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白光
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白光の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 1~20 1/2ページ
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読み終わった後、胃もたれを起こす感じの話し ずっしりモヤモヤする 話しやキャラや構成が作り込まれてて凄い 好ましいキャラはいないけど 登場人物みな物事に対して、自分に都合のよい解釈をして、それが怖い 各キャラの、反省してるようで反省してない、言い訳を聞きながら事実が明らかになるのが面白い | ||||
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「加害者」かもしれない者たちの「自己弁護」の様な「自分の都合の良いように事件を捉え」物語が進んで行く。 もともと「破綻した家族が偽りの家族を演じる」そんな話でした。 | ||||
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読み終わって感想 自分の理解力が無さすぎるのが原因だけど、内容がシンプルな割に、文章が回りくどくて読んでいくうちに段々イライラしてきた。 「だから何よ何が言いたいんよーもーーーー」状態^^; 登場人物が劇団の大根役者のようで、感情移入できず淡々と読み続けることしか出来なかった^^; 色々と鳥肌の立つ伏線を蔓延らせる割には回収されずおいてけぼりだし、結末も「あ、ああ・・・うん・・・ん?」って感じでした^^; もっと理解力が欲しいですなっ!!!!! | ||||
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アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。 | ||||
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私は作者のデビュー当時(「変調二人羽織」)からのファンで、「白と黒」、「陰と陽」とを一瞬の内に反転させてしまう作者の"騙しの手腕"の虜となって来た。その意味において、作者の最高傑作は短編集「夜よ鼠たちのために」(こんな事が可能かと呆然とする程の傑作揃い)だと思う。しかしながら、どうも短編と比較して長編の切れ味は今一つという感を抱いており、残念ながら本作もその例に漏れなかった。 冒頭で、幼い頃から確執のあった姉妹の内、妹の幼女が殺害・遺棄されるという事件が起きる。一応、複数登場人物の多重独白形式でこの事件の真相を追うという体裁で物語が進むのだが、ミステリを読んでいる気が全くしなかった。登場人物はほぼ両家の家族に限られており、誰にも幼女を殺害する理由がないとも取れるし、誰もが幼女を殺害する理由があるとも取れる書き方をしている上に、実行犯が「***」である事は明白で、それを示唆した"真犯人"が誰かという問題に帰着するのだが、これまた、誰であっても良い書き方をしているので、まさしく芥川「藪の中」状態である。これではミステリとは言えまい。<不倫による不義の子>の連鎖が延々と綴られているだけで読んでいてウンザリしてしまった。流石にラストでは着想外の"真犯人"を特定しているが、現実味を遥かに越えていて白けてしまった。 作者の実験的(野心的)精神は買いたいが、代表短編と言われている「美女」(これも詰まらないと思う)同様、それが過ぎると、読む方が白けてしまう。「過ぎたるは及ばざるが如し」とは良く言ったものである。作者には、もう少し気持ち良く読者を騙す長編を数多く残して欲しかった。 | ||||
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ごく大雑把に云えば、芥川龍之介「藪の中」、アガサ・クリスティ「オリエント急行の殺人」のイメージになるだろうか。最盛期の凄さは無いものの、ストーリーテリングの巧さは健在で、読ませることは保証する。 しかし、細かい点で疑問が生じる。 大学生と幼児の場面では、なぜ、救急車を呼ばなかったのか? 舅が戦争中、南の島にいた事を回想するシーンではリアリティが全く無く、米軍上陸に備えて砦を作る云々と書いているが、その砦という言葉に違和感がある。(南の島の地理的状況は判らないが、塹壕という言葉がしっくりくる) ラスト、幼児の言葉が真実なら、そこに至る書き込みが足りない。 | ||||
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事件そのものはシンプル。その背景に、過去の出来事、家族内の複雑な人間関係、裏切りと報復の連鎖がある。 後半は、各個人だけが知っている事実に基づく多重推理、多重告白の連続。芥川龍之介の「藪の中」を連想した。予想だにしていない人物の意外な告白もあって、意表を突かれた。 真犯人と言うべき人物は、想定外の人。エンディングも情緒があって、すばらしい。 ある意味では、「お互いに協力していないのにも拘わらず、全員が犯人」と言えるような物語。このような不思議なストーリーを実現させた作者の手腕に拍手。 | ||||
