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(短編集)

風に舞いあがるビニールシート



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風に舞いあがるビニールシートの評価: 4.10/5点 レビュー 121件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.10pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全121件 41~60 3/7ページ
No.81:
(4pt)

1度で静かにインパクトが残る

久しぶりに直木賞受賞作を読みましたが、相変わらず焦燥感が漂います。

それぞれのストーリーは多少のハッピーエンドで終わるものの、直木賞受賞作はその文章内容よりもその背景を読ませる作品が多い。

風に舞いあがるビニールシートが1つの象徴となり、仕事と性別と社会問題を同時に考えさせてくれる本書は、2000年以降の人々の価値観の変化をうまく捉えている。

1度読めば、もう1度読みかえそうとは思わないが、1度で静かにインパクトを残す作品でした。
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No.80:
(3pt)

感情移入し辛い

6本の短編。どの話も感情移入し辛く盛り上がりにかける。専門的な仕事を詳細に書いているが逆にわずらわしい。
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No.79:
(4pt)

女性の感性にあふれる名作

とてもよく出来た小説だと感じた。
文章は精緻だし、比喩も作者の素晴らしい感性を感じさせる。
そして、国連難民高等弁務官という設定と風に舞いあがるビニールシートというタイトルは、読者に大きな期待を抱かせる。

ただ、残念なのは、主人公の夫であった、エドが情熱を注ぐ、世界の難民を救うという仕事の内容があまり描かれていない。
何故愛し合っていた二人が離婚をしなければならなかったのか、妻より仕事を難民救護という仕事にのめりこむエドの背景
などが見えてこない。

エドが死ぬシーン、現地の女性が打たれるのをかばって死んでいくというのはちょっと安っぽい感じがした。
そして、最後に主人公が、あんなに嫌がっていた海外の現場、アフガニスタン駐在を希望するところも
無理やりという感じがする。

タイトルや設定の割に、日本の家庭内で起きている男女のすれ違いとあまり変わらないという印象が残った。
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No.78:
(5pt)

どの作品も面白く、

難しくなくすんなり読めて、色んな感動もちゃんと与えてくれました。
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No.77:
(4pt)

期待

内容はさわやかかつ丁寧な描写がきにいってます 他の作品も機会があれば読んでみたくなりました
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No.76:
(4pt)

力作の短編6作品

直木賞を受賞した表題の「風に舞いあがるビニールシート」他5作品、計6つの短編を集めたもの・・・

どれもが力作で外れなし、物語として完成度も高く、飽きることなく読める作品です・・・

どの作品もごく普通の人・・・・が主人公とは言えないけれども・・・・

なんとなく自分の心の奥底に眠らせた、人間が人間としてのプライドを持って生きる何か・・・

それらを呼びさましてくれるような作品ですね

読後にすがすがしい気持ちになりました
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No.75:
(3pt)

閉塞感と解放への希望

奇跡みたいな素敵な偶然
おもいがけない巡り合わせが時々あるから
生きるのもわるくないと想える
そんな気持ちを主人公達といっしょに感じられて
わくわくしました。
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No.74:
(5pt)

6編すべて楽しめる作品

6編からなる直木賞作品ですが、どれもそれぞれに賢明に生きる
人間力のようなものを感じました。

元気をもらえた、そんな作品でした。

登場する人物のそれぞれのキャラに愛着をもてました。

6編すべて満足度が高かったです。
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No.73:
(3pt)

直木賞と期待して読むと・・・

タイトルと直木賞ということから、UNHCRの現場での話かと思ったら、そうではなくて、UNHCR職員という色づけをした恋愛小説でした。
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No.72:
(1pt)

賞狙いのために本来の力を発揮できず?

