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(短編集)
老神介護
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老神介護の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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ごく普通の厚さの文庫が1300円は高すぎる。 レジの人が入力間違えたのかと思った。 しかも2冊同時発売。角川は文庫でどれだけボッタくりたいのかと勘ぐってしまう。 まだ未読なので読んだら評価が変わるかも。 | ||||
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とにかくよく書かれたSF。SF好きなら満足できる作品だと思う。 | ||||
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の違いってのはどこに線が引けるのかを意識させられる。引けないのかも。 | ||||
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陳腐な表現ですが巨人的 切なくて幻想的な「彼女の眼を連れて」 | ||||
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短編集だが、繋がりがある作品が並ぶ。どれも筆者ならではの世界観満載で面白い。訳者がこれまでと違う方がクレジットされていて一抹の不安をおぼえたが杞憂だった。全くこれまでの良さを損なうことなく、むしろこちらの方が分かりやすく読みやすくなっている(気さえしている)。三体ファンの方は必読です | ||||
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タイトルは大事である 訳者のセンスとか教養が試されるからだ 正しくなければそもそもダメだし 正しいだけでもダメだ 老神介護は原題は扶養上帝 そのままでも悪くないが 上帝ってのが 意訳的によく通じないので老人介護にかけて 題訳したのであろう しかも 続編が次に収録されていて こちらが原題通り 扶養人類 で あるので 余計に区別化を図ったのだろうと思う だが 介護と扶養ではやはりニュアンスが違う 読めばわかるのだが 本書の内容はやはり扶養なのだ。神は持病持ちの4千歳だが寝たきりではない。 従って 表題を自分がつけるとすれば 老人介護 老神介護のニュアンスを 尊重して 扶養親族→ → 扶養神族 これを提案したい 如何だろうか? | ||||
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この作者の小説を読んだのも、中国の小説を読んだのも初めてですが、スケールの壮大さにただただ圧倒されました。 三体も含めて、他の作品も是非読みたいと思います。 全ての地球人におすすめできます | ||||
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地球が舞台のSF集でした。 舞台が地球だからか、感情移入しやすいのか、読みやすかったです。 流浪地球を読んだあとに読みました。 流浪地球に入っている作品とのつながりもあったりするので、両方読むとさらに楽しめると思います。 | ||||
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劉慈欣の短編集を読むのは『円』、『流浪地球』に次いで三冊目。 本書の収録作は5篇。中編4作と短編1篇が収録されている。 既に《三体シリーズ》を読んでいる読者は、作者が《三体シリーズ》に至った道を辿ることができると思う。一方、まだ《三体シリーズ》を読んでいない読者は、本書の作品群の発展形、そして集大成が《三体シリーズ》なのだと期待して良いと思う。 今回発売された2冊の短編集、『流浪地球』と『老神介護』には比較的初期の作品が収録されているが、読んでいる時に感じたのは、よくこんな話を思いつくなあという単純な驚きと共に、あちこちの描写が《三体シリーズ》の物語を連想させるということだった。 