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老人の独白から、次々に登場人物の視点による話が進んでいく。 真実なのか、自分だけの思い込みなのか、淡々として語っていくのが怖い。 小さな心の闇・嫉妬は誰にでもあるかもしれないが・・・ 著者の本は、ミステリーのトリックが云々より、心情風景や流れるような文で小説としての面白さが際立つものが多いですが、これは好きとは言えない。 誰にも感情移入はできないし、理解できない。 どんな理由があるにしろ、自分勝手(勝手すぎる)な思いで、何の罪のない子供が殺されなければいけなかったのか。 哀しすぎます。 | ||||
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犯人探しと言うよりどうしてこうなってしまったかの方が問題なのでは? 読後の後味は良いとは言えませんが心に残る作品です。 今更ですが御冥福お祈りします。 | ||||
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読んでみたいと思ってた 本なので、購入してよかったと思います。 | ||||
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作者の叙情的な表現と、胸にしみわたるような内容でした。一気に読めます。 | ||||
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主人公が目まぐるしく変わっていくかのような展開に翻弄されました。 その中で各登場人物の独白として語られる行動・心理が、次の独白の中で丁寧に違った形で結ばれて行く・・・ 最後まで読んだ人には分かると思いますが、あの件(くだり)を最後に持って行ったら、さらに不気味さが増すのかなあと思いました。 | ||||
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おすすめで初めて読んだ作家でしたが、 たまたま病を得て家でねころがらざるを 得なかった日に大変に面白く時間を過ごせました。 ありふれた家族に降りかかったと思える事件に 一章ずつ、一章ずつ、時に語り手の人称を変えて、 はぎ取られる事実というか虚飾。 そしてはがれてあらわれた事実と思えることも また更に章が進むと姿を変えて・・・ 文章もこなれているし、心理も描かれているし、 大人な推理小説でした。 | ||||
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ものすごくよく書けた小説だとは思う。 しかし、4才の子供が殺人の被害者というのがまず私には受け入れがたく、 どうして日本のミステリはこうも子供が被害者の小説が多いのだろうかと思ってしまう。 そして、登場人物たちの一人語りが入れ替わりで次々に出てくるのだが、 前に出てきたときと違うことを言うのが、なんだか腑に落ちないままになってしまったような。 なんか最後は言い含められて、無理矢理納得させられたような気がしてしまった。 気が散って、話に集中できなかったからかもしれない。 聡子というのは、最初、ぽっちゃりした中年の女性を想像していたら、 実はけっこうきれいらしいと思いはじめ、読み進めると、幸子よりはかなり落ちると知って、 じゃあ、どの程度なんだとわからなくなったり、 幸子は体だけで顔はイマイチと思ったら、子供の頃からちやほやされていたと知って、 じゃあ、顔もいいほうなのかと思ったり、 武彦というのは、背が低くて、やや太めのぱっとしない男性だと思ったら、 意外とそうでもないのかと思いはじめたり、 この祖父というのは戦争から帰ってきて、なんの仕事をしていたのだろうと考えたり。 わざと書いてない?部分が多すぎたようにも思う。 | ||||
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面白く読み終えましたが、読後感は悪いです。しかし暗い作品だからというだけではないように感じました。 まずどうしても、人間こんなに病むものかなぁという感想を持ってしまいます。 兄弟を死ぬほど嫌っていたり、生まれた由来は何にしろ幼い子供に対していっそいなければいいと考えたり。 いや、それを言うと犯罪小説の動機全てに言えることなので無しだろ、とお思いでしょうが、全員にそういった黒い面があることが明らかになるにつれ、うんざりしてしまうのです。 愛憎渦巻いた結果とはいえ、全員タガが外れすぎと感じてしまう。真人間がいないじゃないか、いや誰しも狂気を持っているのが人間なのか、と戸惑うのも作者の思惑通り? なのでサイコサスペンスやホラーとも言えるのではないでしょうか。 ミステリとしては、全員の考えと行動が明らかになると事件当日の謎が解けるしっかりとしたもの。 さらに、事件後それぞれの人物がそれぞれの推理によって行動したことが、他の人物に影響を及ぼす整合性、何度もどんでん返しを味わわされる構成は見事です。 結論として、非常に良く出来たミステリを読んだという満足感と、それを構築するために生み出されたモンスター化したキャラクタへの違和感がないまぜになって、 この読後感の悪さが生まれたのだと思います。 特に、"誰もが求める肉体だけが取り柄の悪意に満ちた女"というキャラの造形に、フィクション感を一層強く感じさせられてしまいました。 | ||||
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連城得意の“どんでん返しにつぐどんでん返し”といった趣の作品である。ただし、扱われているテーマが“心の闇”だから、作品のテンションは低いし、雰囲気は暗いし、しかも読後感はすこぶる良くない。 しかし、それを覚悟のうえでも、読む価値はある。 ミステリとしては、誰の心に闇があるのか、ということになる。ただし、ストーリーの表面だけを追えば“あの人”に最も深い闇があるわけだが、小さな闇はみんなが持っている。何かをきっかけとして、それに自分だけではなく周囲の人も気づく、というのも、著者が意図しているテーマなのではないかと思う。 本作はミステリであるため、そのきっかけが“事件”ということになる。 あまり詳しいことが紹介できない作品であるが、間違いなく上質の連城ミステリである。 | ||||
