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流浪の月
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流浪の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全453件 301~320 16/23ページ
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現在の日本で誘拐事件はどれほどの頻度でおきているのだろうか? 失踪事件が実は誘拐だったということもあり得るのかもしれないと考えると性格なところはわからないだろう。誘拐=身代金というイメージがどうしてもあるが、この作品のような誘拐事件も、可能性としてないとは言い切れない。 切実に現実から逃げ出したかった更紗と文の束の間の優しい時間が私にも安息の時間をもたらしてくれた。 文いわく「傍若無人なほど自由」な更紗。その後彼女はうまく生きていくためにこの自由さを隠し、職場や同棲する男性と折り合いをつけていこうとするが、生来の自由さはなくなりはせず息を潜めているだけで、文と再会することによって、一気に取り戻していく。 きっと、他人には迷惑なほどに。 更紗が同棲していた男性は私個人的には生理的に受け付けないタイプなので正直なにの同情もわかないが、彼もまたある意味では更紗の自由さの被害者と言えるのかもしれない。ただ、その前に性質的な闇というか難を抱えてるとも思うが。 読了して思うのは、ただただ更紗と文がこの先、穏やかに自由に暮らせますようにということだけ。 凶悪な事件はあとを絶たないが、その当事者たちでないとわからないことは確かにあるだろう。犯罪を肯定するつもりは一切ないが、近頃の報道やインターネット上に撒き散らされる様々な情報を見ていると、嫌悪を覚えることも多い。 自分が思いやりやさしさと思っているつもりのものを正義として振りかざすことのないよう気をつけよう、それが私ができる誰かへの、彼らへのわずかなものだとしても優しさになったらいいな、と思った。 この作品があったから更紗と文、そして彼らと関わる人に出会えました。ありがとう。 | ||||
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「私たちは多くの固定概念を持って生きているんだ」ということに無頓着すぎるのかもしれないと思った。勝手に「可哀想」「辛いに違いない」と「優しさ」や「思いやり」を押し付ける。自分の感じていることを大きく信用せず、起きていること、起こったことを理解するような人間でありたいと思った。とても素晴らしい小説でした。この著者の作品をもう一冊読んでみようと思います。 | ||||
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現代社会の人と人の関係性、複雑さを巧みに描いていて感動 | ||||
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これは本当に素晴らしい物語だと思います。いろいろな意味で面白いし、ほとんどの読者が最初から最後まで興味深く読めると思います。 社会問題がたくさん現れますが、私には一番印象的なことは、友情に関する二つの大切なメッセージです。一つは、友情の必要性で、この物語によって、人生がすごくつらくても、友情があれば、我慢できることが見えます。そして、いろいろな友人関係があるでしょうが、この物語に一つの大事な要因が見えます。それは、お互いに相手のニーズを満たせることです。この本に出る男性と女性はかなり違うし、抱えている問題も違いますが、どっちも相手に必要なことを持っていますから、結果はよい友情関係となります。 | ||||
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デレビで話題の作品だと紹介されていたので読みたくて早速購入しました。 | ||||
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読んでいる私と、登場人物にとってのハッピーエンドだと感じました。私はですが。どんなしんどい終わり方をするのだろうと思っていたので、嬉しかったです。 | ||||
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横浜流星さんがおすすめしていました。 色々な愛のカタチがあって良いと知りました。 | ||||
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ひさびさに、読むのをやめたくないずっと読んでいたい、寝不足も吹き飛ぶ、引き込まれる展開で、読むのが遅い私でも数日で読むことが出来てしまいました。 | ||||
