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(短編集)
風に舞いあがるビニールシート
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風に舞いあがるビニールシートの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全93件 1~20 1/5ページ
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ものすごくいい本で、感動もしたし、深く考えさられもしたんだけど、あまりにもダサくて萎えてしまう部分がある それは国連職員の言語 欧米人だって普通の人間で、「作ったりはしないさ」みたいな気取った表現はありえない そもそも日本人でこんな日本語で話すやついる? いたとしたら相当イタいやつじゃない? 欧米人ならこういう気取った話し方をするんだろうという前提がもうイタすぎる という一点だけ萎えるんだけど、それ以外はとても素晴らしい本です 僕は50%オフで買ったけど、そうじゃなくても買ってよかったと思うだろう 特に好きなのはレポートの代筆を頼む青年が出てくる「守護神」で、中盤の主人公の立場の転換がすごく鮮やかだった 短編なのにどんでん返しみたいな あともう一つは「ジェネレーションX」で、無駄に大人にならなくてよかったと肯定してもらったような気がした(^^) いわゆるバディもので、かつロードムービー(映画じゃないけど)という僕の大好きな要素がそろってる 一つだけ愚痴ったけど、そこも僕みたいに海外の長い人間じゃなければまったく気にならないと思うので、ぜひ皆さんにもおすすめしたいと思います | ||||
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年間30〜50冊ほど、小説に限らず多様な本を手に取るようにしているが、読んでいて「これだ」と思える小説に出会えることは1年に1回もない。そんな中でもこの小説は自分に「これだ」と思わせ、心を震わせる不思議な力を持つ小説だと感じた。森絵都さんの描く自然と感情移入させるような登場人物たちと自分の置かれている環境がそう感じさせたのだと思う。 全てのストーリーに、各々の登場人物の強い想いが描かれていて非常に読後感の良い作品ばかりであったが、全てにおいて感想を書き始めると一つの短編小説ほどの分量になりかねないため、1番感情移入しながら読んだ、タイトルも冠している「風に舞いあがるビニールシート」についてのみ感想を書きたい。 まず私は国際協力という分野の扉をたたき、入り口に立った人間である。まだまだひよっこで、エドと比較するには畏れ多くもあるが、それでも彼に感情移入せずにはいられなかった。自分もまた世界に散在する「風に舞いあがるビニールシート」を憂い、彼らのために何か行動を取る責任を負うと考える1人であるからだ。彼らが世界から忘れられないように、少なくとも自分は難解で重苦しい現実を見て見ぬふりしないようにと国際協力の門戸を開いた。エドとは経験も能力も違えど、自身も支援活動に全身全霊でコミットしている。そんな中でやはりプライベートとのバランスを取ることは非常に難しく感じている。里佳が望むような自分の目の前にある大切な人と築く幸せを「必要ない」とは割り切れないが、本質のところで他人を切り離しているようなきらいがある。しかし読み進めていくにあたって、エドは里佳のことを他人ではなく、人間の肌のぬくもりを持ったかけがえのない人と捉えているような描写が増えたように感じた。彼は結果的にはアフガニスタンにて「風に舞いあがるビニールシート」を守るために自身の命を落とすことになったが、きっと人の肌のぬくもりを知った彼は不幸せではなかったのだと思う。そして彼の想いはきちんと里佳の心の中で生きていることに対して、自分ごとのように強い喜びを覚えた。 | ||||
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久しぶりに読み直し。犬の散歩だけは良さがわからず、あとはとても良かった!とくにジェネレーションXが好き。 | ||||
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さらっと読める短編集で内容も飽きずに読了できた。 静かで落ち着いた文章はストレスがなく、夜の読書にぴったりだった。 入浴中に読んだり、就寝前に読んだり、夕食後に読んだり、夜に読むことが多かった。 1話読み終えるたびに人の優しさや温もりに触れたような感覚に陥った。 『器を探して』ちょっと胡散臭い才色兼備風パティシエとそれに振り回される部下のお話。 下品でも嘘つきでもずば抜けた才能があり、運もあれば、ついて来てくれる人はいるし、支えてくれる誰かに出会える。 そう、人生なんとかなっちゃうんだよねって思えるお話。 あっけらかんとした女の図太さって嫌いじゃないのかもしれないと思わせてくれた。 『犬の散歩』今まで、保護犬活動をしている人に何度かあった事がある。 動物の命を守るという使命感を振りかざし、勘違いしていて偉そうにしている人もいれば、そうじゃない人もいる。 このお話に出てくる人は、後者の方。動物好きが高じて損得勘定など構わず、保護活動をしている人のお話。 今日も同じ空の下のどこかに飼い主のいない犬や猫のお世話を甲斐甲斐しくしている人がいる事を思い出させてくれて、気持ちを温かくさせてくれた。 『守護神』社会人学生の描き方が面白かった。