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苦役列車
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苦役列車の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全184件 1~20 1/10ページ
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こんな屈折した真実の青春像を描いた作品は他にない。 | ||||
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私も十代の頃品川駅の東口(海側の出口)に止められたマイクロバスに自分の名前だけ書いて乗りこみ、ドラム缶の整理や清掃作業に従事したことがあります。作者が19歳の時の話とすると1987年ごろになるわけですが5500円の日当は妥当な金額でしょう。毎日真面目に勤めていれば室内作業に、またフオークリフトの免許も取らせてくれるそうなのでむしろ良心的な方です。 履歴書も不要で日払いの銭を稼げる男の仕事は貴重なものでした。 三畳、四畳半に半畳程度の流しとガス台がついて風呂なし共同トイレ、10000円程度の部屋代も1970年代では普通の若者の生活で 特に貧しい感じはしませんがこの話の時代1980年代後半になるともう珍しいのかも知れません。 父親の性犯罪による不利益は不幸ですが2024年に生きる若者が思うほど書かれている内容が貧しいとも惨めだとも当時の19才は思ってなかったんじゃないかしら。 | ||||
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芥川賞受賞の記者会見で「風俗行こうと思ってました。」と言ったりインタビューで「〇〇大学なんて聞いたことない。(←結構有名な大学)皆知らないなら中卒と一緒」など数々の名言(?)を残した西村賢太氏。 この小説に出てくる主人公は4000円のアパートに住み日雇いの仕事をしている男子。中卒で彼女はいない。 親友(?)の日下部は専門学校卒で彼女持ち。親友といいつつも心の中で「所詮専門学校卒だし彼女はいてもブスだし」とまぁこき下ろすこき下ろす。すごく嫌な奴だが、人間ってこういうところあるよなぁ‥と思ってしまう。 というかこの男すごーく嫌な奴になっているときの自分なんじゃ‥と錯覚してしまい恥ずかしさに似た感情を覚える。 西村さん、54歳で逝去されたのが惜しまれます。 | ||||
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レビューが遅くなりましたが迅速に到着しました。商品の状態も良いものでした。 | ||||
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何と言うか、生き辛さが、嗅覚を通じて身体に入ってくるような感覚。 どこにも出口がなく、ただ歩いて進んで行くしか救いがない人生。 自分もまた、そんな人生を歩く一人だとふと気付かされる。 | ||||
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懐かしい風景や懐かしい言語が想像できて退屈しなかった。 | ||||
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主人公が人間味があって自分と照らし合わせて共感できた。 | ||||
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※少しネタバレ※ 私小説は久しぶりに読んだが、孤独な若者の懊悩が克明に描かれていて、 不愉快ながらも、自然な感情に引き込まれていく。 途中、日下部と彼女が、飲み屋でイチャイチャと芸術談義に熱中したところで、 貫多が自分に対する侮蔑だと感じたところは、そうなのかもしれないし、 明るい性格の日下部にしてみれば、何の悪意もなかったかもしれない、ただ 不注意だったにせよ貫多にそう思わせたことが、罪悪だという理屈は、 公共性に欠けるけど、私小説ではこれでいいのかもしれない。 長々と愚痴を述べて、自分の理屈を押し通す。それでも読者に周知されて しまえば、作品として成り立つということを学んだ。 もしかすると、西村賢太さんは、これでも読者に完全に嫌われないように、 セーブしてカミングアウトしたのかもしれない。 表題作で底辺のまま終わり、併録の作品で、爽やかではないが、夢と成功を 収めていて、少し気が晴れた。貫多を終生のクズ扱いして去っていった 日下部は、羨んでいるであろうことを想像すると、胸がすく。 何の学びも教訓もないが、地上に湧いたミミズのように生き、少しだけ 成長した貫多を見て、こういうものなのかもしれないと思った。 | ||||
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良いです。 | ||||
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いろんな底辺を題材にしている小説は多いけど、苦役列車は本当に怖く身につまされた。 誰にでもこの主人公のような心情や事柄があるのかは知りませんが、自分の人生にも思うところがあると考え、もしくは思い出させて嫌な共感を持たせてしまう表現に参ってしまいました。 人生って、どちらがマシかを選んでいるに過ぎないのかなーって。 | ||||
