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騎士団長殺し
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【この小説が収録されている参考書籍】
騎士団長殺しの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全407件 101~120 6/21ページ
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最後の最後までぐいぐい引き込まれ、余韻に浸ることができた。すごくおもしろかったし、心に刺さる文章もかなりあった。確かに、女子中学生が自分の胸の大きさについて悩んでいる箇所とか、いい加減にしてほしいと思う箇所があったのも事実。それでも、トータルで見たら、村上さんの心意気っていうか意欲も感じられた素晴らしい作品。1Q84もすごく面白かったけど、個人的にはこちらの方がもっと好きかも。(また、こちらの方が、1Q84より社会的に悪影響なのではと感じる箇所が断然少なく、安心して読めるし、家に置いておける。)図書館で借りて読んだけど(<ーすみません)、買って手元に置いておきたいなって感じてる。 | ||||
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私は真の意味でハルキストではないですし、浅はかな考えかもしれませんが、手厳しいレビューをなさる方は村上さんに対して期待値上げ過ぎだと思います。待望の長編とか、出版社が銘打つ文句に踊らされることなく、小説を楽しもう、くらいの気持ちで読んだ方がいいと思います。村上さんの身上は簡単な言葉を用いて深い物語を書く、ということにあると考えれば、モチーフも必然的にポップなものにならざるを得ないでしょうし、それはディテールにおける真実性にも反映されてもくるでしょう。村上さんくらいの大御所になると反対できる人もいなくなりイエスマンばかりになりならだ、と穿った見方をされる向きもあるかとは感じます。確かにこの作品は大江健三郎的な言い方をすればレイト・ワークに差し掛かってきた村上作品としてある意味変な風に自己世界を掘り下げた作品と見ることもできましょう。 しかし私には、この小説がネタバレになってしまいますが、1人の画家の挫折、失望とそこからの再生、再創造の物語と感じられました。月並みな平凡なエンディングに安堵感さえ覚えたほどです。確かにそこには救いがあるのです。 | ||||
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冒頭、画家の内面が延々と描かれるが、かなり苦痛を伴う。ところが、石室から騎士団長の登場で「えっ?」と驚かされる。 リアルなつまらない日常を丁寧に描いていたからこその、非現実とのギャップに読者は引き込まれる。 登場人物では、免色氏が魅力的。免色氏のスピンオフ作品を読みたいな。 | ||||
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久しぶりの村上春樹さんの作品を読了。タイトルからして、勝手に、ミステリーかと思ってました。内容は全く違います。この小説の世界観も独特ですよね。肖像画を描く男性を主人公として、ある画家の家に住むことなりなり、騎士団長殺しという未発表の絵画をみつけ、隣の谷に住む不思議な中年男性から依頼される肖像画、夜な夜な現れる騎士団長の妖精?等々。全ては第二部につながる序章なのか。どちらにしても、興味深く読めました。 | ||||
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第1部『顕れるイデア編』、第2部『遷ろうメタファー編』2冊で1048ページの大冊でありますが退屈はせずに一気に楽しく読みました。 しかし、ハルキストと言われる熱心な村上フアンでない私には、いわゆる村上ワールドという世界には少し飽きが来たという感じでした。 日本画の騎士団長に化身した小人のイデア、地底の住人、<顔なが>などのメタファーなどの異界の魑魅魍魎の醸し出す怪異にしてSFファンタジー的な味わい。奔放な有閑マダムとの即物的にして刺激的なセックス描写。魅力的な不思議系の少女。クラシック、ジャズなどの博識・蘊蓄の披露、機知溢れる洒落た会話。