それは物語の中で語られているアイデアやエピソード、ストーリー展開の流れとか感じられる雰囲気など。例えば、ナノマテリアル・ワイヤとかグーテンベルク不連続面とかの専門用語。また、科学者や技術者を称賛して持て囃したと思ったら打って変わって貶したりする大衆との関係とか。 これは、《三体シリーズ》という巨大な物語がそれまでの作者の集大成であり、《三体シリーズ》というSF史的にも稀有な大傑作がこれらの作品群から生まれてきたことを示しているのだと思う。 以下、収録作品の感想など(ネタバレは避けているつもり) 老神介護 《科幻世界》 2005年第1期(1月号ということ?) 100枚弱の中編。 原題を直訳すると「神を扶養する」になるらしい。空が無数の宇宙船で覆われたある日、街には白髪と白ひげを長く伸ばした白い衣装の老人が目立ち始める。彼らは自ら神だと名乗り、この世界を創造した労に報いるために世話をしてもらえないかと言う。国連は彼らの受け入れを決定し、15億の家庭が受け入れるが、受け入れた各家庭は次第に神を邪険に扱うようになる。 一頁目から“朝陽の光に照らされ”という表現があって仰天するが、驚かされたのは幸いにもここだけだった。 空を覆う無数の宇宙船のイメージはクラークの『幼年期の終わり』からの発想だろうか? 解説によると、本文中の罵詈雑言は原語よりマイルドに訳しているというが、この表現でマイルドなら原語ではどれほどなのだろうか? “神様”ではなく、“神”と呼んでいるところがミソかな。 神が人間そっくりなのは人間が神の直系の子孫だからということなので、この点は《レンズマン・シリーズ》のアリシア人と地球人の関係と同じ(多分、聖書からの発想?)。アリシア人のメンターたちがキニスン家に居候していると考えると笑える。 扶養人類 《科幻世界》 2005年第11期 120枚ほどの中編。 「老神介護」の3年後の世界を描いた続篇だけど、雰囲気は全然違う。 主人公は暗殺者。ある日、高級ホテルの豪華な会議室に呼ばれて3人を暗殺するよう依頼される。 まず、主人公が殺し屋という設定に驚く。ノワール(暗黒小説、犯罪小説)を狙ったのだろうか? 底辺の下層階級、暗黒社会と殺人の描写はエグく、凄味がある。 本作のテーマは、暗黒社会と貧富の格差かな。 本作が完成した時には既に『三体』の第一部は完成していたらしいが、《三体シリーズ》の血も涙もない弱肉強食世界はまさに本作の暗黒世界と同じ。 白亜紀往事 初出媒体記載なし 扉ページの著作権表記は2008年(『三体Ⅱ』と同じ年) 110枚ほどの中編。 6千5百万年前、白亜紀の終わりごろ、ゴンドワナ大陸の真ん中あたりで一頭のティラノサウルス・レックスと蟻の集団が共生関係に入った。それから5万年。サイズが大きく異なる二つの種族は競合することなく、協力しながら科学文明を築きあげていた。 奇想小説だが読み易くて面白い。ということは娯楽小説(エンタテインメント)として優れているということか。 恐竜と蟻の相互依存体制が面白いが、お互いに相手がいなくても問題ないと考えているところが愚か・・・ この冗談のような設定で最後まで書き切ってしまうというのは解説に書かれているとおり、まさに力業。 彼女の眼を連れて 《科幻世界》 1999年第10期 40枚ほどの短編。 眼というのは、頻繁に地球に戻ることができない宇宙飛行士たちに地球で過ごしているような感覚を与えるためのVR方式のセンサーグラスの端末。 宇宙センターに勤務する主人公は、久しぶりの休暇が認められたので気分転換のために旅をしようと考えるが、上司は若い女性の眼を連れて行くことを条件にしていた。 解説によると作者が書きたいタイプの話ではなく、マーケティングの結果として選択したらしい。 アイデア自体はいかにも劉慈欣らしい、科学者が世界の驚異に挑戦するタイプのSFだけど、R・F・ヤングかカジシンを思わせるセツナイ系の物語。 不思議に思うのは“落日”というネーミング。日本ではこういう名前は付けないと思う。“縁起”という概念は日中で共通していると思うのだけれど、文化が違うのか、それとも言葉の意味が違うのか? 設定にはツッコミどころがたくさんあるが、それでも強引に成立させてしまうところが作者らしい。 しかし残酷な話だ。設定は全く異なるが星野之宣の「セス・アイボリーの21日」を思い出した。 