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しあわせの書〜迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術
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しあわせの書〜迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全94件 61~80 4/5ページ
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| 泡坂妻夫の小説の中で最も有名な本だと思いますが、 レビューは全体的にややハードルを上げすぎなような気がします。 本そのものに仕掛けられているトリックは単純です。 単純だからこそ秀逸であると言えます。 「驚愕の…」という枕詞が付くことが多いようですが、 本当に驚愕を期待していたら、若干肩すかしを食らうかもしれません。 物語の構成(プロット)、使われているトリック、解決に至る手掛かりなど、 推理小説的要素は至って標準的です。 バリバリの本格好きにはやや物足りないかも知れません。 逆に言えば非常に分かりやすく、「そうだよね」とか「なるほどね」と納得できるものです。 全体の雰囲気は泡坂妻夫らしく、非常に柔らかなユーモアに包まれたものです。 難しい言葉や言い回しは無く、 分かりやすいけど人を食ったような独特の雰囲気があります。 本書の題名は「しあわせの書」ですが、 なるほど、読者に対してささやかな幸せを与えてくれる本だなと思いました。 | ||||
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| 週刊文春 1987年 国内6位 本書は、泡坂妻夫氏のシリーズ・キャラクター ヨギ・ガンジーが主役の長編ミステリだ。ドイツ人とミクロネシア人と大阪人の混血にして、ヨーガと奇術の達人 ヨギ・ガンジー。弟子の不動丸と美保子を伴った恐山の参詣途中、イタコの真似事をしたことから、宗教団体の信者失踪事件に関わりをもつことになる ・・・ 登場人物たちの会話が中心となってストーリーが展開するので、サクサクと一気に読みすすめることができる。(未遂はあっても)殺人が発生しない軽いタッチのミステリ。前半、死亡したはずの教団関係者が目撃されるといった謎が提示されるものの、淡々としていてインパクトが少ないかもしれない。 見所は、次期教祖を決定するための断食修行からだろう。二人の候補者のうち誰を教祖にするか、ガンジーが審判をおこなうことになるのだが、『しあわせの書』を含めて、いくつかの謎が氷解する仕掛け。伏線はきっちりしているので、読了した後の満足感は得られると思う。教祖継承問題の意外な黒幕あり、奇術師でもある泡坂氏ならではの趣向ありだ。断食修行そのものもお勉強になる。 ただ、第一短編集『ヨギ・ガンジーの妖術』を読んでいないからか、ヨギ・ガンジーそのひとの魅力はひまひとつ、感じられなかった。 | ||||
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| 約1時間で読み終えたこの本は、「未体験の衝撃」を与えてくれました。 こんな本あるんですねぇ。読み終わったとき、「ええっ、まさかっ!!」と驚きとともに「よくやるなぁ」と感心してしまいました。この衝撃で420円は安いですね。 登場人物がつかみにくいので、簡単に整理するとこんな感じです。 ヨギガンジー ドイツ人とミクロネシア人と大阪人の混血にしてヨガと奇術の達人 山王不動丸 ヨギガンジーの弟子(元新興宗教の教祖) 本多美保子 ヨギガンジーの弟子(元劇団員) この3人がとある新興宗教を舞台に、その宗教の2代目教祖継承問題と、信者の失踪問題の解決に取り組んでいくというミステリーです。 文庫の背表紙には、このように書かれています。 ■しあわせの書 代目教祖の継承問題で揺れる巨大な宗教団体"惟霊(いれい)講会”。超能力を見込まれて信者の失踪事件を追うヨギガンジーは、布教のための小冊子「しあわせの書」に出会った。41字詰め15行組みの何の変哲もない文庫サイズのその本には、実はある者の怪しげな企みが隠されていたのだ―――。マジシャンでもある著者が、この文庫本で試みた驚くべき企てを、どうか未読の方には明かさないでください。 この「驚くべき企み」というのを想像して読んでみると、物語にはそれなりに捻りはあるものの、「驚くべき」というほどのものでもなく、むしろ凡庸な展開のように感じます。「驚きがない」のが「驚くべき」なのかと感じてしまうほどです。でも、読み終わって「企み」に気づくと、それは自分の想像をはるかに上回る予想外のものでした。まさに「驚くべき」内容です。 その未体験の衝撃のためだけに作られた作品です。これはぜひ手にとってみてください。 | ||||
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| あるいい問題作といえましょう。 ミステリーとしては事件・トリックとも 決してものめずらしいものでは決してありません。 せいぜい使われるものが「珍しいといえる程度」 だけれども、 そこで終わってさあ、次の本行こう、 と思っていらっしゃるあなた。 何かひとつ忘れ物をしているようですよ。 それがこの本の真の秘密でもあります。 え、見つからないよ、その秘密、と言う人は 終盤に書かれているある真相を よく読んでみましょう。 そして視点を…これ以上は言いますまい。 それを発見したあなたは 笑うしかないでしょう。 まさか、と思ってしまうでしょうからね。 視点を変えなければ 驚くことのできない、 ちょっと特殊なミステリーです。 | ||||
