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プエルトリコ行き477便



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【この小説が収録されている参考書籍】
プエルトリコ行き477便 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

プエルトリコ行き477便の評価: 4.46/5点 レビュー 13件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.46pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全13件 1~13 1/1ページ
No.13:
(5pt)

男のせいで人生狂った女は全員読むべき

クレアとエヴァという、男のせいで大変な目に遭った女性が身分を交換するところから始まります。変な男のせいで人生狂った経験のある女性は全員読むべき。表紙の空港の絵が旅情を誘うわね。女は全員、変な男に囚われず自由に空に旅立つべきという示唆を与えてくれる表紙絵が最高だわ。
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No.12:
(4pt)

二人の女性の入れ違い

墜落してしまう飛行機チケットを交換したことから、異なる理由で逃走している女性2人のその後の人生が思わぬ展開をする。2人の墜落前の各々の生活や人間関係を分割して記述しているので、なるべく一気に読むことをおすすめします。
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No.11:
(5pt)

文句なく面白かった

続きが読みたくて読みたくてしかたない気持ちを味わったのは久しぶりでした。結末もなんとも深いところに響きました。
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No.10:
(3pt)

ミステリーではなくサスペンス

物語自体はそこそこおもしろかったが、「ザ・ミステリ・コレクション」から刊行されたわりには「サスペンス」だった。ミステリー要素はなく、情報後出しによる仰天展開、というミステリー好きが嫌う構成。ちゃんと「ミステリーではなくサスペンス」として売り出してほしい。せっかくの佳作がもったいないし、こちらもミステリーを期待して最後の1ページまで読んだが時間の無駄だと感じてしまった。
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No.9:
(4pt)

満足。

次の展開を期待しながら、どんどん読める作品。楽しかった。
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No.8:
(5pt)

不思議な悲しさと不思議な透明さがある読後

いっきに読みました。人生が交わった二人の女性のそれぞれの悲しみと希望とがなんともいえない透明感ある寂しさとともに描かれていた気がします。もう少ししてまた読み返してみたいミステリーです。(ミステリーは読んで知ってしまうと読み返さないことが多いのですが)
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No.7:
(4pt)

彼女と彼女の衝撃の瞬間

空港で出会った2人の女性
ーークレアとエヴァ
2人の共通点はそれぞれの“自由”を求めていること

1人は現在を
もう1人は過去を描かれています
何故?
何が起きているの?
全く先が読めません

丁寧に過不足なく描かれていますが
強いて言えば
ちょっっっとユルイかも

恋愛をからめずに
女性たちの“自立への戦い”を描いていて
清潔感があります
(友情って素敵)

一読の価値大あり
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No.6:
(3pt)

逃げる女性の心理小説

ID交換による人間消失のアイデアは面白いし、逃げる女性の心理もよく描けていると思うが、この2人の女性の関係を含めてID交換までのやり取りに説得力がない(現実味に乏しい)更に、いくら別人とはいえ主人公の女性がトラブルに巻き揉まれている相方の女性の住居に行き、一時的にせよ生活を始めてしまうというのはナンセンス。
心理小説としては面白いけど、ミステリとしては舞台設定がお粗末な感じがしました。
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No.5:
(5pt)

面白さと物語の内容の深さという両輪を兼ね備えた、重たくも推進力を感じさせる作品

思わぬ拾い物という印象が強い一作である。まだこれが二作目という新人女流作家には、目のつけどころの良さと、ストーリーテラーとしての稀有な才能を感じさせられる。邦題は原題の直訳ではないけれど、なかなか洒落た納得のゆくタイトルであることが、本書を読み始めればわかって頂けると思う。

 本書を読み始めると、まずページを繰る手が止まらなくなる。クレアとエヴァという二人の境遇の異なる女性が出会うのは、ニューヨーク、ジョン・F・ケネディ空港。しかも小見出しによれば「墜落事故当日」。え? 

