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おかえり横道世之介(続 横道世之介)
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おかえり横道世之介(続 横道世之介)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
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前作があまりに良すぎたというか文芸作品として非常に完成度の高いものだったが故に、かなり見劣りする。 前作との関連性とか、分かりにくい点も多々あり、最後まで馴染めなかった。 | ||||
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光陰矢の如し 人生というのは気がつかない間にすぐ過ぎ去って行くんだなとこの本を読んで改めて感じました。今の自分の時間、周りの友人、恋人を大切にしようと改めて感じさせてくれる本です。 | ||||
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物語は来年のオリンピックと90年代半ばの話が中心となっており、作者の手法である各時代の流行を取り入れ書き方は相変わらず鼻につき物語の作りも浅い印象。さらっと読めたが前作から10年経った今、続編を出す意味があったのかというほどインパクトが薄い作品だった。 | ||||
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吉田修一さんの作品は全て読んでいて、ベスト3を挙げろと言われれば、『太陽は動かない』シリーズ、『悪人』、『怒り』なのですが、『横道世之介』も捨てがたい。 今回は、24歳の世之介の一年間を描いています。 留年した為にバブル最後の売り手市場に乗り遅れ、就職出来ず、バイトとパチンコで食いつなぐ日々。 そんな世之介と、世之介と人生のひと時を共にした女友達、大学時代の親友、そして恋人とその息子。 彼らのなんてことの無い日常を描いているのですが、吉田さんの描写が本当に素晴らしく、彼らがどこかに生きている気がしてきます。 そして、合間合間に、フラッシュバックではなく、フラッシュフォワードのように、世之介と関わった人々の27年後が描かれるのですが、意外な展開に驚くとともに、あぁ、未来は誰にも分からないものだなと希望が持てます。 とにかく世之介が愛すべき男で。 走り続けて息切れしてスローダウンした時に、そっと並走してくれるのが世之介なのです。 どうか、奇跡のように善良なこの男が、幸せになりますようにと祈らずにはいられません。 ていうか、善良な人間が損をするこの世の中って、一体誰が作ったんだろうと呆然とします。 | ||||
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前作『横道世之介』では共感できなかったが、この2作目を読み終えて、世之介のことが少し分かった気がする。 「ただ善良であることの奇跡」 思い出すと温かな気持ちになる人がいる、それは人生においてとても意味のある事だ。 | ||||
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続編が目につき、購入。一気に読み進むまではいかなかったけど、最初の世之介のことを思い出しながら、噛みしめながらじっくり感動した。 | ||||
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吉田 修一の他の作品を手に取るには腰が重くなってしまうのだけど、横道世之介はなんだかいいね。なんだか好きだ。 ちょっと気になったのは、「五月」の終わりの方の磯子の印象に関する文章。同じ内容が二度出て来るけど、これでいいのかな? (ちなみに初版) | ||||
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期待通りではあったが最初の衝撃とガールフレンドのイメージが忘れられなくて最初を読み返して二度楽しめました! | ||||
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主人公の横道世之介が大学を卒業して、バイト生活をしている時代の話。 彼に関わる数人の人物は、彼のマイペースさに救われて、また人生でうまくいかない時も彼がいることによってまた自分を振り返り、立ち上げる勇気をもらえる。 何気ない日常と、ふとした行動が自然でありながら、じんわりと周囲の人物達にしみこんでいく様を描く、著者の力量は素晴らしい。 誰もが認めるような圧倒される力強い筆力ではなく、違和感なく人の心の中に染み込ませる文章を書かせたら、著者は圧倒的な力を持っていて、この作品での良さが十二分に発揮されている。 前作で続編があるとは思わない終わり方であったが、この展開なら是非またその先の横道世之介を見てみたい。 | ||||
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前作の横道世之介の普通だけど、爽やかに、駆け抜けた彼のドラマに魅せられて 今回、続編を楽しいに手にしたのだが、、、。 何故か、前作の爽やかな突き抜け感が、今回、私には感じられず、只々、良い人 (善人)と思える流れに、無理やり、来年のオリンピックマラソンが付いて来た 感じで、大感動とはなりませんでした。 もっと当時の音楽や時代背景的思い出遺産を私は、求めていたのかもしれません。 決して、つらない作品ではありませんよ! | ||||
