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罪と罰
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【この小説が収録されている参考書籍】
罪と罰の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全356件 41~60 3/18ページ
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「ドライブ・マイ・カー」をきっかけに読んだチェーホフに感動して、これまで難しそうと思って敬遠していたドストエフスキー、最もポピュラーな「罪と罰」を手に取りました。思いのほか読みやすく、挫折することなく読み終えることができました。自分のことすらままならないのに、社会の理不尽や貧しい人々に心を砕くことをやめられず次第に病んでいく主人公ラスコーリニコフ、貧しく救いがない人生においても優しさやプライドを損なわない美しい心を持つ娼婦ソーニャ、出自や過去の栄光を唯一の生きがいとする人たち。100年以上前のロシアが舞台の物語ですが、登場人物の行動や考えは現代に生きる私にもとても身近に感じられました。全編を通して描かれるそれらの登場人物たちの生きざまは冗長にも感じられましたが、その苦しみをじっくりと共有することによって、エピローグがより感動できるような仕掛けになっているように思いました。人間の醜さ、貧しさ、人生の苦しさ…何も解決しなくても「愛」によって人は救われるのだと。そしてその「愛」は簡単に獲得できるものではなく、この物語のようなプロセスや何かしらの犠牲が必要なのだと。2022年3月現在、このような素晴らしい文学を生み出した国が愛の行為によって救われん事を切に願います。 | ||||
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装填も良いし、東京外大の亀山先生の訳に惹かれた。 | ||||
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上下巻あるような長い本は初めて読みましたが、面白くて短く感じたぐらいです。 賢い貧乏の学生(元学生)が金欲しさに人殺しして、それからの苦悩の様なものが書かれてます。 主人公以外にも3人の男の罪と罰 警察との駆け引き めちゃくちゃ良くしてくれる友人 聖人の様な女 優しい家族 落ち着く暇もなく、常に色んな展開をしていって飽きません。 主人公目線で書かれていて、リアルさも感じながら、主人公の思考、感情に引き込まれました。 | ||||
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江川さんの翻訳が世界観をより引き立たせている。 | ||||
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エミリー・ブロンテが「嵐が丘」一編を残して世界文学史に不滅の輝きを放ち続けているように、ドストエフスキーはもし「カラマーゾフの兄弟」や「白痴」ほか何も残さなかったとしても、この「罪と罰」一編によって、やはり世界文学史上に永久に消えることのない刻印を残したことは確実だと思われます。 | ||||
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読了、放心、打ちのめされました。 5年後に再読します。 | ||||
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第3巻は紆余曲折をたどる複雑な構成であり、主人公ラスコーリニコフが苦悩を経て罪を告白し、さらには自首するに至るまでを、作家が技巧を凝らし考え抜いて描いたものである。 まず、マルメラードフの葬礼の宴席で、肺病病みの妻カタリーナが興奮状態に陥り、家主や間借り人と大騒動を引き起こす。ドストエフスキーお得意のカーニバル的な場面であるが、そこにルージンがソーニャを陥れる悪巧みが挿入され、にわかに緊張が高まる。この悪巧みはルージンの思惑通り展開するが、最後に決定的な証人が現れて、一挙に形勢が覆される。まるで被告に嘘を長々と弁じさせてから動かぬ証拠を突きつける反対尋問のように痛快な場面だが、これはドストエフスキーが通いつめた陪審裁判の影響だろう。この小説では、その他にも予審判事ポルフィーリーの捜査手法やエピローグの裁判の場面などで詳細で正確な法律知識が示されているのが興味深い。 ポルフィーリーについては、第2巻のレビューで刑事コロンボのモデルと書いたが、第3巻でも神出鬼没ぶりを発揮し、その話術で主人公を油断させつつ、最後は「犯人はあなたしかいないと確信している」とコロンボのようにズバリと切り込む。その一方で主人公の苦悩にも理解を示し、自首の機会を与える人間味も示している。主人公に感情移入して読むと油断ならない恐ろしい捜査官だが、コロンボのイメージを想像するとユーモラスで人情のある人柄が見えてくる。 第3巻で最大の謎は、怪人スヴィドリガイロフであろう。