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狙われた羊
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狙われた羊の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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約30年前、自分も駅近くで勧誘され自己啓発のビデオや研修に参加した。 随分昔なため、詳細を忘れていたが、この本を読み思い出すことができた。 自分は研修で怖くなってやめたが 入り込むとこんなことになるのかとゾッとした。 たくさんの人たちが研修に参加して、本当は何だったのか知らされるわけだけど それを受け入れてしまったのだと思う。 どのようにコントロールされるのか事前に知ることで自分の身を守る盾になると思うので お勧めします。 | ||||
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著者中村敦夫氏は、言わずと知れた「木枯し紋次郎」だが、役者にとどまらず、ジャーナリスト、テレビキャスター 政治家等、経歴は多彩である。著者については、だいぶ前に評論「さらば、欲望の国」(2004年、近代文芸社新書)を読み、生きる姿勢、文章力とも私は高く評価していたが、この小説の存在は最近まで知らなかった。 テーマは統一教会(作中では「国際キリスト敬礼協会」)。不倫調査、興信所の下請け等で食いつないでいる冴えない探偵牛島に、「人さらい」の依頼が来る。依頼人は水回り職人の松本で、妙な宗教団体に行ったまま戻らない息子を取り返してほしいという。金になりそうもないし、面倒なので、牛島は費用を過大に見積もり、一度は体良く追い返す。しかし、たった一人の社員、受付の坂巻よねに人情がないと非難されたこと、その後入ったラーメン屋から、偶然、外を歩いている松本を見かけてしまったことから、長年忘れていた感情がよみがえり、支払いは後々相談ということにし、仕事を引き受けてしまう。 その後は、依頼人松本の息子の奪還を中心に、教団の勧誘の手口、洗脳の方法、教義のデタラメさ、信者の生活の様子や課されるノルマ、洗脳を解く過程などを巧みに織り込みながら、物語は展開していく。著者はフィクションと断っているが、教団に関する記述は有田芳生氏、浅見定雄氏らの著作に書かれていることと一致しており、深く調べ、正確を期して書いたことがうかがえる。娯楽小説としても、場面の展開が早く、登場人物が生き生きとしていて一気に読め、優れていると思う。 特筆すべきは。この小説が1994年に発表されたことだろう。1992年、統一教会は合同結婚式や霊感商法でクローズアップされるものの、その後、有田芳生によれは「政治の力」で、統一教会に関する捜査、報道は、安倍晋三氏射殺事件が起こるまで、事実上封印される。これが「空白の30年」であるが、この小説はその空白の中で発表されている。私はそこに、この問題をそのままにしてはいけないという著者の強い思いを感じる。全国霊感商法対策弁護士連絡会の方々、有田芳生氏、鈴木エイト氏等、様々な圧力に屈せず、統一教会問題に取り組み続けた人々にと同様、私は著者に敬意を表する。 安倍晋三氏が射殺され、空白の30年は一応終わりを見た。だが、教団で演説し、昔のアイドルもどきをそこへ連れて行った者、食口(信者)になり、ありもしない立場をでっちあげてごまかしている者、マザームーンと叫んだ者等、名前を書くのも汚らわしい政治家たちはみな、実質的に何の咎めも受けず、平然と権力の座に居座っている。変わっていない、というより、変えたくないのだ、多くの人が不幸になっても。まるでそれ自体がカルト集団であるかのような政党が牛耳る国。この国はとことん堕落してしまったが、著者のような人々の存在にわずかな希望を見出したい。 | ||||
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文章、構成、テーマのどれをとっても素晴らしい。傑作を連発した時期の森村誠一のようなレベルの小説です。 | ||||
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まるで今書かれたかの物語のように没入した 統一教会が多摩地区で日本最大級規模の土地を購入するらしい、このカルト集団は未だに猛威をふるい続けている | ||||
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統一協会のおそろしさを詳しく調べて書いている。かなり前の作品であるが、まったく色褪せていない。 | ||||
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某カルト教団をモデルにしているということで興味をもって読んだ。霊感商法やマインドコントロールの仕組みが詳しく紹介されており、その部分も面白かったが、何より、小説としての出来が良くて熱中して読みました。メインの主人公である探偵の成長がいいですね。伏線の張り方も見事です。エピローグのラストがすごくいい。 30年後にこの教団が壊滅する物語も読みたいです。 | ||||
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真夜中に起きた自動車事故のシーンから始まるこの作品は、迫力ある文体で読者をカルト教団の異様な世界へと引き込み、最後まで一気に読ませる。 今も悩み苦しんでいる人にとっては「目から鱗」の作品となるでしょう。 現代日本の政治と宗教を考えたい人にも「お薦め」の作品です。 | ||||
