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流浪の月
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流浪の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全453件 421~440 22/23ページ
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この時期、本を読むのが遅い私はゆっくり読書が出来ると思い、以前読んだ事のある作家さんの本屋大賞受賞作を購入しました。ところが僅か1日で読み終わってしまいました!決して軽い話でも、簡単な内容でもないんです。主人公達(この場合男性と女性)の不器用な生き方に共感し、心の中でエールを送りながら最後まで夢中になって彼らの行く先を見守りました。男女が出て来ると恋愛感情に発展する場合が多いですが、それだけでは片付かない関係もあり、それが返って羨ましいくらいに恋愛より強い繋がりだったりするんですね。 世間一般の見方と本当の姿は必ずしも一致しない、 週刊誌やテレビの報道、周りの噂や常識が時に人を傷つけてしまう事があるんだと考えさせられました。この本に出てくる"常識人"と呼ばれる登場人物も、皆どこかで歪な何かを抱えていて、主人公達はその歪な型に嵌まらずもがいている様に思え、それを自分に重ねて物語に引き込まれました。 読後、二人の十年後、二十年後を思い絵描き作中に出てくる映画と重なりました。但しハッピーエンドの方で。 | ||||
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本屋大賞、なるほど納得。 読みやすいし、どんどん読ませる筆力も。 それぞれが抱える事情と社会の常識とのはざまでどう表現しても分かってもらえない葛藤とか、全然大丈夫じゃないけれど大丈夫な振りをしている人が結構いるんだという部分は共感できました。 登場人物も魅力的。なかなか心に残る作品でした。 | ||||
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一気に読みました でも、しっかり味わいながら読みました 最初の一回を大事に読んでください 最後はなんだか清々しい気持ちになります | ||||
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流石BL作者。表現が艶かしく美しい男性への異常な愛情を感じます。 アイスクリームで言うなら無意識になり、もう何口目か忘れた頃の口に残るバニラの味と香りを楽しむように読むのが良いのかな?と思います。 その位、あらすじで全てを知れる本では無いので割愛します。 ※※これより先は物語の核心に迫ってます。初見の人は見方変わるので見ない事オススメ※※ ●感想 誰も理解できない、当事者同士でなければ痛みなど解るはずも無いと痛感させられます。 ロリコンの人を見てきた、専門学を学んできた、LGBTの友達がいる、または付き合った事がある。 「だから 俺は 私は あなたを理解できる! お前の あなたの 気持ちが解る! 君を救ってあけたいんだ!」 そう思っている人達は結局亮君と同じなのだと。あの婦人警官と一緒です。 普通に接して欲しいと言われ、普通を装うが結局腫れ物扱いしてしまうのだと。 ラストの新幹線のシーンですがドラマ高校教師のオマージュなのかそんな匂いがしました。 | ||||
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「帰りたくない」更紗ちゃんが言った。 「うちにくる?」文君が尋ねた。 それから2か月、共に暮らした。 その後別れて、15年後に再会した。 互いに魅かれる者たちのお話... なのに文君のレビューサイトは罵倒や同情で炎上した。 独断な常識で渦巻いた。 その中に短文のレビューがあった。 「彼が本当に悪だったのかどうかは、彼と彼女にしかわからない」 寄り添える人に会えた二人。 アンハッピーなハッピーエンドが、悲しくも暖かい。 | ||||
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映画を見ているようだった。 普段ならこういう中身の小説はあんまり選ばない。 幸せだった小学校低学年。父親の突然の死に母親に捨てられ、引き取られた先で性的虐待に合い、公園で会った小児性愛者について行き二ヶ月間そこで過ごす。 世間では監禁誘拐と騒がれ、最終的には保護され、一番帰りたくなかった場所へ戻る。 色んなことを経て主人公が大人になり彼氏はDVを振るう男の人だった。 内容は実に暗くて重い。 でも文章はその重さを感じさせない。 それは主人公のエネルギーが一貫してそこにあった。 生まれ持った魂の奥にあエネルギー。 人の強さとかそんな言葉にはできない、魂とはまた違うエネルギー。 