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死にがいを求めて生きているの
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死にがいを求めて生きているのの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
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『どうしても生きてる』を読んだ後からの、この本。 浅井リョウさんの本はメンタルがえぐられるので、健康な時に読むのを全力でおすすめ。 自分に向き合いたい、競争を知らない若者よ、この本を読んで一日寝込もう。 そして立ち上がろう。 男性の友情ってのも、いろいろねじくれてることもあるんだなぁと思いました。 序盤で出てくる看護師が、終盤の方で言う台詞の空気読まなさがたまらないです(いろんな意味で) 螺旋プロジェクトについてはよく存じませんが、海族山族絡ませない方が、物語として良かったと思うので、星4つ。 | ||||
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螺旋プロジェクトの一作ですが、 浅井リョウさんはこのプロジェクト、鬱陶しく思ってたんじゃないのかな?w 途中、「海とか山とか関係あるか!」って切れ気味に投げ出してるしw でも伝えてくるメッセージは相変わらず鋭い。 世間を捨てたつもりになってもそれは世間ありきの行動だし 興味ない振りをしてもそこにいるだけでその他大勢として巻き込まれてしまう。 どうしたって逃げられない。世間と繋がってしまっている、人とのつながりを良きことではなく、諦め・絶望として描いていたのが新しかった。 その中で、自分の中のどうしようもない嫌悪感とも戦いながら、それでも圧倒的他者を理解していくことの必要性を説いていました。 そして何より、生きる目的がない人が到達する死にがいという発想。当てはまる部分があるだけに、胸に刺さりました。 | ||||
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読後にこの作品が螺旋プロジェクトという企画物と知りました。 朝井リョウさんの小説は初めて読みましたが、すっごくおもしろくて引き込まれました。が、ラストでまさかのオカルト系?!展開でびっくり。それはそれでおもしろかったです。 私の生きがいって何だろうと考えてしまいました。でも生きがいに囚われていると苦しそう。いい意味でテキトーに楽しくやっていきたいなぁ。 | ||||
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読みながらうすら寒い思いがした。私は祐介の気持ちが痛いほどわかる。 平成生まれの若者には「祐介」が沢山いる。 SNSで発信し続けていなければ不安で仕方なく、人と競争・批判することでしか自分の価値を見出せない。 「ナンバーワンよりオンリーワン」「みんな違ってみんないい」 素晴らしい言葉だと思う。素晴らしい言葉だと思うけれど… それは一人一人が自分の生き方と真正面から向き合わなければならないことを意味する。 大学、恋人、結婚、子ども…「ふつう」に生きていくことがもはや私たちには難しい。 登場人物たちがあがく姿は自分や周りをそのまま言語化されたものだった。あまりにも身近すぎて息が詰まるくらいだ。 著者は未来に希望をもたせる?あるいは未来も彼らが戦い続けることを意味するような終わり方をしていたが、ややあっけない感じがした。 | ||||
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初、朝井リョウ。物心ついた頃からゲームやSNSがあって、ゆとり教育やら同調圧力があるのを当たり前の社会だと思って生きてきた世代の、それでも対立と和解をどう解決して行くのか、探って行く物語。のように思えた。納得できなかった。以下、なぜかを述べる。 「俺は、死ぬまでの時間に役割が欲しいだけなんだよ。死ぬまでの時間を、生きていい時間にしたいだけなんだ。自分のためにも誰かのためにもやりたいことなんてないんだから、その時々で立ち向かう相手を捏造し続けるしかない」(398p) 「自分のためにも誰かのためにもやりたいことなんてない」なんて、平成生まれのこの子は、どうしてそんな風に自分のことを思ってしまうんだろう。どうして、いつも誰かにどう見られるかが、何かの基準になるのだろう?