巧みな比喩を多用した華麗な文章表現など村上文学にはおなじみの要素は、この小説でも健在なのですが、既視感でいっぱいで場面場面では面白いのですが、読了して心の底から感動するというものはなかったですな。 この小説の36歳の主人公の肖像画家が、突然妻から6年間の結婚生活の破棄を言い出され、そのショックをいやすべく東北、北海道の放浪の旅を経験し、騎士団長なる謎の人物に接し異界の地底の恐怖の旅で苦労し、現実世界に復帰するという、<挫折から再生>の物語とも解釈できますが、SF異界探検譚という感じで、主人公の心理に触発され感動を受けるというものはなかった。 世界各国で多数の読者を擁する村上文学ですが、心理描写でぐいぐい読者に迫るタイプの作品でなく、いわば知的な高級の優れたエンターティメントでノーベル賞が対象とする範疇の小説ではないというのが私の印象です。あまりにも安易にして露骨なセックス描写も、ノーベル賞にはマイナスと思いますな。 以上、所詮、生涯学生気分のオジサンの凸凹読書感想でした。 第1部『顕れるイデア編』、第2部『遷ろうメタファー編』2冊で1048ページの大冊でありますが退屈はせずに一気に楽しく読みました。 しかし、ハルキストと言われる熱心な村上フアンでない私には、いわゆる村上ワールドという世界には少し飽きが来たという感じでした。 日本画の騎士団長に化身した小人のイデア、地底の住人、<顔なが>などのメタファーなどの異界の魑魅魍魎の醸し出す怪異にしてSFファンタジー的な味わい。奔放な有閑マダムとの即物的にして刺激的なセックス描写。魅力的な不思議系の少女。クラシック、ジャズなどの博識・蘊蓄の披露、機知溢れる洒落た会話。巧みな比喩を多用した華麗な文章表現など村上文学にはおなじみの要素は、この小説でも健在なのですが、既視感でいっぱいで場面場面では面白いのですが、読了して心の底から感動するというものはなかったですな。 この小説の36歳の主人公の肖像画家が、突然妻から6年間の結婚生活の破棄を言い出され、そのショックをいやすべく東北、北海道の放浪の旅を経験し、騎士団長なる謎の人物に接し異界の地底の恐怖の旅で苦労し、現実世界に復帰するという、<挫折から再生>の物語とも解釈できますが、SF異界探検譚という感じで、主人公の心理に触発され感動を受けるというものはなかった。 世界各国で多数の読者を擁する村上文学ですが、心理描写でぐいぐい読者に迫るタイプの作品でなく、いわば知的な高級の優れたエンターティメントでノーベル賞が対象とする範疇の小説ではないというのが私の印象です。あまりにも安易にして露骨なセックス描写も、ノーベル賞にはマイナスと思いますな。 以上、所詮、生涯学生気分のオジサンの凸凹読書感想でした。 第1部『顕れるイデア編』、第2部『遷ろうメタファー編』2冊で1048ページの大冊でありますが退屈はせずに一気に楽しく読みました。 しかし、ハルキストと言われる熱心な村上フアンでない私には、いわゆる村上ワールドという世界には少し飽きが来たという感じでした。 日本画の騎士団長に化身した小人のイデア、地底の住人、<顔なが>などのメタファーなどの異界の魑魅魍魎の醸し出す怪異にしてSFファンタジー的な味わい。奔放な有閑マダムとの即物的にして刺激的なセックス描写。魅力的な不思議系の少女。クラシック、ジャズなどの博識・蘊蓄の披露、機知溢れる洒落た会話。巧みな比喩を多用した華麗な文章表現など村上文学にはおなじみの要素は、この小説でも健在なのですが、既視感でいっぱいで場面場面では面白いのですが、読了して心の底から感動するというものはなかったですな。 この小説の36歳の主人公の肖像画家が、突然妻から6年間の結婚生活の破棄を言い出され、そのショックをいやすべく東北、北海道の放浪の旅を経験し、騎士団長なる謎の人物に接し異界の地底の恐怖の旅で苦労し、現実世界に復帰するという、<挫折から再生>の物語とも解釈できますが、SF異界探検譚という感じで、主人公の心理に触発され感動を受けるというものはなかった。 世界各国で多数の読者を擁する村上文学ですが、心理描写でぐいぐい読者に迫るタイプの作品でなく、いわば知的な高級の優れたエンターティメントでノーベル賞が対象とする範疇の小説ではないというのが私の印象です。あまりにも安易にして露骨なセックス描写も、ノーベル賞にはマイナスと思いますな。 以上、所詮、生涯学生気分のオジサンの凸凹読書感想でした。 