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騎士団長殺し



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騎士団長殺しの評価: 3.46/5点 レビュー 721件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.46pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全104件 41~60 3/6ページ
No.64:
(3pt)

Idea : 観念、概念 (実在) から Metaphor : 暗喩 (寓喩) への移動に関しての、詳細な説明的ストーリー展開は成功したのか?

話としては、下巻の読ませどころ ≪空間の通り抜け: ある次元から、次 (隣) の次元への移動≫ はあるが、全体として次元とか時間の移動のような要素が少なく、これまでの長編――― 初期の2作品を除いて ―――のようには、読者に特段の咀嚼・熟察みたいなものを要求していない。 読者は素直に書いてあることを楽しめば良い・・・・自分で何も考えなくても楽しめる 「娯楽小説」 とまでは言いませんが。

著者はA地点 ⇒ B地点への、仮定の地下空間 (メタファー) の移動の情景を、物語にリアリティーを持たせるため、微に入り細に入り記述している。 これまでの著者ならそのような親切 (風) な説明をすることは無く、そのために全体のリズムを崩し、もっと悪いことには、極めて冗長になっている (1Q84から顕著、と私は思う)。

この作品については、本のタイトルにある、イデア(観念、概念 あるいは実在)がどんな意味で、メタファー(暗喩・隠喩)がどのような意味・意図をもって使われているかについて全く意識しなくとも、物語の内容の味わうための大きな障害とはならない。ただ、これまでの村上の作品を愛していたかなりの人々は言うかもしれない 「それはないでしょ」 と。 モーツアルトの楽曲「ドン・ジョバンニ」に絡ませて、騎士団長殺しの絵画にまつわる物語的説明は素直に楽しめましたが・・・・・

繰り返しになるが、上・下巻共、とりわけ下巻「メタファー編」の特定のEpisodeでの、過分な冗長さが興ざめの働きにしかなっていないのが気になった。 (あくまでも村上春樹の小説としては)、取り上げているテーマも、内容の深みも――― 1Q84に匹敵する ―――凡庸な作品、と感じた。

【結語】
 村上は、『グレート・ギャッビー』 で有名なフィッツジェラルドの晩年 (38歳くらい) の最期の長編 『夜はやさし』 について次のようなコメントを残している。
 【この作品の特質は 「コスト・パーフォマンス」 の悪さにある―――つまり、小説の長さに比して読者の得るものは相対的に少ない。 読者は、何だか肩すかしを喰らったような思いを抱いてしまうことにもなりかねない】 ・・・・・・・と。
相同の事が村上にも起こっていないことを祈ります。わたしは、村上は、今後もいくつかの優れた短編を残すことに疑いは持っていない。 ただ、私は、あと1作品でよいから、ぼーっと読んでいると訳が分からなくなるような、何度も連続して読み返したくなるような 《長編》 作品に触れたいのです。
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.63:
(3pt)

わけわかめ

村上春樹さんの本をはじめて読みました。
おそらく、生粋のハルキストにとってはたまらないのでしょうが、私の低脳では理解できませんでした。
もちろん読み終えての感想です。読んでる最中も読み終わってもこの本の真理にはたどり着けませんでした。
自分の低脳さに腹が立ちましたね。
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編より
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No.62:
(3pt)

新刊と聞くとどうしても期待してしまうのだけど・・・

冒頭ひさしぶりの村上ワールドを楽しめましたが途中の描写説明に飽き、読み飛ばした部分も多いです。
結末は、、他のレビューを参考にしてください。。
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.61:
(3pt)

ファン以外の人に勧められない

村上春樹の作品、特に長編が好きだけど、この作品は読んでいて辛かった。熱狂的なファンは色々な解釈を楽しみながら読めるにしても、そうでない人にはダラダラ続く盛り上がりに欠ける話にしか思えない。それに1巻で完結出来た内容に思える。反面、余計な登場人物のせいで肝心な主要キャラが描き切れずに終わっている感じがする。正直、残念…パワー不足な内容。
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編より
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No.60:
(3pt)

