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24人のビリー・ミリガン



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24人のビリー・ミリガンの評価: 4.20/5点 レビュー 54件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

不要な情報大量、文章が散漫、訳も酷い

絶賛投稿ばかりなので、あえて違う視点で。
初版は1992年であり、アルジャーノンやらジェニーの中の500人やらFBI真理分析官やら、多重人格や猟奇殺人などの心理分析が進むにつれ、当時は絶大なインパクトのあったこのジャンルの作品も、今はそれほど珍しくも無くなった。
買ったのはもう相当前だが、中古本に売りに出すために再読してみると、やはり1人の人間が24人もの人格に分裂し、各人が外国人設定や色んな特殊能力を持っていると言うのは、この分野の先駆け的話題作として興味を引く題材であると思う。
だがいかんせん、文章力が低すぎる。原文を読んでないので、元の筆者の文章力が低いのか、日本語訳が酷いのかわからないが、日本語として不自然な部分が多すぎて、作品のテーマ本来が持つ読書の面白さが半減している。
例えば最初から最後までずっとだが、大量の登場人物が出てくるので、誰が誰だかすぐわからなく上に、一瞬出てくるだけのモブのモブみたいな人物にまで、本筋に関係ないどうでもいい説明が多すぎる。例えば主人公を護送するだけの一瞬だけ出るモブにさえ、作品を読み進めるのに全く不要な身体的特徴やそれ以外の補足情報まで加えられているので、木を見たいのに、枝葉末節まで無理やり見せられ、視界が定まらずどこを見ているのかわからなくなり疲労困ぱいと言ったところだ。いちいちやたら長い修飾語句付きで「〜〜〜〜な誰々」と言った感じで初出のモブが紹介されるが、一瞬で消えるので、あれ?今のやつあんな説明なんに為にしたんだ?と混乱するだけ。そういうのがやたら多い。
また原文を読んでないので断言は出来ないが、日本語として不自然な箇所が多すぎる。おそらくこういう英語をこう訳したのだろう、と推測できる不自然な訳が大量にあり、純粋に話を読み進めたいこちらの読書欲をひどく損ねる。
また所詮他人が書く(=知らない部分は述べられない)というこの手の作品に共通しているが、なぜ各人格が、外国語のアクセントや、縄抜け、銃、格闘技、爆薬の扱い他の、特殊技能や知識を身につけたかが不明である。もちろんその人格になってる間に、本やTVで地味に独学し特訓した可能性が大だが、多重人格モノって大体が突然特殊能力やその人自身が知るうるわけない知識(一度も外国行ったことないのに、本やTVで知りうる以上の現地情報を知ってるとか、学んだことさえない言語や特殊技能を使いこなせるなど)、いやいや、別人格にしても、全く触れたことないものどう覚えたんだ?と読者は不思議でならないが、そういう謎は語られない。この作品では数年がかりで本その他で習得したらしいことがごくサラッと触れられていたが、別人格とはいえ子供がこんなの独学で習得できるか?と言うものが多く、詳細の解明はされていない。
肝心の治療と人格の統合も、一言、「似た人格を統合し、最後は1人にする」だけで、そんな複雑かつ困難を極めそうな過程の詳細がなく工程は不明なで、特に盛り上がりもないし(治療を阻害する周りの酷さばかりが強調)、中途半端が残ったままだ。
そのくせ取材やインタビューで知った情報は、物語としての体裁に関係なく、とりあえず全て突っ込んである感じなので、全然前後の関係で必須感もなく、なぜあえてこの一文入れたんだ?と言うような独立分離した情報や文が大量にあり、前述のように散漫感がものすごい。
「ビリーは目を閉じた。ダニーは見たことのない部屋にいるのに気づいた。怖くなりトミーに変わった。アレンはペンを取り上げ、絵を描いた。昼寝から目覚めるとダニーは鏡に映った顔に怪我があるのに気づいた」的に、ただ観測記録から時系列に人格を連ねてるだけの描写が多く、特定のキャラの出番を追いかけてるオタ以外には、「別にこれ中身ないしいらんだろ?」という散漫描写がとにかく多い。
こう言う余計なものを削除すれば、実際読者が多重人格のビリーミリガンについて知るべき情報は、半分に収まると思う。
時間の欠落がある様々な人格や、数十名に及ぶ関係者から情報を集め、丁寧につなぎ合わせたのはものすごい労力だとは思うが、読み物としての作品の質と言うことを考えると、正直まとまりないし読みにくいと言わざるを得ない。
24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉より
4152035250
No.1:
(2pt)

信じるに足る証拠がない

他のレビューアーの方々が、なぜ、一様にミリガン氏の多重人格を信じて疑わないのか疑問である。

本文の記述から証拠を探すとすれば、「著名な作家であるところの筆者をはじめ、高名な心理学者や精神科医がミリガン氏の多重人格を支持している」という、権威による間接的な証拠づけしか見当たらないように思うのだが。。

YouTubeで、実際にミリガン氏の人格が変わる瞬間を見ることができるが、演技では?という疑惑は深まるばかりである。

私などは、「筆者は、ミリガン氏に協力するような素振りてミリガン氏に近づき、その実、ミリガン氏の茶番を公にする意図でこの本を書いたのでは?」と考えたほどである。

唯一納得できる証拠が、あとがきにある、「多重人格者は各人格ごとに脳波の形が違う」というものだが、これが本当ならば、ぜひミリガン氏の脳波を詳しく調べて欲しい。

とにかく、多重人格という通常であれば信じられないようなテーマを扱いながら、客観的な証拠も示さずにぐいぐい話を進めるものだから、読みながら「いやいや、ありえへんやろ!」の連続で非常にイライラさせられた。
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)Amazon書評・レビュー:24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)より
4151101047

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