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前作を読んで、もう世之介に出会えることはないと思っていたので、また出会えたことは、奇跡的な嬉しさでした。 今回も世之介とコモロンとのやり取りなどは、とても良く、小説の中の登場人物と分かっているものの、自分自身の旧友に会えたような、そんな愛おしさにあふれていました。 ただ、今回の話の設定が、「パチンコ、小岩、元ヤンキー、整備工場」でなくても良かったかなあ… 世之介は、人との絡みそのもので読み手を惹きつける魅力があるので、そんな設定にしなくても、 十分、ストーリーが成立すると思う。この設定だけが、少し残念だった。 | ||||
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なぜこんなにすっきりとするのでしょうか。柑橘系の酸っぱさではなくて、クリームソーダのような味わいという感じがします。死を意識した生き方などというと覚悟した求道者のような険しさを感じますが、朝目が覚めて起きてから一日を過ごして眠るまでの間、ずっと、自分の心の目に入るものに対して真面目に接することを続ける世之介。 ダメ人間でいいじゃないか、って肩肘張らずに生きてたら、多分ぎっくり腰にはなりにくいはずです 笑。 吉田修一さんのまるい文章がとても和みを与えてくださいます。 | ||||
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1993年4月、24歳の横道世之介は一応大学を卒業したものの、一年留年したせいでバブル最後の売り手市場にも乗り遅れ、バイトとパチンコで食いつないでいた。ある日ひょんなことから世之介はシングルマザーの桜子とその息子・亮太と知り合う。桜子の家族とも交流を続けるかたわら、寿司屋の職人を目指す浜ちゃん(女性)や、同級生だったコモロンとの交友関係が綴られる一年の記録……。 ------------- 2009年秋に出た『横道世之介』(毎日新聞社)の主人公が10年の時を経て帰ってきました。正編で描かれた1987年に生きたあの頼りなげな男子大学生のまま、世之介はゆったりとした1年を過ごしていきます。あぁ、まさしくあの世之介だよね、となんとも懐かしい感慨が沸き起こりました。 この続編では1993-94年の1年の物語の合間に、来年2020年夏の東京の物語が差し挟まれます。そう、オリンピック・パラリンピックの東京です。バブル破裂の影響がじわりと日本を覆い始めたあの過去と、今から一年後の未来とが交錯していきます。世之介と袖触れ合った人々の昨日と明日が描かれるわけです。 ですからこの作品を同時代人として読むことの幸せをまず味わいました。私にも93-94年はありました。それは徐々に遠ざかりつつある過去です。そして2020年もまた、私の眼前に徐々に近づきつつあります。だからこそ、この物語の中に自分自身を沈潜させながら読むことができたといえます。コンテンポラリーな作品として味わうことができる特権が自分にあったことを、後世の人々にちょっぴり自慢したくなります。 物語の中で主人公の人生にそんなに大きな山と谷は訪れません。だからこそ嚙みしめることのできるささやかな幸(さち)があることを、登場人物たちの言葉や心が語っています。 「でもさ。こうやって会社で嫌なことがあっても、ふと世之介のこと思い出すと、なんかほっとするんだよ。無理しなくてもいいよなって」(コモロン/29頁) 「きっと彼女も世之介に残ってもらいたいのである。人間には、役に立たなくてもいいから、誰かそばにいてほしいときがある」(彼女=浜ちゃん/41頁) 「なんか分かる気がするよ、おまえの友達が言ってること。……確かに人生の谷間におまえみたいなのがいたら、重宝しそうだもんな」(関店長/182頁) 私は正編で感じたことを今からおよそ10年前のレビューでこう記しました。 <世之介の人生と接点をもったことで、そんなに大きく自分の人生が変わったという手ごたえを得られるわけではないけれど、それでもヤツとの出会いは自分の人生に意味があったという気がしてくる。 そんなヤツ(ら)との出会いが人生を少しずつ形作っていく。 自らの人生を振り返ってそんな風に思わせてくれる小説です。> こう綴ったあの時の思いを、今回の続編は再確認させてくれたのです。 たいへん見事な小説でした。 ------------- この小説を読みながら以下の書のことを思い出しました。 ◆姫野カオルコ『リアル・シンデレラ』(光文社) :編集プロダクションに勤める「私」はシンデレラのお話に疑問を持っています。主人公よりも継母など脇役たちばかりが目立って仕方がないからです。勤務先の社長・矢作も、継母たちの意地悪に打ち勝つことを良しとするシンデレラの価値観に違和感を持ったといい、ある女性について取材してノンフィクションを書いてみないかと「私」に持ちかけます。倉島泉(せん)というその女性を追う「私」は、幸せとは、美しいとは、そして善きことというのがどういうことなのかに思いを馳せることになります。 泉は、この小説にあまた登場する人々よりも一歩退いた感の強い存在として描かれます。親や周囲の男性の愛情も妹の深芳(みよし)にばかり向けられ、シンデレラ=灰かぶり姫に照らすように、野菜農園を自ら切り開いて泥だらけの泉は周囲に顧みられません。しかしシンデレラと泉とを画すのは、泉が自分をとりまく人々を見返すための何かを待っているわけではないという一点にあります。泉は偏僻(へんぺき)することなく、静かに己の分(ぶん)をわきまえたかのごとくに、やさしく人生を歩んでいくのです。 前へ出ること、自分の幸福を実現すること、そのことに汲々とすることこそが第一義とされる今、人は前へと積極的に出ていかない人たちのことを草食系と名付けて嘲弄することも珍しくありません。そんな世界に身を置けないと思った者の中には自分を社会から遮断することでしか心の安寧が得られない人々もいます。そんな今という時代へのアンチテーゼのように置かれた泉の物語は、読者に清々しさを感じさせないではおかない稀有な物語です。 . | ||||