第1部『顕れるイデア編』、第2部『遷ろうメタファー編』2冊で1048ページの大冊でありますが退屈はせずに一気に楽しく読みました。 しかし、ハルキストと言われる熱心な村上フアンでない私には、いわゆる村上ワールドという世界には少し飽きが来たという感じでした。 日本画の騎士団長に化身した小人のイデア、地底の住人、<顔なが>などのメタファーなどの異界の魑魅魍魎の醸し出す怪異にしてSFファンタジー的な味わい。奔放な有閑マダムとの即物的にして刺激的なセックス描写。魅力的な不思議系の少女。クラシック、ジャズなどの博識・蘊蓄の披露、機知溢れる洒落た会話。巧みな比喩を多用した華麗な文章表現など村上文学にはおなじみの要素は、この小説でも健在なのですが、既視感でいっぱいで場面場面では面白いのですが、読了して心の底から感動するというものはなかったですな。 この小説の36歳の主人公の肖像画家が、突然妻から6年間の結婚生活の破棄を言い出され、そのショックをいやすべく東北、北海道の放浪の旅を経験し、騎士団長なる謎の人物に接し異界の地底の恐怖の旅で苦労し、現実世界に復帰するという、<挫折から再生>の物語とも解釈できますが、SF異界探検譚という感じで、主人公の心理に触発され感動を受けるというものはなかった。 世界各国で多数の読者を擁する村上文学ですが、心理描写でぐいぐい読者に迫るタイプの作品でなく、いわば知的な高級の優れたエンターティメントでノーベル賞が対象とする範疇の小説ではないというのが私の印象です。あまりにも安易にして露骨なセックス描写も、ノーベル賞にはマイナスと思いますな。 以上、所詮、生涯学生気分のオジサンの凸凹読書感想でした | ||||
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騎士団長殺しの作中で官能があるから不快って書いてる人いたけど、全く本を読まない人だよね?俺はそんな事をこのレビューに書いているあなたが不快だよ!村上春樹の作品といえば、そういう描写を含む。全ての作品とは言わないけれど、全体的にそういう内容を作品に含まれているからこそ村上春樹じゃないか!私自身色んな作品を読んで一周して、なんだかまた村上春樹が読みたくなる。半年間、永井するみ、東野圭吾、誉田哲也、湊かなえ、伊坂幸太郎、となんとなく5冊ずつ読んでみたけど、今は1984の次の作品としてこの作品を読むのを楽しみしている。PS今又吉の火花を裏切って読んでます。 | ||||
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読みやすい文章、明確な人物設定、解りやすいストーリー。 かっこつけた思わせぶりな言い回し、えげつない性描写は ぐっと押さえあり、今まで村上作品が苦手だった方でも 読み易く楽しめる作品ではないでしょうか。 ただ秋川 まりえが免色の家に隠れるくだりは面白くなく 意味があるとも思えないし、その後の展開もとってつけたような 終わりかたで、それまでの面白さをぶち壊している気がしました。 騎士団長、暗い穴や井戸、執拗な性表現、戦争、スバルの男、 妻とのいさかい、おしゃれアイテムなど作者の比喩するものや 春樹氏の書きたいテーマや問いかけているのが何なのか もうみんな分かっているので、この際もっと単純明快に馬鹿に なってふっきってアホみたいなネタ晴らしやハッピーエンドで 締めくくればいいのに、最後の最後で微妙に勿体つけたために 次回また同じような作品を書くはめになってしまった気がします。 とにかく今までの村上作品と違い自己の再生、孤独からの開放を 経て家族愛、人間愛まで言及したこの作品は明るい未来を 予感させる結末で終わったことに少し驚いています。 作者になにか嬉しいことがあったのでしょうか?友達が出来たとか? | ||||
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相変わらずのワンパターンだがとても楽しくわくわくしながら読めた。 ねじまき鳥クロニクルや海辺のカフカの文学性や芸術性を あえて無くし誰にでもわかりやすく楽しめるように丁寧にリライトした 感じともいえるかもしれない。角がとれ丸くなった村上春樹ともいえる。 ところで表紙のデザインが適当すぎないか?適当な書体を適当に配置 しただけの最悪なデザインだと思う。剣のイラストも細密すぎて 面白みが無いし、グラフィックデザイナーとして怒りすら覚えるよ。 村上春樹自身はデザインチェックしてないのか? 文中では俺ってセンスのいいのよ的なこと散々いっといて この表紙はないでしょ。しゃれおつなイメージぶち壊しだよ。 | ||||
