長いお別れ

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

長いお別れの評価:

4.34/5点 レビュー 290件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.34pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全446件 141〜160 8/23ページ
No.306
(5pt)

深いです。

1週間かけてじっくり読みました。
主人公はフィリップマーロウではありますが、テリーレノックスが大きな影響をもたらしますね。
ハーランポッターの娘であるシルヴィア、その最初の夫でもあり、現在アイリーンの旦那でもあるロジャーウェイド。
ロジャーと離婚後シルヴィアと再婚(初婚の相手はアイリーン)するテリーレノックス。
これらの情念渦巻く物語です。
シルヴィアが殺されるのですが、テリーは殺人者を庇うために、あたかも犯人のように逃亡し、罪をかぶるのですよね。
そして自殺(本当は自殺していない。テリーを護る盟友がいて、彼らが自殺として処理する事に手伝ってくれている)。
しかし、その自殺が、ロジャーウェイドという次なる被害者を生んでしまう。
最後に、テリーが別人としてフィリップマーロウのもとに現れますが、マーロウはテリーの行動によって、ロジャーという第二の被害者が出てしまったことが、見逃せないというか、おそらく許せない。
そしてロンググッドバイ。。。

見方によっては、もっと別の見方があると思います。深いです。
もう一度読むと、違う感慨が得られそうな気がします。

作品の特徴として、ハードボイルド作品と言われるだけあって、心理描写は省かれています。冷血文学とでも言うべき、、、と評価もされていますが、もっともだなと思いました。一方、風景および人物描写は冗長なくらい仔細です。ただ、時にくだくだしく感じてしまい、読み飛ばしたくなるのですよね、、、。他のコメントにもありましたが、リズム感が悪く感じるというのは最もです。
サクサク読めたという方は、風景および人物描写のところを軽~く読み飛ばしながら読まれたと思われます。

作品全体としては、人間追求ふくめた奥深さ、また人間の不確実さなども描かれていて、最近読んだ小説の中で、最も素晴らしいと感じましたし、さすが時代の洗礼を受けても生き残る名作だと思いました。
ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection) Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)より
4152090103
No.305
(5pt)

深いです。

1週間かけてじっくり読みました。
主人公はフィリップマーロウではありますが、テリーレノックスが大きな影響をもたらしますね。
ハーランポッターの娘であるシルヴィア、その最初の夫でもあり、現在アイリーンの旦那でもあるロジャーウェイド。
ロジャーと離婚後シルヴィアと再婚(初婚の相手はアイリーン)するテリーレノックス。
これらの情念渦巻く物語です。
シルヴィアが殺されるのですが、テリーは殺人者を庇うために、あたかも犯人のように逃亡し、罪をかぶるのですよね。
そして自殺(本当は自殺していない。テリーを護る盟友がいて、彼らが自殺として処理する事に手伝ってくれている)。
しかし、その自殺が、ロジャーウェイドという次なる被害者を生んでしまう。
最後に、テリーが別人としてフィリップマーロウのもとに現れますが、マーロウはテリーの行動によって、ロジャーという第二の被害者が出てしまったことが、見逃せないというか、おそらく許せない。
そしてロンググッドバイ。。。

見方によっては、もっと別の見方があると思います。深いです。
もう一度読むと、違う感慨が得られそうな気がします。

作品の特徴として、ハードボイルド作品と言われるだけあって、心理描写は省かれています。冷血文学とでも言うべき、、、と評価もされていますが、もっともだなと思いました。一方、風景および人物描写は冗長なくらい仔細です。ただ、時にくだくだしく感じてしまい、読み飛ばしたくなるのですよね、、、。他のコメントにもありましたが、リズム感が悪く感じるというのは最もです。
サクサク読めたという方は、風景および人物描写のところを軽~く読み飛ばしながら読まれたと思われます。

作品全体としては、人間追求ふくめた奥深さ、また人間の不確実さなども描かれていて、最近読んだ小説の中で、最も素晴らしいと感じましたし、さすが時代の洗礼を受けても生き残る名作だと思いました。
ロング・グッドバイ Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイより
4152088001
No.304
(5pt)

長い話

原文が難解なのか、翻訳が回りくどいのか、会話が一体誰の発語なのかLostすること多数。
もう一回読み返したいけど、やっぱり長いなぁ。。
長いお別れ (1958年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 長いお別れ (1958年) (世界探偵小説全集)より
B000JATSCW
No.303
(5pt)

長い話

原文が難解なのか、翻訳が回りくどいのか、会話が一体誰の発語なのかLostすること多数。
もう一回読み返したいけど、やっぱり長いなぁ。。
長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1)) Amazon書評・レビュー: 長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1))より
4150704511
No.302
(5pt)