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| 著者のミステリ作品は、どれも遊び心に満ちている。 その典型的なものがヨギ・ガンジーのシリーズだろう。 名前からして人をくったものだが、そのひょうひょうとしたスタイルは、著者のデビュー作シリーズの探偵亜愛一郎にも似ている。 そして、何よりも本書は、本書でなければいけない、という仕掛けが施されている。 こういう仕掛けの好きな作家は、他には都筑道夫くらいか。 都筑は「猫の舌〜」や「誘拐作戦」など、製本そのものに仕掛けを施すということを何度か試みている。 いずれも、そういう仕掛け好き、ネタ好きのマニアにはたまらないものだった。 本書もそういう類の一冊だ、といってしまうとまずいかもしれない。 でも、この良い意味での意外性は、おそらく気づかれることはないだろう。 この仕掛けばかりが強調されているが、もちろんミステリとして、本作はレベルの高いものである。 意外性、論理性といった著者の持ち味がいかんなく発揮されている。 そして、それをコーティングするどくとくのユーモアが、実に微笑ましくも嬉しい。 さて、いずれ著者の全集が編纂されるとして、本作はどうなるのだろう。 そして、同シリーズの「生者と死者」もまた、同じ心配がつきまとう。 本書が文庫で刊行されたことは、幸せだった。 ハードカバーで刊行されていたら、文庫化の際に大変なことになっていただろう。 しかし、著者が物故された現在、今度はその逆の心配がある。 | ||||
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| 最後の仕掛けには驚きました。..が本の内容は平凡そのものでした。 とりあえず全部読み終わって、その仕掛けで友人を驚かせてみるってのが この本の正しい使い方ではないでしょうか? | ||||
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| 最近泡坂さんの亜愛一郎シリーズの軽妙さ、キャラクターバランスの良さ、複線をいかにも複線らしく見せてくれる楽しませ方、リズミカルなユーモアにはまっていたところだったので、北村薫さんの本書の評に興味を持って読みました。 ミステリとしての仕掛けはすぐになんとなく見当のつくもので、登場人物の描写もあまりに割愛しているのが妙だと思っていたら、なるほどこんな大仕掛けがあったとは! 思わず声が出たほどです。筋立て自体が大仕掛けの目くらましであるという。 わずか一瞬オオッと言わせるためだけに、大変な作業をして仕掛けを準備する、まさに奇術師のお手並み、拍手喝采です。 | ||||
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| とある本にて 綾辻行人さんが 見つけたらとりあえず買ってしまいましょう とまで書いてたを見て読んでみました。 200ページちょいの短めの作品なんで サクッと読んでしまったんですけど なるほど。 すごい本でした。 推理小説家でありながら 手品師としても活躍してる作者ならではの とんでもトリックです。 ミステリ好きならもちろん 普段ミステリ読まない人でも 一見の価値は十全にあると思います。 すばらしい一冊です。 なにげに ガンジーをはじめとする登場人物も ユニークで惹かれるものがありました。 シリーズでけっこう出てるようなんで 見つけたらまた買ってきてみようかな と思ったりもしてます。 | ||||
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| 僕はこの本を学校に持っていったら一躍すげぇ奴に祭り上げられた。 泡坂さん本当にありがとうございます。 でも調子にのりすぎてしまって細木君にバレました。 本書の乱用とネタバレには気をつけましょうせっかく惹きつけた友だちがいなくなります。 でも僕は一時でもしあわせでした。 これもすべて今は亡き泡坂さんの類い希ない努力のおかげです。 見るものをしあわせにする。それはマジックにおいても小説においても大切なことです。 そんなしあわせをこうやって伝えてくれた泡坂さん本当にありがとう。 400円でしあわせが買えるなんてやすいもんだ | ||||
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| 内容そのものはミステリをあまり読まない自分でもある程度予想できてしまう展開であるものの、この発想を実行し、ここまでの作品として書き上げるという行為にただただ感服です。これはまさに「使える」一冊です! | ||||
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| 小説のストーリーも素晴らしければ本自体に仕掛けられたトリックも素晴らしい!文句なしの星5つ、オススメです | ||||
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| この一作はただただ感動でしょう。よくこないなもん拵えたなという感動。本書は細々とした解説は不要だし,ぜひ何の予備知識もなしに 愉しんで頂きたい。 今からこれが読めるあなたは本当に《しあわせ》だ。できることなら僕も記憶を奪ってもう一回読みたいなぁ。。 | ||||