かつてあった切実さ、痛切さがない。  さらっと読めますがそんなんでいいのか。

かつてあった、切実さ、失われ損なわれてしまって二度と戻らないものたちへの痛切さ、が、本作品では全然認められない。

ノルウェイの森にはあったのにな~。年取ったから安定しちゃった?
あれは単なる通俗小説だと、ある評論家に切り捨てられていたが、この人の最良の作品は、自分の経験をベースに真摯に何者かと格闘した作品、ノルウェイの森なんじゃないだろうか。だめ?
本作はさらっと読めますが、うーん、私の読みが足りないの?

老画家の魂との痛くて厳しいやり取りが全然感じられなかった。そこが本作のキモなんじゃないの?
ウィーン1938年とか南京とか歴史への興味に逃げていて、真正面から魂と格闘していない感じ。
メタファーとかイデアとか、手垢のついた言葉には驚きがありません。謎の空間を通り抜けて穴に出るのも、ああまたかという感じです。

なんか、突き刺さるものがなかったな。切実さがなかったな。
さらっとしてて、まあ面白かったけど。グレートギャツビーのように読み直すかというと、どうかなあ。
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編より
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No.59:
(3pt)

1部だけで十分楽しめる!2部は空想で楽しもう♪

小さい世界。少ない登場人物。名作だなぁと思って読んだ1部。2部を楽しみにして読んでいくと、途中からあれれ!?正直、残念な展開。独特の比喩など村上春樹の魅力が楽しめる作品になっているものの、2部はもう少しリアリティ寄りで描いて欲しかった!途中から、自分ならこういう展開にするのにとか、こういう結末になればいいな、というのをモチベーションに。個人的にはスバルフォレスターの男との絡み、主人公の贖罪的なものを描いて欲しかったな。1部は五つ星、2部は二つ星といったところかな。読んでない方は、1部にとどめ、2部は結末を空想するのも手!
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.58:
(3pt)

弱々しい世界観。。。

作家を含め芸術家というのは生きている間に名声を得てしまうと芸術作品のクオリティーが下がってしまうというのはやむをえないのが現実で、村上春樹も残念ではあるが例外ではないのかもしれない。

画家の世界を描くという新しいフィールドに繰り出した村上氏の挑戦は評価したい。あくまでも村上ワールドの中での画家の物語であるが、個人的に私自身画家なので、画家が何をどう考え絵を描き、どういうプロセスで絵を完成させていくか、あるいはその生活様式など、かなり的を得ていると感じた。村上氏が実際に画家を職業とする人物とコンタクトを取り、事前調査的なことをしたということが想像できる。(村上ワールドでは画家でさえお金に困っている登場人物がいないというのは羨ましい限りだが。)

その他でいうと、はっきり言って残念でした。
今まである村上春樹の小説の中にある典型的な要素、例えば家で作る料理の描写やベッドシーン、変わった喋り方をする登場人物などなど、またかという感じで新鮮味がない。もし内容的に他の作品と決定的な雰囲気の違いなり、圧倒的な世界観があればそこまで気にならなかったかもしれない。しかしそうではないので村上要素の寄せ集めにしか過ぎないように思えてくる。内容的な繰り返しも多くダラダラと続くので、それが作品自体の深みや広がりを狭めているように感じた。

例えばノルウェイの森に見られたようなみずみずしい会話表現も少なく、登場人物のキャラクターもあまり魅力がない。ファンタジーの部分も中途半端。
「作家が設定した現実世界の中での偶然」というのはとても微妙なもので、とても慎重にならないとわざとらしく、シラけたものになってしまうのではないか。
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編より
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No.57:
(3pt)