長い話

原文が難解なのか、翻訳が回りくどいのか、会話が一体誰の発語なのかLostすること多数。
もう一回読み返したいけど、やっぱり長いなぁ。。
長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ 260 世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ 260 世界探偵小説全集)より
4150002606
No.301
(5pt)

魅力的な主人公

探偵といえば知的でクールに物事を解決していく。暴漢があらわれてもなんのそのヒラリと身を躱して相手にお説教する。そういうイメージが強い。しかしこの小説の主人公マーロウはそうじゃない。とんでもないタフガイである。ヘミングウェイの主人公ばりのマッチョ思想で相手に突っかかり、場当たり的に行動していく。だが最後には、冷徹そしてクールに推理を終えるのがこのシリーズだ。素直になれない中年マッチョに痺れてみたい人は読んでみるといい。
ロング・グッドバイ Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイより
4152088001
No.300
(5pt)

魅力的な主人公

探偵といえば知的でクールに物事を解決していく。暴漢があらわれてもなんのそのヒラリと身を躱して相手にお説教する。そういうイメージが強い。しかしこの小説の主人公マーロウはそうじゃない。とんでもないタフガイである。ヘミングウェイの主人公ばりのマッチョ思想で相手に突っかかり、場当たり的に行動していく。だが最後には、冷徹そしてクールに推理を終えるのがこのシリーズだ。素直になれない中年マッチョに痺れてみたい人は読んでみるといい。
ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection) Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)より
4152090103
No.299
(5pt)

ギムレットには早過ぎる

この小説「長いお別れ」としては、ハードボイルドミステリの最高峰として知られ、私自身最も好きな小説の一つ。翻訳で2回、さらに原書でも1回読んだことがある。(一応大学英文科の出身なので)。こんなに読んでるのに内容は結構うろ覚えで今回大いに楽しみながら読むことが出来た。今帰りの電車の中で読み終えて、「やっぱチャンドラーはいいよな~」と心の中で思いつつ205段の石段に耐えて帰ってきたところだ。

 私なりの「ハードボイルド」の解釈は「硬派」。女より男同士の友情を選ぶ、端的に言えばそういう男の生き様を描いた小説で、この話の主人公である私立探偵フィリップ・マーロウは正にそれを地で行っている。私が惹かれるのは、自分自身がそんな生き方とは対極の情けない人間だから。

 村上訳には賛否あるようだが、村上春樹自身が私とおなじようなこの小説に対する思い入れを述べているのがたまらない。「ギムレットには早過ぎる」。この名セリフと再会出来ただけでも、チャンドラーファンとしては感に堪えない。

 なお、この小説の訳文が誰かに似てると思ったけど、わが愛する日本SF界の至宝神林長平だな。前ブログで「グッドラック 戦闘妖精雪風」について書いたけど、彼の作品ももっと読みたくなった。
ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection) Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)より
4152090103
No.298
(5pt)

ギムレットには早過ぎる

この小説「長いお別れ」としては、ハードボイルドミステリの最高峰として知られ、私自身最も好きな小説の一つ。翻訳で2回、さらに原書でも1回読んだことがある。(一応大学英文科の出身なので)。こんなに読んでるのに内容は結構うろ覚えで今回大いに楽しみながら読むことが出来た。今帰りの電車の中で読み終えて、「やっぱチャンドラーはいいよな~」と心の中で思いつつ205段の石段に耐えて帰ってきたところだ。

 私なりの「ハードボイルド」の解釈は「硬派」。女より男同士の友情を選ぶ、端的に言えばそういう男の生き様を描いた小説で、この話の主人公である私立探偵フィリップ・マーロウは正にそれを地で行っている。私が惹かれるのは、自分自身がそんな生き方とは対極の情けない人間だから。

 村上訳には賛否あるようだが、村上春樹自身が私とおなじようなこの小説に対する思い入れを述べているのがたまらない。「ギムレットには早過ぎる」。この名セリフと再会出来ただけでも、チャンドラーファンとしては感に堪えない。

 なお、この小説の訳文が誰かに似てると思ったけど、わが愛する日本SF界の至宝神林長平だな。前ブログで「グッドラック 戦闘妖精雪風」について書いたけど、彼の作品ももっと読みたくなった。
ロング・グッドバイ Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイより
4152088001
No.297
(5pt)

なるほど、チャンドラーとフィッツジェラルド

本編を読み終わって、家内とグレート・ギャッツビーの話をしていた。その後、村上春樹解説を読んだら、同じような解釈に行き当たり、やっぱりそうか、と思いつつも、何だかその感想すら何かによって作り上げられた虚構かも知れないとも思う。それは、きっと本編のエンディングの影響を明らかに受けていると感じた。
ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection) Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)より
4152090103
No.296
(5pt)

