■スポンサードリンク


スタッフロール



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
スタッフロール

スタッフロールの評価: 3.83/5点 レビュー 12件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.83pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全12件 1~12 1/1ページ
No.12:
(3pt)

盛り込みすぎ

序盤は、なかなか面白く、この先どうなるんだろう、と引き込まれたが、主人公が途中で急に変わってしまい、あららと思っている間に、なんだか、取っ散らかった雰囲気に。
主題は「スタッフロール」であって、「人」ではないので、それでいいのかもしれないが、なんとなく残念。
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.11:
(4pt)

映像制作の現場を舞台に、視聴者にはあまり注目されないスタッフロールの重さを知る

スタッフロールに名前が載るのは相当嬉しいらしい。知り合いに携わった作品を聞くと必ず「○○をやった。スタッフロールに名前も載った。小さいけどね」と満面の笑みを浮かべて話してくれる。本作品を読んで、スタッフロールに名前が載るのは名誉であるとともに載らない縁の下の力持ちに思いを馳せた。私は映画でスタッフロールを観るのが好きだ。知り合いを探す意味もあるし、日本人アーティストがどれくらい活躍しているのかも分かる。おまけ映像のサプライズを見逃さないためもある。

私はCG制作に数年ほど携わったことがあり、作品で描かれる現場の慌ただしさや用語は理解できている。でも一般人には理解できないものが多そうだ。IKとかFKという単語を解説なしに使っているが、日常生活で登場しない用語は簡単な解説があるといいのになと思った。映像制作を理解できる人はかなり面白く読める。

IKはインバース・キネマティクス。FKはフォワード・キネマティクス。どちらもCGキャラクタの関節の動かし方。IKはCGキャラの指先を動かすと、連動して腕や肩が動く設定ができるもの。FKは連動しなくてここに動きを設定するもの。
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.10:
(4pt)

100ページは削れた

文章は読みやすく、ストーリー展開も緩やかで頭に入りやすい。二部構成作品でそれぞれの主人公の葛藤や成長、主人公2人の交差するシーンなど読み続けるほどに引き込まれた。
ただ、特殊メイクやCGなど技術のディテールに関する説明が多く、もう少しサンプルにまとめれば100ページは削れただろう。
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.9:
(4pt)

映画の好きな人向け

映画の特殊造形家、そしてCGクリエーターという、余りなじみのない世界。それぞれを二部構成で描いており、総じて面白かったが、いかんせん460頁は長い。内容を損なうことなく、もっと削れるはず。

 私は一部のマチルダ編の方が面白かった。二部のヴィヴィアン編は余りにも専門用語が多過ぎて、カタカナの洪水にずっと流されている感じ。正確な表現なのかもしれないが、一般の読者にはまるでわからないのだから、削ろうよ、もっと。

 全体としては、映画の特殊技術の歴史が、無機質で空疎な言葉や知識ではなく、二人の女性の生きざまを通して、読者の疑似体験という形で見事に炙り出されている印象。映画の好きな人が読めば、より一層楽しめる内容だろう。
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.8:
(4pt)

女流造形士の系譜

映画製作界を中心舞台に、過去の特撮スタッフと現代CGスタジオを対比・関連付けて描いた作品。造形の才能、作画の才能、リアルとCGのアンビバレンツなど、特殊な世界の苦悩や情熱をうまく描いている。
 だが、私は洋物に弱い。登場人物がカタカナだと、なかなかイメージが定着しない。それに、文化的な違いにも少し戸惑いがある。日本人の物語だったら、もっとすんなり感動できたのになあ。
 ラストの静かな終幕は、じわじわと良かった。スタッフロールという題名が、ちょっとストレート過ぎたかも。
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.7:
(5pt)

題材が独特

個人的には大好きな話でした。
題材が特殊造形と CG、舞台もニューヨークとロンドンで、とっつきにくい印象はあるかも。
読み進めると、確かに専門知識が多いものの、物語に支障が出るようなものではなく、
次々と読み進めることができた。
特殊造形のマチルダ、CGのヴィヴィアン、それぞれの苦労を描いた上で、人間性が浮き彫りにされていたと感じる。
エンディングもすっきりしていてよかった。
読みにくそうだなと思って敬遠されている人がいたら、是非読んでみてほしい。
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.6:
(3pt)

