ましてや、国籍の違う人種になるとは、考えられない事です。
三つ子の魂百までと言うように人間形成の大事な時期に虐待を受けた事により、多重人格を生み出し、その中の一人の人格が犯罪を犯してしまうことに恐ろしさを感じてしまいます。核となる人格が犯罪を犯したことを感じないままなんて・・・。
人間の脳・精神の複雑さを感じてしまいます。 
一生を終えるまでに一つの人格になるのであろうか?それとも、多重人格のままで一生終えるのであろうか?
今、現在も子供たちが虐待を受けているであろう。周りの大人が目を配り、認識し守っていく必要があると、あらためて感じています。
24人のビリー・ミリガン〔新版〕 下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〔新版〕 下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より
4150504318
No.6:
(5pt)

自分がなったらと思うと・・・鳥肌が立つくらいコワイ

1人の体の中に24人が入っているのと同じで自分の知らない行動があるって恐ろしい 1時間・一日完全に記憶が無くて何かをしていたら それが殺人だったら・・自分に置き換えると本当に正気ではいられない
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.5:
(5pt)

フィクションのようなノンフィクション

犯罪を犯してしまった24の人格を持つ男の半生を綴る。
 彼本人から聞きだした話や裁判記録などをまとめたノンフィクションである。
 驚かされるのは彼の人格たちの性質や人格が切り替わるときなどが普通の人間と大して変わらない、ということだ。少なくとも私と大して変わらなかった。誰でも感情のままに身を任せて自分でも訳が分からずに行動したことがあるのではないか。あなたが多重人格者ならまさにそのとき人格が切り替わっているであろう。
 そういった意味で、自分の中に潜んでいるかもしれない様々な性質について改めて考えさせられた。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.4:
(4pt)

最後は恐怖や怒りがこみ上げる作品。

この作品が実際にあった話というのに驚いた。自分の他に23人もの人が、たった1つの自分の体にいるとしたらどうだろう・・・。主人公のビリー・ミリガン(と心の中の人々)は、その考えがたい現実に立ち向かい、辛い病院生活を耐え切ったのだ。
私が言うのも何だが、多くの人にビリー・ミリガンが受けた幼児期の虐待や病院の酷いビリーの扱い様を知ってもらいたい。今でもこんなことが世界のどこかで起こっているかもしれない。と思うと私は悲しくてしょうがないのです。
上巻ではビリーの書いた絵が見れる(モノクロだった)。その絵はすばらしく、専門の画家を思わせぶった。その絵がビリーの中の他人格が書いたんだからビックリしてしまう。是非そこにも着目してほしい。
私にとって思い出に残る作品だし、キイス氏の書く文は最高だが、最後の後味の悪さはいただけないと思う。
24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉より
4152035250
No.3:
(4pt)

怒りを覚える後半100ページ

解離性障害(今は多重人格についてこの症例で呼ぶ)について書かれた物の中で一番のベスト・セラーがこの本なのが、そして世界で一番有名な解離性障害の患者がビリー・ミリガン氏であることは間違いあるまい。
しかし、単純な解離性障害の裁判ものと治療記録だと思って読み始めたのだが下巻に入って私はアメリカの政治家の、あまりに非人道的なビリー・ミリガン氏に対する取り扱い(まるでチェスの駒としか思っていないような)には怒りを覚えた。この本の出版後、その人物たちに制裁が加えられているように私は望む。
ただ、惜しむらくはこの本には出来れば解離性障害や(例えばドクター・ウイルバー女史の業績についての紹介や「シビルのケース」)アメリカの裁判についての注釈を入れて欲しかった。文章の中に突然そのような人物や言葉が出てくると読者は面食らうと思う。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047
No.2:
(4pt)

信じるか信じないか

多重人格者の話だが、こんなことが現実に起こるとは自分には創造を絶する世界だ。このような意味では、衝撃的な面白さだった。でも多重人格を信じない人にとっては、ただのB級小説な気がする。自分も読みながら、常に現実の世界とただの物語の世界を浮遊していた。多重人格を認めるので4つ星としたが、認めない場合は1つか2つ星です。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047

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