なるほど、チャンドラーとフィッツジェラルド

本編を読み終わって、家内とグレート・ギャッツビーの話をしていた。その後、村上春樹解説を読んだら、同じような解釈に行き当たり、やっぱりそうか、と思いつつも、何だかその感想すら何かによって作り上げられた虚構かも知れないとも思う。それは、きっと本編のエンディングの影響を明らかに受けていると感じた。
ロング・グッドバイ Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイより
4152088001
No.295
(5pt)

安いのにきれいでした

発送が早く、ありがたかったです。
梱包もきれいでした。
良い買物をさせて頂きました。
長いお別れ (1958年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 長いお別れ (1958年) (世界探偵小説全集)より
B000JATSCW
No.294
(5pt)

安いのにきれいでした

発送が早く、ありがたかったです。
梱包もきれいでした。
良い買物をさせて頂きました。
長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1)) Amazon書評・レビュー: 長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1))より
4150704511
No.293
(5pt)

安いのにきれいでした

発送が早く、ありがたかったです。
梱包もきれいでした。
良い買物をさせて頂きました。
長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ 260 世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ 260 世界探偵小説全集)より
4150002606
No.292
(5pt)

いい小説ですね。

村上春樹の小説はそこそこ読んでいましたが、レイモンド・チャンドラーの小説は初めて読みました。
長い小説でしたが、スラスラと読むことが出来ました。いい作品ですね。原文でじっくりと読んでみたくなります。
欲を言えば悪役側にもう少し魅力的な人が欲しかったなと思いました。(チンピラに感情移入できなかったから)
でも訳者も書いてあるように、これは「テリー・レノックス」を中心に回っている作品なので致し方ないと思います。
テリー・レノックスとフィリップ・マーロウ。この青臭く、儚く、あまりにも切ない関係に非常に強く心を揺さぶられました。
ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection) Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)より
4152090103
No.291
(5pt)

いい小説ですね。

村上春樹の小説はそこそこ読んでいましたが、レイモンド・チャンドラーの小説は初めて読みました。
長い小説でしたが、スラスラと読むことが出来ました。いい作品ですね。原文でじっくりと読んでみたくなります。
欲を言えば悪役側にもう少し魅力的な人が欲しかったなと思いました。(チンピラに感情移入できなかったから)
でも訳者も書いてあるように、これは「テリー・レノックス」を中心に回っている作品なので致し方ないと思います。
テリー・レノックスとフィリップ・マーロウ。この青臭く、儚く、あまりにも切ない関係に非常に強く心を揺さぶられました。
ロング・グッドバイ Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイより
4152088001
No.290
(5pt)

分厚いが意外と読める

最初はその分厚さにおびえていましたが、読んでみるとあら不思議、すらすら読めてしまう。
買って損はないです。
ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection) Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)より
4152090103
No.289
(5pt)

分厚いが意外と読める

最初はその分厚さにおびえていましたが、読んでみるとあら不思議、すらすら読めてしまう。
買って損はないです。
ロング・グッドバイ Amazon書評・レビュー: ロング・グッドバイより
4152088001
No.288
(5pt)

