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欺す衆生
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欺す衆生の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 1~20 1/2ページ
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最初の導入はありきたりでこのあとどのように進むのか不安だったが、原野商法から和牛商法に移るあたりから俄然おもしろくなった。 ピカレスク小説の白眉。展開のスピード感が半端なく、主人公の善と悪の狭間で悩み悶える姿が迫真に迫っていた。 ストーリーの巧みさもさることながら、因幡や聡美、蒲生、砂州など登場人物たちのアクの強さも面白さを引き立てている。 | ||||
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昭和の一大詐欺事件、豊田商事事件をベースに、因幡と隠岐という日本神話を意識したような名前の二人が、詐欺師としての暗躍を描いた本作は、欲だけでは片付けられない心の内なる闇の本質をリアルに描いていて、静かな震撼に肚冷える、読み応えがありました。 | ||||
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事前情報ないまま読み始め、最後まで夢中で読んだ後に深い満足感に包まれました。 不夜城や黒い家に匹敵する熱量を感じました。 | ||||
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久しぶりに時間を忘れて読みました | ||||
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安定と実績の月村作品。 ちょうど聡美の正体を砂州から聞いたとこまで読み終えた。因幡もかなり気持ち悪いけど、この聡美もなかなかですね。チグハグなブランド品、異様な近さ、手より口が立つとこ、そして食べかけのキャンディー。これまで自分自身が感じた言い得ぬ嫌悪感が見事に言語化されてた。 詐欺師、ヤクザ、保険金殺人など色んな犯罪者が出てきて佳境を迎えるが終盤まで目が離せない、楽しみな一冊である。 | ||||
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実際に起こった事件(豊田商事事件)をベースに、その残党である主人公がが詐欺師として否応なく成長させられていく歪んだ成長譚という感じの話です。 主人公はその中で、一番バランスの取れた詐欺師(変な言い方ですね)です。だからこそ、クライマックスまで人生が表向きは破綻せず、生存が出来たのだと納得させられます。 登場人物は曲者揃いで、主人公を詐欺の世界に引き戻したパートナー、暴力団のフロント企業の代表、数々の男を篭絡させた挙げ句保険金殺人で消した女(これは複数モデルがあると確信が持てます。)、大物政治家、金に困った途上国の大使館職員…最後は顧みなかった家庭の中にも詐欺師の才能を持った人物が…さながら詐欺師・悪党のオールスターと言えるかと思います。 出て来る詐欺も原野商法、水源ビジネス、投資詐欺、ODAからむ資金洗浄、原発利権と様々な規模のものが次々と登場してきて勉強になります。 人間がどのように倫理観を失って転落していくのか、はたまた、本当は転落してはいないのか、最後まではらはらさせられる内容です。 ただ、主人公は大量の資金を得ても安心を得ている瞬間は一切ないということが現実を映している気がして、その点では極めて道徳的な作品ともいえるかもしれません。 | ||||
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レビューが難しい小説です。 筋書き自体はピカレスクロマン風です。ただ、コンゲームのような騙し合いを純粋に楽しむ作品とは明らかに趣が異なりますし、一種の成長譚ではあるのですが読後感という点では悩ましいところです。 当時の社会的状況を色濃く反映したストーリーという点では『白昼の死角』(高木彬光)と近いものを感じました(ピカレスクではあってもロマンには乏しいという点でも)。ただ、『白昼の死角』の主人公は確信犯でしたが、こちらは「巻き込まれ型」かも知れません。 本作は昭和末のバブル期から始まります。図らずも経済詐欺の世界で生きていくことになった主人公。結果的に詐欺の才能を開花させていくことになるのですが、窮地を切り抜ける都度、かえって闇の世界との関係を深めていくことになり… 本作は「山田風太郎賞」受賞作とのことですが、山田氏とはだいぶ作風が異なるように思います。あえて言えば「大藪春彦賞」のほうがまだ近いような気がしますが、大藪氏とも相当に作風が異なります。これは著者独自の作風としか言いようがなく、それだけ独自の作風があるように思います。 | ||||
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ひたすら不穏な気持ちにさせられる小説。とても面白く一気読みしたが、途中筋に何の必然性もないパヨク節(自虐史観ガーとか歴史修正主義ガーとか)が入ってきてウンザリしたので星-1。作者を確認したら早稲田。早稲田の文学部出ってこういうの多いなぁ。 | ||||
