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流浪の月
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流浪の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全459件 301~320 16/23ページ
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凪良祐さんの「流浪の月」を読みました。 主人公の更紗は両親から愛されて育つも、幼い時に父親が病死。 その後母親は男を作り蒸発、更紗は小学2年生のときに叔母の家に預けられる。 更紗は叔母の家にいた息子から性的な悪戯をされるのを隠しながら、小学校生活を送る。 そんな中、公園で雨宿りをしているところ当時19歳の大学生「文」と出会い、更紗は文の家に上がり込んだきり、家に帰らなくなった。 紗良は文の家の居心地の良さと、叔母の家に帰れば性的な悪戯を受けることに怯え、2ヶ月間文の家に住み込み生活を送る。 しかし、世間は更紗がいなくなったことを、文の誘拐という判断を下し、文は警察に捕まり少年院に送られる。 世間は文に「ロリコン」と言う判断を下すが、更紗は文のことを純粋に好きになっていた。 更紗が25歳になった時に、2人は偶然出会うことになり、物語がはじまる。 小説の一文に 「彼が本当に悪だったかどうかは彼と彼女にしわからない」 と言う一文が印象に残っています。 もし、私もニュースで9歳の女の子を監禁した男という報道を見たら「こいつカスやな」と言う判断を下します。 しかし、更沙と文は誘拐事件から何十年たった後でもお互いに愛しあっていました。 被害者と加害者という世間の目を気にしながら、お互いの立場を気遣う2人のやりとりが、とても慎ましく、文章に引き込まれました。 思い込みで物事を判断すると、真実が見えなくなることを痛感しました。 夜21時に読み始めて、気がつけば夜中まで時間を忘れて読みました。 興味のある方はぜひ読んでみてください。 | ||||
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父親が亡くなり、母親は恋人と出て行った。残された9歳の少女の家内更紗は伯母の家に引き取られる。今までとまったく変わった生活と伯母の一人息子の孝弘の存在が、更紗をさらに孤独にさせる。そして、公園でいつも女児を見つめている佐伯文に声をかけられ、そのまま佐伯との生活が始まる。一般的に佐伯の行為は女児監禁と世間は見る。実際は、居場所を探していた二人が出会っただけであり、二人が一緒にいる状態が二人のために良いのである。佐伯は逮捕され刑に服す。更紗は養護施設をへて社会人となる。恋人もいるが、好きだからというわけでもなく、そこに更紗の居場所はなさげである。そして更紗は偶然にも近所のカフェで働く佐伯に出会う。そこでも過去の事件によって世間から攻撃される。二人が一緒にいるのが最善なのに、世間がそれを許さない。 人間関係や感情は複雑なものだ。周りの人がいかに人をステレオタイプで見ているのかに気づかされる作品である。 | ||||
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自分の中に新しい価値観が生まれるのを感じます。抱き締めたくなる、愛おしい作品です。 | ||||
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本人はそうでは無いと思っていても他人から考えを規程されたり、反論しようにもその道が閉ざされてしまう経験は誰にでもあると思います。決して恵まれた状況では無い(と言うのはあくまで世間の目、本人がどう思っているかは本人ですら分からないかも)中で生きている登場人物が自分らしくある為の方法を探す物語です。 善意の暴力の中で、自分がそれを行う側に立つ事は無いのか、世間の意見を鵜呑みにし、冤罪など事実を見誤っていないのか、色々と考えさせられるポイントがあると思います。 登場人物に共感を持てるのかはまた別問題なのですが、環境と言うものに本人が望まなくとも規程されてしまう事の恐ろしさや難しさは良く描かれていると思います。文体自体は軽いので、純文学を求める方にはお勧め出来ませんが、読みやすく、さらっと読むにはお勧めです。私も4時間程度で読めました。 | ||||
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様々な条件で人を簡単に判断しているのが私達だと思い知り、テレビのニュースなどの情報だけでつい判断しがちな事を思い知りました。 それらも勿論人を判断するうえでの手掛かりにはなりますが、そこに至るまでの事柄、タイミング、感情などを思うとき、そう簡単に自分の判断を自分の直感を信ぜずに心に、私には想像も出来ない理由があったのかもと一歩下がってみる事の大事さを痛感し、読後、暫く現実と本の中との違いを区別できないでいました。 絶対にお勧めするとともに 本屋大賞の信頼性を感じました。 | ||||