推理小説の領域を超えた最高傑作

”博識である上、ひねった特異の言い回しの”チャンドラーのこの長編傑作は、推理小説の範疇を超えてる。”キザで嫌味なスタイル”と”英国贔屓のアメリカに対する味わいの濃い文明批評と社会批判”が重なり合い、訳者の清水氏を大いに刺激し、悩ませてる所がとても新鮮で興味深い。
 流石、清水氏の含蓄豊富な語彙力が物を言い、チャンドラーの魅力を我々凡人が共感出来る所まで、最大限にまで引き上げてる。彼はこの時代の自由気まま過ぎるアメリカを鋭く冷たく批判する一方で、この豊か過ぎる大国で慢性的に発生する組織的犯罪に、寛容な面も見せる。マーロウは紳士的とは言えないが、英国的な実直なクレバーさと硬派で無謀とも思える強かさで、この国の得体の知れない闇の世界に敢えて首を突っ込んでいく。それだけ、チャンドラーにはこの大国が魅力的にエレガントに俗っぽく映るのだろう。
 私は思うに、これだけの最高傑作を訳すには、それに見合う知の資産と知的好奇心が必要だろう。下手に訳すれば、大衆がいきり立つような、キザっぽく安直な探偵物語に成り下がるケースも少なくない。まさに、清水氏の基本に忠実で実直な高度な教養が、この大作を堅固に支えてる。
 誰もがこの『長いお別れ』を翻訳してみたいと思う筈だ。しかし、訳者を選ぶ傑作であるのも事実だろう。読者からすれば余計な装飾で濁らせることなく、チャンドラーの真っ向勝負の実直で純朴な描写にひたすら酔っていたいと願うだけだ。
 この作品には3人のエレガントな令嬢が登場する。ともに容姿端麗で、それぞれに強く深い個性を持つ。ハードボイルドに登場しがちな判で押したような美女と異なり、それぞれに特異の生き様を持つ。マーロウは彼女たちの魅力に惹かれつつも、所詮は”50ドルの淫売女”と揶揄しつつ、この国の悪と富と権力と俗社会を痛烈にこき下ろす。
 誰もが彼に憧れ、推理小説やハードボイルドを描こうとした。が、あまりにもモノが違いすぎる。そういう私も、チャンドラーといえば、『可愛い女』に代表される探偵小説の大家くらいに思ってた。それが大きな誤りだと判り、とても嬉しくなった。彼の本は誰もが気楽に読めるが、誰もが十全に理解できるものではないと思う。
《あとがき》がとても短くアッサリとしてるのも、清水氏の崇高な知性を漂わせる。これだけの大傑作を締め括る解説となれば、主観的感傷的になり、長々と余韻に浸っていたいものだが、”サヨナラを言うのは、僅かの間死ぬこと”とあるように、この作品に”僅かに酔う”だけで、簡潔に纏め上げ、”短いお別れ”として書き終えてる。全く、最後の最後までマーロウになりきってるのが憎い。`
長いお別れ (1958年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 長いお別れ (1958年) (世界探偵小説全集)より
B000JATSCW
No.287
(5pt)

推理小説の領域を超えた最高傑作

”博識である上、ひねった特異の言い回しの”チャンドラーのこの長編傑作は、推理小説の範疇を超えてる。”キザで嫌味なスタイル”と”英国贔屓のアメリカに対する味わいの濃い文明批評と社会批判”が重なり合い、訳者の清水氏を大いに刺激し、悩ませてる所がとても新鮮で興味深い。
 流石、清水氏の含蓄豊富な語彙力が物を言い、チャンドラーの魅力を我々凡人が共感出来る所まで、最大限にまで引き上げてる。彼はこの時代の自由気まま過ぎるアメリカを鋭く冷たく批判する一方で、この豊か過ぎる大国で慢性的に発生する組織的犯罪に、寛容な面も見せる。マーロウは紳士的とは言えないが、英国的な実直なクレバーさと硬派で無謀とも思える強かさで、この国の得体の知れない闇の世界に敢えて首を突っ込んでいく。それだけ、チャンドラーにはこの大国が魅力的にエレガントに俗っぽく映るのだろう。
 私は思うに、これだけの最高傑作を訳すには、それに見合う知の資産と知的好奇心が必要だろう。下手に訳すれば、大衆がいきり立つような、キザっぽく安直な探偵物語に成り下がるケースも少なくない。まさに、清水氏の基本に忠実で実直な高度な教養が、この大作を堅固に支えてる。
 誰もがこの『長いお別れ』を翻訳してみたいと思う筈だ。しかし、訳者を選ぶ傑作であるのも事実だろう。読者からすれば余計な装飾で濁らせることなく、チャンドラーの真っ向勝負の実直で純朴な描写にひたすら酔っていたいと願うだけだ。
 この作品には3人のエレガントな令嬢が登場する。ともに容姿端麗で、それぞれに強く深い個性を持つ。ハードボイルドに登場しがちな判で押したような美女と異なり、それぞれに特異の生き様を持つ。マーロウは彼女たちの魅力に惹かれつつも、所詮は”50ドルの淫売女”と揶揄しつつ、この国の悪と富と権力と俗社会を痛烈にこき下ろす。
 誰もが彼に憧れ、推理小説やハードボイルドを描こうとした。が、あまりにもモノが違いすぎる。そういう私も、チャンドラーといえば、『可愛い女』に代表される探偵小説の大家くらいに思ってた。それが大きな誤りだと判り、とても嬉しくなった。彼の本は誰もが気楽に読めるが、誰もが十全に理解できるものではないと思う。
《あとがき》がとても短くアッサリとしてるのも、清水氏の崇高な知性を漂わせる。これだけの大傑作を締め括る解説となれば、主観的感傷的になり、長々と余韻に浸っていたいものだが、”サヨナラを言うのは、僅かの間死ぬこと”とあるように、この作品に”僅かに酔う”だけで、簡潔に纏め上げ、”短いお別れ”として書き終えてる。全く、最後の最後までマーロウになりきってるのが憎い。`
長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1)) Amazon書評・レビュー: 長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1))より
4150704511