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新幹線殺人事件
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【この小説が収録されている参考書籍】
新幹線殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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新幹線の時刻表トリックだけなら古い素材だし、鉄道ファンなら簡単に見抜ける。他のトリックも後々の推理小説では頻出かもしれない。しかしその裏の裏を書く展開は見事。さすかに現代の世相とは合いませんが、あの当時、こんな事件があったかも、といえるほどの現実味はあります。 | ||||
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1970年に刊行された本書ですが、他の作と同様に森村氏は推理小説でありながら、その事件の起こった背景や複雑な動機を詳細に書いています。本書は走行中の新幹線の車内で起こった殺人事件が、芸能プロダクションの争いにあり、如何に安直にスターが出来上がってしまうか。又、スターに成るためには殺人をも犯しかねない若者たちがどれほど多くいるかを書いています。更に今回は大阪万博の音楽プロデューサーの利権争いと様々な事件背景と動機にページを多く費やしていて、実に興味深く読んでしまいました。そこら辺の資料や情報集めはさすがだなぁ~と感心させられてしまいました。 事件は二つ起こります。一つ目の事件は、東京行きのひかり66号の車内で起き、容疑者と思われる人物は、後続のこだまに乗車していて物理的に犯行が不可能なアリバイが有りました。二つ目の事件は、最近になって急に売れ出したテレビタレントの赤羽が絞殺死体となって発見されるのでした。内容については控えたいと思いますが。どちらも巧妙に仕組まれていて、予想もしていなかった展開になり十分に楽しめます。 芸能界に対しては辛辣な書き方をしています。“スターという虚名の座を巡って醜悪な争いとスキャンダル渦巻くところ”“芸能界病に取り付かれた単細胞の若者にキンキラの衣装を着せ見世物を作るだけ”などなど。又、テレビ界にも勢力を広げ自前で番組を企画しタレントを送り込み莫大な利益を上げている。なんとなく皆頷けてしまいます。 森村氏はホテル業界の内幕や権力争いを暴く作は十八番ですが、「腐食の構造」の原発ものに代表される様な社会派的なものや山岳ものと幅広い世界を見せてくれます。本書は芸能界の内幕と言ったところでしょうか。45年も前に書かれたとは思えませんでした。実に面白く読ませて頂きました。現在、森村氏は御健在で嬉しく思います、有難う御座いました。 | ||||
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1970年に刊行された本書ですが、他の作と同様に森村氏は推理小説でありながら、その事件の起こった背景や複雑な動機を詳細に書いています。本書は走行中の新幹線の車内で起こった殺人事件が、芸能プロダクションの争いにあり、如何に安直にスターが出来上がってしまうか。又、スターに成るためには殺人をも犯しかねない若者たちがどれほど多くいるかを書いています。更に今回は大阪万博の音楽プロデューサーの利権争いと様々な事件背景と動機にページを多く費やしていて、実に興味深く読んでしまいました。そこら辺の資料や情報集めはさすがだなぁ~と感心させられてしまいました。 事件は二つ起こります。一つ目の事件は、東京行きのひかり66号の車内で起き、容疑者と思われる人物は、後続のこだまに乗車していて物理的に犯行が不可能なアリバイが有りました。二つ目の事件は、最近になって急に売れ出したテレビタレントの赤羽が絞殺死体となって発見されるのでした。内容については控えたいと思いますが。どちらも巧妙に仕組まれていて、予想もしていなかった展開になり十分に楽しめます。 芸能界に対しては辛辣な書き方をしています。“スターという虚名の座を巡って醜悪な争いとスキャンダル渦巻くところ”“芸能界病に取り付かれた単細胞の若者にキンキラの衣装を着せ見世物を作るだけ”などなど。又、テレビ界にも勢力を広げ自前で番組を企画しタレントを送り込み莫大な利益を上げている。なんとなく皆頷けてしまいます。 森村氏はホテル業界の内幕や権力争いを暴く作は十八番ですが、「腐食の構造」の原発ものに代表される様な社会派的なものや山岳ものと幅広い世界を見せてくれます。本書は芸能界の内幕と言ったところでしょうか。45年も前に書かれたとは思えませんでした。実に面白く読ませて頂きました。現在、森村氏は御健在で嬉しく思います、有難う御座いました。 | ||||