じゃあ質問です。「味のしなくなったガムをいつまでもいつまでも噛み続けますか?」

第1部を読んで、第2部はもう読まなくていいかなと思ったけれど、乗りかかった船なので最後まで読むには読んだが、第2部の341ページ以降、「わたし」が「メタファー通路」に足を踏み入れていったあたりからはついていけなくなってかなり読みとばした。読むのも苦痛だったけれど書くのもかなり苦痛だったのではないだろうか。この人の作品は近年とみに自己模倣、自己耽溺の傾向が強くなっているが、これはいわば村上春樹の満漢全席。もうお腹いっぱいで食べられません。初めての人やマニアには喜ぶ人もいるかもしれないけれど、作品の面白さから村上春樹に入った人の一部はこの本を機に離れていってしまうのではないかと思う。

相変わらず主人公は「人生でおそらくいちばん素敵な年齢」であるところの36歳。その他の登場人物は、ギャッツビーみたいなとんでもなく金持ちでハンサムで謎めいた男。そしてちょっとトロくて金持ちで親切な都合のいい「友人」とちょっとエロくて子持ちで聡明で都合のいい「ガールフレンド」。さらに、コミュ障の美少女とセレブな叔母。で、昔ウィーンで体験した「戦争にまつわる何か」がトラウマになっている老齢の画家と彼の絵から出てきた小さいおじさん。いつかどこかで見たような人たちばかり。だったらいっそ同じ登場人物が永久に年をとらずにささやかな日常を演じ続けるサザエさんシリーズのようにしてしまったらどうか。

主人公は衣食住と女性関係にはまったく不自由しない生活を送りながら思う存分妄想にひたり、不思議体験をしたのちにまたぬるま湯のような現実に戻るという相変わらずの話を1000ページにわたって書いて何を伝えたかったのだろうか。ドン・ジョヴァンニも南京大虐殺の話もとってつけたようなセックスの話も(いまどきの30代が電話って)、車の宣伝のようなくだりもまったく必然性が感じられない。出てくる人物は他の小説の使い回しで、「誰でもいい」といわんばかり。もしかしたらほんとうに誰でもいいのかもしれない。そういう実験なのだろうか? 私たちは試されているのか? 小説というかたちをかりて、別のことをしようとしているのか? 登場人物は「記号」に過ぎないことにいい加減わたしたは気付くべきなのか? こうした謎解きやメタレベルの読書も村上作品の醍醐味でもあるのだろうが、それまでもパターン化してしまっている。

たとえば上橋菜穂子『鹿の王』。上下1000ページ以上でだいたい同じくらいの長さだったが、読み終るのが惜しくて下巻はスローダウンして読んだ。完全なファンタジーの世界なのにものすごいリアリティ。それに比べて『騎士団長…』の1000ページは退屈このうえなく、下巻はすっとばして読んだ。長編小説というからには多少なりとも世界観が変わる読書体験か、サーガ的な構成美のいずれかがなければ、読み通すのはかなりつらい。結局、いまの村上春樹に長編というスタイルは合わないんじゃないかと思う。浅田真央がおそらくは彼女に合っていなかったように思える重厚な曲に挑戦し続けたように、村上春樹もドストエフスキーを目指し続けているのかもしれないが、むしろ短編、中篇、エッセイのほうがよほど「よさ」が出ている気がする。ある人が「仕事は人のため、趣味は自分のため」と言っていたが、村上春樹にとって翻訳はまだ仕事かもしれないが、小説は完全に趣味になってしまっているような…。

『職業としての小説家』で、彼は生涯をかけて書き続けるテーマといったものがないことを認めている。「脈絡を欠いた断片的な記憶のコンビネーション」を有効に組み合わせたものが彼にとっての「正しい物語の動力」であり、その記憶を引き出し、小説という「ヴィークル」に乗せて人々に届けるのが自分の仕事であると。自己の出自や戦争といった重たいテーマを宿命ごとく背負っていない作家が小説を書き続けていくためには「自然再生エネルギー」を利用するしかないのだと。そのエネルギー再生が、このところあまりうまくいっていないのではないだろうか。

