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魔法
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魔法の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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「逆転世界」では漫画「バイオメガ(二瓶勉)」のような円筒世界をひたすら進む移動都市、だが実は・・というどんでん返しが鮮烈でしたが、本作は更に見事な「世界ひっくり返し」が味わえました。 ただしSFの「逆転世界」とは違い、物語は南仏を舞台とした殺伐とした恋愛小説。個人的にかなり退屈なお話を延々と我慢しながら読んでいたという感じ。そこに行きつくまではやや苦痛でした。 某著名作家の初期の本格推理小説で、このアイデアを駆使したものがあり「こんな凄い”叙述トリック”なのに何故全く騒がれないんだろうか?」とか思ってました。元ネタにこういう作品があったんですね。。 | ||||
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個人的には奇術師よりも良かった。プリースト的世界が遺憾なく展開されている。程よく酔える。95点。 | ||||
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著者の作品はまったく知らなかったけれど読んでびっくり。更にこれがエンターテイメント作品なのが凄い。純文学の世界を知らない人にはまったく??という用語だが『メタフィクション』という得体のしれない所謂前衛的手法がある。(純文学業界や現代思想界のある意味厚顔無恥な考え方からきてる概念や手法なので、知らなくてもなんの問題もありません)のこの小説はメタフィクションそのもの。その上、面白い。純文学メタフィクションにはその代表選手のようなトマス・ピンチョンというノーベル文学賞候補の常連作家がいるのだが、ピンチョンよりも本書の方が遙かに衝撃を受けるし面白い。ただ本書を最後まで読んで行くと、クリストファー・プリーストが本書を「エンターテイメント」として考えているのか否かは正直微妙だが・・・・。これがエンターテンメントとして普通に出版させるイギリスの出版界や普通に売れるイギリスを中心としたヨーロッパの一般マーケットはなんて懐が深いんだろう。と感慨深い思いを抱く次第です。 | ||||
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例えば一番最初の回想シーン。全て読み終えてから読み返すと誰の「わたし」なのか特定できない。また何度も名前出てきる(一応)登場人物のひとりのナイオール。これが実在するのかしないのかよく判らない。その他の登場人物の体験するシーンや回想も互いに反発しあい、誰の言うことが正しくて、またどの登場人物の主観が物語を牽引するのかも定かではないし。そして最後、「」 が出てきて小説全てを乗っ取る衝撃。更にそのあとにまた小説全体をひっくり返すオチがついて読み手を混乱の極致に誘う。まさに「魔法」と呼ぶに相応しいファンタジーの極北。これは、「我々個々の人間の主観、アイデンティティが如何に不確かで脆弱であるか」の物語だと思いました。どちらかというと現代文学の方で扱う主題の様に思いますが、あまり難しくならず楽しくよめる様に仕立ててあるのも著者の筆力のレベルの高さを伺わせます。発表されてから何度か改訂されてるそうですが、作者はよっぽど好きなのか、気になるのか。これが発表されたのが84年。翌年にポール・オースターが「ガラスの街」を発表。偶然か、本書に影響を受けたか。 | ||||
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さすがプリースト、読者を翻弄してくれる。はじめはやや単調な只の恋愛小説(三角関係)の展開だが、いきなり「不可視人」なるガジェットが登場し、ここから俄然面白くなる。心理的に認識されないために他人から〈見えない〉存在という、設定としてはかなりユニークなもので、読んだことは無いがチェスタトンにそういう作品があるらしい。男女双方の視点で進行するストーリーは彼らの迷いもあって錯綜し読者を惑わす。この辺のストーリーテリングは見事だ。 | ||||
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今まで読んだ中で衝撃BEST3に入る本。一人称を読み取る事で作品の内側からから作品の世界を体感できる本ではないだろうか。まさに魔法である。 これほどの混沌とした、しかし不思議な本を読むのは久しぶりであった。 同著者の「奇術師」を読んでから魔法では衝撃が少なめになるため、注意。 | ||||
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magicではない魔法がここにはある。 あっと驚くものではなく、日常の中でじわじわしみこんでくるものなのだ。 文庫化を機会に多くの人に読んで貰いたい作品。「魔法」から「奇術師」に読み進めることで、魔法の世界は大きく広がり、プリーストの他の作品やリンカーン・ライムの最新刊に手が伸びていきます。 | ||||
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484pに「高速撮影により」という訳が見られますが、これでは意味が通りません。おそらく原書ではHigh speed と書かれていたのでしょうね。speed には感度という意味もあるので、これは「高感度フィルムにより」と訳すべきでしょう。訳者あとがきの「イグジステンズ」の発売年が79年とあるのも、99年の間違いでしょう。 | ||||
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原題は「glamour」。 おチャメでグラマーな魔女たちが引き起こす騒動・・・・ という物語ではなく、 ロンドンとフランスを舞台にした恋愛小説が、 ずりずりっとよくわからない物語へと 展開していく感覚は「逆転世界」と同じ。 それが、またずりずりとずれて、驚愕のラストへ! ってほどではなく、きょとんとしてるうちに終わっちゃいました。 変な小説として「奇術師」り断然面白いです。 | ||||
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「奇術師」を読む前に読んでおくべきだったと反省しています。この作品から「奇術師」に進んだ方が内容の理解がしやすくなります。 寡作家ともいえるプリーストですから、自分の中での流れを大切にしているのでしょう。これも傑作の一冊です。 | ||||
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