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(短編集)
巨星 ピーター・ワッツ傑作選
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巨星 ピーター・ワッツ傑作選の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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原著を読んでないので訳が悪いのかもともと読みづらいのかは不明だが、無駄で無意味な言葉を多様し、まるで一時期流行ったポストモダンの思想書を読んでる気分になる。アイデアは面白いが、それを伝えるために書く文章がこれ?となる。 | ||||
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ワッツ的世界観が存分に楽しめる良訳書です。なかでも「遊星からの物体Xの回想」は秀逸で、映画最新版(ファーストコンタクト)の脚本(ノベライズ版)に影響を与えていると思います。できることならXが地球に着陸遭難するまでのー1.0版を読みたいです。ひょっとすると、誰かがSSを書いているかも知れませんね。 | ||||
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淡々と語られる乾いた生命観。 それは、宇宙生物だったり、知性を封じて海洋生物に成り果てた人物だったり。 その視点自体は面白く・・・はあるのだけど、すべてを台無しにする、判りづらい文章と、何も理解せずに単語を並べたような支離滅裂な現代科学用語。 一度読み終えたら、二度目は無い、かな。 | ||||
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著者はその諸作において、意識や知性の謎を繰り返しテーマにかがけている。 ある系において複雑性や情報量が一定の閾値を超えると、その系は意識をそなえるようになる、という彼の信条は、一見ジュリオ・トノーニの情報統合理論などと共通するように思えるが、ダーウィン的進化の重要性を軽んじている点で大きく異なる気がする。 本書の最後に収録されている『島』においてそれは顕著だ。 主人公たちが直径2億㌔の巨大知性と遭遇したとき、その巨大知性が自我を獲得するにあたって、他者の存在が欠かせなかったであろう、という単純な推論に、登場人物の誰もが思い当たらないのはちょっと不可解じゃないだろうか。 意識、自我というものは進化の産物であり、ア・プリオリに与えられるものではない。 それはあくまで生命という一つの系の持続──すなわち生存闘争の投げ掛ける問題解決──を目的とした、単純なホメオスタシスに代わる高位の調整システム、管理システムとして生まれたものなのだから。 ダーウィン的進化の圧力を受けない孤立した存在は、意識を生み出すような複雑性を持ちえない、ということは、自明ではないだろうか。 (もちろん無限の時間と空間の中では、ある系の粒子が、意識を生み出すような配置をとる可能性はゼロではないにしても)。 | ||||
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収録されている最後の3篇が6600万年の革命と関連しているため、同時購入をお勧めします。 この著者の作品は、絶妙な分かりにくさがスパイスとなり理解したと思えるまでリピートさせられます。読むたびに新たな発見を得ることができます。クリストファー・ノーラン監督の映画やエヴァンゲリオンに近いかもしれません。 今見ている景色が極めてちっぽけなものに感じる読後の違和感が病みつきになります。著者の他の著作もお勧めします。(長編は少し脳力が入りますので、本作からどうぞ) AIが注目を浴びている今、AI側の視点で書かれた「天使」、AIによる人間の判断基準の変化に触れた「付随的被害」は入り口としてとっつき易いと思います。(前者は2010年、後者は2014年の作品。時代が作品に追いついた!) | ||||
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私にとってのハードSFは「ガニメテの優しい巨人」であり、科学的な裏付けはもちろん必要だけど、それと同時に心躍らせるストーリーにある。ワッツの長編「エコープラクシア」の宣伝文が「マーダーボット・ダイアリー」の奥付手前にあり、内容に惹かれて読もうかと思った際に、☆一つも多く、では、短編集から入って判断しようと思った。で、結論から言えば読まなくてよかったということ。ヒューゴー賞を取ったという「島」にしても、これだけ面白そうなネタを、これだけ退屈なものにできるのはどういうことだろう。「遊星からの物体X」にしても、映画のシーンを思い起こしながらも、なんで、こうなるのか意味不明。難解な文体ではなくて、難解なストーリーでもなく、ただ、退屈なだけ。 極端な例だけど、映画「テネット」は難解だけれども、ストーリーは面白いわけで、ハードSFとして十分に成立していると思う。繰り返すけど、難解と退屈は全く違うんだ。その意味がなんとなくでも分かる人は読まなくてもいい作家だと思う。 | ||||
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ブラインドサイト、エコプラクシアから読み続けてきたが、相変わらずキレのある文章で面白い。今回はバン-ボークトの「宇宙船ビーグル号の冒険」を「月は無慈悲な夜の女王」のシチュエーションで書かれたもの。一読の価値はある。 | ||||