明らかにいつもの森絵都さんの力が殺がれています。
他の方も指摘している通り、背伸びしている感が否めません。表題作など、「私は国際問題もわかってるのよ」くらいのアピールにしか感じられませんでした。しかも極めて浅いので興ざめです。中途半端に政治や国際問題などを出すので安っぽく感じられます。また他の収録短編もこれといってすぐれた作品がないです。
彼女のほかの作品(私は『リズム』『宇宙のみなしご』などが好きです)が好きな人には拍子抜けするのではないでしょうか。
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No.71:
(5pt)

自分の価値観を追い求める小説

短編小説集です。
この本は他の小説と比べてちょっと変わってます。
というのも主人公の個性が強すぎてなかなか共感しにくい小説なのです。
不満を持ちながらも天才パティシエに尽くし人、犬を救うために水商売をする人など、ふと読んだだけでは共感できない人がこの本では多いのです。
ただ読み進めていくと、その人はその人でちゃんと考えがある。
共感できるけど共感できない不思議な短編集です。
自分にとって大切なものってなに?と考えたい人はおすすめの本です
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No.70:
(3pt)

一つずつ違う味わいのある短編集

森さんというと、児童文学・青春文学というイメージでしたが、こういう作品も書けるのかと驚きました。いずれも硬いというか大人な物語ですので読んでいて肩がこりました。専門知識を交えたうえで感動的なまとめかたをしているものもあるので、一日一話程度のペースで読むくらいがちょうど良い読後感に浸れるかと思いますよ。
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No.69:
(4pt)

珠玉の名品集

森絵都の短編集。元々児童文学で有名になった作家だが、これは大人向けの作品集。それぞれ異なる個性の物語が以下のように6編収められている。

・器を探して
・犬の散歩
・守護神
・鐘の音
・ジェネレーションX
・風に舞い上がるビニールシート

柔らかく緻密な文体。繊細な表現力。スキのない構成。ストーリーにくるんである人間性に関する力強いメッセージ。仏像やUNHCRを取り上げた作品は、あらかじめしっかり裏づけ調査を行って書き上げたことが、本文からも最後にさりげなく書かれている参考資料一覧からも読み取れる。粒ぞろいの名品集。第135回直木賞受賞作。
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No.68:
(4pt)

拘りある人のストーリー

葛藤しながらも、たぶん普通以上に何かに拘っている人のストーリー。普段、まあいいかと終わらせている自分に気付かされます。
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No.67:
(4pt)

タイトルからは全く想像できないストーリーでした

6編の短編の中、印象に残ったのは「器を探して」と表題の「風に舞いあがるビニールシート」です。「器を探して」は気まぐれな女性上司に振り回され、恋人と仕事との間で悩む優しい女性の話・・・かと思っていましたが、いやいやどうして。最後の数頁ですっかり見方が変わりました。「風に舞いあがるビニールシート」はタイトルから想像する日常的なストーリーとは全くかけ離れた、国連で難民の救済に奔走する男性とそんな男性を愛してしまった女性の話ですが・・・・私は通勤電車の中で読んでいたにも拘わらず、不覚にも涙を溢してしまいました。お勧めです!
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No.66:
(5pt)

一生懸命に生きる人へ、エールを

働く女性の問題から、果ては国連の難民問題まで、多種多様な6つのテーマを扱った短編集。「いつかパラソルの下で」でも感じましたが、この方は文章を組み立てる力、とくに会話のセンス、ユーモアのセンスは抜群ですね。

個人的には「鐘の音」という作品が一番気に入りました。仏像の美しさに魅了された修復師が、自分とその仏像だけの世界に閉じこもっていく姿が妖しげ描かれていて、読み応え十分なお話です。とくに、その仏像への一途な愛情が、実に残酷な形で終焉を迎えるのが面白いです。自分にしか救えないはずだった存在を、自ら壊し、そして決定的に汚してしまう。その喪失感が何とも言えません。おまけの大オチも、さらにひとひねりといった感じで楽しませてくれます。

全体として、何かに一生懸命になっている人に、耳元でそっとエールを送るような、ほんのり暖かい話が満載なので、落ち込んだりしたときに読んでみるのもいいのではないでしょうか。
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No.65:
(4pt)