苦学生でもないのに卒業後2部に入学した友人に当時、偏見を持ってしまったけれど、本気で勉強したい人が2部にはいるのかもしれないと思った。今更、当時の友人を羨ましくも思ったし、今からでも2部に入学して訳ありな仲間と勉強してみたくなった。 『鐘の音』理屈では説明できない、運命の不思議な力を私は信じているので、このお話は泣けた。個人的には1番心に残るお話だった。 『ジェネレーションX』わかり合えるわけがないと思い込んでた若者と意気投合しちゃうお話。元気になる。 『風に舞い上がるビニールシート』命を懸けて働く人はどこかで自分の命を軽んじている。というか、自分の命に執着していない風にも見える。 戦場で働くエリート達は、優しくて強いんだけど、心のそこにしまってある寂しさが原動力だって事を周りに知られないようにする。 格好悪い事を徹底的に排除する。ユーモアもジョークも自分を守るためのもの。 私は別にエリートじゃなくて良いんだけど、目一杯働いている人が好きだ。 その原動力の根底には寂しさ?悲しさ?ネガティブで繊細な内面が隠れていたりする。 いつも誰かの事を心配し、助けたいと思っている働き者でとっても優しいあの人。 あの人は、自分の本音が聞きたいなんて誰も思っていないという事を知っている。 いつも周りを笑わせてくれるだけ。 そんな優しい誰かの事もふと思い出した。 | ||||
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悪くないです。 悪くないですが、伏線が提示され、きちんと回収されて、取材や文献による細部の作り込みも丁寧で、普通に読んでいる分にはあやふやな部分もありません。 良質なテレビドラマを見たあとのような余韻が残り、つまり、完全に好みの問題ではあるのですが。 ただ、途中でSARSという言葉が対岸の火事のように出てきた時には、コロナ禍の昨今、本作がいま書かれていたらそういったことがどんなニュアンスを帯びて使われたのか、月並みなことを考えてしまいました。 | ||||
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六つの別個の物語を紡ぐ、作者の構想力の豊かさに圧倒された。個人的には、書籍の表題作である最後の作品が一番気に入っている。 | ||||
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NHKでドラマ化もされた表題作が素晴らしい! それ以外の作品が若干弱いが面白いので気にならない。 購入を勧められます。 表題作の素晴らしさがスバ抜けてる。 その価値が素晴らしい。 星5つ! | ||||
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一生懸命にもがいて生きることで得られる自分の価値観への気付き。あとがきにもあるが、テーマは共通でも、6篇全て異なる世界観で描かれ、かつ読み終えたときにハッとさせられる構成がすごい。 | ||||
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彼氏が貸してくれて、久しぶりに小説を読みました。6話の短編集でしたが、どれも面白かったです。 1番好きなのは「風に舞い上がるビニールシート」 彼もこの話がお気に入りで、何回も読んだと言ってました。 風に舞い上がるビニールシート。 暴風が吹けば軽々飛んでしまう、ささやかな幸福な日々のこと。(と、日本在住の私は解釈しました) 私たちのシートも飛ばされそうよ、と訴える主人公に「暴風が吹いても、日本であれば安全な場所に着地できる。好きなものを腹いっぱい食べて温かいベッドで眠ることが出来る。世界ではそれを幸せと呼ぶんだ」と返す主人公の元旦那。 舞い続ける沢山のビニールシートを抑えに行く旦那と、足元のビニールシートを抑えたい妻。 「私のシートは飛ばされてしまった」そんな風に思う主人公はラストシーンで、素敵なビニールシートが足元に敷かれていたことに気づくのです。 * 全然関係ないですが、主人公元旦那の名前が「エド」だったので、私の頭の中ではエド・シーランで再生されていました。 彼氏にはいい小説を教えてもらいました。借りた本を汚したのでもう1冊買いましたが、自分用に手元に残ったのが心から嬉しいと思える短編集でした。 | ||||
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6つの短編からなる本作、洋菓子店のマネージャー(美濃の器)・ホステス(犬の散歩)・社会人大学生(守護神)・鐘の音(仏像修復師)・出版社社員(ジェネレーションX)・国連職員(風にまいあがるビニールシート)、社会人大学生・仏像修復師・国連職員とかあまり知らなかったので勉強になりました。それぞれのストーリーも秀逸です。特に4つ目の「鐘の音」が心に滲みました!おねがい この本、今年一番かもニコニコ アディショナルタイム(プチネタバレあり、新鮮な気持ちで読まれたい方は読了後お読みください)今回は長くてすいません | ||||
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6つの短編小説がありますが、その中のプロジェクトXという話が私は気に入りました。 きっとあなたの心に響くお気に入りの話が見つかると思います。 オススメです! | ||||