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1980年代に「戻り川心中」を読んで以来、著者のミステリのファンとなり、ずっと良い意味で「騙され」続けている、私。いずれの作品でも、著者が仕掛けた企みを最後まで見破ることが、どうしても出来ず、ラストは驚きをもって迎えることとなるのです。本作品は、どこにでもあるような一家で起きた幼女殺人を描いています。妹・幸子に、カルチャーセンターに行っている間、幼い娘・直子の面倒を見てほしいと頼まれた聡子。彼女は自分の娘・佳代の歯科予約の時間が来たため、同居の義父・桂造に直子のことを託して、佳代と出掛ける。ところが、帰宅してみると、直子の姿はなく、捜索の末、死体となって家の庭に埋められているのが発見されたのだった…。本作品での最大の謎は、「誰が真犯人か」と言う、ミステリで最も基本的な事柄です。登場人物が10人以下と少ないことから、犯人の目星はつきそうなものですが、これがなかなか分からないのです。著者は大胆な描写を行っています。章ごとに物語の視点が、切り替わっていくのです。各登場人物を次々と移っていくのですが、それならば、どこかの時点で「犯人の視点」が描写されるはず。誰かが嘘の心情を述べているのでしょうか?もちろん著者は、そんなことはしません。登場人物が、地の文で嘘をついたら、ミステリとして成り立たなくなります。著者は非常に巧妙な文章力でこの点を乗り切ります。この登場人物の心理描写を克明に描きながら、決して真相が見破ることのできない点は、いつものことながら、舌を巻かざるを得ません。巧みなミスディレクションにより、読者の予想が次々と覆される構成と相まって、果てしない迷路の中を彷徨っているかのようです。この作品は、一見すると普通の「家族」に潜む、思いがけない心の闇を描いた作品です。そこには、古典的なトリック分類では、説明出来ない、「意外な犯人」が隠されています。 | ||||
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とある家族に襲い掛かる運命とも言うべき悲劇を、 それぞれの独白という形で描いたミステリアスな物語。 最初の祖父のエピソードからすぐにその世界に引き込まれ、 その謎と秘密に迫るごとく最後まで一気に読んでしまった。 少女を殺した犯人は誰か?ラストまで引っ張られるが、 途中からそれを特定することに実は大きな意味はないことが分かる。 ネタバレになるのでこれ以上は書けないが、 家族一人一人が背負った罪がひとつの大きな渦になり、 この一家を覆い尽くしている様が目に浮かぶようだった。 嫉妬する者も我慢し続ける者もそれぞれどこか臆病で、 だけど少しづつ自己中心的で、 分かり合えずにすれ違ったまま悲劇の渦へと巻き込まれてゆく。 自分の忍耐の裏に自分よりもっと苦しんでいる人がいること、 誰もその時には気づかない。 自分が一番かわいそうで一番不幸だと思ってしまうのだ。 なんともやりきれない、悲しい話だ。 やはりこの作家さんはこれからも読み続けようと思う。 | ||||
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ある日、たった4歳の幼女が殺されて埋められる・・・果たして犯人は?その動機は? 登場人物のさまざまな思惑が絡まりあい縺れあい、最後の最後まで真相が分からず読者をどんどん引き込んでいきます。事件が実際に起こった時期の真夏の暑さと、登場人物の一人である痴呆老人の妄想内での熱帯の暑さが、入り乱れ絡まりあい息苦しいです。疑念や嫉妬や妄想・・・ドロドロねばねばしたものが混沌と渦巻いていて、ベットリと肌にまとわりついてくるような空気感です。 ミステリーとしてはうまいのでしょうが、どうにもこうにも登場人物たちの乱れた自己中心的な振る舞いや、人間の心の底にたまっている真っ黒な澱のようなものに対して、不快感を感じしまい読後感もあまりよく無かった、というのが正直なところ。 4歳で突然に生を奪われた幼女の死が無駄死にのように感じられ、いったい彼女の人生は何だったのか?と虚しくなりました。 あと、この作家さんは「フェロモン垂れ流しの魅惑的な肉体を武器にした悪女」というキャラがお好きなのでしょうか?他の作品にも似たような主要キャラが登場していたので、またか・・・と感じました。 | ||||
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素晴らしい本というのは、なんとも形容しがたい引力を本全体 から発しているのかもしれない。この「白光」からも、そんな 引力を感じて思わず手にとってしまった。 ページを捲り、読み進めていくうちに、ますますその引力に 引きずり込まれていくのがわかった。 緻密に計算された、濃密な人間ドラマ。 「家族」という狭い世界の話でありながら、彼らひとりひとり の心のうちに広がる世界は荒野のように果てしなく広ろがり、 読む者の心をかき乱す。 「トリック」ありきのミステリー・・・というよりも 「トリック」しかない昨今のミステリー小説に辟易していた 自分にとって、小説としての「白光」の密度の高さは新鮮で あり、感動的だった。 連城三紀彦の小説が生み出す強い引力から、当分抜け出せないないかも。 | ||||
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