こんなに若いのに、何を焦っているんだろう?丁寧にその心理を幼少の頃から辿っているはずなのに、やはり私にはピンとこない。 組み体操のピラミッド存続問題やRAVERSや大学寮存続問題、無人島仙人問題など、現実にあった問題からモチーフを「強引に」自分のテーマに引き入れる書き方は、感心しなかった。揶揄はしていないが、あの事柄をある程度知っている人にとっては、揶揄されていると怒るかもしれないような書き方もあった。安藤くんじゃないけど、この作者に対しても「こうやって喋って満足するだけのおままごとはもう、終わり」にしよう、と言いたくなる書き方もあった。朝井リョウは何を焦っているんだろう? 自分に求められている「役割」を過剰に意識し過ぎているんじゃないか?こんな風にホントにあったことをなぞるならば、表層だけを見るんじゃなくて、「核」の部分を描いて欲しい。その表現、作者は、その部分で1番もがいているのかもしれない。そこは伝わってくる。でも、まだ足りない。決定的に何かが足りない。人気作家だけど、こんな感じならば、認めるわけにはいかない。 | ||||
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初めて朝井リョウさんの作品を読みました。 本屋さんで手に取らず、あわてて注文したので届いて本の厚みにまず驚きました。 若い人が書いた、という勝手な思い込みで、60代の私には最後まで読み終えるか、体力も心配になりましたが、結果は一息で飲み干しました。 読み終えたのには、作戦がいくつか。 ひとつには人物ごとに章がわかれていること、ふたつめにはキーワードが繰り返し出てくること、登場人物が一部マンガ的?ではあるけれどとてもよく書かれていること。 なによりも、終盤の病室までにいろいろな人間関係のからみが見事にほどけてくるあたり、これほどの長編なのに冒頭のくだりがつい先程のことのように思えるのは、作者の力量の素晴らしさと思います。 「まわりが変わっていくのに変わらない」その裏返しは まわりは変わらないのに自分はこんなに、なのでしょうか? 最後のページで救いが見えましたが、まだわからないままです。 | ||||
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「生きがいはただの自己顕示だった」 「一生懸命やってたことを、喋って満足するだけのおままごとと言われた」 「他社への奉仕のつもりが、昔の心の傷を穴埋めするためのものだった」 自分の掲げていた崇高な理想が実はしょーもない個人の拘りや、記憶の裏返しだと気づいてしまった時、とんでもない脱力感にみまわれませんか。とにかくダサいし、みっともない。今まで何やってたんだろ、みたいな。 でもそっからが人生じゃないかと思うんですよね。疲れたらしばらく寝とけばいいさ。 大切なのは、他人を傷つける前に自分の傷と向き合うこと。著者も本作のインタビューで「内側から腐る痛み」が引き起こす凄惨な事件について言及していました。 死が身近にない時代だからこそ生まれる苦しみなのでしょうか。 | ||||
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螺旋プロジェクト第一回配本がこの朝井リョウの「死にがいを求めて生きているの」、「桐島、部活やめるってよ」に勝るとも劣らないキッチュな題名だが、内容は、螺旋プロジェクトで担当した「平成」という時代の、なんとも言いようのない閉塞感の中で生きる若者を描き、出色の出来栄えであった。 この登場人物たちは、平成の世の中だけあって、戦争(兵役)もないし食うに困るようなことはない。でも高度成長期〜バブル期を経て訪れた、競争や対立を無理に押し隠したなんとも言いようのない閉塞感の中で生きている。 例えば運動会の棒倒しの禁止しかり。 テストの成績順の貼り出し取りやめしかり。 神輿担ぎが男なら当たり前、女なら褒められる、それってあり?という男側の不満感しかり。 競争社会からのドロップアウトを(不都合な真実は隠して)美化するマスコミしかり。 そのような空気感を巧みに物語る中で、真の主人公である二人の男性、南水智也と堀北雄介の、小学生時代から、中学、大学と成長していく姿が描かれる。 登場人物の語りの中で徐々に明瞭となる二人の性格と人生観の違いを丹念に追いかける緻密な語り口も見事なら、冒頭頭部外傷により植物状態となった智也を雄介が毎日のように見舞う、その“歪な真実”を終盤から最終章にかけ一気に暴いていく剛腕にも舌を巻く。 さらには、お約束の「三つのルール」がきっちりとはめ込まれており、プロジェクトの一番バッターとしては出色の構成。あえて文句をつけるとすれば、そのルールである、「海族」と「山族」の対立を「歪な真実」の根幹にもってこなければならず、この作品の方向性が最後に大きくブレたのが誠に惜しい、と思った。 | ||||