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電車の中吊り広告で本書を発見。著者が昔の紋次郎の役者さんかと、期待せずに読み進めましたが、素晴らしい。内容にも具体性がありぐんぐん引き込まれていきました。宗教の手口がすごく勉強になり久しぶりに買ってよかった本に出会いました。この頃、オーディブルで本を聞くことが多いのですが、本書もオーディブルでも登場してもらいたいものです。 | ||||
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昨今の某教会の問題に鑑み(便乗して?)約30年を経ての再版となった本書。 当時を知る者としては今更という感は否めない内容であったが面白く読めた。 某教会について知らない若い世代は一般常識として読んでおくのもよいかも 知れないと思う。 | ||||
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中村敦夫さんが、「線量計は鳴る」という一人芝居で反原発の活動をしているのを見に行って、すごいなと思っていましたが、統一協会問題でこのような小説を世に問い、さらに、国会議員になって最初の質問で統一協会問題を取り上げたことを知り、その大切な声を聞きそびれたことで、多くの家族が今に至るまで苦しんできた事を、本当に申し訳ないと思いました。原発にしても、高木仁三郎や声をたくさんの人があげていたのに、原発神話に浸って十分耳をかさなかった私たち。その被害を一部の人たちに重く背負わせて、いまもなお、それでも原発再稼働に賛成し続ける声がある。 小説を読んで、ここまで分かっていて、声をあげた中村さんの声を聞き逃したことに歯がみしました。日本人は政治問題を学校や職場や家庭であまり話題にしない傾向があるように思いますが、もっと、自分たちの生活に潜んでいる問題を、耳をそばだててしっかりキャッチして、共有していかないといけないと心から思ったことでした。 今は、SNSなどたくさんの発信、情報収集の手段があります。しっかり正しい声をつかんで、共有して、日本の社会のあり方を国民の手に取り戻さないと~ですね。 単行本ができた1994年から28年。なんと長い年月。それでも、本が文庫本となって今年11月にでたことは素晴らしい。 | ||||
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世間を騒がしている教団のやり口がよくわかる。30年前に、この本がもっと読まれていれば、と思わずにいられない。小説としても色々仕掛けがあって楽しめ、感動的な物語になっている。中村敦夫氏の能力に驚かされた。 | ||||
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安倍元首相の殺害事件によって、一躍世間の注目を浴びるようになった旧統一教会を巡る政治家との繋がりや多くの家庭や個人を苦しめ崩壊させてきた事実に触れて、改めて強い嫌悪感や疑問が沸いて来た。 宗教の名を借りた反社会的団体が如何にして人々を取り込み、あまつさえ中央や地方の政治家に取り入り、政策にさえ影響を与えるまでに至ったのか?その狡猾さや強欲さを驚きさえ感じるが、本書ではその反社会的団体の信者獲得の手段や拡大手法の一端を垣間見させてもらうと共に、マインドコントロールを受けた信者達の被害の深刻さやそれと闘う人々の大変さを感じることが出来、それらを丹念に調べ読者に知らしめてくれた作者に感謝したい気持ちになった。 | ||||
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もちろん昨今の家庭連合(統一教会)/勝共連合問題の急浮上を受けての文庫化だが、94年当時によく出版できたと思う。それほどあの教団そのまんま、当時知り得た情報を駆使して、今も(残念ながら…)失われないリアリティがある。 教会関係の告発書籍をいくらか読んだことのある人なら思わず苦笑してしまうエピソードの連打もあるが、もちろん笑ってる場合ではない。 小説中のキーとなるガジェットは“マインドコントロール”だが、その背景にある教義の誘引性や政治状況との絡みも当然描かれる。 とにかく俳優の余技の域を完全に逸脱した、ノンフィクションに限りなく肉薄したフィクションである。 | ||||
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先日(といっても5年前)実家を整理した時にこの本を手に取って「あの頃、こういう問題が起こってたな」と思い出したところだった。中村敦夫さんといえば「木枯し紋次郎」の俳優さんで、なんでこんな事件に興味を持つのだろうと不思議に思っていたら、国会議員になって、なかなか堅物で、個人的には「ええですやん」という印象の俳優さんです。 それで今回の「統一教会事件」で、そう言えば中村敦夫さんが既に問題提起していたなと再度思い出した。 これを機会に再発されるようで、もう一度国民が手に取って「毒牙」の犠牲にならないようにしないと、日本が滅んでしまうことに。 すごく読みやすいストーリーで書かれてあります。 | ||||
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教祖、教義、勧誘の手口、政治家との関わり、30年前にここまで明らかにされて、その後は表に出てこなくなり、日本人から搾取、国の政策にまで影響を与え続けていたとは。 | ||||
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