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箱庭の巡礼者たち
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箱庭の巡礼者たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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藤子不二雄Fを令和にアップデートしたかのようなファンタジー寄りの連作短編なのだが、一遍ごとのクオリティが高いうえに、繋ぎのショートエピソードにより、どうもこの連作自体が、最終話で締められる大型長編という見方もできる。そこかしこに「時間」の仕掛けが絡んできて、最後まで読むとその仕掛けの壮大さと、自分たちが今ここにいること、に改めて気が付き放心する。何年か後に「泣けるSF特集」みたいなものを組んだら、間違いなく入るであろうが、悲しみの涙ではなく、何か揺さぶられる涙だ。最高傑作あるいは、指折りベスト3のひとつであろう。 | ||||
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季刊誌『怪と幽』に掲載されている時に、本書に載っている短篇はすべて読んでいます。なんせ、恒川光太郎さんの短篇を読みたいがために、『怪と幽』誌を購入していたくらいだから。で、本書を購入しようかどうしようかちょっと迷ったんだけれど(雑誌で一度読んでるから)、購入して本当に良かった! というのもこの本には、『怪と幽』誌に掲載されていた短篇以外の話が「物語の断片」という名で挿入されていて、その五つの話が、どれもとてもよく出来ていて楽しめたから。 この本、買って本当に良かったです。2022年に読んだ本のベスト1になるんじゃないかってくらい、とても気に入った一冊。「大当たり~! おもしろ~い」と、部屋んなかじゅう跳ね回って、本好きのそこのあなたにお薦めしたくなりましたもん。 『怪と幽』誌が初出の六つの短篇の中では、最初の「箱のなかの王国」の話と、三番目の「短時間接着剤」の話が、すごく、すご~く好きです。今回再読してみて、このニ篇はやっぱ面白いなあって思った。 それと、本書で初めて読んだ書き下ろしの五つの話。どれも分量は短いんだけれど、それぞれの話の繋がり具合といい、短篇作品との絡(から)まり具合といい、実にしゃれた、魅力的な出来栄(ば)えになっていて素晴らしかった。著者・恒川光太郎さんからの素敵なプレゼントであるなあと、この五つの「物語の断片」が読めて、ほんと、良かった! もう一言だけ。おしまいの短篇「円環の夜叉(やしゃ)」での話のしまい方、回収の仕方は見事。独創的で、読みごたえのあるものでした。〈シグマ〉という名のキャラクターがまた、魅力的なんですよね。 本書収録の作品と初出は、次のとおりです。 | ||||
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恒川光太郎の大ファンで、発売日を待ち遠しにしていた者です。 結果本来なら少しずつ読むつもりが、夜ふかしして発売日翌日には読み終えてしまい、なんともあの独特の世界から去ってしまった寂しさが残りました。 感想からいえば、今回はそうきたかという感じで、心から楽しんだ自分がいます。 恒川さんの作品は大別すれば、ホラー寄りのファンタジーか、もしくはファンタジー寄りのファンタジーに分かれると思います。本作でいえば、ファンタジー寄りのファンタジーで、ホラー苦手な方にもおすすめできます。詳細を書くと読む楽しさが減るので控えます。 短編集かと思えば、どこか他の話と繋がる部分がある。昨今の恒川作品でよくある手法ですが、それがまた背筋をぞわっとさせ、そうなのかぁと読む者を唸らせます。 恒川作品のどれもが「え?そうなっちゃうの?」という思いもよらない設定の連続ですが、本作もまた新しい視点で予想外の設定を追加し、私の中でもお気に入り作品のひとつとなりました。 リングデル、ルルフェル、そしてシグマ。彼らの壮大な足跡に是非酔いしれてください。 | ||||
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