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火定
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火定の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全56件 21~40 2/3ページ
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奈良時代の庶民はリアルな生活が読み進む程に目の前に迫る感じです。 いつの時代も疫病は大きなきょうふですが、それを乗り越えるのは人間の優しさだと気づかされます。す | ||||
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引き込まれる内容でした。 | ||||
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「天平の天然痘大流行(パンデミック)」を題材にした、医師の物語。【現代コロナとの共通点】①外来の感染病、②政治不信、③特効薬のない医療限界、医療崩壊、④外国人排斥、いわゆるヘイトクラムだ。◆さらに驚嘆したのが3点;①凄惨すぎる生き地獄を描いている点、②天然痘の地獄を通し、「人間の闇」を巧みに炙り出している点。それが「羅生門」レベルなのだ。③圧倒的な著者の筆力。情景描写やさりげない一文が上手い。時々はさむ古語?と思われる語彙力がダントツ。◆時々多少読みにくいことや、テンポの悪さはマイナス。 | ||||
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藤原四兄弟が相次いで天然痘(本書では裳瘡)で亡くなった時代が舞台になっています。悲田院の医師が時代に翻弄されつつも、正直な医師として志を貫きます。1つ難点は、会話文が江戸の言葉になっていて、雰囲気を損なっていることです。 | ||||
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奈良時代を舞台にした歴史小説が好きで読んでいましたが、澤田さんは今回の著書で初めて知りました。 今のコロナ禍と重ね合わせてしまう、外国人排斥・デマ、そして医療従事者のジレンマが鬼気迫る描写で描かれています。うだるような夏の光景と、登場人物たちの感情がシンクロして、読み手も嵐のさなかにいるような感覚でした。 | ||||
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2017年に出た本がコロナ禍の2020年11月に文庫本化。奈良の大仏が作られる少し前に平城京で実際にあった天然痘の大流行を題材とした小説です。著者のかたは奈良の仏教史の専門家とのことですが、目の付け所が鋭すぎます。歴史小説でありながら、近未来(数年後、つまり今)の感染症パンデミックを予測して書かれたかのような内容。出てくる言葉や人名の読み方が少々難しいですが、じきに慣れます。奈良時代の奈良の人々のセリフが標準語(というか、べらんめえ調)なのは勿論不自然ですが、おかげで読みやすいといえば読みやすい。インフォデミック、医療崩壊、「密」の回避、懐を肥やす小悪党(これが途中で少し某国の元大統領の姿に重なって見える場面も)などなど、現在のコロナ禍との共通点を見出すたびに「今といっしょじゃん!すげー!」ってなります。(ただし天然痘のほうが新型コロナより致死率も患者の見た目も遥かにこわい。地獄絵図のような強烈な描写。映像化したらトラウマ必至。)しかし、この本、あんまり話題になってませんよね。時節柄もっと取り上げられてしかるべき本だと思うのですが。なお、コロナ禍うんぬん抜きにしても、純粋に小説としての面白さだけで私的には十分☆5つです。 | ||||
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時節柄、身に染みる題材でした。 遠い昔から、流行り病に市民は 苦しんできたのかと。 ただ、時代考証と話し言葉に 若干の違和感を持ちながら読み ました。 | ||||
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おもしろい。 | ||||
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奈良時代に起こった天然痘のパンデミックが鮮やかに描かれている。当時と現代と、ウイルスに対する科学的知識に違いはあるが、人間の心の中の潜在的な恐怖は当時と何も変わらない。 | ||||
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はじめはちょっと読みずらっかたけど すぐにはまり「新型コロナなんてもんじゃナイ」 一気に読破 勇気をいただきました。 | ||||
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とても読みやすいので、一気読みしました。医療とは何か。考えさせられました。一人の青年の成長譚としても秀逸です。 | ||||