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彼にしか書けない、物語の世界。ノーベル賞などそもそも全く村上春樹にそぐわない。そんなもの彼にはいらない。期待しないで読み始めましたが読みふけりました。私は忙しいからすぐに中断されるけど、ページを再び開けば、瞬く間に、そこは、空気が澄む山の上の静かな画家の家、不思議な物語の世界に連れて行ってもらえる。さあこれから下巻だ。羊をめぐる冒険以来の楽しさ。 | ||||
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ぐいぐい引き込まれてどんどん読み進めていけるんだけど、現実感から離れた登場人物ばっかりなんだよなぁ。 | ||||
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年長者の余裕というのか、構成がカッチリと仕上げられている。なんか余裕が出てきてしまったな、という感じがしないでもない。もっとも糸を編むように物語を紡いでいくやり方を取っている以上、結果としてそのように見えるというのは、天性の才能なのだろう。この構成と語りの強さは、これまでも様々な批評を弾き飛ばしてきた源であるように思う。とにもかくにも「平易な文章で読ませる」という点で他の作家の追随を許さない。 辛辣なレビューが多いが内容を把握しきれていないのではないのか?とも思う。解説本として「みみずくは黄昏に飛び立つ」を併読すると理解しやすいと思う。イデアとメタファーについては何も考えずに思いつきでつけた、みたいですが、そうは思えない。イデアについては、かなり重要な位置を占めているし、イデア論の投影のごとくイデアがまさにイデアとして小説内に登場している。小説の中の中核の流れは、問いを立てて、あとは読者が考えてね、という幅を持たせるやり方は相変わらず変わらない。「わかる人にはわかる。見つけられる人には見つけられる」という少々傲慢なスタンスが持ち味なのだろう。そこが鼻につく人には向かないかもしれない。 | ||||
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皆さんは自画像を描いたことがありますか。私は随分と昔(小中の頃)、学校の授業で描いたような記憶があります。何かしら似ているようなそうでないようなそんな気分になったり、周りの人からすれば似てると言われたり、上手く描けたと思いながら似てないと言われたり。 自画像も含めて人は知らぬ間に生きる過程、生きている最中にその生き方の絵を描いています。そういう場面では往々にして、その絵に自身の正当性、妥当性を確かめるように、自身のやっていることを肯定するストーリー性を散りばめるように。 早い時期にそういう絵を描いてしまった人には、この小説の凄さは感じないと思われます。と同時に、いかにそういう方々が今の世の中に沢山いらっしゃるかも垣間見れました。自身の描いた生き方の絵を否定されることに酷く拒絶される方々には全く読め無いと思います。それが仮に自画像、肖像画だとすれば尚のこと恐ろしさも感じます。 いつもお前を見ているんだぞ。 と、。 顔の無い対象の肖像画を描く約束を、 私は描きたいが描けないままに、ペンギンの御守りを受けとらないままに生きたいと感じましたね。 まだ顔を描いていない、描けない、或いは自己の価値観だけで描いてしまいそうな現状方々に、 諸君、あたしはそうであらない。とイデアの声を。 自画像、肖像画の芸術表現社会に特記している訳では無く、どういう環境どういう社会で日々生きていらっしゃるかは別とし、そんな渦中で自身を表現する模索する人生シーンは少なからずとも一度や二度は誰しもあります。私とて右往左往の人生の渦中、悔やみ切れない事行き詰まりどうしようもない時を何度となく経験しては来ました。それぞれの人生過程でイデアの出現が自身にもあるのかと回想すれば、少なからずとも、似た現象は皆さんもお持ちだと思いますね。例えば、秘めた理想、譲れない理念、解けない事象、根底にある念、 自我流に砕いて言い換えれば、恋愛、本能、刻印、後悔、裏切り、背徳等。