女好きで少女陵辱や妻殺しの噂にまみれたこの人物にドストエフスキーはなぜ重要な狂言回しのような役割を与え、かなり長いページを割いてその行動を描いたのか? 主人公が最後にこの怪人と対決する長い対話で明らかになるが、この人物は主人公の利己主義と犯罪の鏡のような存在であり、いわば主人公の分身なのである。 スヴィドリガイロフはソーニャに、主人公に残っている道は「額にピストルを撃ち込むか、囚人街道を下るか」だと告げるが、その究極の選択は、欲望が実現せず絶望に陥ったスヴィドリガイロフ自身にも突きつけられていた。 主人公は苦悩の末にソーニャに罪を告白し、スヴィドリガイロフとの対話を経て「囚人街道」を選んだわけだが、注意しなければならないのは、主人公は自らの罪を悔いて自首したわけではないということである。 主人公はその傲慢な思想を捨てず、自らがナポレオンのようになれなかったことに苦しみ、その重圧に耐えられずに告白し、自首したのである。 ただ、主人公は「死」ではなく「生きて苦しむこと」を選んだ。そこにはソーニャや妹ドーニャ、あるいは母や友人ラズミーヒンといった、主人公を愛して温かく見守る人たちの存在の意味がある。 死ではなく「苦しみを受ける」こと、これはポルフィーリーもソーニャも語ったキーワードである。自首、裁判、そしてシベリアでの受刑がこの「苦しみを受けること」に当たるわけだが、エピローグの最後のシベリアの場面でようやく主人公には「蘇りの光」が見えてくる。いわば悪霊のように主人公に取り憑いていた「観念」にかわって「生命が訪れてきた」のである。 ただし、更生はまだ始まったばかりだとして、希望の余韻を残したまま物語は閉じられる。 | ||||
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全三巻ですが、ここに感想を書きます。 この長編(だと思っている)のPNRは、おそらくここだろう。主人公とおせっかいの友人の間を通り過ぎて行った冷たいもの、それは友人が信じたくなかったものが一瞬に理解できてしまった瞬間ではないだろうか。 主人公の状態は、今風で言うと鬱なのかもしれない。目まぐるしく変わる心の変化を、ドストエフスキーは良くここまで正確に記述できるものだと感心させられてしまった。 ドン底まで沈んだ、いや追い込んだ自分を、表面しか見ないまま見下す奴らに証明して見せたかった。それを実行する勇気があることで、本当の勝者は誰であるのかを。 バレたら一巻の終わり、身の破滅であることは分かっている。反面、黙っていることの苦しさと、証明したい、認めさせてやりたいという欲望が渦を巻いて、結果的に自分が仕掛けた罠に足を咬まれてしまう。 あの決定的な「4~5分」から最後まではドキドキしながら一気に読んでしまった。やはり、ドフトエフスキーは面白いのである。 | ||||
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第2巻はクライムミステリーのような展開であり、主人公ラスコーリニコフの揺れ動く精神状態の心理描写と、予審判事ポルフィーリーとの2度にわたる息詰まる対決に読者は一気に引き込まれる。 ただし、その間に主人公の犯罪の背景となった思想が詳しく語られ、その対極となるソーニャとの長い対話が配置されていることは見落とせない。 それにしてもポルフィーリーの主人公への追及は硬軟取り混ぜた見事な心理戦であり、無関係な雑談や冗談を交え、おだてたりなだめすかしたり、わざと事実関係を間違えて相手を引っかけようとしたりといったふうで、まるで刑事コロンボである(実際、刑事コロンボの脚本家はポルフィーリーをコロンボのモデルにしたとのこと)。 他方、ポルフィーリーの追及に立ち向かう主人公の心理の動きやあわや崩壊寸前に追い込まれる動揺ぶりも濃密に描かれ、緊迫感を高めている。 主人公の思想はポルフィーリーとの1回目の対決で語られるが、天才や非凡人には大衆を踏み越えていく権利があるというグロテスクなものである。「ナポレオン主義」と戯画化されているが、訳者によると元はナポレオン3世の著作に由来するとのこと。 他方、主人公は当時のフーリエ流社会主義思想に対しても批判的であり、彼らは論理だけを使って本性を切り捨てる、「生活の、ほんものの生きたプロセスも嫌ってる、生きてる魂なんていらないってわけ!」と厳しく批判する。かつてドストエフスキーが「反動的」と批判された由縁であるが、人口都市ペテルブルクの急速な近代化と社会的混乱を背景とした思想状況がうかがい知れて興味深い。 主人公とソーニャの対話は、舞台がソーニャの賃借している「カペルナウーモフ」の家で行われ、またヨハネ福音書の「ラザロの復活」の朗読が山場となっており、聖書と深く関係する場面である。言うまでもなく「カペルナウム」はイエスが伝導の拠点とし、悪霊を追い出す奇跡を示した場所である。ソーニャは主人公に頼まれて「ラザロの復活」の節を朗読するが、復活の奇跡が顕現する場面ではソーニャ自身が大きな勝利感に包まれる。この時点ではまだ主人公の心には響いていないが、この「ラザロの復活」は『罪と罰』の全体を貫く信仰による魂の救済というモチーフとなっている。 (第3巻へ続く) | ||||