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時は天平時代。外国から帰国した人たちに天然痘が発生しました。細菌でなくウィルスが原因の感染症です。飛沫や接触で感染します。 新型コロナウイルスが2019年12月に中国で見つかりました。2020年1月には日本でも感染が確認されました。その後はマスクが売り切れ、関係のない紙製品まで品不足になっています。 この本は奈良時代が舞台ですが、日本の状況を予想させるような展開です。当時はマスクがありませんが、得体のしれない黄色いお札が高値で取引されます。活気に溢れていた市場には感染を恐れて誰もやってきません。 主人公は二人です。名代は国立の施療院で働く役人ですが、出世の見込みのない職場からの転勤を願っています。もう一人の諸男は優秀な医師です。今でいえば国立の医療研究所の研究員でしたが、上役から実力を妬まれ、無実の罪で投獄されました。偶然の恩赦で出獄し、復讐心に燃えています。 復讐心、嫉妬と誤解、恐怖心ゆえに発生する暴動、外国人への憎悪など、時代を越えて人間に共通するものです。著者のストーリー展開は上手で、読み進むにつれて謎が明かされて行きます。 カミュのペストと読み比べると興味深いと思います。 | ||||
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天平天然痘パンデミック、その悲惨さと過酷な中での当事者の姿がとてもよく描かれていて本当に久しぶりにこの時代を舞台にした物語で感動、筆者の筆力に納得したのだが、最後の最後、絹代の姓があれでは全く残念。その姓を持つ人は作中のような下位ではありえないし、なによりその姓が史上に現れるのは752年。作者はこの時代の研究者だったのでは?文庫化の際には直してほしい。 | ||||
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天平の時代、新羅から日本に持ち込まれた疫病の天然痘が日本列島を襲う中、それを食い止めようと奮闘する医師と、その混乱に乗じて消厄祈願の札を売りつける者たちの、生死の狭間で繰り広げられる人間模様を描いた物語。 物語は施薬院の助手の名代と、元医師で無実の罪を着せられた諸男、二人の視点から描かれていく。 序盤は病人の治療を行う施薬院と、孤児の面倒を見ている非田院の話で一見退屈に感じるのだが、高熱の患者および疱疹の患者が出てくるや否や、物語は一気に加速する。 天然痘という疫病に対して人間がどのような行動をとるのか、人の弱さ、神頼み、怒り、混乱、略奪など、為す術もなく途方に暮れる人々がいる中、懸命に治療を続ける綱手の姿勢には胸が熱くなった。 綱手の医師の矜持を示す以下の言葉は印象に残った。 「己のために行ったことはみな、己の命とともに消え失せる。しかし、他人のためになしたことは、たとえ自らが死んでもその者とともにこの世に留まり、生きた証となってくれよう。自分の命を他人のために用いれば、誰かが自分の生きた意味を継いでくれると言えるではないか」 | ||||
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感染症の脅威、恐怖、悪意を持った異臭、包み隠さず描かれていました。 | ||||
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天平時代。 天然痘が、寧楽(なら)の都に、襲い掛かる。 「生」と「死」が隣り合わせにある中で、他人を押しのけてでも自分だけは助かろうとする人。前代未聞の混迷を千載一遇のチャンスと捉え金儲けに走る人。流布に翻弄され、暴徒化する人々。 一方、天然痘という病の蔓延を必死に食い止めようとする施薬院の医師や彼らを支える人たち。 人間を様々な角度から切り取っている。 「悪」の中にも「善」はあり、「善」の中にも「悪」はあり、相反するものではない。 様々なことを考えさせられた作品。 一気読みでした。 | ||||
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極限状態に追い込まれた人間がどのような行動に出るか、様々なタイプが描かれている。自分だったらどうするか、考えさせられた。 ただ、痘瘡に倒れ亡くなっていく人達の描写がいちいちグロテスクすぎる。 | ||||
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天然痘が寧楽の都に蔓延する。奈良時代のパンデミックに対する医者や市井の人々の行動を描く。公家を含む高貴な方々にも罹患し、都は混乱(パニック)に陥る。当時は天然痘についての知識が乏しく、治療の手立てもない。民衆は医療に頼らずに、まじない札など非科学的なものに頼り、果ては海外から天然痘がやってきたという理由だけで、外国人殺戮まで至るなど狂気の沙汰となる。 天然痘に罹患した人の描写は酸鼻をきわめる。特に後半は顔をしかめるしかなくなる。さて、天然痘に立ち向かった名代(なしろ)や諸男(もろお)は、それほど志高い人ではなかった。それでも何か運命に導かれるように病気に立ち向かう。奈良時代のパニック小説という試みは面白い。 また、この時代の用語は読めないことがよくあるが、本書では、適切なタイミングでルビが入れられているので、非常に読みやすかった。 | ||||
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面白いです。 ただ、この時代でなければならない必然性もまた感じられない作品。 例えば、現代のパンデミック物に置き換えても何ら違和感がないし、何なら貧困層の話でも別に構わないのでは、と思ってしまいました。 もう少し、この時代ならでは価値観、考え方、生活などに根付いた、それがなければ書けないくらいの作品であればなぁと思わずにいられない。 | ||||
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これを読んで、人間の極限での生きざまというのを見た気がします。 現代の日本はなんと衛生的で便利で福祉の行き渡っている時代なんだと改めて思いました。 この時代では生と死が隣り合わせで、人も自然に帰るということをまざまざと見せつけられます。全体を通して凄まじいです。まさにこの表紙の通りです。 | ||||
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