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SFには「わからない人にはわからないだろうなぁふふふ」と、こっそり思ったりするような、何か秘教的な世界の暗号を解読する楽しみのようなところがあって、これが遠い昔からこのジャンルを、文学の中で極めて特殊な存在たらしめているのではないかと思います。即ち、ワッツのこのマニアックな短編集は、今時の普通なSF(「三体」とか)、またはSFっぽいラノベやアニメで、SFってこんな感じなのか、と勘違いされているような読者には全く向かないでしょう。評価が真っ二つに割れてるのも宜なるかな。 初めてこの作家の本を読んだ時、所謂サイバーパンクをきちんとSFとして再構築したものとの印象を受けました。言わせてもらえば、往年のサイバーパンクの肝はSFにあらず、際立ったスタイル、文体を指すのだと今では思ってます。ところがワッツはSFジャーゴンを単にファッションとしてではなく、割と本気で使用しているようです。 そして、私の長い(50年を軽く超える)SF読書歴から得た結論としては、ピーター・ワッツの作品は長短にかかわらず、久々の、正真正銘の、SFです!真のSFとは何かを知りたい人にとってこの本は、とても希少価値のある必読書であると同時に、危険な踏み絵でもあるでしょう。 創元さん、ワッツの未訳の長編、それと第3短編集の翻訳出版を心待ちにしています! I want the author to write a novel with the theme "Machine Elves"! But it would be impossible for Watts to deal with such subjects. | ||||
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裏表紙の内容紹介文に惹かれて購読したが、一作目の「天使」から10ページほどで投了ギブアップ。難解 で衒学的な匂いのする作品で、ハードどころではなくチタン合金様SF小説だった。ハードSF作家の旗手とう たわれているグレッグ・イーガン氏の作品も難解だが、しっかり読めばストーリー位は把握できる。 多くの読者に読んでもらいたいというサービス精神など微塵も感じられない。人を見下すようで嫌いな表 現だが、本書は”読む者を選ぶ”作品である。それもかなり知的レベルの高い読者の方へシフトしている。 | ||||
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カナダのハードSF作家、ピーター・ワッツ氏の日本独自短篇集。 どの作品でも、現代最先端の科学知識や理論が取り入れられており、私みたいに浅学非才だと判りにくい所もありますが、これが現代SFの最尖鋭だというのは判りました。 なので、通常の小説を読んだ際のカタルシスは期待しない方がいいというか、全く別ものの作品が多いので、興味のない方にはお勧めしずらいと思ったのも真実でした。 ここで描かれている近未来感が50年代や60年代に書かれた近未来のSFものとかなり違うのが面白いですが、人類が未だに他の惑星で植民したり、生命体とコンタクトしたりできていないし、今現在(2021年くらい)コロナ・ウィルスで人類が滅亡しそうなので、ここに書かれた近未来も実現しないかもとか思いました。 個人的な感想では、個人の意識や人格にデジタル製の物が侵入する所が、昔のSFで脳をいじくる作品等の進化した形に思えました。 難解ですが、読む価値のあるハードSF作品集。機会があったら是非。 | ||||
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日本語訳が難解 | ||||
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『ブラインドサイト』、『エコープラクシア』を読んだあと、短編集を楽しみに待っていた。 「帰郷」のように長編の予告編的な短編や、「肉の言葉」のような初期作品も嬉しいが、個人的には“A Word for Heathens”や“Incorruptible”や”ZeroS”なども日本語訳で読みたかった。とはいえ出版されるだけでありがたい。概ね面白かったし、読めてよかった。次の短編集も楽しみにしたい。 ピーター・ワッツは確かに読みやすいとは言い難い作家だが、それは科学的考証についても、文学的な構成(特に語りの構造、引用やほのめかしの多さ)についても、ほとんど妥協していないからであって、その分努力の甲斐がある作家だである(ただしSFなので、科学について実際にはかなり妥協しないと書けないはず)。 一番面白く感じたのは「遊星からの物体Xの回想」。非人間の視点から、人間の不気味さを描いた短編で、逆視点でもホラーなんだという面白さがあり、段々と「物体X」が(人間視点では)狂った宣教師に見えてくる。ただし前提として映画『遊星からの物体X』(1982)を見ておく必要はある。映画も面白いのでおすすめ。 同じく非人間視点の「天使」もよかったが、SFマガジン掲載時の訳の方が訳文がかっこよく感じた。 | ||||
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人間ではないものを主人公にしたSF短編集です。 人間がAIをどう思うか?とは逆に、 AIは人間をどう捉えるか?とは新鮮な視点です。 地球が太陽に飲み込まれるくらい、とても遠い将来に 何が起こるかを考えるのもまた、一興だと思いました。 | ||||
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ハードSFの売りに釣られて買ったけど全然違う まあよくいるけど 「彼の喉の奥に硬い真空の塊のようなものが生じた」カッコいいのか? 「硬い真空」カッコいいのか? こうした文学的中二病はハードSFの対極に位置するものだと思う プランク時間,コンプトン散乱,科学っぽい単語が本来の意味と関係ない修飾に使われてるのがカッコいいのでハードSFなのか? ”コールドスリープカプセルの蓋が開き彼は目覚めた”で済むところを意味不明な修飾を書き連ねて2ページ半,逆に感心したけど,全般にそんな感じなので中身がほぼ無い てか全ての作品で何も解決せずに終わっているのは,それが文学的だと思っているからなのか,修飾が多すぎて切れてしまってるからなのか作者に聞いてみたい | ||||