村上春樹は作家として大成功した結果、嫌な人と付き合わなくてすむ権利、嫌なものを見たり聞いたりしない権利を手に入れた。ようするにセレブな引きこもり。そういう人の書くものが、単純に読者の琴線に振れなくなっているのではないか。「村上さんに聞いてみよう」企画にしても、あれは閉じた村上ワールドの中でのファンとの集いであって、読者と対峙する場ではない。つまり彼は完全にコクーンの中に入っている。彼の小説の主人公たちのように。どう生きようと自由だが、書くものに精彩がなくなってきたことは確か。ブルゾンちえみじゃないけど、「味のしなくなったガムをいつまでもいつまでも噛んでいる」感じ。歳をとっていい具合に力が抜けるとか、逆に凄味を増すとか、新境地を拓くとか、本書にそうしたものは感じない。

この本で気になったところが一カ所だけある。「歳をとっていくのは怖くありませんか? 一人ぼっちで歳をとっていくことが?」という問い。村上春樹は主人公に齢をとらせない。今回も「老い」は友人の父親である雨田具彦が一手に引き受けている。1Q84では主人公の父親だった。何かを引き受けるのはいつも脇役。主人公は貴族的なメランコリに浸ってひたすら自分だけが気持ちよくなっている。あの有名な「35歳問題」から1歳すすんだだけの主人公。成長しないこと、変わらないこと、村上春樹がそれを捨て身で表現しているのだとしたら、この小説はある意味で成功している。
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.56:
(3pt)

伏線がどのように回収されるのか 続きが 読みたいです

私は 村上春樹さんの 独特の世界観が好きでいつも 新刊が出るたび 手にして読んでます。 今回も 楽しみながら ゆっくり読みました。相変わらず 文章の表現が素晴らしく 文章の表現で 頭の中で イメージが 絵になって浮かびます。騎士団長は 何かのメタファーなのか。。。2巻を読まないと わからないですね。はやく2巻を手にして 読みたいです。
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.55:
(3pt)

難解な本

村上春樹の本は初めてですが、ちょっと難しいですねー
マニア向けなのでしょうか
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.54:
(3pt)

シューベルト ロザムンデのような小説

「私」がシューベルトの弦楽四重奏ロザムンデを聴く場面があり、妙に心ひかれて久々にCD(残念ながらレコードではない)を引っくり返して再聴。そう言えばこの曲はシューベルトの他曲の主題が入り交じっていたり、ここでの主題がピアノ曲(即興曲)となっていたりする曲で、この小説が今迄の作者の作品のプロットや比喩、登場人物の造形が入り交じって構成されていることからして、この小説の表象として提示された曲なのだと確信した。加えて、題からしてオペラの引用であるが、この話そのものもまるで舞台を思わせるように画家の山の上の家を中心に話は展開されていく。
古くからの読者であれば、マンネリもまた美味であろうが、新規の読者には少々文章の分量の割に話の展開がなく退屈かもしれない。話は内へ内へと籠っていくのだから。実際、自分自身も、今迄の作者の長編の中では最も読了するのに期間を要した。次はどうなる!という期待性に乏しいのだ。性的な表現は読者を退屈させないためのプロ作家のサービスとも思える。(実際、自分はそれなりに楽しんでいる。)しかし、ひょっとしたら逆に新規の読者はそう思わないのかも知れないが。
批判すれば、ナチスがらみの伏線を提示しながらそれを消化できず、3.11については最後に付け加えるようになり、それだったらむしろ言及しなくてもと思われた。悪く言えば、カフカのような息をも切らさない展開、クロニカルの真摯に戦争と向き合った姿勢が懐かしい。
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.53:
(3pt)

地味

20年来のファンで、出版されている本はほぼすべて読んでいます。

特に好きな作品は『世界の終わりとハードボイルドワーンだーランド』、
『ノルウェイの森』、『納屋を焼く その他短編』、『回転木馬のデッドヒート』、
『ねじまき鳥クロニクル』、『海辺のカフカ』、『1Q84』あたりです。