地球大砲 《科幻世界》 2003年第9期 120枚ほどの中編。 核爆発を利用して超高密度物質の生成に成功した主人公だが、不治の病を克服するための人工冬眠から目覚めると地球の敵になっていた。 中盤の物理的アイデアはベンフォードの『光の潮流(1989年)』で読んだことがある。そのアイデアに関するストーリー展開はほぼ同じだが、本作ではそのアイデアを発展させてさらに新しいビジョンを提示している。 評者は『三体Ⅲ』を読んだ時、作者はベンフォードを読んでいるのではないかと思ったが、本篇を読んでさらにその思いを強くした。 しかし、アイデアは同じであっても、そこで語られる物語はかなり異なる。ベンフォードの作品は宇宙における生命の意味を探るというテーマの長いシリーズの中の一篇だが、本篇のテーマは科学技術と大衆の関係だと思う。 ある計画が失敗した時、その責任者が責を負うのは当たり前だが、法的な責任を負った上に私怨によっても狙われ、さらに社会的不満のはけ口にされてしまう。将来的には人類の発展に寄与する技術であっても、一時的な評価によって徹底的に批判されてしまう。この科学技術と大衆の関係を批判的に描くという姿勢は《三体シリーズ》でも描かれている。中国社会を批判する物語かと思って読んでいたが、日本でも同じかもしれない。ただ、日本では中国ほど苛烈ではないと思うけれど。 本編のオリジナルアイデアは独創的で物理学的には正しいようだけれど、そのイメージと工学的な実現性はどちらかと言えばバカSF(誉め言葉です。)に近い。 なお、将来の人類は宇宙に広がるべきだというビジョンはベンフォードと劉慈欣で共通しているようだ。 | ||||
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●タイトルの「ろうじんかいご」を見てダジャレか?と、しばらく購入を控えていた。ドタバタ劇は 好みではないので。しかし、著者の魅力には抗えず購読。SFが読まれてから数十年まだこんなユニー クなアイディアがあったのかと嬉しくなった。 思わず苦笑しそうなほど大がかりなSFデバイス(もはやガジェットとは言えない)や暴君ハバネロ を凌ぐほどの辛さの効いたパロディ。SFを通り越してファンタジーかメルヘンか・・・。そんなアホ なと眉を顰めるのではなく、ちょっと騙されてみようと大風呂敷に乗ってみる。ユーモアとペーソス の効いた物語に浸ることが出来た。 | ||||
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単なるSF以上の迫力がある。宇宙と地中の僅かな違いから来る雰囲気が伝わってくる。 ロマンスが描かれているのもいい。 | ||||
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「老神介護」と「扶養人類」、「彼女の眼を連れて」と「地球大砲」は実質的に連作、「白亜紀往時」は別の短編集所収の「詩雲」「呑食者」に登場する呑食帝国の発祥と地球での滅亡を描いています。 「老神介護」は年老いて自分たちの文明の維持さえ出来なくなった人類の創造主が老後を過ごすために地球を頼るというもので、現実的な介護問題を題材としつつも、老いた先人から子供たちへのエールが込められているように思います。 「扶養人類」は凄腕の殺し屋が大富豪から謎めいた依頼を受ける話で、その裏にある理由が素晴らしい。経済格差の究極です。 「白亜紀往時」は白亜紀における恐竜と蟻のほんの些細な共生に端を発する恐竜による二大国家と蟻の国家を描いています。巨体の恐竜と微細な蟻の極端に違うスケール感を見事に描き切っています。 「彼女の眼を連れて」「地球大砲」は著者がしばしば描く移り気な大衆を描いており、特に地球大砲の変遷は思わず笑ってしまうほどです。 | ||||
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1999~2005年に書かれた短編をまとめたもの。大ヒットシリーズ『三体』を生み出す前に、劉慈欣があの手この手で試行錯誤してきたのがよくわかる。 『扶養人類』はハードボイルドなヤクザモノと侵略SF を掛け合わせた新境地。 『彼女の眼を連れて』は珍しくロマンチックなテイストで、訳者あとがきによると、売れっ子作家になる前、どうすれば読者ウケするのか雑誌を分折して書いた作品とのこと。『三体』ファンとしては「彼にもそんな時代があったのか!」と感慨深い。 | ||||
