■スポンサードリンク
真実の航跡
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
真実の航跡の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
中々良く出来ていると思いました。宜しくお願いします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
法の正義と言いつつ極端な五十嵐司令官贔屓に途中から萎える。五十嵐の弁護人だからしょうがないんだろうけど、逆に乾艦長が気の毒に思えてくるほど。上官の意向を忖度できなかったからってフルボッコしすぎ。史実ではもう少しまともな艦長のイメージだったから。 まぁノンフィクションとして見ればありなのかな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の姿勢、見方に最後まで違和感を持った。そもそも戦犯の裁判だから、「法の正義」の実現など埒外ではないかな。誰が見ても国際法違反、人間性を踏みにじるような英国民間人大量虐殺を起こしてしまったわけで、その責任はもちろん、軍の上層部なわけだけど、実際の捕虜の処分に至る過程で、それをやめさせることが実際に可能であったのは、五十嵐中将なわけで、本人の配慮不足は否定しがたいわけで。 死刑はやむ負えないし、裁判においては、そういう非道な命令の実行を止められなかった自分を反省し、英国人のみならず、部下や(日本人全体にも)心から詫びるべきだと思うぞ。それが、なにやら、変な部下(乾)のせいみたいな、上層部の命令だから五十嵐は気の毒みたいな、それが「法の正義だ」みたいな、おかしな小説になっているけど、どうかと思うぞ。 著者は、なにやら薩摩の伝統で、詳しく話さなくても忖度で分かり合える日本海軍の伝統というか組織、教育の様子を好ましいもののように書いているが、そういう組織が、かかる残虐な蛮行を、組織として粛々と行ってしまったことへの批判はないのか?異分子・乾のせいにしていいのか?本当に問われるべきは、そういう組織の体質、そういうものを生み出した社会の弱点であると思うが、この小説や主人公の弁護士は、戦犯裁判での法の正義に拘るばかりで、あさっての方向を向いているのでないかな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めから結果ありきの裁判で弁護士と被告人の心情がよく描かれていて引き込まれました 勝つにしろ負けるにしろ、多くの人間が悲惨なことになるので 戦争はどんな理由でも起きてほしくないと思いました | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
国境にかかわらず、真実を追い求める人がいる。その人たちによって、司法は成り立っている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なるほど、題材が題材だけに色々な意見は有るな。俺はこういうの好きだけど。良い悪いはその人の判断なんだから、どんどん読んで貰ったらいいと思うよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「戦争ものは苦手」「BC級戦犯裁判って?」という方にお薦めである。 かつて日本人が犯した厳しい事実が描かれている。 しかし、つらく悲惨なだけではない。 本作はスリリングな法廷サスペンスの手法で物語が進む。その中で壮絶な人間ドラマが展開されていくのである。 何より、主人公の若き弁護士の勝者なき戦犯裁判を通した魂の成長譚として一級品である。 ラストに主人公が辿り着く境地と、台詞を是非その目で確かめてほしい。様々な感情が溢れてくるはずだ。 本作は戦争について考えるきっかけを与えてくれる。 戦争について考える機会の多い夏休みの読書に最適の一冊。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
軍隊では上司の命令は絶対というなかでの捕虜殺害事件をビハール号事件に題材にBC級戦犯の裁判について日本の若い弁護士を通じて描いた作品ですが、一気に読ませたもらい考えさせられました。単に軍事小説としてではなく、裁判のあり方や法律家のあり方についても世に問う小説です。 伊藤潤さんの作品は例外なくおもしろく読まさせていただいていますが資料収集は大変だったとおもいます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
英軍管轄下という圧倒的に不利な状況の中、敗戦国民として屈辱や理不尽さを味わいながらも、香港で戦犯裁判の被告人弁護に挑む若き弁護士鮫島が、「法の正義」を掲げ裁判に挑む姿が描かれている。 法廷闘争の様子もなかなか興味深かったのですが、ストーリーとしては海軍軍人としての誇りを貫き通す被告人や、イギリス人の検事や鮫島を補佐するインド人少尉との交流など、予想の範疇を超えない展開でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読んだ後、しばらく興奮状態だった。 ビハール号事件をモデルにした、BC級戦犯裁判の物語。 客観的に見ると「なぜこんなこと(捕虜の大量虐殺)をしてしまったんだ」と思うが、裁判が進み真実が明らかになるにつれ、そのある種「人ごと」的な視点は、まるで自分も当事者になったかのように変化し、同時に起こるべくして起こってしまった悲しい事件であることがわかってくる。 日本式の組織、日本人の忖度文化。 舞台や時代は違うにせよ、自分の身につまされるシーンも多かった。 小説として読み応えのある、重厚なストーリー、完成度。 全員が「面白い」の一言で終わりにすることなく、一人ひとりがしっかりと自分の言葉でこの物語について語って欲しい、というのが作者の想いだと思う。 ある意味狙い通りの結果ではないかと感じます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