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この作品、雑誌連載時から妙に気になるものであったが文庫化に伴い読み直してみたが高木彬光の「白昼の死角」の現代版どころかホラーとして読むことが良いかと思う。登場人物は何か魔界の闇に操られて動いているか のようである。 特にラスト4ページ、鮮やかという形容としか思い浮かばない。ミステリーファンならばH・G・クルーゾー監督の映画「悪魔のような女」のラスト、ジョン・ディクスン・カーの「火刑法廷」の最終章を想起するかもしれない。これは現代の怪談だと思う。 | ||||
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蛇の道は蛇。 えぐり出されます。 | ||||
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まさに最高傑作!一気に読んでしまいました!映像作品を観てるかのような臨場感、ものすごい迫力です。映画化してほしいですが、役者がイメージと違うとショックですよね。私は、因幡に惚れました、でも彼を演じられる役者さんは思い浮かびませんね〜 | ||||
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久しぶりに夢中になって読んだ。 テンポが良い。 良い時間だった。 | ||||
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ステイホームで、外出もできず、久しぶりに読書をするなかで、今まで読んだことがなかった著者の作品にめぐりあい、その面白さに一気にはまりました。本作から一連の流れが感じられる「東京輪舞」、「悪の五輪」と読み進め、機龍警察シリーズの面白さに感激しながら、現在四作目の未亡旅団にとりかかっています。 コロナ、ステイホームとあまり良いことのない今年の春の中で、著者を知ることができたことが、一番の収穫であった気がしてます。 | ||||
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一気読み。稼業と家族の相克にゴッドファーザーを思い出した。 | ||||
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半日で一気に読めます。読ませてくれる。 平易な文章なので読みやすく、重さもあります。 主人公の背景・環境から縛られた一本道なので、大きく転調することはありません。だがそれが良い。 ミステリーの帯によくある「最後の1行であなたは驚愕する」的な小説に飽き飽きした方におすすめ。 | ||||
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おもしろかった | ||||
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展開が面白く、実際あると思われる詐欺事例だけに想像力が膨らみ一気読みで楽しめました。フィクションなのかノンフィクションなのか…。 なぜか詐欺師の心情に寄り添ってしまう部分もあり、何事も紙一重なんやな〜っと勉強になりました。 話の終わり方だけ、なんぞや?…でした。 | ||||
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それしか言えない(..) | ||||
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最初は人を騙すことに罪悪感を感じていた隠岐が、詐欺という欺しあいの舞台にたつ快感を覚えてから詐欺師のビジネスマンとして一皮剥けていく展開に一気にのめり込んだ。 原野商法、和牛商法、リベリアファンドなど、次から次へと存在しないものを売るという投資詐欺を実行しつつ、やくざとの利権争いや極道の筋にも真っ向から立ち向かっていく中で、どんどん肝が据わっていく。 途中様々な妨害が入るのだが、次第に手段を選ばず残虐な対応にも手を染めていく。終盤の起死回生の一手は見事だった。 そんな隠岐がもっとも大切にしたい家族との関係が、ビジネスの成功とは裏腹にどんどん悪い方向に進んでいくというのは皮肉だった。 最後はもう少し続きがありそうな感じを期待していたが、それでも十分に楽しめた。 | ||||
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文句なしに面白い。 豊田商事をもとにした横田商事の下っ端社員が、ひょうなことから原野商法や和牛商法をえて、いつの間にか詐欺商法の大物になっていく。 それでも、だます相手は強欲相手に限り、横田商事と同じことはやらないこだわりを持つ。 ヤクザとの付き合いや、政治家との付き合いなども描写も引き込まれるが、主人公が常に周囲の環境からいつのまにか抜き差しならない状態になり、またそれを次々だますことによって何とか解決していく様は人間として気になる存在として仕上がっている。 騙すほうも騙されるほうも、人間の業の本質に迫っている。 | ||||
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