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劉慈欣 の短編集(最新と思ったが、20年ほど前の作品)。「三体」の著者な ので期待して読んだが、どうにもいただけません。 「三体」を読んだときはその壮大な物語と、ハードSFに近い物語構成に感心し、 今までのSFになかった「生々しさ」を突きつけられるような衝撃があった。それ を期待したのだが見事に裏切られた。いずれの短編もそのアイデアはよくあるもの かなという程度。多少の新奇さを感じるが、どうにも文章自体に力がない。 ままあるようなプロット、スピード感のない語り口、緊張感のなさ。これらが この短編集の特徴かと思う。言い直せば、インパクトがなく、読んでいて夢中に なるような展開もなく、少しのアイデアだけで書き連ねたようだ。読後感も拍子 抜けするほど薄い。 「老神介護」はまさに表題通りの内容で、20億柱の神が降臨するという、な んとも壮大なスケールの骨子であるが、緩んだ文章が続くダラダラとした物語と しか言えない。 「扶養人類」。「謎めいた」状況下で、主人公はプロの暗殺者として の役割を与えられているが、今一つ物語のリアリティがない。ロシアで暗殺訓練 を受ける下りがあり、この感覚は中国独自のものか。「老神介護」が背景にある が、曖昧な説明でかえって作品そのものがぼやけている。貧富の差の拡大など、 現実の中国を背景にしているにだろうがその社会矛盾が他国の読者には今一つ伝 わってこない。体制批判にならないギリギリの線で描いているために、現実感が ないのだろう。読んで不満ばかり持った。 「白亜紀仕事」。アイデア自体が興味を引かない。このアイデア程度で作品を 完成させるのは無理だろう。作者の意図も分かりかねる、ページ数は60ページ だが、この長さに耐えうるプロットでもない。精々がごく短い短編にしかならぬ ものを、無理矢理に引き延ばしたもの。こくのあるスープを飲みたかったが、白 湯をうやうやしく出されたようなもので、興ざめした。 その他の短編。劉慈欣に何かあったのかと思わせるくらいに面白くない。中身 が空疎で、どう評価していいのかも分からない。後半になるにつれて、小説とし ての質の低下がはっきりと分かる。仕方なくページをめくったが、時間の無駄だ った。十分に「推敲」したのか疑わしいほどのできばえ。あまりの酷さに、かえ ってすぐには読み通せなかった。 どの短編も(劉慈欣の)水準以下。どの作品も「本作」ではなく、本作からス ピンオフした様な、どこにでもあるエピソードを適当に出されたという感覚が残 った。文章が軽すぎて、これらの作品は全てはライトノベル程度の水準。 読後の爽快感も、考えこむようなこともない。 SFは全世界を舞台としても良いはずだが、これでは中国という世界の一部地域 のみで成立する物語で終わっている。(これは「三体」を読んだときにもかすか だが「随分と中国第一の物語だ」と思った)。著者は名声も高く、世界的SF作家 としての地位も築いたが、こんな「ローカルな舞台」で世界を語られても困る。 「訳者あとがき」では目を疑うようなことが書いてある。 「届いたのは二稿であったが、おそらく最終稿でなく、登場人物の名前に多少混 乱があったため、書籍版を参考に訳文を完成させた」。しれっと書いているが、 つまりは面白い面白くないというレベルにも達していない、雑文の寄せ集めがこ の短編集ということ。原稿が確定していないようなものを刊行すべきではない。 「三体」シリーズがメインディッシュなら、美味しくもない「オードブル(それ も賞味期限が過ぎていて、身体を壊しそう)」の盛り合わせでしかない。 劉慈欣の名を惜しみます。 劣化し低レベルとなった作品群。これを刊行した出版社の良識すら疑う。 「帯」に書いてある推薦文をよく読んでほしい。誰も「傑作」とも「最新作」と も書いていない。 とにかく著者名を出せば売れると踏んで、刊行した書籍。これを期待して発売日 に予約して読んだ自分が情けない。 ☆? ☆なんかありません。 時間とお金の無駄です。 | ||||
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