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この本を読んでイライラしたという感想をいくつか見かけた。 イライラした人は、たぶん、この本にたくさんでてくる「なにもわかっていない迷惑な警察官」と同じなんだろうなと思った。 要素としてあえて書くなら、dvの連鎖とか、施設育ちとか、ロリコンがキーワードになるけれど、どれもこの作品では必要な要素だったなあと読んでから思う。素晴らしかった。ありがとうございます。 | ||||
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現在の日本で誘拐事件はどれほどの頻度でおきているのだろうか? 失踪事件が実は誘拐だったということもあり得るのかもしれないと考えると性格なところはわからないだろう。誘拐=身代金というイメージがどうしてもあるが、この作品のような誘拐事件も、可能性としてないとは言い切れない。 切実に現実から逃げ出したかった更紗と文の束の間の優しい時間が私にも安息の時間をもたらしてくれた。 文いわく「傍若無人なほど自由」な更紗。その後彼女はうまく生きていくためにこの自由さを隠し、職場や同棲する男性と折り合いをつけていこうとするが、生来の自由さはなくなりはせず息を潜めているだけで、文と再会することによって、一気に取り戻していく。 きっと、他人には迷惑なほどに。 更紗が同棲していた男性は私個人的には生理的に受け付けないタイプなので正直なにの同情もわかないが、彼もまたある意味では更紗の自由さの被害者と言えるのかもしれない。ただ、その前に性質的な闇というか難を抱えてるとも思うが。 読了して思うのは、ただただ更紗と文がこの先、穏やかに自由に暮らせますようにということだけ。 凶悪な事件はあとを絶たないが、その当事者たちでないとわからないことは確かにあるだろう。犯罪を肯定するつもりは一切ないが、近頃の報道やインターネット上に撒き散らされる様々な情報を見ていると、嫌悪を覚えることも多い。 自分が思いやりやさしさと思っているつもりのものを正義として振りかざすことのないよう気をつけよう、それが私ができる誰かへの、彼らへのわずかなものだとしても優しさになったらいいな、と思った。 この作品があったから更紗と文、そして彼らと関わる人に出会えました。ありがとう。 | ||||
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「私たちは多くの固定概念を持って生きているんだ」ということに無頓着すぎるのかもしれないと思った。勝手に「可哀想」「辛いに違いない」と「優しさ」や「思いやり」を押し付ける。自分の感じていることを大きく信用せず、起きていること、起こったことを理解するような人間でありたいと思った。とても素晴らしい小説でした。この著者の作品をもう一冊読んでみようと思います。 | ||||
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現代社会の人と人の関係性、複雑さを巧みに描いていて感動 | ||||
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これは本当に素晴らしい物語だと思います。いろいろな意味で面白いし、ほとんどの読者が最初から最後まで興味深く読めると思います。 社会問題がたくさん現れますが、私には一番印象的なことは、友情に関する二つの大切なメッセージです。一つは、友情の必要性で、この物語によって、人生がすごくつらくても、友情があれば、我慢できることが見えます。そして、いろいろな友人関係があるでしょうが、この物語に一つの大事な要因が見えます。それは、お互いに相手のニーズを満たせることです。この本に出る男性と女性はかなり違うし、抱えている問題も違いますが、どっちも相手に必要なことを持っていますから、結果はよい友情関係となります。 | ||||
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デレビで話題の作品だと紹介されていたので読みたくて早速購入しました。 | ||||
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読んでいる私と、登場人物にとってのハッピーエンドだと感じました。私はですが。どんなしんどい終わり方をするのだろうと思っていたので、嬉しかったです。 | ||||
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横浜流星さんがおすすめしていました。 色々な愛のカタチがあって良いと知りました。 | ||||
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ひさびさに、読むのをやめたくないずっと読んでいたい、寝不足も吹き飛ぶ、引き込まれる展開で、読むのが遅い私でも数日で読むことが出来てしまいました。 | ||||