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螺旋プロジェクトということで手に取ってみたが、まったくの期待外れ。 まず文章が冗長でテンポも悪い。生きがいについて考えさせたいのかもしれないが、 キャラクターに全く魅力が無く、説教臭さだけが鼻に付いた。 | ||||
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前半をさっさと読んで後半を読んでほしい。展開の加速度がすごい。登場人物の個性、性格、事情はよくあるものだと思うけど、最後のあたりは読む手が止められなかった。続きが気になるので、螺旋プロジェクトの他の本も読みたくなった。 | ||||
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面白いが、とにかく長い。無理矢理に長く引き延ばしている印象。 密度の濃い内容だけにもったいない。 | ||||
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登場人物の背景や言動、行動が伏線となって最後によくまとまっていたと感じます。 「価値観」や「生きがい」が強く主張してくる現代で、著者の感じている違和感や皮肉に共感しました。 賢いから情報発信するんじゃなくて、賢いことを呟いたら価値ある自分になれるんじゃないか。! って思ってるえせインフルエンサーに読んでほしいですね。 ただ、長いです。物語の真相が見え始める後半まで楽しめるかが読み手を選ぶと思います。 | ||||
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朝井リョウさんのファンです。とても期待して読みました。 少年時代、学生時代のこころの見えないほどの動きをしっかり掴み取り、表現しています。 たぶん自分も同じようなことを感じながらも、その時言葉で表せなかった感情を、朝井さんは瑞々しく言葉に定着させています。相変わらずうまいなぁと思いました。 平成というフラットな時代での息苦しさ、自己存在の不確かさを抱えて生きる若者を見事に描いています。 しかし。 物語の土台となるテーマが海族と山族の対立というのがあまりにも陳腐。 売れない映像ディレクターが出てくるあたりから、物語はご都合主義で、失速していきます。 前半読んでいる途中で、「螺旋プロジェクト」なるチラシが目に入りました。 なんだこの安っぽいプロジェクト、というのが素直な感想で、 古代から未来まで時空を超えて海族と山族の戦いを何人もの著者で紡ぐ壮大なプロジェクトって、少年ジャンプか。 小説が売れない時代に、三流広告代理店が安易に考えそうな仕掛けですね。 朝井さんは、真面目にも海族、山族の話をきちんと回収していきます。それが、この小説をダメにしています。 朝井さんは、プロジェクトとの犠牲になった気がします。トップバッターですし。 平成が終わるときに、平成を生きた二人の若者。ずっと隣にいながらも、永遠に分かり合えないふたつの魂。 それだけで、いいじゃないですか。海族と山族ってと何だよ、こんなくだらないプロジェクトに巻き込まれないで、朝井さんだけの世界で、完結していれば、どれだけ素晴らしい小説になっただろうと夢想します。 朝井さんの次回作は読みますが、螺旋プロジェクトなるものは、もう読みません。 ほんとに、がっかり。 | ||||
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いつもながら読みやすく、冒頭はちょっと期待した。長いのは仕方ないのかな。何せテーマがテーマだし(とはいえ、結局何がテーマなのかよくわからなくなっちゃったんだけど)。いずれにせよ、若い者だけでよかったんじゃない? トンデモ学者の父ちゃんや、ネズミ男みたいな無人島暮らしの爺ちゃんや、余裕のかけらもないエキセントリックなのがてんこ盛り過ぎて、疲れましたわ。 | ||||