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森絵都さんの短編集。UNHCRを描いた表題作は、最後に出てくる。 14年くらい前に読んだ本。社会経験を積んだ上で読むと違う味わい。 森絵都さんは、恋愛とか結婚と仕事や夢とを天秤に掛けながら思い悩む人が主役である事が多いかなと思った。 個人的には守護神が好き。人生に悩むって苦しいことも多いけど、一生懸命にやっている人は周りの声援を受けるんだなって感じさせてくれる作品。 よい作品。 | ||||
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6つの作品すべてが面白かった、直木賞作品云々より読み手と していかに楽しめるかを考えると本書は質の高い作品だと思う、 個人的にはサラリーマンの悲哀と友情を描いた「ジュネレーシ ョンX」が特に面白かった。 | ||||
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短編が沢山収録されてます。どれもテーストが異なっていて、面白いです。 | ||||
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まず驚くのが森絵都という作家の小説のうまさだ。とりたてて飾り立てているわけではない。だが絶妙な構成力で、迫って来る。 6篇に関連性はない。強いて言えば「いい話」「一生懸命生きている人の話」。ただしどの話も「入口」と「出口」が違う。ほぼ中盤まではよくある「いい話」なのだが、最後の思い切り作者の観点が違うことに気づかされる。 そのなのだ、この人の凄いところは。 とりわけ気にったのは「ジェネレーションX]。とにかく会話が生きている。拍手! | ||||
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やられた。 この一言につきます。 この本の主軸は、三十代をこえた人達を軸としており 全体的に、大人の雰囲気をかもしだしています。 その中で、大人のそれぞれの悩みや 人生において大切な事とは何かを 人間臭さをもって、語ってくれる そんな小説です。 最初読んでいるときは、森絵都ってこんな人だっけ?と思うくらいに 他の作品と比べると少し趣がかわっていて その中にも凄い魅力がたくさんつまった本だと思います | ||||
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里佳の決意はなんとも不思議な…、でも不思議とも思えないその心の動き。幸福を知らない人間が幸福を増やすことはできない、ということか。 | ||||
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UNHCRの東京スタッフの女性と難民保護の現地で働きたがる男性との逢瀬を扱った表題作ほか5編 この作者のほかの作品を読んでこの作品を読んでいなかったので 入手はしていたものの久しぶりに読んでみました。 他の作品とは違い、性的な表現も含んでいるので苦手な人も 出てくるのかなと思います。 あらすじは 器を探して:天才的なケーキ作品を作る人に惚れ込み、惚れ込んだ弱みに つけ込まれ、良いように使われる女性を扱った作品 犬の散歩:普通の専業主婦と生きてきた女性が、引き取り手のない 犬を保護し、その費用を捻出するために夜の商売までがんばるぐらい 価値観が変わった作品 守護神: 大学の2部に通うバイト青年が、レポートの代筆の天才に レポートをお願いする作品 鐘の音: 仏像を作るのにとても器用なだけに仏像に魂が入っていないと 感じるジレンマに苦難する人の半生を振り返る作品 ジェネレーションX:苦情処理に向かう車の中で、新人類と 思っていた得意先営業と最後は心あわせる作品 風に舞い上がるビニールシート: UNHCRで体の相性は抜群のものの 価値観が大きく異なる男女を扱った作品 性的表現が無く、全年齢的作品が多いこの作者ですが、この短編は 器を探してとか風に舞い上がる・・・とかはもうちょっと年齢層が 高い作品の様に感じました。その分少しこれまでと違うのでは と感じる人もいるのではと思います。 でも、全作品を通じて、価値観を大切にして生きてゆく人々の 真剣さがとてもよく描かれて、重たくも無くしかし薄っぺらくもなく 気持ちよく読めるのは私はとても好きです。 特に表題作は、かたくなに自分の価値観を守っていた女性が恋人の 価値観を最期を通じて知ることによりわだかまりが氷解し 新しい世界へと踏み出す姿がとても好きです。 どの作品もしっかり調べてから作品を作っているのか特殊な 背景にも関わらず、無理なく展開するのは作者の力量を感じます。 良い作品になっていると思います とてもオススメです | ||||
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短編集です。私はタイトルの作品より、守護神という作品が好きです。 | ||||
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6編の短編集には6人の人生が描かれている 自分とは価値観が異なるキャラクターもいるが 多種多様な考え方や生き方を読めるのが読書のいい部分だと思う 表題作『風に舞いあがるビニールシート』を初めて読んだのは何年も前だが 主人公が立ち上がる場面は未だにずっと心に残っている | ||||
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