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(短編集)
暗渠の宿
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暗渠の宿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 41~50 3/3ページ
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不覚にも芥川賞までこの作家を知らなかった。 読めば実践したか、どうかは関係なく、男なら思い当たることが多数、あるいは一つでもあるのではないか。 所詮男なぞ、思う時に思う相手と思うがまま、セックスできれば、よい充実した人生と思ってる自分がいることに改めて気づく。 当たり前のことを本音でこれだけ書いている小説が今までなぜなかったのか。(それこそ私小説にはあるのかもしれないが、そこは全くノータッチだった)。そこが逆にすごく不思議だった。 この路線で続けてもネタ切れになるので。どこか変わったり、成長したり、なんて変化をまた小説で読んでみたい作家だ。 そして最も不覚だったのは。私は石川県七尾市出身。この小説を読むまでこの作家の存在はもちろん、藤沢清造を全く知らなかった。おまけに藤沢は七尾尋常高等小学校卒という。なんと古い大先輩だったとは、、不覚どころかショックに近い。従って評価において著しい共感や思いが強くなったことはご容赦願いたい。。 | ||||
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いいなぁ、こういう人間臭い話(笑) 野間文芸新人賞作品ということだけど、文芸と聞いて変に身構えずに読むとめちゃくちゃ面白いですよ。 西村賢太氏の他の作品も随時読みたいです。 | ||||
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芥川賞にあたり、初めて著者を知る。このようなジャンルはあまり読まないが、法律、道徳という縛りがなければ極めて男の本質に近いものを描ききっていると感じる。 どうしようも無い人間と評すればそれまでだろうが、あからさまに自らを表現できる人間はどれほどいるだろうか? 彼の半生に自らのフィルターを通し感じてみたいと思った。 | ||||
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このアマゾンの「おすすめ商品」で勧められて読んだ。今になってはじめて知って読んだ。世間知らずでした。 車谷と大塚銀悦の甥っ子のような作風だが、両者に比べると軽みというか剽軽さが漂う。肩の力が抜けているので笑える。絶対笑える。 「けがれなき酒のへど」は風俗嬢に入れあげる男の話。細かい描写がいちいち優れもの。ネタにしようとわざと騙されたのかと見紛うばかりのスポーツ新聞風体験ルポルタージュ小説。 表題作は初めて女と暮らし始めた男の話。ラーメンのくだりは自分のことを書かれたのか思ったくらいメンタリティーが似ていたのでぞっとした。だいたい女性は即席ラーメンに対する思いが男性よりはるかに淡泊である場合が多い。なぜか? | ||||
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文学賞を受賞した作品ということであるが、身勝手、自己中心的な男の独白としか思えない。 他人に対する思いやりとかはひとかけらもない。 読んでいて気分が悪くなる。 自分の気持ちを正直に書いているとは思うが、それだけだ。 | ||||
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週刊文春の文庫本レヴューで坪内祐三氏が紹介しているのを読んで興味を持った。書店で見つけてすぐ購入。読み始めたら文章の魅力に引きつけられっぱなしになった。内容も、男と女のぶつかり合い、理解し合えない溝を現代を舞台にこれほど正直に書いた本は他にない。なぜ藤澤なる作家にあれほどのめりこんでいるのかまだ解らないが、もっと読むうちに解るのだろう。何を読んでも期待を裏切ることない稀有な作家と信じる。 | ||||
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語り手の「私」はどこまでも破廉恥だ 「私」は感じたこと、思ったことを容赦なく言葉にする しかも、決してそのことに酔わない 「私」は徹底的に、淡々と恥を晒していく その意味で、西村は典型的な私小説作家だ 西村文学の魅力はまさにこの点にある 今この時代に典型的な私小説を書くこと 現代日本に近代の私小説を甦らせること 西村は意図的にアナクロニズムを仕掛ける 西村が描くのはあくまで悲劇だ しかし、それは悲劇ではありえない なぜならそれは、反復された悲劇だからだ | ||||
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作者の作品は前作「どうで死ぬ身の一踊り」を読んでいたが、何でここまで同じテーマで作品を書くのでしょうか。2編が収められているが、全て女と酒とお金と暴力と最後に藤澤清造。しかしながら作品のそこらじゅうに僕の心に突き刺さってくる言葉が散りばめられている。汚いんだけども、見てみたい、そんな感じの作品となっている。それは、作者自身が自身の生活や心情を余すことなく、作品へ反映させているからであろう。その作品とは正反対の清い姿を僕達は見つけることができるからこんなに心揺さぶられるのである。 「無頼」というのは魅力的な響きである。こんな世の中だから作者の作品は光輝くのである。 | ||||
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とくに「けがれなき酒のへど」。前著「どうで死ぬ身の……」は、はじめに入っていた「一夜」が、面白いものの、淡々とした描写や説明の部分が少し入りにくかったので、本書はやや気構えして読んだのだが、すらすらっと読めて、あれっこの人、こんなに入りやすかったっけ? と意外に思いつつ一気に読了。よく「大正時代のような……」と形容される文体だが、独特のリズムが気持ちよく、語り手の思考の流れも時代錯誤なわけではなく、真剣に身につまされる人は多いと思う。なによりも自虐的なユーモアセンスが秀逸。 | ||||
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風俗嬢にいれあげて騙される。 氏が書くと迫真、というか本当に騙されたんだろうな、というのがわかります(苦笑) どうにも出来ない焦燥感、自身の内に潜む狂気。切迫・迫真の158ページ。 氏の小説は期待を裏切りません。 2015/7/12(何度目か忘れたが)再読。 「暗渠の宿」で出てくる、遂に同棲にこぎ着けた「秋恵」は この後の氏の作品でも再々登場するが、「かぎりなき」で氏をこっぴどく 騙し、捨てたソープ嬢「まりえ」はこの作品限り。 氏の作品というと秋恵をはじめ周囲の人にブチキレる系が多いので 「かぎりなき」はそういう意味では異色だが、氏の別の面での本性が 良く出ているようでもあり個人的に取り分け好きな一作でもある。 何度読み返したか分からないくらいだが、惜しむらくはまだ電子化されていないこと。 いつでもどこでも読めるよう、氏の全作品電子化を切に願う。 | ||||
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