 二人の女性が航空券を交換するシーンがこの小説のスタート地点だ。見ず知らずの他人同士として、初めて出会った女性二人が、空港という人生の交差点で、これまでの捨て去りたい人生を互いに交換する。そんな運命と、その裏に窺える二人の追いつめられた人生こそが、小説の序章である。

 墜落当日から始まるクレアの物語。そして、墜落当日の6か月前から現在へと回想されるエヴァの物語。二つの物語の進行で本書は構成されている。

 クレアは、財団の理事である夫の隠れた家庭内暴力に苦しめられ、そこから逃げ出したい。エヴァは、親に捨てられた孤児として育ち、現在は違法ドラッグ製造に関わっているが、組織から逃走して別の人生に逃げ込みたい。クレアとエヴァが航空券を交換することにより、本当に実際に交換したものは何であったのか?

 二人の乗り換えた飛行機の一つ、エヴァが最終的に手にしたプエルトリコ行き477便は、その日、出発後間もなく墜落し、海の藻屑と消える。エヴァはこれに乗り込まずに済んだかに見える。そしてふたりの時系列も場所も異なる二つの物語がそれぞれ一人称の物語として進むことによって、運命のそれぞれの行方が次第に明らかになり、それとともに訪れる結末が想像できぬまま、ぼくらはこの作品を追い続ける以外何もできなくなる。

 何よりこうしたアイディア、そして構成が、この作品の肝なのである。先が読めない展開も去ることながら、男たちからの支配、暴力、悪意、利用などをダイレクトに身に受ける存在としての二人のヒロインの物語が残酷で、彼女らの未来を彼女らの力で取り戻すプロセスと、そして訪れるべき幸せな結果を読者は望むことになる。

 人生の残酷さをこれでもかと受けてきた女性たちの行方は、最後にはどうなるのか? そうしたプロットを主軸にしつつ、エヴァの隣人であるリズの存在が次第に強くなる。彼女が傾ける無償の優しさが、徐々に明らかになるように見える。それは罠なのか、それとも真に無償の救いなのか? 思わぬ展開と人間関係の妙という力学も働きつつ、終盤に待ち受ける意外などんでん返しの連続技が圧巻である。面白さと物語の内容の深さという両輪を兼ね備えた、重たくも推進力を感じさせる作品なのである。

 この素晴らしい作品は翻訳ミステリー読書会関係者の皆様よりご紹介頂いた。いつもながらただただ感謝である。
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No.4:
(5pt)

販促の煽り

だまされたと思って読んでみてください。
販促の煽りが嘘ではないことがわかる、非常に希少な本です。
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No.3:
(5pt)

(2021年―第112冊)<逃走する>ことによって<闘争する>女性たち二人。<失踪>する彼女たちと共に<疾走>する長編小説。

NY政界の名門クック一族に嫁いだクレアは夫ローリーのDVに苦しんでいた。学生時代の親友でロシアの闇世界とつながるペトラの助けを借りて、ニセのIDを入手し、失踪計画を立てる。デトロイト行きの旅の途中で計画を実行しようとしたところ、夫がクレアの旅行先をプエルトリコに突如変更する。仕方なくJFK空港へ向かったクレアに、エヴァという見知らぬ女性が近づいてきて、奇妙な提案をする。互いの身元を交換しようというのだ。そして提案に従った直後、クレアが乗るはずだったプエルトリコ行きの旅客機が墜落してしまう……。

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 アメリカ人作家ジュリー・クラークが2020年に発表したサスペンス小説です。
 見知らぬ二人が空港で出会う場面から不穏な物語が始まる小説には、ピーター・スワンソン『 そしてミランダを殺す 』(創元推理文庫)があります。あちらは交換殺人を想像させる展開を見せましたが、この『プエルトリコ行き477便』は身元交換による失踪計画です。クレアの側はJFKから西海岸へと逃げた後の物語が、そしてエヴァの側はクレアに身元交換を持ちかけるまでの過去のストーリーが読者に語られていきます。この交互に明かされる筋書きが実にサスペンスフル。特にエヴァがクレアに語っていなかった物語の奇妙さと、そして同時にエヴァという女性の<あがき>と<もがき>の切なさが、読み手に強く迫ってきます。