一貫して一番好きな作家ですが、『海辺のカフカ』以降の作品には違和感
を感じていて、やっぱり初期~中期の固有名詞の出てこない頃の方が
好きです。

この作品はなんだか地味で、ユーモアも比喩も全然楽しめなかった。登場人物
たちも魅力に欠けるし、女の子のキャラクターの喋り方も不自然。 セレブな
暮らし描写や食べ物、セックスシーンなども今までと比べると生々しさというか
引き込まれるような魅力を感じられませんでした。

色々な伏線を散りばめつつ、後編に続きます。
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.52:
(3pt)

ポップさが希薄

第1部の終盤から物語が徐々に盛り上がって来たのだが、それでもやっぱり
地味な印象。 人妻のキャラクターがちょっと魅力的だったけど、それでも
今までの作品の登場人物たちにに比べると全然面白みがないと思う。 

あえてその辺の表現を押さえているんだと思うし、なんらかの深い意図が
あるんだと思うけど、ぼくは楽しめなかった。

『ねじまき鳥クロニクル』と結構似た流れで、あれを地味にした印象。
『海辺のカフカ』のナカタさんみたいなキャラクターが出てくるのだが、それも
中途半端というか、好きになれない感じだった。

最後まで引き込まれる箇所がほとんどなくて、そのまま終了してしまった。
とにかくポップさが希薄な作品です。

最後が「第2部終わり」となっているし、今までの流れからしてほぼ確実に続編
が書かれると思います。

現在68歳の春樹さんが、精力的に新作を書かれているのはとても嬉しいです。
次回作が楽しみです。
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編より
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No.51:
(3pt)

難解な本

村上春樹の本は初めてですが、ちょっと難しいですねー
マニア向けなのでしょう!
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編より
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No.50:
(3pt)

寓話性が後退して、残念ながら、小説として楽しめなかった。

村上春樹は「これからは大きな物語を書いてみたい」というようなことを言っていたので
本書がそういう作品に該当するものなのかどうかは分かりませんが、話題が広くなった
ことだけは確かだと思います。
 
明らかに、「古代ギリシア哲学」が小説世界内に入ってきていることを考えても、村上春樹が
本作で意図的な変化を導入したことは間違いないと思いました。
 
しかし、おそらく村上春樹自身の考えだと思われる、登場人物による政治的・思想的発言が
どうも不自然さを感じてならないのというのが私の本音です。
第2部でもそれは同じでした。
 
やはり村上春樹という作家は、「個人の悩み」から発生するような展開の「私小説」はいいですが
複雑な社会的要素が絡む内容の小説は、ひょっとしたら現時点では向いていないのかもしれない
と思ってしまいました。
 
単刀直入に言って、読み進めるのが苦痛でしたし、私にとっては楽しめない作品でした・・・。
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.49:
(3pt)

苦痛

海辺のカフカやネジ巻きが好きで、何度も読み返している程のファンです。
今回も久々の長編という事もあり、かなり期待して読んだのですが…
やはり、途中からかなり苦痛になりました。
パターン化する登場人物など、皆さんのおっしゃる通りで、読むのに時間もかかります。
ネジ巻きなどは、先が気になりどんどんページを繰って行けるのに…
何が変わってしまったんだろう。
何十年とファンだったので、残念です。
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編より
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No.48:
(3pt)

なぜにまたレイプ?

視点が変わらず時系列で物語が進行するので、すごく読みやすかったです。「これからどうなる?」とページを繰る手が止められない面白さもありました。免色さんは明らかに著者が大好きなギャツビーの焼き直しというわかりやすさもよかったです。
 が・・・・。
 もうレイプシーンはいい加減にしてほしい。どうしてこの著者は(たとえ夢の中とはいえ)レイプにこだわるのか。しかも、今回のお話しではレイプにする必然性がまったくない。ひょっとして著者にしか見えないイデアが、「ここはレイプでいかんとあらないかね」と命じるのでしょうか。フェミニストではない男性読者ですが、もううんざりです。
 3.11も最後に駆け足的に混ぜましたという感じで、ビッグネームの影響力を考慮すると凡作としか言いようがない読後感でした。
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編より
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No.47:
(3pt)