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| 巨大な宗教団体〈惟霊講会〉は、二代目教祖を、読心術ができる 端姉日導にするか、現教祖の孫の清林寺にするかで揉めていた。 ガンジーが間に入り、断食の行で決着をつけることになるが……。 タイトルになっている「しあわせの書」は、〈惟霊講会〉の 教祖の半生とその教えが綴られた布教のための小冊子。 その本には、二重のトリックが仕掛けられており、終盤には、二代目教祖の 継承問題の裏で暗躍する黒幕の恐るべき企みが明かされることになります。 そして、なんといっても、最後に種明かしされる、本書自体の仕掛けが圧巻。 読者に苦心を窺わせず、軽妙ささえ感じさせる作者の職人芸には脱帽です。 | ||||
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| <読者の幸せのために>「未読の人のために「しあわせの書」の秘密を明かさないでください」。 こんな注意書きで始まる稚気溢れる書。奇術師としても著名な作者の奇抜なアイデアが楽しめる。 舞台は「惟霊講」と言う100万人以上の会員を要する新興宗教団体。講会では教義の普及のため、「しあわせの書」と言う普及版解説書を作らせる。そして、つきものの跡目争い。頼りない性格ながら教祖華聖の孫清林寺か、若いながらもカリスマ的魅力を持つ瑠璃子か。ガンジー先生を指導者として、断食合戦で決着を付ける事になるのだが...。 "どこにミステリ的要素があるんだよ、どこに秘密があるんだよ"、と思いながら結末まで読んで行くと唖然、呆然。奇術は客の前で芸を見せる(魅せる)事で客を騙し、楽しませるものだが、それを本の上でやってくれました。遊び心満載の本書を是非多くの方に楽しんで貰いたいと思う。 | ||||
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| 泡坂妻夫氏は、ある着想が浮かんだら、とにかくそれがどんなに手間が掛かろうが実現させてしまう御仁である。その良い例が、本作であり、「喜劇悲喜劇」なのではないだろうか。 ストーリー的にはそれほど目新しい物があるわけではないが、推理小説界随一の筆力によって引き込まれていきます。 これ程の読者側に立った作品を提供してこられた氏が亡くなられたのが残念でなりません。 氏が残された作品は決して多くありませんが、その輝きを無くすことはないでしょう。 心よりご冥福をお祈りします。 | ||||
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| 内容は普通。 オチも普通だな…と期待ハズレな感じを受けていたのですが、最後の数ページで度肝を抜かれました。 この本に仕掛けられた企みに衝撃を受けました。 こんなのあるんですね。 二回読もうとは思わないですが、この衝撃は皆さんに味わっていただきたいと思います。 深く考えずに、取り敢えず最後まで読んでみてください。 | ||||
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| 人の死なないミステリー。ガンジー先生や同行の二人もキャラがたっていて面白かった。はらはらするような場面もあるので、ただのミステリーではないと思いました。 本の内容はまぁそんなに特筆すべきことはないのですが、話がもし自分と合わなかったとしても最後までしっかりと読んでいただきたい。最後の1ページで驚愕します。そして読み終わったあと必ずすべてのページを見直さずにはいられなくなると思います。 | ||||
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| 本というのは、考えを文字で表して伝え、読み手の想像力を刺激するものだとばかり思っていた。しかし、こういう本の作り方もあるのかと驚いた。このカラクリに気づく前は、「なんか2時間ドラマの筋みたいな本だなあ・・・」と思っていた。著者は、とても苦労してこの本を作ったのではないか。とにかく、すごい。 | ||||
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| 讀賣新聞の編集手帳でこの本が紹介されていて、気になり購入しました。 先にこのレビューも読んでいたので泡坂先生のトリックとやらがどんなのか、ありとあらゆる角度から想像してから読みましたが、読後は「まさか!うそやろ?!」の連発でその後は「すげ〜」の一点でした。 ま、こんな僕に想像できる範囲でのトリックならみなさんのここまでの評価は得られてませんが…汗 とにかく面白かった。 最後に泡坂先生のご冥福をお祈り致します。 | ||||
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| 一般にこのタイプのミステリは、結局は最後にプロットをもう一ひねりしてさらに意外性を出した、という程度の意義しかないことが多いと思うのだが、この作品は、この手の先駆けであるとともに意義も実現のための労力もまさに別格。この構造のためにはストーリーも限定しなければならないわけで(限定しないと必然性がなくなってしまう)、話自体を地味にしてまで、こんなアイディアをよくも実行してくれたものである。その勇気と実行力・忍耐力には敬服の他ない。 種明かしされる前にこの構造に気がついた時には、ほとんど『占星術殺人事件』で真相を見抜いた瞬間の御手洗潔状態になりそうだった。読んでいる途中で家族に見せてしまったのだが、あまりに粗雑なままであったのが悔やまれる。 | ||||
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