難しかった

特撮(この表現で良いのか分かりませんが)の技術の話が難しすぎて、物語にうまく入り込めなかった。話の大きな流れは掴めるが、表面的に読んでしまった感。
でもこの作家の調査取材力はすごいと思う、
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.5:
(4pt)

「ギフト」を持つ者の苦悩

クリエイターとは才能の塊のことをいうのだろう。神に与えられたとしか思えない特異な才能「ギフト」。イメージを立体で表現する造形作家。動きを微細に分解できるアニメーター。我々凡人から見たら天才としかいいようのない彼女たち彼ら。それでも、他の秀でた才能に憧れ嫉妬する。そのせいで人間関係もうまくいかなくなる。
 映画界にとっては、このような才能は欠くことのできない人材だ。キューブリック、ルーカス、スピルバーグといったハリウッドの重鎮たちはもちろん、日本の円谷英二や宮崎駿だって世界に誇れる天才だ。ちょうど『シン・ウルトラマン』も公開されている。当然、庵野秀明だって彼らの仲間だ。映画や映像作品の中で、そうした希有な才能が光り輝くのをたくさん見てみたい。そういえば、最近のmvにはスタッフロールが付くようになった気がする。やはり目立つのはPERIMETRONだろうか。King Gnuのmvは秀逸である。
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.4:
(3pt)

程々に楽しみました

蘊蓄は堪能した

…が、人間関係の方がどうにも物足りない
正直ね、マチルダとリーヴの出会いのトコから「あのー…」って言いたくなるというか。ダイナーの同僚でしかないエヴァンジェリンといつの間にか親友?になってる辺りも???
主題が人間の方ではないんだろうけど、人間関係のコアになってるリーヴが記号でしかなくなってて、それぞれの事情が吞み込みにくかった
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.3:
(3pt)

小説自体は星2つ、3つ目は取材量への星

「ベルリンは晴れているか」は多少の瑕疵を脇に置いてもページターナーでしっかりエンタメだと思った。
今作は題材がもろ好みなこともあり、ベルリン…並の期待を持って発売日当日から前のめりに読んだが、正直期待外れだった。
キャラクターも出来事も、すべてが書き割りのようで不自然極まりない。一流の仕事人のはずが、あまりに幼稚で感情的、悲劇のヒロインぶって迷走する主人公たちには、いち社会人としてまったく共感を覚えなかった。
そして「ベルリン…」や「戦場のコックたち」でも思ったが、無理矢理加えられたミステリーの味付けが完全な蛇足で興醒め。特に今作のはすべてが話を進めるためのこじつけにしか見えず、周りくどすぎてかなりイライラした。
作者の専門外で、相当に難解であろう新旧の特殊効果技術を丁寧に説明しているところは苦労が窺えるが、ここまでページを割く必要があったのか疑問が残る(ストーリーの流れが阻害されるため後半は割と飛ばし読みしてしまったし)。
とはいえ巻末の取材対象者の数は作者の誠実さとこの題材への熱意を表しており、題材のユニークさ含め、つい星を足してしまった。

各レビューサイトはすでにファンたちの絶賛が並んでいるが、盲目的なファンや取り巻きの業界人がこの才能ある若い作家をダメにしないか勝手ながら心配だ。この題材で「ベルリン…」を超える書きっぷりを見せてくれていたらと残念でならない。直木賞・本屋大賞常連の作者、今作でも賞レースの期待がかかるとどこかで読んだが、冗談だよね?
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.2:
(5pt)

あふれ出る映画愛に感動! 女性の地位が低い映画界で、特殊効果とCGに人生をかけた二つの世代のヒロインを通じて語られる人間賛歌。今こそ読まれるべき傑作。

すごい、すごい! 読み終えて、感動に震えてます。なんて、すてきなヒロインたち。なんて、熱い物語。『ベルリンは晴れているか』でも発揮された圧倒的な主材力。ああ、すぐにも映画が見たい。それもスタッフロールが流れ終わって明るくなるラストまでしっかりと見たい。

