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(短編集)

よるのふくらみ



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【この小説が収録されている参考書籍】
よるのふくらみ
よるのふくらみ (新潮文庫)

よるのふくらみの評価: 4.27/5点 レビュー 45件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.27pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全45件 1~20 1/3ページ
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No.45:
(5pt)

良かったです。

気に入りました!良かったです。
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No.44:
(4pt)

嫌味な感じがしない

兄弟と幼馴染の女性との三角関係の話です。浮気、離婚、婚約破棄、なんでもありです。人によってはこいつら何を考えているのか、と思う人もいるでしょうが、お下劣さや嫌味もない感じなので、読みやすかったです。作者は女性ですが、圭祐の心情がよく描かれていると思います。
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No.43:
(5pt)

窪美澄さん、男と女の関係は、何とも微妙ですね

『よるのふくらみ』(窪美澄著、新潮文庫)は、窪美澄特有の直截な表現というか、あけすけな物言いというか、男の女の微妙な関係が本音で語られていきます。

各章毎に語り手が交替します。

圭祐と同棲している「みひろ」――
「ふと隣の布団を見ると、圭ちゃんが私に背を向けて寝ていた。肩のあたりが呼吸に合わせて小さく上下している。昨日も帰りが遅かったのかな。私は左手を伸ばして、圭ちゃんの背中に触れてみた。圭ちゃんはぴくりとも動かない。あのう私、今、欲情しておるのですが。あなたとセックスがしたくてたまらないのですが」。

圭祐の弟・裕太――
「俺がみひろを好きってことだって、兄貴は気づいていたはずだ。それなのに、先手を打つように、みひろに告白しやがって」。

圭祐――
「みひろを好き、という気持ちに気づいてから三年が経っていた。好きだ。今日、その思いを伝えるために、僕は校舎と校舎をつなぐ渡り廊下に立って、みひろが来るのを待っている。・・・誰にも遠慮はいらないの。幸せが逃げてしまうよ。マリアさんに言われたことを僕は心の中で繰り返していた。なまぬるい夏の風が渡り廊下を通り抜けていく。僕はそれを言わなくちゃいけない。たとえ、それが、僕の小さな弟を傷つけることになっても」。

みひろ――
「一緒に暮らし始めて一年経って、私と圭ちゃんとの間にはセックスが存在しなかった。病院で検査を受けて、圭ちゃんの体に問題があることがわかった。圭ちゃんは、治療薬を使わなければセックスができなかった。薬を使ったって、私は圭ちゃんとセックスできればなんの問題もなかった。けれど、薬を使ったそのセックスはぜんぜん気持ちよくなかったのだ。・・・(保育園の同僚の)立花先生が升酒を一口のみながら言った。目のまわりが赤い。『でも、あれですよねー。自分にとって、全部相性のいい相手なんていないってこと頭ではわかってるけど。セックス以外は全部いいのに、それだけだめって、結構不幸じゃないですかぁ。でも、好きだからって、その人とするセックスもいいとは限らないし・・・あたしの彼氏も』。立花先生が顔を近づけて言った。『めちゃくちゃ早いんですよぅ』」。

裕太――
「灯りを消して、里沙さんを抱いた。里沙さんのやわらかい体は、いくらきつく抱いても、自分の腕のなかから逃げていくような気がした。みひろと里沙さん、二人への思いをだらしなく心のなかに飼っていた俺と同じように、里沙さんが、俺とだんなさんのことを考えていたかどうかはわからない。やさしい里沙さんがついた嘘かもしれない。そう思いながら、まだかすかに、里沙さんにだんなさんより愛されていたい自分もどこかにいた。ゆるゆるとあたたかい里沙さんの体のなかに収まりながら思っていた。・・・『あんた、若いし、もてそうだからわかんないだろうけどね』。かすれた川島さんの声が聞こえにくかったので、椅子をベッドのほうに引き寄せた。『一生のうち、ほんとに好きになれるやつなんて、そう何人もいないんだぜ。出会えないやつもいる。出会えただけで幸運だ。女のわがままなんて、かわいいもんだって。私を大事にしてくれ、って、あいつらの言いたいことはそれだけなんだから』」。

