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星落ちて、なお
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星落ちて、なおの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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読後の感想は、「つまらなかった」。 河鍋暁斎の娘、とよが、父、あるいは兄との関係性についてわだかまりを抱きつつ、その流儀を変えずに画家として生きていく様を綴った小説だが、あえて分類するとすれば、これはエンタメ小説ではなく、時代背景を明治大正時代とした純文学の範疇に入るのではないかと思う。 徹頭徹尾、とよが父や兄の存在におびやかされ、親子とは、兄弟とはの自問自答を何度も重ねつつ物語が展開していくが、内容は至極平坦であり、正直、読んでいて退屈した。平坦だからいけない、ということではない。ときどき挿し挟まれる比喩表現や言い回しが私には的外れに感じられることが多く、共感できない部分が多かった。 しかも、とよとの関係性が稀薄な人物とのエピソードがしばしば切り取られ、それに多くの紙数を割いて記述するほど大げさなものなのだろうかと首をひねる箇所も多く、最後まで合点がいかなかった。 さらに、例えばとよに終始付き従い、まるでとよの家僕のように滅私奉公するりうという登場人物の人生を、とよはどう思っているのだろうか、といった点も気になった。りうをどこかへ嫁がせようと働きかけるとか、りうに感謝している、あるいは、りうに申し訳ない、といったとよの心情を述べた箇所は一切なく、りうがとよにとって、ただ都合のいい道具に過ぎないように感じられ、違和感を抱いた。 好みの問題なのかもしれないが、私はこの小説を好評価することはできない。 | ||||
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