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家内更紗は9歳のとき、伯母夫婦に引き取られた。放課後に友人と遊ぶ近所の公園にはいつも静かに自分たちを見ている青年・佐伯文がいた。更紗の友達はみな、この文を気味悪がるが、更紗はある日ひとりで公園にいるときに声をかけられ、文がひとり暮らす家へとついていってしまう。このことが、小児性愛者の青年が9歳の女児を誘拐した事件として大きく報道されてしまう……。 ------------------------ 更紗がやがて成長して文と再び邂逅するところから物語が大きく動き始めます。 マスコミや世間や更紗の知人・友人・恋人たちは皆、更紗と文との関係をいかがわしく感じ、<事件>としか形容するすべがないその関係に驚きと恐れを抱きます。 更紗自身も、その名づけ難き関係を社会に満足に説明することができません。少女時代に「かけっこをしながら、この世をやんわり統治しているルールについて考える」(25頁)ことはあった更紗は、大人になってもなお、追い込まれていくのです。 換言するなら、更紗と文の関係は、当人たちが名づけの手立てをもたないがゆえに説明に苦悩し、一方の当事者以外は既知の名づけによって事態をなんとか把握しようといたずらな努力をすることになります。双方の心の動きが説得力をもって迫ってくる筋立ては見事だといえます。 その一方で、更紗にしろ文にしろ、その生い立ちがまずもって「不幸」に彩られていることにどこまで読者の心が寄り添えるかが、この小説を楽しめるかどうかのカギだといえるかもしれません。事実、こうした「不幸」をかかえた家庭はあるでしょうし、その家庭の「不幸」が主人公にとことんとりついて追い込んでしまうこともまたあるでしょう。しかしその「不幸」が深いだけに、読んでいてどうしようもなくやりきれなさを感じてしまったのも事実です。体力のないときに気軽に手にするとやけどをする小説だと感じました。 そうした不幸な生い立ちを抱えながらももう少し軽やかに生きることを登場人物に求めるのは、酷な要求でしょうか。 -------------------------- *220頁:「梨花ちゃんがやってきて。冷蔵庫から棒アイスを取り出す」とありますが、途中の読点は句点であるべきです。(私が手にしたのは2020年2月7日づけの第4版です) -------------------------- 年の離れた少女と青年の関係を描いた小説として以下のものを紹介しておきます。 ◆姫野 カオルコ『ツ、イ、ラ、ク』(角川文庫) :8歳の準子は、「晴れた日の中休みには、ドッジボールを『したがる』ことが小学生の社交」であることをわきまえる子供です。中学生になった準子たちの前に、若き産休交代教師・河村が赴任してきます。それは準子が恋とは、「する」ものではなく、「落ちる」ものであることを知るきっかけだった…。 この小説を読みながら、自分なりには懸命だったけれど、どうしようもなく閉塞感を味わっていたあの日々を見出すことでしょう。大人になるとは、節度と諦念を、そしてしたたかさや計算だかさを「たしなみ」として身につけることだ人は言うでしょう。しかしそれでも、誰かを強く慕うということはそんな「たしなみ」を寄せつけないほど、越えたところにあるものです。34歳になった準子とともに、その高みの---いや、谷底なのか---恋に身をやつすことができる物語、それがこの「ツ、イ、ラ、ク」だと私は思うのです。 大人のさかしらなたしなみをはねつける<若さのきらめき>をとことん味わえる恋愛小説です。 . | ||||
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母が読んでみたいと、購入しました。 途中まで内容を話してくれ、続きは 自分でよんでごらんと言われました。 今は、主治医に貸し出ししているようで 私のところにはまだ届きません。 ラストまで読まないと感想が言えません | ||||
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現代社会の問題を深く考えさせられる。世間で言われている事実と本当の真実の乖離はどれくらいあるのだろうか。一気読みしてしまいました。 | ||||
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引き込まれました。 たぶん、これからも忘れられない本の一冊になると思います。 | ||||
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この小説は、感受性が強い人は心が踊るほど主人公たちを理解し、感動できますが、そうでない人にはさほどではないかもしれませんね。私自身は、この作者の感性が大好きですが。 | ||||
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本当は事件ではなかったのに大変な事件になってしまった結果、それぞれが大きな過去を背負うこととなり、ネット社会ではずうっと監視し続けられてしまう。 現代の恐怖です。 だけどこの作品の二人の主人公たちが不幸かと言うと、私はそうでも無いと思うんです。 かけがえのない、大切な人と出会えた。 それを理解してくれる人も少ないけれどいてくれる。 それで良いじゃないか と思う。 | ||||