小説に託した村上春樹の芸術論

恐らく主人公の絵の制作過程が、小説のそれとかなりの部分共通しているのでしょう。芸術論としては面白く読めました。ただし、小説としての完成度はこれまでの長編に比べて低いと思います。ネタバレは避けますが、主要人物の中に、結局あの人は何だったのという人物がいます。人物描写がイマイチ。魅力的ではありません。話は複雑に絡み合っていきますが、厳しい言い方をすればあちらこちら破綻しています。そのような瑕疵はもはやどうでも良い域に村上文学は昇華したと考えたい。何となくワンパターンの感もあり、あえて星3つとさせていただきます。
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編Amazon書評・レビュー:騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編より
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No.46:
(3pt)

ほんとは中古で2500円くらいで買ったのでした。ヒソヒソ

上巻がそこそこ面白く、楽しみながら下巻を読んでいたのですが
南京大虐殺のくだりで一気に冷めました。
あなたがこれを書いちゃあお仕舞いよ。
こういうこと書くなら日本に住まないでほしいですね。
それを抜きにしても、最後はぐだぐだでした。
あ~あ、4000円もしたのに。
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No.45:
(3pt)

これは、ファンタジーではあらない。オカルトなのじゃ。

あれから、2か月、そろそろ殺された騎士団長のイデアも語るべき時がきたようだ。(と言っても時間の観念はないのだが)「諸君、この物語は、ファンタジー小説ではあらない。無論、社会小説などであるべきもない。サスペンス、いやいや、ホラーか。強いて言えば、オカルト小説と呼べるだろう。そうそう、往年の名B級映画、エクソシスト。うーん。むしろオーメンと思ったらいい。そう思わんかね、諸君」
私は、それについて少し考えてみた。でも答えなかった。団長は続ける「プロローグは、期待させたが、メター編では裏切られたぞ。これは、むしろエピローグにすべきだった。顔のない男はこけおどしじゃ」。「ゆずの産んだ女の子の父親は、スバル・フォレスターだと思わんかね。それなら、どきどきさせるし、次の物語が楽しみだ」。私は、手を見つめ、やはり黙っていた。
「諸君は、ねじまき鳥クロニクルを読んだことはあるかな? あれを、ティアー1とすれば、これは、ティアー3くらいのものなのだ」「つまりじゃな、あれを上回ることにはあらなかった。どちらも、ニンフォマニアの女房をめぐるゴタゴタなのだが、今回は、トポロジーが狂ってしまったのだよ」。。。。「諸君のために比べて差し上げよう。前が、騎士団長殺しで後ろがねじまき鳥だ」。
私(名無し)<->僕(岡田トオル)
ユズ<->クミコ
秋川まりえ<->笠原メイ
雨田具彦<->間宮中尉
スバルフォレスターの男<->綿谷ノボル
免色<->赤坂ナツメグ
騎士団長<->赤坂シナモン
顔のない男(舟渡)<->顔のない男(助人)
山の井戸<->屋敷の井戸
「諸君は、確か朝日新聞のインタビューで、東日本大震災にインスパイアされたとか言っていたが、これはいかん。インスパイアの中身が性夢で女房を犯すようでは、どこかの大臣のように辞職ものに近い。全く、真面目であらない。牛河にも及ばない、違うかね」
「とにかくだ。女房ユズのキャラが全く駄目だ。ハンサム好きの女というだけで、深みも悩みもない。都合のいい人妻の方がよっぽどましなのじゃ」「登場人物の話では、負けた。笠原メイのような救いもない。メンシキがなんとか孤軍奮闘だがな」。
私は、返す言葉もなくただ俯いた。騎士団長のイデアの言うのが当たっているのだろう。たぶん。
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