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家内更紗は9歳のとき、伯母夫婦に引き取られた。放課後に友人と遊ぶ近所の公園にはいつも静かに自分たちを見ている青年・佐伯文がいた。更紗の友達はみな、この文を気味悪がるが、更紗はある日ひとりで公園にいるときに声をかけられ、文がひとり暮らす家へとついていってしまう。このことが、小児性愛者の青年が9歳の女児を誘拐した事件として大きく報道されてしまう……。 ------------------------ 更紗がやがて成長して文と再び邂逅するところから物語が大きく動き始めます。 マスコミや世間や更紗の知人・友人・恋人たちは皆、更紗と文との関係をいかがわしく感じ、<事件>としか形容するすべがないその関係に驚きと恐れを抱きます。 更紗自身も、その名づけ難き関係を社会に満足に説明することができません。少女時代に「かけっこをしながら、この世をやんわり統治しているルールについて考える」(25頁)ことはあった更紗は、大人になってもなお、追い込まれていくのです。 換言するなら、更紗と文の関係は、当人たちが名づけの手立てをもたないがゆえに説明に苦悩し、一方の当事者以外は既知の名づけによって事態をなんとか把握しようといたずらな努力をすることになります。双方の心の動きが説得力をもって迫ってくる筋立ては見事だといえます。 その一方で、更紗にしろ文にしろ、その生い立ちがまずもって「不幸」に彩られていることにどこまで読者の心が寄り添えるかが、この小説を楽しめるかどうかのカギだといえるかもしれません。事実、こうした「不幸」をかかえた家庭はあるでしょうし、その家庭の「不幸」が主人公にとことんとりついて追い込んでしまうこともまたあるでしょう。しかしその「不幸」が深いだけに、読んでいてどうしようもなくやりきれなさを感じてしまったのも事実です。体力のないときに気軽に手にするとやけどをする小説だと感じました。 そうした不幸な生い立ちを抱えながらももう少し軽やかに生きることを登場人物に求めるのは、酷な要求でしょうか。 -------------------------- *220頁:「梨花ちゃんがやってきて。冷蔵庫から棒アイスを取り出す」とありますが、途中の読点は句点であるべきです。(私が手にしたのは2020年2月7日づけの第4版です) -------------------------- 年の離れた少女と青年の関係を描いた小説として以下のものを紹介しておきます。 ◆姫野 カオルコ『ツ、イ、ラ、ク』(角川文庫) :8歳の準子は、「晴れた日の中休みには、ドッジボールを『したがる』ことが小学生の社交」であることをわきまえる子供です。中学生になった準子たちの前に、若き産休交代教師・河村が赴任してきます。それは準子が恋とは、「する」ものではなく、「落ちる」ものであることを知るきっかけだった…。 この小説を読みながら、自分なりには懸命だったけれど、どうしようもなく閉塞感を味わっていたあの日々を見出すことでしょう。大人になるとは、節度と諦念を、そしてしたたかさや計算だかさを「たしなみ」として身につけることだ人は言うでしょう。しかしそれでも、誰かを強く慕うということはそんな「たしなみ」を寄せつけないほど、越えたところにあるものです。34歳になった準子とともに、その高みの---いや、谷底なのか---恋に身をやつすことができる物語、それがこの「ツ、イ、ラ、ク」だと私は思うのです。 大人のさかしらなたしなみをはねつける<若さのきらめき>をとことん味わえる恋愛小説です。 . | ||||
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母が読んでみたいと、購入しました。 途中まで内容を話してくれ、続きは 自分でよんでごらんと言われました。 今は、主治医に貸し出ししているようで 私のところにはまだ届きません。 ラストまで読まないと感想が言えません | ||||
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現代社会の問題を深く考えさせられる。世間で言われている事実と本当の真実の乖離はどれくらいあるのだろうか。一気読みしてしまいました。 | ||||
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引き込まれました。 たぶん、これからも忘れられない本の一冊になると思います。 | ||||
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この小説は、感受性が強い人は心が踊るほど主人公たちを理解し、感動できますが、そうでない人にはさほどではないかもしれませんね。私自身は、この作者の感性が大好きですが。 | ||||
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本当は事件ではなかったのに大変な事件になってしまった結果、それぞれが大きな過去を背負うこととなり、ネット社会ではずうっと監視し続けられてしまう。 現代の恐怖です。 だけどこの作品の二人の主人公たちが不幸かと言うと、私はそうでも無いと思うんです。 かけがえのない、大切な人と出会えた。 それを理解してくれる人も少ないけれどいてくれる。 それで良いじゃないか と思う。 | ||||
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