圭祐――
「男ならまだ理解できても、女に性欲があることや、それを我慢できないことが、もっとわからなかった。女と男がイコールだと思いたくなかった。特に、自分の好きになった女は。・・・僕はいつか許せるだろうか。許せなかったいくつもの出来事が頭のなかを通り過ぎていく。みひろを置いて若い男と家を出たみひろの母親を。みひろの母親をいんらんおんな、と笑った商店街の人たちを。家庭がありながら浮気を続けた親父を。それをだらしなく見て見ぬふりをしたおふくろを。僕から逃げ出したみひろを。僕からみひろを奪った裕太を。そして、自分を」。

「『なぁ、おれとつきあわへん』。『いんちきな関西弁、いらっとするわぁ』。そう言って笑い、僕の首に腕を巻きつけてきた。会いたかったで、圭ちゃん。耳元でかすれる声が小さく震えていた。フェイクファーが僕の頬を撫で、コート越しに京子の体のあたたかさが、少しずつ伝わってきた。そのかすかな熱が冷え切った僕の何かをゆっくりと溶かしていくような、そんな予感がしていた」と結ばれています。圭祐よ、ほんまによかったなあ、わしもホッとしたで。
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No.42:
(5pt)

とにかく読みやすい

登場人物の描写がしっかりしていて、読みながら矛盾がなく、登場人物それぞれに感情移入が出来て最後まで一気に読んで、温かい気持ちになりました。
女性作家の官能描写もギトギトしていなくて、共感出来る描写だと思った。
普遍的な内容だけど、退屈にはならない作家の力量を感じました。
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No.41:
(5pt)

緻密な構成の上に成り立っている連作短編集

幼なじみを挟んでの兄弟での三角関係、などどいうありきたりな単純な話ではない。この物語に出てくる全ての登場人物がまさに愛すべき個性を発揮して、様々な彩と深みを与えている。また、主人公たち3人の心の揺れ動きも、本当にドキドキするくらいリアルに響いてくる。これは、作者の筆の力によるものだろう。連作短編集が、緻密な構成の上に成り立っているのである。作者はどんな決着の仕方を見せてくれるのだろうかと、ワクワクしながら読み進めることができた。
一方で、女性作者ならではの視点も面白い。第一話『なすすべもない』で、みひろが「ある日、気づいたのだ。私は生理と生理の間ごろに激しく欲情するってことに」と独白する場面があるが、程度の差こそあれ、女性だって欲情するということを、あっけらかんと表現してくれる。また、最終話で、仕事をやめろという圭介に京子が問いかける。「圭ちゃん…風俗とか、悪い仕事やと思てるん? 汚い仕事やと思う? うちのお母さんもそういう仕事でうちを育てたんやで…」「圭ちゃんもほかの男と変わらんな…違うと思てたけど」と、突っぱねられる。その後、訪ねてきた裕太との会話の中で、こういう思いを抱いている。『僕や裕太(男性)が、みひろ(女性)を守ってやるなどと思うことは、もしかして、とても図々しくて、傲慢で、あつかましいことなのかもしれない』これらは、オトコ社会でのいわゆる一般常識を一刀両断にしていて、爽快感さえ感じられる。

たぶん、一番辛い思いをしたであろう圭介。作者は最後にこういう場面を用意する。再会できた圭介と京子。最後の場面で圭介は、素直に自分の思いを京子に伝える。その思いは京子に受け入れられ、圭介は京子に救われる思いを抱くのである。
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No.40:
(4pt)

四獣足人間の体現

恐らく20代後半から30才前半の女性は物語に出てくる女性に共感できる方が多いのだと思いますが、登場人物の幼馴染みの男性含め、世間が小説内の出来事や気持ち・感覚を普通に感じているのであれば、世間が怖くなりました。

世界は最も純潔であり節度を守っていると思っていましたが、そんな時代はとうに終わっていまい人は四獣足人間と化してしまったかと思うと悲しくなりました。

今の世の中は想像以上に乱れているのですね。

自分流の理論理屈ばかりたてて、道徳を守ろうとしない、一線を越えてしまう。

これがまかり通っている世の中に未来はあるのでしょうか……
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No.39:
(3pt)

昔物語

ずいぶん前のことで覚えがない。
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No.38:
(5pt)

リアル

目を背けているリアルな感情をまざまざと見せつけられ作品だと思います。
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No.37:
(5pt)

性についてあっけらかん!