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『罪と罰』を初めて読んだのは中学時代で、その後も何度も読んだが、読むたびにその素晴らしさに圧倒され、小説を読む醍醐味を味わう。 1990年代にはサンクト・ペテルブルクを訪れ、小説の舞台となったセンナヤ広場周辺や冬宮殿を望むネヴァ川の橋のあたりを散策したが、「ラスコーリニコフの家」があったのには驚いた(もちろん観光用である)。 この第1巻は主人公ラスコーリニコフが金貸しの老婆とその妹を殺す場面を最大の山場として、そこまでに至る主人公の葛藤と逡巡の濃密な心理描写が素晴らしい。そして、計画や下見段階では空想としか思えずに一度は断念するものの、いくつかの偶然から運命の歯車が回るように計画の実行に押し出されるその過程の緊迫感が、驚くべきリアリティとスピード感で描かれていく。さらに、殺人の実行と現場からの逃走後は、主人公が精神的動揺で心身ともに病的な状態に陥り、犯行の隠蔽から自首寸前に至る心理と行動が手に汗握るスリリングな筆致で描かれる。 まさに、≪人を殺す≫ということが人間にとっていかに極限的なことであるのかを、犯人の心理面と行動面で描き尽くした傑作といえる。 他方、物語の横糸としては、酒で自滅した元九等官マルメラードフとその家族の悲惨な生活、ソーニャの自己犠牲、母からの長い手紙、主人公が子供の頃見た、痩せ馬を無残になぶり殺す恐ろしい夢といったエピソードが巧みに組み合わされて、主人公の人間的側面が浮き彫りにされる。 ここに描かれているのは「冷酷な殺人鬼」ではなく、人間味と情愛あふれる主人公がニヒリズムに傾く理性の罠によって殺人に至るドラマなのである。 (第2巻へ続く) | ||||
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すごく状態が良かった | ||||
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プライム会員はKindle版が無料なので、試しに1巻を読んでみました。初めはロシアの人物名が頭に入ってきづらいので、メモしながら読みました。翻訳自体は読み易いです。翻訳について色々と批判する人もいるようですが、そもそも150年以上も前に書かれたロシア文学の作者の本当の意図などわかりようもないし、そこまで誤訳でなければ、小説なんだから面白ければいいんじゃないかと思います。最近の小説は仮想世界や超能力など、虚構がすぎる題材が多いので、途中で嫌になりつつ読破してますが、これは主人公の心理描写を通じて考えさせられることが多く、続きが読んでみたいです。 | ||||
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日本語訳がとてもわかりやすく、すらすらと読める。全三巻だが、あまり時間がかからずに読めた。 物語自体は、ダラダラと長いし、主人公は最後まで自己中心的で、被害者に申し訳ないという気持ちもなければ、反省もないので、読後はやりきれない気分になる。 | ||||
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本が綺麗 | ||||
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ナメクジの歩みのようにゆっくりと、この饒舌な小説を読了しました。齢73歳にしての、長年の重荷がとれた気分です。ともかく独白に次ぐ独白で、上巻・中巻は青春の日々に残してきた忘れ物を取り戻すべく、半ば義務感で読み進めてきました。 下巻に入って、ソーニャに光があたるのにつれ、暗かった場面に明るい陽が射し、暖かな気分になりました。 ヴァーグナーの楽劇にあるような、乙女によって救済される男性というテーマが、なんとなく期待外れだったのはなぜか、よく反芻してみることにします。 | ||||
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ラスコーリニコフは床にひれ伏すと、ソーニャの足に接吻する。そのときの言葉がこれ。 ソーニャは「神」を知る人だった。それ故、期せずしてラスコーリニコフも「神」を知ることになる。 しかし、まだそのことに気が付いていない。 全人類の苦悩を背負って生きて行かれた方がおられることを。 | ||||
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ドストエフスキーを読んでみたいと思ってたところで、無料で読めることを知り初めてKindleを利用。買うほどではないのかもと、興味あるものは気軽読めてとても良かったです。ドストエフスキーの世界に魅力されました。 | ||||
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よかった | ||||
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まあよかった | ||||
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