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作者が去年54歳で亡くなっていたのがショッキングでした。併録の40代になった貫多も面白かった。「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」です。落ちぶれてませんが。むしろ出世。 | ||||
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こんな世界身近にねぇよと思える連中は普通というものに恵まれた生まれなのだと思います。 | ||||
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弱い立場で屈折した人生の中、書かれた私小説。 自分中心でどうしようもない主人公。 NHKの特番で氏を知りました。 傷ついた時に読み返す機会があると思います。 | ||||
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西村賢太を知ったのはもうだいぶ前12年以上も前になるだろうか・・・ 久世光彦氏の帯文の文句に惹かれて読んだ「どうで死ぬ身の一踊り」がきっかけになり、その後も続けていろいろ読んできた。 だが、西村氏の芥川賞受賞作品であるこの本は、映画化もされており、既にストーリーが解っているので、読むのを後回しにしてしまったのである。 著者は既に鬼籍に入っており、追悼のつもりでようやく読了した。 確かに面白い内容で、芥川賞受賞の理由も解らなくもないが、正直いうと併録の「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の方こそ芥川賞受賞に相応しい傑作だと感じた。 まだの方は、是非一読をお試し願いたい。 | ||||
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すみやかに送っていただき、状態もよく満足しています | ||||
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芥川賞で、DVDにもなっているので1度読んでみたかった。 | ||||
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男という性を理解するのに役立ってます。 西村賢太と筒井康隆を読んで男とはこういうものだと知ることができました。 20代の頃、一回り上の上司に酷い行いをされましたが、男という性がそもそもこうである以上仕方のないことだと思うことができました。 男と関わったことがないため男がどういう性質の生き物が理解できなかったのです。 性的に見るかどうかが女を判別する全てであり、そうでない女は便器のように扱う。 実にシンプルで分かりやすいです。 | ||||
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著者の経験に基づき、人間の汚さ、弱さ、不条理さを生々しく、包み隠さず、そのまま描いている作品で、気付くと夢中で一気に読んでしまいました。 | ||||
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豊海の倉庫バイト、目白の駅前から車に乗りました。 手伝ってくれるトラックドライバーさんがいました。力石みたいな風貌のお兄さんのリフトカーの鋭い動きに、足首持ってかれないように気をつけろ、と忠告してくれたオジサン。夕日を背にした師走の東京タワーがきれいで。不器用で個性的な人たち。バブルの頃、同じ東京で生きていました。 何でもっと勉強しなかったんだろうとずっと後悔し続けて生きています。 | ||||
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わたしは最後まで興味を持って通読できましたが,この作品はきっと読者を選ぶことでしょう。とくに多くの女性は,こういう作品は受けつけないでしょう。華やかさも希望も清潔さも読後の充足感もありません。数ページ読んだだけで「どこがいいのこの作品は・・・」となるでしょう。当然です。そういう世界で生きてこなかった訳ですから。わたしは最後まで読みました。わたしも青春のまっただ中の昭和の時代,様々なアルバイトをやってきました。もちろんその中には3Kといわれるものもありました。わずかな現金を得るために,汗水垂らして働くことも経験しました。きっとそういう体験が体に染みついていて貫多の生き方に共感したからでしょう。しかし,貫多とわたくしの違いがあります。わたしの労働には終わりがありました。しかし,貫多には終わりが見えません。線路は続くよどこまでも,列車は走り続けます。この作品のどこがいいのか。なぜ,芥川賞を取ったのか。まさか,この作品を推した審査員がただ単に「おれにもそういう時代があったなあ」と感慨にふけったからではないのは当たり前ですね。純文学としての魅力や完成度,将来性はどこにあるのでしょう。わたしには分かりません。主人公の貫多が港湾の労務者として働く物語です。「青春」を辞書で調べると人生の春にたとえられる時期。希望をもち、理想にあこがれ、異性を求めはじめる時期と出ています。貫多の青春は,汗,猥雑さ,息苦しさ,不安,孤独感,劣等感,いらだちに包まれています。 | ||||
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