人生曲がり角を乗り越えていく

「お金より大切な何かのために懸命に生きる人々・・」と、この6短編の主人公たちのことを文春文庫は紹介する。そんな綺麗な言葉だけでは彼らのことを表現できてない気がして、自分の頭の中で言葉を捜し始めた。 6人の主人公たちは一生懸命に生きていて、実は人生の大事な曲がり角に差し掛かっている。そして気まぐれなボスか男かを選ぶよう迫られる弥生も、代筆依頼してでもレポートを仕上げて卒業しようとしている裕介も皆、懸命に乗り切ろうとするあまり実は自分を見失いかけている。しかし彼らの側には誰かがついていて、その誰かとの会話を通じて自分の人生のポイントを再び見出していく。まぁ観音と対話するしかなかった潔はちょっとかわいそうだったけど、テンポの良い会話を通じて彼らの心の霧がすうっと晴れていく様は、読んでいて清々しくまた心が暖まる。 これだけの文章力を持つ森さんだが、本職は児童文学で小説家としては寡作だ。会話描写と行動描写で物語を構成するしかない児童文学でこそ、このテンポの良さは養われたのだろうか。次作を読んでみたい作家だ。
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No.64:
(5pt)

力をくれる女性たちの生き方

まずは表題作。現地採用という殻に閉じこもっていた主人公が、ついに危険な現場に赴くことを決意するまでの心の動きを描いています。国際機関に勤務しながらも、なお性役割を引きずって生きている日本人女性を、異なる文化背景を持つ外国人の元つれあいがどう見ていたかなど、なかなか興味深い記述も多く、直木賞受賞にふさわしい仕上がりとなっているように思います。

 「器を探して」というタイトルは、真に自分に見合うような男性を探してという意味も込められているのでしょうか。まあ「俺と仕事のどっちを取るんだ?」という男性には、間髪入れず「仕事!」と答えて、さっさと別れるのがよろしいかと思いますが、結末は…
 「犬の散歩」では、ふとしたきっかけから、安易な専業主婦の日常に訣別し、ハードな毎日に身を投じてゆく女性を描きます。「守護神」では、ひたむきに生きる女性が、ともすれば落ちこぼれそうな主人公の男性に元気を与えています。

 いずれの作品も、落ち込んでる人にはぜひすすめたい物語ばかりです。ここに登場するような女性たちがこの国の主流であればいいなと思いますが、まあ現実は残念な状況です。

 残る2作品は、打って変わってほぼ男性ばかりが登場します。
 「鐘の音」はミステリ仕立てのお仕事小説。上記4作品を生み出した作家が、一方でこんな作品も書けるということに、大きなポテンシャルを感じました。
 「ジェネレーションX」もなかなか後味のよい友情物語で、6編全てが帯にある「お金よりも大切な何かのために懸命に生きる」というコンセプトで一貫していることを確認しました。
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No.63:
(5pt)

確かなともし火

確かなともし火が胸の奥に宿った。
読了後の感想をひと言にすれば、こうなる。

この連作短編集の主人公は、「大切な何か」のために、懸命に生きる市井の人々だ。
といっても、単純無垢なのっぺりとした話では、もちろんない。
生きるということの複雑さを、力強く、暖かな眼差しで、リズムよく描ききっている。

近年の連作短編の中では、紛れもない傑作だ。
読んでまったく損はありません。
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4163249206
No.62:
(5pt)

モヤモヤを吹っ切りたい人へ

本作は森絵都氏による直木賞受賞作。
6人の主人公達が織り成す、表題作他6編の短編集。

ショップオーナーに振り回されつつも器を探す弥生。
ボランティアのため水商売のバイトをする恵利子。
レポート一本に苦しむ社会人大学生の裕介。
誰よりも真摯に仏像と向き合う潔。
若者とのギャップに戸惑う健一。
難民キャンプへ夫を送り出す里佳。

本作の主人公達は皆、ストーリーを通じて新たな自分を発見する。
ただし、それは自分ひとりの世界で悟りを開くようなものではない。
周囲の様々な人達との交流により、何かを吹っ切れた、といった感じだろうか。
どれもが心地よく、壮快で、心に落ち着くものばかりである。
日常で何かモヤモヤしたものを抱えている人、心と頭を切り替えたい人に読んでほしい一作。
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4163249206

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