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1970年に刊行された本書ですが、他の作と同様に森村氏は推理小説でありながら、その事件の起こった背景や複雑な動機を詳細に書いています。本書は走行中の新幹線の車内で起こった殺人事件が、芸能プロダクションの争いにあり、如何に安直にスターが出来上がってしまうか。又、スターに成るためには殺人をも犯しかねない若者たちがどれほど多くいるかを書いています。更に今回は大阪万博の音楽プロデューサーの利権争いと様々な事件背景と動機にページを多く費やしていて、実に興味深く読んでしまいました。そこら辺の資料や情報集めはさすがだなぁ~と感心させられてしまいました。 事件は二つ起こります。一つ目の事件は、東京行きのひかり66号の車内で起き、容疑者と思われる人物は、後続のこだまに乗車していて物理的に犯行が不可能なアリバイが有りました。二つ目の事件は、最近になって急に売れ出したテレビタレントの赤羽が絞殺死体となって発見されるのでした。内容については控えたいと思いますが。どちらも巧妙に仕組まれていて、予想もしていなかった展開になり十分に楽しめます。 芸能界に対しては辛辣な書き方をしています。“スターという虚名の座を巡って醜悪な争いとスキャンダル渦巻くところ”“芸能界病に取り付かれた単細胞の若者にキンキラの衣装を着せ見世物を作るだけ”などなど。又、テレビ界にも勢力を広げ自前で番組を企画しタレントを送り込み莫大な利益を上げている。なんとなく皆頷けてしまいます。 森村氏はホテル業界の内幕や権力争いを暴く作は十八番ですが、「腐食の構造」の原発ものに代表される様な社会派的なものや山岳ものと幅広い世界を見せてくれます。本書は芸能界の内幕と言ったところでしょうか。45年も前に書かれたとは思えませんでした。実に面白く読ませて頂きました。現在、森村氏は御健在で嬉しく思います、有難う御座いました。 | ||||
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「高層の死角」で江戸川乱歩賞を受賞してからの森村誠一は 作品の量産体制に入っていて、「~殺人事件」シリーズを たて続けに発表していた。 受賞時点で懸念されていた「人物が描けていない」「文章表現が甘い」 など、まだまだ改善の余地が残されているものの、さすがに トリックとアリバイ崩しには本領を発揮し、非常に面白く仕上がっていて、 前述の欠点を補って余りあるものとなっている。 新幹線や万博、芸能プロの内幕を題材に取り入れ、時代の先端を 担う人気作家として、その旺盛な執筆力には大いに共感するものであります。 | ||||
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森村誠一の初期作品。 ひかり号の中で殺人事件が発生するが、犯人とおぼしき人物は、それより遅く発車するこだま号に乗っていた確固たるアリバイがある。前半の読み所は、アリバイ崩し。 後半になると舞台は一変する。マンションの一室で起こった殺人事件。こちらも犯人のアリバイを崩すことができない。 一見、何の関係もない二つの殺人事件だが、万博を取り巻く芸能プロの「過酷な戦いの果て」であることが、最後にわかる。それと、ひかり号の殺人犯が「意外な人物」であったことも。 二つの殺人事件のトリックはおもしろい。よく、思いついたものだと感心する。 しかし、事件の背景となった「芸能界の内幕」は、たとえ「事実」であるにしても、あまりにステレオタイプの表現だ。前半、著者の文章力のまずさもあって、一気に読もうという気が起こらなかった。 登場人物がやたら多くて、関係を理解するのも苦労した。裏表紙にも「登場人物一覧」でもつけてくれればよかったのに。 | ||||
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全体的に読んで感じることは、「新幹線殺人事件」という事件そのものが薄らいでいて、芸能プロの内幕ばかりが印象に残る作品だ。 森村誠一氏の初期の作品であるがためか、登場人物の人間模様などが客観的すぎて、読者を引き込むまでには至っていない。 「終着駅」や「夜行列車」に登場する人物像のように、もっと極端で深い境遇を醸し出している背景が描かれていたら、この作品の評価はもっと高かったと思える。 この作品では人物像が平面的で、似たような背景を作りすぎている。 当時の社会性を描いたとはいえ、もうちょっと異質な面が取り込まれていたらさぞ面白かっただろう。 しかしながら、事件解決に向けての刑事らの推察や意見のぶつかり合いの妙手は見事である。こういうところの筆力は今読んでも初期作品ながら高いと感じる。 | ||||
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時刻表トリックを「使い捨て」にする、若き日の作者の意欲には感心するが、ストーリー展開は、かなり強引な感じ。今となっては、2時間ドラマの原作としては面白い、という程度か。森村誠一のアリバイトリック長編なら『虚構の空路』の方が、ずっと印象深かった。 | ||||
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遥か数十年前に大阪で執り行われた万博博覧会は遥か前過ぎて実感としてどのような盛況な物か想像するしかないのですが、その中のパビリオンを芸能プロダクションの激しい争奪戦の最中で起こった殺人事件をめぐるミステリーはやや容疑者足るべき方々の行動が安易でわかりやすすぎる嫌いがあったものの、さ迷える芸能界内部の争いが目を覆うほどに興味深くて中々楽しむことが出来ました。万博パビリオンを巡る芸能プロの利権の争いという醜くも狭い世界の中で確執から思った殺人事件なのですから、分かりやすいといっても仕方ないのかもしれませんが。その容疑者達の分かりやすい犯罪への行動はさながら松本清張氏の「点と線」を思わせる感じでした。ただそんな犯罪へ走ったものたちや利権を巡って醜く争ってきたものたちの最後に見せた人間的な温かさ・愛情の深さは醜い世界で展開された醜い争いという嫌な中でほっとさせられ救いでもありました。 | ||||
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