 身元交換後にクレアが夫たちの動向を密かにさぐるIT技術や、エヴァを追っていた謎の男たちの存在など、サスペンス小説を盛り上げる手立ては山盛りです。500頁の長編もなんのその。途中で飽きることはありません。翻訳者の久賀美緒氏の淀みない和文にも助けられて、ページを繰る手が休まることは一度としてありません。

 そしてこの物語を読み終えると、冒頭に掲げられた題句の重みがずしりと感じられるのです。
「勇気を持って自らのために声をあげたすべての女性に捧げます。生中継のテレビの中で議会の委員会を前に証言するあなたの言葉にも、人事部の窓のない部屋の中で被害を訴えるあなたの言葉にも、わたしたちは真摯に耳を傾けます」
 つまりこの小説は単なるサスペンスものにとどまらず、男社会で傷つき、それでも声をあげる手立てを見つけられず、逃走するという手段によってしか闘争することがかなわない大勢の女性たちへの応援歌になっているのです。

「注意を怠らなければ、必ず解決へつながる道が見えてくるものよ。だけど、勇気がない人間にはそれが見えない」(505頁)
 そう、クレアとエヴァは、逃走したからといって闘争する勇気がなかったわけではないのです。彼女たちの勇気の大きさに気づかされるこの長編小説を、私は失踪する彼女たちとともに疾走し、大いに満足しました。

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*109頁:「ブリタニーなんて、いかにも九〇年代生まれって感じの名前ね」という言葉が出てきますが、調べたところ、たしかにアメリカではBrittanyは新生児の命名ランキングで1986年から1995年にかけて10年連続でトップ10に入っていることがわかりました。

*326頁:「彼を向き合うときが来た」とありますが、正しくは「彼と向き合うときが来た」ですね。助詞「を」は「と」であるべきです。

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 以下の書を紹介しておきます。

◆エリザベス・グリーンウッド『 偽装死で別の人生を生きる 』(文藝春秋)
:著者はマサチューセッツ州のシングルペアレント家庭に育った人物。大学進学の折りに借りた学資ローンの返済額が利息も含めて50万ドルにものぼることに愕然とし、死を偽装して別人となることを夢想し始めます。これを契機に著者は、死を偽装して姿をくらまし(て失敗し)た人や、偽装死者の行方を探し当てた調査員、死んだものだと思い込んでいた家族が実は生きていたことを知って苦悩する人びとなどを5年にわたって訪ね歩き、このノンフィクションを書きあげました。

◆吾妻ひでお『 失踪日記 』(イースト・プレス)
:マンガ家吾妻ひでおが自らのホームレス体験やアルコール依存症の日々を綴ったマンガエッセイ。マンガが描けなくなって出奔し、腐った毛布を拾って山の中で生活を送る著者。悲惨この上ない路上生活を描いているにも関わらず、「全部実話です(笑)」というキャッチ・コピーが示す通り、本書は無邪気に明るく路上生活を笑いのめしています。

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プエルトリコ行き477便 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:プエルトリコ行き477便 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)より
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No.2:
(5pt)

傑作ではないだろうか

おススメです。見事にだまされたというか、思いもつかなかった展開が待っていた。途中であれ?と思うことはあったが。

とりわけエヴァの人生に注目したい。彼女と隣人リズとの関係性には涙なしでは読めなかった。エヴァにとってはリズは母のような存在も兼ねていたように思う。きちんとリズと向き合ったのは良かった。あまりサスペンスやミステリーで再読したいと思ったことはないが、これはぜひ再読したいかな
プエルトリコ行き477便 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:プエルトリコ行き477便 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)より
4576211285
No.1:
(5pt)

泣けるサスペンス

女性2人が、それぞれの人生から逃げるために飛行機のチケットと身分を取り替えますが、片方の飛行機が墜落して死んだことになってしまい…という緊迫感溢れるスタートの作品です。
その後も、それぞれの女性の人生が明かされていくにつれてどんどん彼女たちに惹かれ、彼女たちを助ける女性たちの絆にも感動し…という単なるサスペンスを超えた作品です。
そしてラストは…切なさに胸がいっぱいになります。シスターフッドの作品がお好きな方にはかなりオススメです!
プエルトリコ行き477便 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:プエルトリコ行き477便 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)より
4576211285

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