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SFは読みなれているつもりだが、やたらと難解で取っつきにくい。 人工知能兵器も巨大な恒星探査船もお馴染みの素材だが、なぜこんなに面倒くさい扱いをするのか。 「乱雲」が比較的ましだったが、作風が好みに合わない | ||||
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物語の起承転結の「起」や「承」なら 読む前にばらしていいような空気があるのかも知れませんが、 そこも重要な作品の一部なんですよ。 特に短編ではアイデア自体がオチである事も多いわけで そこを作品の前に「この作品はxxxが〇〇〇ですよ」って書いちゃったら ぶち壊しもいいとこじゃないですかね? しょうもない解説は巻末にまとめて置いてください。 | ||||
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気楽にすっと内容が理解できる作品ではないな。 | ||||
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- 付随的被害 フィネアス・ゲージの研究にも似た手法で、鮮やかに倫理的な人物が表現されています。しかしテーマが皮肉でも理想主義でも無いことが分かるので好ましい作品です。 - 肉の言葉 分かっていたはず、、安らぎも諦観もないだろう。 - 神の目 近い未来としては遺伝子検査によって同じ問題は起こり得て(遺伝子型)、そうしたらヒトはもっと謙虚になれるのでは。 | ||||
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長編2作を苦労して読んだので、短編集はどうかなと思って手に取ったのが運の尽き。10日間ほど苦しむことになってしまいました。 結論。短い作品でも、やっぱり、ワッツはワッツ。短編も長編と同じくらい難しい。提示されるのはとんでもないアイデアに基づいた物語。途中から訳がわからなくなる展開。謎めいた結末。でも、スリリング。ワクワクする。面白い。しかし、わかりにくい。考えに考えた結果、理解できることもあるし、それでも意味が分からないものも多い。 収録作は全部で11篇。発表時期的には1994年が2篇、1999年、2008年、2009年、2013年が各1篇、2010年が2篇、2014年が3篇。比較的新しいものが多い。枚数では、20~40枚の短編が5編、50~60枚の短めの中篇が4編、90枚と115枚の中篇が各1篇。収録順は編集意図に沿っているので発表順とは無関係。最後の方に“Sunflowers Cycle”と呼ばれる深宇宙への進出をテーマにした連作のうちの3編が収録されています。 文庫版では、各篇の冒頭に編集部による簡単な解説が付けられています。参考になります。 巻頭に置かれた2010年の短編「天使」は、近未来のアフガニスタンに投入された軍用ドローンのAIに疑似意識が生まれる物語ですが、結末で何が起こったのか。ちょっと曖昧なので不全感が残ります。 2番目は、同じく2010年に発表された「遊星からの物体Xの回想」で、これは映画を見ていないと理解できないでしょう。しかし、評者のように見ていても登場人物の名前がうろ覚えの場合はちょっと展開が判りにくい。ただ、この発想は「デス・ハンター(漫画版の方、ゾンビー・ハンターではなく。)」だな。と、今さらながら思ったのでした。 中盤に配置された数編は、様々なバリエーションの物語。理解しがたい話もある。費用対効果を基準にした判断がリアルかも。 最後の3篇は、発表順とは逆になりますが、未来史のシリーズが年代順に収録されています。22世紀、人類はディアスポラ計画を発動させ、超光速移動を可能にするワームホール網を構築するために小惑星を改造した巨大な作業船を複数建造して深宇宙に送り出します。星間航路のインフラ作りです。タイムスケールは10億年。考えてみれば、これって、ゲイトウェイを作る話ですよね。 3編の物語は、その船内で人工冬眠と解凍を繰り返しながら旅する乗組員と操船用AIの物語ですが、想像を超えた物語が展開されます。それぞれのアイデアもびっくりですが、テーマはいずれも知性と意識の問題。こだわっています。 苦労しながら全編を読み終えたのですが、一つとして完全に理解できたと思える話がなく、がっくり。再読しても理解できない。困ったなと思っている時、本棚で「島」がヒューゴー賞を取った時に掲載されたSFマガジンを発見し、翻訳者が異なるので読んでみることにしました。文庫版では会話の口調がちょっと気になっていたのです。で、雑誌掲載版を読んでみたら、あちこちで表現がかなり違います。 どちらにも一長一短があり優劣はつけられませんが、両方を比べながら読むことによって文章の理解は多少深まった気がします。原文で読めばよいのでしょうが、そこまでの根性はないかな。翻訳者が(半分は無意識のうちに)選択している日本語表現が読み手の知識とマッチしているか、その影響がかなり大きいことに気付かされました。 ということを考えていたら、本書全体の翻訳を詳細に分析しているサイトを発見しました。 なお、“Sunflowers Cycle”シリーズには、あと1篇、長めの中篇があるらしい。次の短編集が出るならば収録されるかもしれませんね。難しいかな? | ||||
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この著者は初めて読んだが、よくわからないガジェットとか、多分不正確な科学用語とかが散りばめられて物語は始まり、何が起きているのか良くわからないまま話は進み、オチになる。そのオチも作者の意図がよくわからないままだ。このわけのわからなさと違和感は、その昔ギブスンをはじめとするサイバーパンクを読んだ時の感覚だ。SFなんてこんな感じでいいんだよねという感覚にファンが迎合してはいけないと思う。 | ||||
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