見過ごし置き去りにして来たモノが気付かされるよう、消え去られないよう実は導き繋がっており、その 「現象」を、比喩することで反対にイデアの声が聞こえてくるのではないでしょうか。 二重に比喩する器用さと能力は危険性を生み自身の顔であるはずがそうでない顔に移し出されて自意識とは別に闇に埋没してしまいます。ただ、比喩することすら無く、肖像画し描いてしまう事よりはマシかもしれませんが。 暗喩に映し出すみなさんのメタファーは、イデアを自然体に感じ映すか或いは不自然に意図的に映し出し感じるかで、今の自身の顔が描かれるでしょう。イデアの声に耳を閉ざし比喩を愚弄する事がどれだけ人生にはマイナスになるか。 そして、誰かが諸君の顔をどう見るかは、、。 | ||||
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村上春樹さんは読ませる作家さんで本当に大好きなんですけど、 「グイグイ読ませて、ええ!どういうオチになるの?うわ!あと100ページか!こりゃまたラストはそれぞれご想像下さい、パターンかよ! と、もう、これいい加減にしてくんねえかなぁ?こんなんばっかりだといい加減付き合えねえぜ、、、と思いつつ、ずっと読んでしまっている 春樹ファンです。 これはオチ(結末)アリです! もし良かったら、春樹さんファンの皆さん、新作出たら「これはオチ(結末)アリです!」「なしです」レビューしていただけないでしょうか? 私、眼が悪くて、とはいえネタばれはさみしいし、アリ、ナシがわかれば、そのつもりでストレスたまらず読めて助かるなぁ!っていつも思っています。 「羊」「ハードボイルド」読ませる&素晴らしい結末で大好きです。 とはいえ、春樹さんだって人間ですし、読ませて完璧な結末、なんて一読者として求めない。 「読ませる」だけで、発表してくれるだけで嬉しい。 ただ、ぶっちぎるのか、結末あるのか?だけレビューしていただける方いたら、勝手ですけどとても嬉しいです。 | ||||
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読み終わらないうちにレビューすることにしました。鼻に着く形容もほとんどなく、非常に味わい深い文章です。村上春樹さんには、不思議なキャラとか状況設定なしに、ものすごく感動する、涙がとまらないような本を書いてほしいと、思いました。 | ||||
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やはり村上さんの新作は最高に面白かったです。村上さんに会えて(本だけど)よかった! | ||||
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私は結構楽しんで読めました。 長編小説はすべて読んでいますが、この小説は原点回帰と洗練された技術の融合のふたつの側面が興味深かったです。 作者は当初一人称で書いていた物語を作品の幅を広げるため(とどこかで読みましたが)、ここのところは三人称で書いています。この小説は元々の原点である一人称で書かれていました。そこに何だかホッとする私がいました。(私だけ?)主人公に名前が無いのも初期の作品に似ていますよね。 一方で洗練された技術の融合は私が書くまでも無く作者の経験がなせるものです。文章自体はとても心地良く私の中に入ってきました。今の作者が一人称で物語を書くとこうなるよ、というものを見せてくれた、そのような作品に仕上がっていました。 もっとも、その技術の向上により、以前、興奮して読んでいた頃に感じた何かが隠されてしまったようにも感じます。村上春樹さん自身は比喩表現の達人だから巧妙に隠しているのかも知れませんが。それだけが残念でしたが、総じて、楽しく読めました。星4つ。 | ||||