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小説はどんどん盛り上げる様な或いは感動する場はなく、淡々と進みます。でも何かに引き込まれ 最後まで読んでしまいます。考えさせられました、いろんな考え方や生き方があるものです。 | ||||
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面白いよー。うひょーってなって背中ゾクゾクする感じ。一晩で読んじゃった。じゃがりこ食べる手みたいにページをめくるのが止まらなくて。主人公の元彼と文は対比で書かれてる気がするっす。心が子供のままの元彼と体が子供のままの文。つーかこの本に書かれてる映画見たくなったわー。 | ||||
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いわゆる「かけがえのない人」として決まった形、例えば夫婦や恋人、には当てはまらない、既成の型に分類できない、そんな関係のひとつを見せてくれて心揺さぶられてし気持ち良かった。 最近は「多様性」と名付けられた考え方が流行り、マイノリティー(障害者・性的少数者・家庭環境・宗教・人種・民族などなど)を広く理解しよう・受け入れようとする社会的空気がある一方、マジョリティーが正義でありそこから外れることは悪とする意識は根深いと感じる(元来皆んなと同じことが安定感に繋がり居心地良いのは当然なこととは思うが)。 自分もある少数者群のひとりとしてこの本を読んで、重なる部分や心に触れる部分は多くあったし、同じようにこの作品を読む人もいれば、「自分は普通な人」として読む人もいる、それはそれで皆んな違って良くて、ただ皆んながこのひとつの関係性の提示、またその話を読者として共有できることは素晴らしいことだな、と思った。 | ||||
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毎日様々な事件報道が報じられるが、聞き流している。 事件の事実は報道されるが、真実については報じられない。 本書のテーマは事実と真実の乖離を扱ったもので 決して新なものではないが、最後まで読んで穏やかな気持にしてくれる。 | ||||
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凪良 ゆう 流浪の月 ロリコンの19才少年と9才の少女の物語。少年はロリコンでは実はなく、自分の身体にコンプレックスをもちその自信のなさから未発達な少女に親近感を感じていただけだった。だが、少年の家庭は育児書に完璧にのっとって教育されておる裕福な家庭であり、息苦しく、少年には誰にもその自分が抱える問題を吐露できず、苛まれる日々があった。 少女と出会いその奔放さ自由さに惹かれる。それは性的興味ではなく、その自分が施されて来た規則正しさと対局にあったからだ。 だが、少年は少女を監禁したとして、捕まる。人生はおかしくなる。ふたりともおかしくなる。ひとりは性的異常者、ひとりは性的暴行を受けた被害者として。 そこに皆が憶測するような異常性はなくとも、世間はそれを認めてくれない。 デジタルタトゥーというものを最近よく聞くが、イメージや情報は広がって誰もがその情報にアクセス出来る現在、皆に知られ消せない過去となる。いつも誰かから監視されているという脅迫観念。皆に過去からの憶測という負のフィルターを通して見られるという圧迫感。抱える心の問題は、誰もが多かれ少なかれ持ちうるものだ。 この作品は、人物の感情説明が細かく面白いものだった。全く自分が手を付けない分野のものをたまに読むのは有意義だ。苫米地のいうスコトーマの破壊だ。 色んなものを面白いと思えるのは、ステキなことだ。自分の中に常識や縛りを作って画一的に自分はこういう人間だと決めつけて、自分で自分を限定するのは面白くない。 | ||||
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主人公と主人公に関わるごく近い人間の人間関係に巻き起こる事態は正に現代の多くの人々、家族に際どい偶然で起こっていないだけの現代の闇を分かり易く描く。 幼児期に受けた愛着障害の症状が絡みあう模様が、普通や平凡の人生をちゃんとやっているつもりのオトナたちオヤたちが目を背けて常識ぶっている目線にグサっと見せつけられる。 育児放棄や殺人、ストーカー、他人事でなく皆表裏一体の際どさを感じながらも見て見ぬ振りをしているオトナたちには現代社会の闇を自覚出来る作品。 他人事ではない問題の根本を成す幼児期の育児問題から、価値観や生き方の根本的転換を必要とするいま世界的問題を限られたページにフィクションで凝縮した一冊。 | ||||
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