暗闇を歩けなくても立ち止まっても、彼女の内なるエネルギーが無意識のうちに彼女を掻き立て誘導しているようにも見えた。 でもそのエネルギーは彼女自身であり彼女も無意識なんだろう。 そのエネルギーを感じるのは読者にとって難しい。 一枚の絵からエネルギーを感じるように、画家がよほど強い想いがなければ見てる側にはエネルギーが伝わらない。 それが最初から最後まで言葉一つ一つがその彼女の魂の内にあるエネルギーを表現していたと私は感じた。 鮮やかに、艶やかに、時には初々しく。 だから暗い内容でも映画を見ているように軽やかに読めた。 またその内なるエネルギーの描き方、見せ方が凄かった。 どんな状況、どんな世界であっても、それがどんなに辛く悲しく絶望的であっても、 自分の感覚を信じて自分の魂の声に心を傾けてそのなんとなくを信じて動いたらやっぱり見てる世界は少し変わるかもしれない。 本を閉じてまるで遠い友人のことを想うように、これから穏やかな日々を過ごしていってほしいと願った。 | ||||
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読んでいて、途中で何度も苦しくなった。名前のつけられない関係って、本当に苦しい。当人同士が幸せならいいじゃない!って。読んで良かったです。この著者とはこの一冊が初めての出会いですが、出会えて良かった。 | ||||
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最後、読み終わった瞬間 思いがけず涙が出た 良かった 2人が幸せなら、それでいい 事実と真実は違う | ||||
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深く心に残った作品でしたが本屋大賞に選られたのは正直意外でした。なぜかというと、この本よかった!みんな読んで!と大声で広めたいタイプの作品ではなく、心の底のデリケートな部分にそっとしまっておきたいような小説だからです。だけどこれだけ多くの書店員さんに支持され、SNSでも多くの方に絶賛されているのはとても嬉しいことです。 | ||||
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こういうときはやはり本にかぎります。本屋で立ち読みしましたが、買いたくなりました。ネタバレ要素は控えます。 | ||||
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語彙がなく上手く説明できないが、良い作品でした。 事実と真実。言葉では表せない事や関係。思考や感情のバイアスなど上手く表現されていたと思います。 | ||||
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かつての幼女誘拐事件の被害者と加害者として出会った更紗と文。 事件後、其々の15年が過ぎ、再会する2人。 事件の真実は、社会が捉えているものとは違い、更紗が文を逃げ場に選んだことにより始まった事だった。 更紗は文を、文は更紗を心の奥底に、15年の月日を過ごした。 悲しい話。 ほぼ更紗に視点がある。 もう少し文の視点に立つと現代社会の恐ろしさが深まって厚みがある話になったかも。 本屋大賞受賞作品。 | ||||
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ここではない、どこか遠い何処にもない処に行きたい。夕方の空気の中に熔けて消えてしまって、誰の記憶にも残らなかったらいいのにと思う。いつでも子供の頃からずっと大人になった今でも思い続けているから、この話は胸にいとおしく染み入りました。 | ||||
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ある日、少女と十九歳の男が出会い、何かが起きて、何かが起きなかった。世間はそれを「犯罪」だと見做した。“世間とか常識とは相容れない、折り合えないひとが好きなんです。困難を背負いながらも、生きようとする。” 心の奥がぎゅーっとなった本でした。 | ||||
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けして、無いはなしではない。 現代の性問題のなかでも、余り触れられない幼児性愛の彼と親族からのDVに傷つく彼女が寄り添い生きる危うさと救いに一機に読めた作品です。全体の作品に漂う空気感が素敵でした。 | ||||
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現代社会にはあらゆる種類の偏見が溢れている。特に恋愛に関しては、年の差や性別の壁を乗り越えた2人には必ずと言っていいほどに好奇の目が向けられる。 本書の2人もその例に違わず、年の差、特に女性側がまだ幼かったこともあり、社会ルールに反してるということで引き剥がされてしまう。 | ||||