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構成としては「ねじまき鳥」や「1Q84」と同様。 作者インタビューでは「自分でも3部があるかどうかわからない」と答えている事から、現時点では完結しているかどうかも不明。 読後感としては、これで終わりでもいいし、「免色」や「火事の真相」など残された謎の回収があってもいいと思った。 ただ、いちファンとして感覚的に答えるなら、恐らく続編は執筆中だと思われる。 特に「免色」については、多くの「謎」が謎のまま過ぎると思う。 物語のジャンルとしては広義の意味でミステリーとなるのだろうか。 時代設定は2005~2006年(まりえの年齢から推定して)。ただ後半は精神世界を彷徨う話なのでファンタジー色も強い。 その媒体として「日本画」や「石室」が登場する。 自分は主人公と同世代だが、僕の世代でレコードに愛着がある、という設定は流石に無理がある(笑) まぁ、そこは御愛嬌かな・・。 やはり春樹が36歳の若者?を描く以上、そこには60年代後半の古典的な雰囲気を感じる。 それは友人の雨田の描写にも言える。 何とも不思議な話だったか、それでも僕の年齢が抱えている問題等、すごくリンクして面白かった。 御年68にして、まだこの鮮度の文章を書きますか。 もはや作家に年齢なんかカンケーねーな、と思ってしまう。 | ||||
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世界の終わりとハードボイルドワンダーランド、、など過去の作品の焼き直しって印象が指摘されているので、ハードボイルド、、を20年ぶりに読み直してみた。案外読みづらくて、抽象的表現が多く、独りよがりに感じる部分が多かった。 ストーリーも意外に平板で、当事の彼の作品の中では抜群に良くできた作品のイメージが強かったが少し過大評価だった気もする。 さて本作品は、今巷で人気の田舎暮らしや別荘暮らしが舞台となっていて、興味深く読める。しかし、これはカフカやハードボイルドなど度々出てくるモチーフで、彼が流行に迎合している訳でないことはハルキストならご存知のはず。 また、タイトルから連想するような犯罪小説でもない。カフカや1Q84と犯罪小説が続いたけど。 ストーリーとしても面白く工夫されていて、長編ながらも、大人向けファンタジーとして楽しめる内容でした。 彼の作品だといって、過大に期待しなければ、良くできた作品だと思う。 | ||||
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主人公に関係する人々がいろいろ登場しますが、最も印象的でつよく関わってくるのは謎の隣人・メンシキさん。主人公と対照的な人物設定。現実と非現実の境界ギリギリのような環境の中、不思議なことがどんどん起きていくのに引き込まれました。 | ||||
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絵、肖像画というものが伝えることのできる奥深さをいろいろなシーンで、さまざまな言葉を使って表現している。画家である主人公だけでなく、免色渉、秋川まりえが『免色渉の肖像画』、『白いスバル・フォレスターの男』『秋川まりえ』の肖像画を見たとき反応する様子は、村上春樹自身が絵、肖像画というものはこういうものであって欲しいと、肖像画に寄せる想いなのではないだろうか。 村上春樹の小説も『芸術』として読む者に伝わって欲しい。と読みながら思った。 世の中では村上春樹の小説はエンターテイメントとして読まれている。芸術かエンターテイメントかをわかつのは読者次第なのだろうけど、彼の作品はポップでカジュアルで読みやすく、楽しめてしまうために、それだけにとどまってしまい、小説の各所で表現されているメッセージを必要としない読者を持つ多く抱えているように思えてならない。 こういう私も、社会人になりたての頃から村上の作品を手にとってきた理由は、文章の軽快さと、連れて行ってくれる世界の奇抜さと新しさにあったことが思い出される。 でも、いつの頃からか、彼の作品に「ここが伝えたいんだな」とか「この感覚を感じとって欲しいんじゃないだろうか?」と感じ、考えながら読むようになってきていた。 なんとなくだけと、『文学』という敷居は表面的な装いも要求しているのかもしれないと思ったりもする。 『いくら読者が多かろうが、読者の共感を得ようが、ジーンズをはいていたら認めるわけにはいかんのだよ。タキシードを着て出直して来なさい」 こんな具合に。 でも、芸術家は認められる作品ではなく、自分の探求するものを創作するのだから、もしノーベル賞を受賞するためのイロハがあっても、そんなもんに靡かずに、自分の思い描いている小説を書くことの先を見つめていって欲しい。 読み終えたあとそんなことを考えていた。 | ||||
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