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前作を読んでからの方が楽しめると思います。前作を読んで気に入った方なら、きっと読んで後悔することはありません。 | ||||
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何気なく訥々と語られていくのに、それでそれでと、次の成り行きが気になって本が離せなくなって一気読み。 上手いなあ。横道世之介は本人なのかと思っていたら続編で小説に昇華していた。 世之介はこれで終わりにするつもりなのか。 出発と別れと、桜舞う季節に読むと、またぐっと来る一冊だった。 | ||||
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同じような本がないかと探しながら、なかなか見つからない中で、続編が出たことを知り即購入。前作より少し重く、色で言えば黒が混ざったような所もありますが、やはり、面白かったです。久しぶりに前作を読み返そうかと…似たような本ないかなーって探してる方にはおすすめです!! | ||||
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前作を読み、世之介と彼を取り巻く世界に浸り、とても心地よく感じました。 この作品が継続していけばいいのにと思っていましたが、予想しない切ない別れがありました。 愛すべき世之介が紡ぐ新たなストーリーがないことを残念に思っていたところで、続編が。 未読の方は、前作から続けてご一読いただきたいです。 そこには善良で、平凡で、平和で心地良い世界があります。 そしてこの作品も、ある種、つながっていて、ある種、終わりの決まっている物語です。 それを思いながら読む1頁1頁が、実に愛おしい、世之介との時間でした。 期待してはいけないのですが、三作目が読みたくなってしまいます。 | ||||
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前作に続き、間違いないです! 前作の「横道世之介」を読んで、映画「横道世之介」も観て、また逢えるとは思っていなかった世之介! 1ページ1ページがいとおしい。 主人公の世之介以外は、前作の「横道世之介」とはまったく違う登場人物が出てくるが、 前作とのつながりを要所要所で感じる。 それは、世之介が誰かに向ける言葉だったり、世之介がかけられる言葉だったり。 関わる人が変わっても、人から受けた言葉や想いは受け継がれて繋がっていく。 だから、一つ一つの出会いは本当に奇跡で、もし会わなくなってもそこで終わりじゃなくて、想いや言葉はその人の人生に染み込んでいくんだなって思いました。 そして、善良っていい言葉だな。 意味を改めて調べてみたら、 「正直で性質のよいこと。実直で素直なこと。また、そのさま。」と。 正直、実直、素直。 まさに世之介でした! 周りの人がほっとするような、自分をさらけ出せるような、世之介みたいな人が身近にいる人は幸せだなと思います。 自分自身も、こんな人が目標です。 これも絶対映画化してほしい! と、いうか、読んでいる最中、頭の中はほぼ高良健吾さんで進んでいました!笑 やっぱりもう、高良健吾さん以外の世之介は想像できないなあ。 人と比べて焦ったりしない世之介が好きです! 自分も焦らずゆっくり今をしっかり感じようと思いました。 | ||||
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「彼と出会った人生と出会わなかった人生で何かが変わるわけではない。それでも彼と出会えたことで、なぜか自分がとても得をしたような気持になってくる」 そんな「善良」としか言いようのない人物「横道世之介」。 彼が18歳だった1980年代を主な舞台とした「横道世之介」は、吉田修一作品の中でもとても好きな作品なのですが、物語としては完結した感がありました。ですので、まさかもう一度彼に出会えるとは!と嬉しい驚きです。 しかも今回は24歳となり、ちょっぴり大人になったものの、いまだ定職につけずバイトとパチンコで生きつないでいるという状況。 はたから見れば、まさに「人生におけるダメな時期」。 それでも世之介は、持ち前のマイペースで、ばたばたしない。 友達からは「人生の谷間にお前みないなのがいたら、重宝しそうだ」と言われるしまつ。 だから、世之介にとっては何も定まらないダメな時期かもしれない。それでも、 「ダメな時期はダメなりに、それでも人生は続いていくし、もしかすると、ダメな時期だったからこそ、出会える人たちというのもいるのかもしれない。とすれば人生のダメな時期、万歳である。人生のスランプ。万々歳なのである」 次は30代の世之介に会ってみたい。 | ||||
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前作からのファンなので、購入後一気に読了。 果たして続編が書けるのか、という不安はすぐに消し飛びました。 24歳になり、交友関係も変わった世之介ですが、周囲の人々は相変わらず愛おしい。 大学の後半からずっとつるんでいる親友、コモロン。 女性ながらも寿司職人を目指す浜ちゃん。 世之介が恋に落ちたヤンママ・桜子と息子の亮太。 そして、桜子の兄である元ヤンの隼人。 頼りないフリーター(下手すればニート)の世之介ですが、 彼と関わった人たちの人生はどこか確実に変わっていく。 本人たちは気づいてないのかもしれないが、 世之介が人生を変えるきっかけをくれていた。 そう考えると、自分の周りにも世之介のような人がいるのではと思い、周囲の人たちが愛おしくなってくる。そんな小説でした。 続編の映画化も熱烈希望です。 | ||||
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