 1950年代から1970年代にかけてのアメリカのニューヨークと映画の都ハリウッドを舞台にした前半。2010年代のイギリス、ロンドンのCGスタジオを舞台にした後半。前半のヒロインは特殊造形師のマチルダ、後半のヒロインはCGクリエーターのヴィヴ。この二人がとにかく魅力的です。
 幼い頃に見た怪物が忘れられず、映画にみせられて、戦後すぐから1970年代のハリウッドで特殊効果の仕事をするマチルダ。女性スタッフがほとんどいなくて地位も低くて、スタッフロールにも名前をのせてもらえないような状況にもかかわらず、ひたすらクリーチャーを作り、特殊メイキャップをして映画の仕事にのめり込む。
 才能もありアカデミー賞にもノミネートされたのに受賞できなくて、自分の才能に疑問を持ち、周囲からのプレッシャーに押しつぶされそうになって、仕事が嫌いになりかけているいるヴィヴ。
 ともに映画にみせられたマチルダとヴィヴの人生が、どんな形で繋がるのか? そして、そこにもうひとり絡んでくるモーリーンという女性……とにかく彼女が魅力的なんです。もっとも一緒に働くとふりまわされちゃいそうだけど……。

難しいCGやVFXの特殊用語も丁寧に説明されているので、イメージが頭に入ってくるし、それでいて語りすぎていないので物語の流れがとぎれず、邪魔をしていないのでストレスなく読めました。これってすごいことでは。

『戦場のコックたち』や『ベルリンは晴れているか』みたいな戦争とミステリーが一つになった装代な話から、『この本を盗む者は』みたいな想像力あふれ出るファンタジーまで、いろんな作品でいつも楽しませてくれる深緑野分さんの映画に対する愛情が、びしびしと伝わってくる圧倒的な大作。

才能の有無、仕事環境の優劣、廻りの思惑、思い通りにならないことの方が多い人生と仕事。
そんな中でも、毎日働くって本当にすごいこと。
すべての悩めるクリエイターに、すべての働く人によんで欲しい、今の時代に必読の作品です。
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184
No.1:
(4pt)

CG業界のディテールにメインストーリーが埋没する感も

著者には『ベルリンは晴れているか』や『戦場のコックたち』という傑作がある。

一方で、『分かれ道ノストラダムス』や『この本を盗む者は』といったジュブナイルやファンタジーは面白くなく、後者に至ってはぼくには珍しいことに途中で放棄してしまった。

本書は、どちらか?

舞台はハリウッド映画の特撮の世界。

アナログな特殊造形の世界に生きた一人の女性と、その数十年後のロンドンでCGの世界でアニメーターとして生きる一人の女性、その二人を結びつける複雑で数奇な関係性を描いている。

『2001年宇宙の旅』をはじめとする懐かしい特撮映画の名前がオンパレードで、その意味では楽しい。

実在のスピルバーグやルーカス、カーペンターやキューブリックなどの映画監督がいかに特撮やCGに取り組んだか、あるいはそれらにどういった考えを持っていたのかもよく分かる。

しかし、こういう「業界を舞台にした小説」は、その業界を細かに描いてくれるところに面白さの半分はあるのだが、CGの世界は複雑すぎて、その説明に追われることでメインのストーリーが後景化するきらいがある。

というか、メインストーリーがつくりもの的すぎるからそう感じてしまうのかもしれない。

ひょっとしたら、このテーマはこのようなフィクションにするよりも、実在の人物にフォーカスしたドキュメンタリーにした方が面白かったのかもしれない。

というわけで、がっかりしたわけでもないけれど、『ベルリンは晴れているか』や『戦場のコックたち』ほどの満足も得られなかったのである。
スタッフロールAmazon書評・レビュー:スタッフロールより
4163915184

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!