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アラミスと呼ばれた女
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アラミスと呼ばれた女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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幕末の本当の歴史が最近多く報じられるようになってきましたが、当時の江戸時代の外国語をしゃべれる 通訳の役をする父の影響で主人公は激動の幕末を生きることになるのですが庶民の感じた幕末を感じられました。 | ||||
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通訳という文字に惹かれ購読しました。 いつもは時代物ばかり読んでいますがこの作品は わたしの苦手とする幕末期を取り上げていてわかりやすくて面白かったです。 | ||||
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本当にこんな女性がいたのかもしれないと思いました。時代が江戸から明治へ替わる頃の様子も感じられた。 | ||||
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何気なく手に採った本だが、思った以上に読み応えがあった。"お柳"という名の「日本初の女性フランス語通詞」の半生を描いた歴史小説だが、それと同時に、明治維新前後の日本の気運、"お柳"が係わりを持った榎本武揚(幼名、釜次郎)の人物像が活写されているのである。 表題中の<アラミス>とは、あの「三銃士」中の<アラミス>の事であり、女性が官職に就く事が出来なかった時代に、"男装"して通詞を務めた"お柳"に対してフランス人将校が付けた愛称である。逆に言えば、公式史料中に"お柳"なる人物が記録されている筈もなく、これは、「あの時代に、こうした先進的女性が居たに違いない」との作者の願望である。同様に、作中では"お柳"が釜次郎の子を設けたとあるが、これまた作者の創造・想像である。これ自身は物語の設定としては良く出来ていると思うが、"お柳"の造形に関しては難点がある様に映った。単に、時代及び釜次郎に流されているだけで、せっかくの「日本初の女性フランス語通詞」という設定が活きていないのである(通詞としての活躍シーンが少ない)。その一方、榎本武揚に関しては新しい人物像を打ち立てたとの印象が強い(作中の記述を信用すれば)。榎本武揚に対しては昔から毀誉褒貶が激しく、私も口先が上手いだけの世渡り上手と思っていたのだが、本作を読むと、器が大きい上に"義"を重んじる貴人だった事が分かる。"お柳"が惚れる相手として相応しい様に、ワザとその様に造形したのかも知れないが。 戊辰戦争を初めとして、明治維新前後の官軍と(旧)幕府軍との戦争の模様が史料を基にして子細に書き込まれている点も、作者の意匠と反するとは思うが、本作の特長であろう(本作のかなりの部分を史料からの引用が占めている)。榎本武揚に興味のある方にお薦めしたい一作である。 | ||||
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通詞には男しかなれない。そんなタブーを男装で乗り切り、フランス語の通詞として数奇な半生を送るお柳。それは、幼い頃より心引かれていた榎本武揚の頼みだったからだ。長崎出島、江戸、横浜、蝦夷そして東京へと舞台は移り壮大な維新ロマンが展開する。 江戸で簪職人をしていた父は、商い上独学で語学を学ぶび、やがて幕府に認められて、オランダ語の通詞として崎の出島へ赴任する。 そんな父の元で育ったお柳も、オランダ語、フランス語に長けていた。 長崎では、江戸の頃から親しくしていた榎本家の釜次郎(後の武揚)が、幕府の海軍伝習所にやって来る。お柳は兄のように釜次郎を慕うようになる。 単なるロマンス物ではなく、函館戦争を知る上で興味深く、戊辰戦争終結に関する文章も織り込まれている。 | ||||
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幕末。日本に来ていたフランスの軍事顧問団と幕府の間で通詞(通訳)をしていた田所柳という女性がいたらしい。詳細は全く知られていないうえ、当時、女性がそういう立場で仕事をすることは許されていなかったために、男装であったらしい。その女性はアラミスの愛称をもっていた。デュマ原作「三銃士」のなかのアラミスからとったものらしい。これも「らしい」としか言えない。 著者はこの女性を主人公にとりあげ、脚色し、生命を与えて、小説の世界に蘇らせた。主人公に相当する女性はいたらしいのであるが、大部分はフィクションである。 この小説は、別の面で、刺激的であった。というのは、幕末の軍臣で、函館の五稜郭にたてこもり、官軍に抵抗し、その後、明治政府のなかで日本国家の建設で、ロシアとの千島・カラフト交換条約の締結などで貢献した榎本武揚が登場するからである。司馬遼太郎の「街道を往く」で、榎本らが品川から開陽丸に乗船し(その開陽丸は江差沖で時化にあい沈没)、北海道に新しい国をつくるために松前藩を攻めて、これを落としたことが書かれているが、官軍に最後まで反逆したその榎本がどうして明治政府の中で活躍したのか、長く漠然と疑問であったが、その謎が解けた。そのあたりの事情が詳細に描かれている。 榎本の指揮のもと函館に向かった開陽丸には、数名のフランス人とアラミスこと柳さんも乗船していたとのこと。そして妻子があった榎本は、この船の中で柳さんと契りを結び、結果として柳さんは妊娠した。小説は長崎で暮らす田所柳の父親平兵衛(オランダ語の通詞)と母親のおたみと柳の家族の紹介から始まる。そこから柳が成長し、途中で釜太郎と出会い(この釜太郎が後年の武揚)、釜太郎のオランダ留学ではなればなれになり、江戸で再開、そして北海道へ・・・と続くのである。 | ||||
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「父のような通詞になりたい!」 女人禁制の職だった通詞へのあこがれは、やがてひとりの男の出現で現実へと変わっていく・・・。 幕末から明治の時代に「アラミス」と呼ばれたお柳の波乱に満ちた生涯を描く。 江戸から明治へ。時代が大きく変わろうとしているときにお柳は通詞になる決心をする。女人禁制の 職場に男装して入り込む。自分が想いを寄せる男のために、お柳は命さえも懸けるつもりだったの だろう。男を陰で支え続けたことが、時代を大きく変えることにつながっていく。一途な思い、貫き 通した信念。彼女の凛とした生き方には感銘を受けた。お柳の果たした役割は大きい。だが、彼女の 名前は決して表に出ることはない。お柳はそれで本当に満足だったのだろうか。人並みな幸せの中に 身を置くことだってできただろうに・・・。 田島勝という実在の人物をヒントに描かれているので、読んでいて胸に迫るものがあった。明治維新を 別の角度から描いていて、なかなか興味深かった。 | ||||
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宇江佐真理は、市井物だけを書いてればいいんです。 歴史物を書いちゃいけません。 お勉強したことを、ナマのまんま書いても、それは小説にはなりません。 宇江佐ファンとして残念な一冊でした。 | ||||
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宇江佐さんの語学時代もの(?) 『おうぇねすてぃ』とちょっと系統が似てるのかな。 お柳はもともとは江戸生まれですが長崎に育ち、 語学に堪能な父の影響で女ながらにフランス語を身につけます。 そんな彼女の初恋の相手は榎本武揚でした。 お柳は思慕止みがたく女性でありながら男装してフランス通詞として、 榎本やお雇い外国人のフランス軍人達と北海道まで同行します。 お柳は妻がいた榎本と正式に結ばれることはなかったけど、 そんな形式なんかどうでもいいくらい、互いに心の底から深く結びあっていた。 時代物を手掛ける作家さんは多いけれど、 男女の情をさりげなくも生き生きと、情感込めてふくよかに描けるのは 宇江佐さんならではの持ち味ではないでしょうか。 | ||||
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