BC級戦犯裁判には、殴り合いの大ゲンカの決着後に、勝者が敗者の殴り方に文句をつけた感がある。 事後的に殴り方の適否を公正に裁こうとするなら、次の2つの条件が必要だ:①事前に双方が殴り方を綿密にルール化して合意し、②適否の判断はケンカの当事者ではない第三者に委ねる。 BC級戦犯裁判は、①、②、どちらの要件も満たしていない。だから、勝者が敗者に復讐したと取られても仕方ない状況が生まれた。 だからと言って、日本が潔白だったわけでもない。南西方面艦隊の将官たちは、本心では、捕虜を殺したくなかった。国際社会の通念と彼等の軍人の矜持に照らして悪事だったからだ。 ところが、組織の体面、艦隊幹部たちの希望的観測と問題の先送り、忖度不足の一艦長の稚拙な判断、忖度し過ぎの艦隊参謀の介入など、複雑な経緯を経て、捕虜殺害が実行されてしまい、この帰結は紛れもなく悪事である。 この作品の登場人物たちは、このような複雑かつ不条理な状況で、己の進む道を手探りで探っていかなければならない。 弁護人・鮫島は、勝者をも納得させる事ができる「法の正義」を求めて苦闘し、被告人の五十嵐中将は、敗軍の将としての諦観、海軍組織に対する責務、復讐的な裁判で一方的に断罪される事への怒りの間で引き裂かれ、揺れ動いていく。 そこに勝者であるバレット検事、同じ日本側弁護士でありながら法廷では鮫島と対立する事になる河合、インド人の弁護士補佐ナデルが絡み、ダイナミックな人間ドラマが織り成され、400ページ近いこの作品を、私は息もつかせず読み切り、そして、複雑な感慨に浸った。 戦争が人間に何をもたらすか? その事に関心のある方には、是非、お勧めしたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊東潤は関東の戦国武者しかよう描けないんやから無理して畑違いの所に行ったらあかん。 いわんこっちゃない、、駄作になってもた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今迄は伊東氏の本は時代小説でしたので、今時この様な本を書く事は余程の真実が明らかに成ったのかなと思い購読しました。伊東氏は敗戦から今に至る、特に今の日本人及び日本社会について全く知らないのですか?民族としての矜持など爪の垢ほどもなく、未だに米国から独立も出来ず、東南アジア諸国を蔑視視し、世界に冠たる「恥」国家が日本です。敗戦後の若者が目指したのがこの国。否、日本人は未だに敗戦のまま。もともと目指す国家像など持ち合わせていない民族。食べられれば満足する民族ですから。有史以来理想など持った事がない民族であることを再認識しました。伊東氏ご自身には全く責任のない事です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
心の震え、いや日本人としての魂の震えが止まりません。通読後、どうしても気になる場面がいくつかあり、読み返しながら理解を深め、そして自分の心と魂に「日本人にとって、あの戦争とは何だったのか?」という疑問を改めて投げかけています。 シビレました。戦争、しかも敗戦後の厳しい現実の中で、逃げも隠れもせずに、自分の信念に沿ってできる限りのことをしながら使命感を持って生きる日本人を描いたドラマ。敗戦直後の日本人が直面した現実、というずっしりと重いテーマでありながらも、感動の場面もあり、また日本人としての誇りを揺さぶられる場面もあり、また現代の日本に連綿と続く組織の問題、課題などを考えさせられる場面もあり、とにかく自分の脳と心と魂が、良い意味でかき混ぜられ、良い意味でスッキリとしない読後感に満たされました。 今からわずか74年前に、敗戦国として富も名誉も取り上げられ、最低国のレッテルを貼られて地獄の底に落とされた日本と日本人。その時代に生きた私たちの先輩方は、文字通り血の滲むような努力を積み重ねて、平和で豊かな日本国を作り上げました。そんな平和で豊かな国として、国際社会の一員として世界から認められた後の時代の日本で、私は日本人として生まれ、また戦没者英霊の血を引いた子孫として生まれました。 そんな時代に生まれたこともあり、終戦直後は日本人に相当な憎しみを持っていたであろうイギリスやオランダ、オーストラリアの人たちから、私は一切の嫌がらせを受けたこともなければ、軽蔑の眼差しを向けられたこともありません。 アジア諸国でも、日本人であるという理由で歓迎こそされども、嫌な思いをさせられたことは一度もありません。 それが当たり前だと思って生きてきた自分がとても恥ずかしくなると同時に、一人の日本人として誇りと使命感を持ち、今以上に素晴らしい国づくりに役立たなければならない、いや役立ちたい、と思いを新たにさせられました。私にとってはそんな小説でした。 あの戦争とは何だったのか。戦犯問題とは何なのか。 私たちは実際に起ったことから目をそらしてはいけない。そういう強いメッセージをこの小説から感じました。 A級、B級、C級戦犯として裁かれた人たちのほとんどは、自衛のためのやむを得ない戦争に巻き込まれた中で、その場でできる最善のことをしただけであり、本当の犯罪者ではないと、私は今まで思ってきまして、いや今でもそう思っているのですが、一部には間違いなく戦争犯罪を行った日本人もいるという事実。 しかしその戦争犯罪を行った日本人のほとんどは、まっとうな人間であり、立派な組織人であったという事実。なぜそんな事になってしまったのか。 「真実の航跡」という小説を通じて、帝国海軍の司令官や、戦艦の艦長という立場を疑似体験させていただきました。読者としての自分が、歴史の現場に連れて行かれるような感覚は久しぶりでした。 自分がもし、その時代に生きてその立場だったら、何ができただろう、何をしただろう。 自分の脳と心と魂が、良い意味でかき混ぜられ、良い意味でスッキリとしない読後感となった経験はいつぶりだろうと考えています。 身の引き締まる小説であったことは間違いありません。多くの人にお勧めしたいと思います。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!