女性の性の本音をかつてないくらい爽快に語り、現代における多角的な家族のあり方が見えました。
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No.36:
(5pt)

すごく泣けた

夫とのセックスレスに悩む女性をメインに物語が進んでいきます。
心の琴線に触れました。
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No.35:
(5pt)

なんとなく納得するような。。。。。

もしかすると自分にも遭遇するような事を
生活感をうまく交えて 心・気持ちの移り変わりを
伝えている感じがよかった
切ない気持ちを抱えたまま 
自分気持ちと自分自身も大切に。。。。。。
人の気持ちを推し量って大切に。。。。。。
やりきれない気持ちのバランスを取り続けて
和らいでいくことの難しさが身に沁みます
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No.34:
(5pt)

絶妙

すっげえ好き!
秀逸。
窪さんは短編の方がいいと思う。
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No.33:
(2pt)

あだち充的人間関係

商店街育ちの幼なじみ。しかも兄弟で同じ女の子を10代から20代に及んで好き、という設定がアナクロ過ぎて現代劇として特殊にすぎる...という第一印象。それを超えてくる強い劇がないことが残念だった。作者があだち充ではなくて山田太一を意識してこの話を構築しているのは大いに分かるのだけど、とても今の物語として読むことができなかった。

それはさて置き、主人公みひろの造形はオーセンティックな女性像でありつつも、旦那は流産を悔やみに悔やむのに、自分はどこか客観的になってしまっているという所が新鮮だった。「やりまん」じゃない女なんて存在するのかな?という世に対する皮膚感覚。今の20代はまだまだ青春の迷い道を彷徨う。それはある意味豊かな時代のような気もする。

女性キャラ、里沙さんやみひろの母、裕太の母はとてもよく描けていると思った。特に、自分がだらしない性格であるが故に、裕太の男としての優柔不断ささえも受け入れてしまう里沙さんはとても魅力的である。恋愛の常として、イーブンな関係なんてあり得ない、悪気のない心が相手を消耗させてしまう事がある。そんな些細なすれ違いがよく描けていたと思う。

みひろが裕太の所に戻ってくるまでのラインが弱いように感じた。彼女は満たされない性欲を抱えたまま、夜の中に放り出されたのであろう。そこからどのような彷徨を経て元フィアンセの弟の所にやってくるのか。この心、出来事の導線がないのが惜しい。
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No.32:
(4pt)

読みやすい

とても読みやすかったです。
終盤は、登場人物皆を応援して読んでました。
この著者の他の作品も読んでみたいです!
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No.31:
(1pt)

私には合いませんでした…

人間同士の汚い出来事に不快感を覚えました。文体もただ出来事を書いてるだけという感じでロマンがなかったです。
私にはこういう本は合わないんだろうなぁと思いました。
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No.30:
(4pt)

膨らみませんでした。

割と官能小説目的で購入しましたが、人間ドラマで普通に面白い小説でした。

そういった意味で膨らみませんでした。
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No.29:
(2pt)

手法が一緒

“ふがいない僕は空を見た”が面白かったので、同じ作者を選んだが、作風が一緒で残念
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No.28:
(1pt)

平凡な小説

意外性がなく、感動がなかった。感情移入ができなかった。もう少し人の心の奥底まで光をあてる小説を書いていただきたい。
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No.27:
(4pt)

痛いほど気持ちがわかる

セックスができない恋人、
セックスがしたくてたまらない主人公、
主人公の気持ちを満たし、セックスをした恋人の弟、
単純にまとめてしまうとこの三人の三角関係。
(もちろんこんな単純な話ではありませんが…)

どれだけ大好きな恋人でも、セックスの部分が欠けてしまっていては、どうしても心に埋められない穴ができてしまう。
心の穴を見て見ぬふりをして自分は幸せになれるのだろうかと葛藤した主人公の気持ちが痛いほどわかってしまいました。

性の部分だけを重点においた小説ではありませんが、私にはその部分がずしんときた小説でした。
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No.26:
(5pt)

どこまでもリアルな小説

各章ごとにそれぞれ(メインの3名)の視点で物語が書かれているので、同じ日常でも「Aさんから見たBさんはこう見える」が「Bさんから見たAさんは逆にこう見える」という個々が見ている世界や感じている世界はそれぞれ違うという当たり前のことに気づかせてくれる作品。

また章ごとに短編でまとめられているので非常に読みやすい。
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