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大抵の本は暇はつぶせたからありがたいけど、タイムスリップしてもう一度買うかという問いに即座に首肯できなかった。しかし、この本はYESだ。 | ||||
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読んでる最中に思った。「自分は人との繋がりを求めながら恐れている。それは人を傷つけるかもしれないという恐怖であり、踏み込んではいけないところに踏み込んでしまうかもしれないという恐怖なんだろう」と。 人の傷つけ方には実に色々なやり方がある。孝宏、亮は狂人で、自分はそんな人間とは違うし、なりたくないとも思う。でも、自分が亮のような人間にならない保証がどこにあるのだろう、とも思う。言葉一つくらいは似てしまうかもしれない、という恐ろしさがある。また、周りの人の優しさ、それは確かに善意から差し出された優しさであるが、それでも間違いなく更紗を傷つけるものだった。そしてインターネットの言葉、自分はその一員にならないと言い切れるだろうか?これまでなったことは一度もないだろうか? 非常にセンスを信頼している人が強く推していたので、普段なら入念に読むアマゾンレビューを一切読まずに購入し、数日で読んだ(小説は普段めったに読まない)。はっきり言ってこの話、胸糞である。最初から最後までほぼ胸糞。救いがないわけではないが、読んでて精神状態が多少悪化した程度には。。。 それでも、人々の悪意の中でまっすぐに生きようとする力が描かれた作品だと思う。 音楽を聞きながら最後の10数ページを読んでる最中に米津玄師の「サンタマリア」が流れ、曲が終わると同時に読み終えるという奇妙な偶然がこの作品を象徴していると思った。 まとまりがない感想だが、今の自分に言えることはこの程度だと思う。 | ||||
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この著者の作品を読むのははじめてですので、本書単独での印象になりますが、まず文体が独特です。 芥川のような鋭利な文体でも、三島のような美しい文体でも、最近の作家では辻村深月さんのような 優しいけどムダのない文体(特に、かがみの孤城)でもなく、「のっそり」としたタッチで話が 進んでいきます。 ストーリーは、女性主人公を中心に展開していきますが、おそらく真に主役は、小児性愛者(と される)青年の「文」なのだと、読み終えたあと思いました。 個人的には、ラスト50ページくらいで「文」視点で書かれるところから思い切り 引き込まれました。言い換えると、それまではやや退屈です。でも、その前振りが なければ「文」の物語りは成立しません。 「文」は、主人公の更紗と出会うことで、親の価値観という「ルールブック」に縛られた 生き方をすてて、自由に生きることを選択します。それによって自分であることには 近づくものの、自由に生きることの難しさにも直面し、「生きるのはつらいだけ」という 思いで生きることになってしまいます。 自由は、孤独であり、誰ともつながれことに気づき、恐れ、傷つきながら生きていきます。 10数年後に更紗と、半ば意図的に再会することで、「文」は愛とは違うなにか、たぶん 居場所とも言えるものをようやく見つける(だろう)ところで小説は終わります。 「文」は、親の価値観という「ルールブック」からの解放を試みますが、ある事件のあとは SNSという社会の名を借りた新たな「ルールブック」に縛られてしまいます。 自由に生きることの難しさをわかったうえで、どうすれば真に自分らしく自由に 生きられるのだろうかの模索が本書のテーマだとするならば、 昔より様々なことがオープンになり、自由に生きることが容易になってきているように 見える現代において、匿名性という隠れ蓑と、記録が消えないという特性をもつSNSが、 怖いほど自由を奪っていることに警鐘を鳴らしている、現代社会の暗部への問題提起も サブテーマとしてうまく描かれています。 文体の好き嫌いはあるかもしれませんが、力作です。 | ||||
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とても読みやすい文章で、節々に表れる著者の言葉選びがとても素敵でした。飾らない文体に惹き込まれて一日で読んでしまいました。 一番の見どころは事実と真実は異なるという点。世間では誘拐犯と被害者の少女として見られてしまうが、本当の二人の関係性は二人にしか分からない。愛でもない恋でもない、友情でも劣情でもない、けれど側に居たいという気持ちを私はなんて呼んだらいいのか分からないです。 二人の関係性を表す言葉が見つからないように、世の中には名前をつけられる事象ほうが少ない気がします。 善と悪、無罪と有罪など白黒はっきりとさせることが主流になる世の中で、その中間を彷徨う事象を綺麗に描いた作品でした。 | ||||
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