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競争をなくし、序列化をなくし、フラットな社会で自分らしく生きる… 平成の最初の10年がそのような方向へ向かった時代だとすれば、残りの20年はそれが儚い夢で逢ったことが露わになった時代です。 結局、人間は自己のアイデンティティを他者との差異の間にしか見出せません。 「建前」上(あくまで建前です)フラットになったがゆえに、日本人は自己を見失い、喪失した自己を取り戻すために一層他者との差異を嗅ぎまわるようになりました。 そして、差異を見出してはことさらに騒ぎ立て、自己を正当化するようになりました。 この本には、そんな日本の息苦しい今という時代が鮮やかに描かれています。 今の日本を見事な切り口で切り取っています。 智也と雄介を中心に、その周辺の人々。 その誰かに、誰もが自分と重なる部分がいくつも見いだせるのではないでしょうか。 自分を省みずにはいられなくなります。 そんな力を持った一冊です。 | ||||
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著者が言いたいこと、伝えたいことが前面に押し出される会話がやや多い。そう思わせない会話場面の工夫があるが、それでも冷めてしまった。 構成の緻密さはすごい。ただ、その魅力さえ、著者の主張に説得力を持たせるための道具に過ぎないと悪意を持って捉えてしまった。 小説の形をした新書のよう。物語を味わえなかった。 朝井リョウさんのファンには受け入れられるのだろうとは思いました。 | ||||
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平穏な、 平成 という時代に生きた私たちは、どんな苦悩になやまされたか、著者の言葉が、私の心を大きく揺さ振った。最終章の、主人公の一字一句は、著者がもがきながら自身の頭で答えを探し出そうとしていたように感じた。感動…。 | ||||
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企画ありきでつまらなくなりそうなのに、おもしろくて一気読み。 本屋さんで立ち読みしていなかったら、手を出さなかったと思う。が、そのままだったらもったいなかった。 書き手の職人芸というか、プロフェッショナルの技というか。。。 休日のひとときを純粋に楽しくすごせました。ありがとうございます。 | ||||
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朝井リョウさんの作品らしく後半になりさらに一気に読み進め、数日で読み終えてしまった。 どこか現実離れしているようで、限りなく自分の目の前で起きている物語。 点と点が繋がる期待感と心地よさと、直接的ではないにしろ様々な区切りによる差別や分断、偏見について考えることとなった。 そして私自身、右か左か、上か下か自ら線を引いてしまう瞬間がある。本書を読み、寧ろ自ら進んで引いてしまう自分がいることにも気づかされた。 自分にとって不都合な誰かをその背景にある色で判断しない ということはわかっていても難しいものです。 自分だけが言い続けても、これまでの歴史が作り上げてきた慣例は何も変わらないのではないかと思う局面は幾度もあり、その度に諦めたくなる。 でも、今日は何かが変わる前日なのかもしれない。私達の世代でいろんなことが変わるのかもしれない と抗い続けることは今をつくる私たちの使命なのかもしれない。そんなことを思った。 こんな素晴らしい言葉を紡ぐことができる著者が本当に羨ましい。聡明でこんなにも強く優しい言葉で諦めないと言えたなら、まだここでいきることを続けていける気がした。 | ||||
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これまた朝井リョウやってくれたな…という作品。 今までも「朝井リョウは怖い」と思ってたけど、これを読んで本当に芯から震えた。 そこ、言っちゃう?ってところを、わざわざ引っ張り出して言葉紡いで突きつけられる恐怖。 自分が思ったり、意識しないようにしてやってることを、ぐるっと1回転させてむき出しにして外側から見せられてる感じ。あまりにも自分の闇に近すぎて気持ち悪くなる。でもそれが「朝井リョウ」だし「平成」って感じがする。 「螺旋プロジェクト」によって、おそらくいつもの朝井作品にはないスパイスがかかってますよね。そのおかげで物語の深さがすごいところまできてる気がする。プロジェクトの共通項を使って、ここまで時代を切り取ることができる朝井リョウに心底驚嘆する作品。 読んで損なし。 | ||||
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