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かわいそうだね?
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かわいそうだね?の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 1~20 1/4ページ
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「かわいそうだね?」と 「亜美ちゃんは美人」の2編から成っていて 「かわいそうだね?」はどこがいいかわからず ラストまでいってしまって あともう少しで終わると「亜美ちゃんは美人」を読み始めたら、別物のような面白さだった。 これは文学的策略なのか? 本意はこちらの作なのか これだから綿矢りさは侮れない。 2編を読み終えて 大江健三郎賞受賞作であることを納得 ありふれた人間関係における深層心理を 唯一無比な言葉で表現 | ||||
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かわいそうだね?は現在の彼女と元彼女という女同士の複雑な心境をうまく書いている。綿矢りささんの作品の中でも最も表現力が豊かで魅力的な作品 | ||||
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2作とも、他愛のない話のようでありながら、実は深いところもあるような。綿矢さん作品は初めてでしたが、なかなかの方だと思いました。いまどきなノリの中に、チラチラと見える闇のようなものが魅力かもしれません。 | ||||
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この方の本は初めて読みましたが二作とも面白かったです。 共通しているのは主人公の相手(恋人、友人)に対して相反 する感情を持っており主人公自身が悩むところ。 本音と建前のように割り切れない心情を上手く表現している と思います。 二作目の冒頭の文章はかなりインパクトがあります! | ||||
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初めての綿矢作品。本作は私には合わなかった。というのが率直な感想。 芥川賞作家による、さらに賞をとった作品。というところで自分の中でかなり期待値を上げすぎたせいもあり辛口評価になってしまいました。 BBQでピーマンの薄皮を焦がさないような男に惹かれるという描写。ピーマンは真っ黒に焦がした後焦げた薄皮を剥くととても甘くなるんです。もんじゃ焼きを吐瀉物に例えるあたり。主人公達は一切料理をしないので、たぶん綿矢さんご自身も料理にはあまり興味が無いのかなと偏見的想像。 『亜美ちゃんは美人』では、大学時代からつきあっている婚約者との会話で「私しか女知らなくていいの?」という問いに彼が「お前だけじゃない」みたいな返事をし「私以外につきあってたの?」「んなわけないよ」というやりとりがあったけど、伏線回収もなし?(私が見落としてたらすみません)。モヤ。 私の知る限り、自分に自信のある美人さんは確かに「俺様」みたいな振り回される男に入れあげる傾向があるようです。ちやほやされることに慣れているせいか誠実で優しい男性よりも「その根拠のない自信はいったいどこから」とつっこみたくなるような男に引っかかりやすく尽くすことに喜びを感じてましたね。美人あるあるでしょうか。 | ||||
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初めての綿谷りさです。 正直、2篇とも私には刺さりませんでした。 というか読んでる途中も読み終わったあともイライラしてました。 登場人物に共感できないし、私がモヤモヤした部分が最後まで解き明かされなかったです。 文章や表現は好きでした。 | ||||
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思わぬ展開にドキドキしました。 | ||||
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いやー、テンポがすき。主人公の気分にあわせてはや読みしちゃう感じ。楽しかった。わらった。 | ||||
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表題作についてのみのレビューです。 綿矢りささんの作品は、なぜか質的ばらつきが大きいように思っています。ですので正直、読みたいと思った時にどの作品をチョイスするか迷うことが多いのです。もちろん、私は批評家ではなく、ただの小説好きにすぎないので、今書いたことは素人の戯言と、どうか聞き流してください。 「かわいそうだね ? 」は、そういう意味で、綿矢さんらしさがぎゅっとつまった面白い作品でした。ストーリーのひねくれ方、テンポの良さ、はっとする表現。私は他にこういったタイプの女性作家さんの作品を読んだことがありません。綿矢さんは日本の女性作家として、唯一無二の存在だと言うと言い過ぎでしょうか。 なお五つ星でない理由は、最初の2/3程が、ヒロインが嫉妬と猜疑心から悶々と空回りをするばかりで、ストーリー的な大きな展開がなくやや疲労感を覚えたからです。もっとも、火山の噴火のようなラストのために、マグマをためていたともいえますので、実際は四つ星半といったところでしょうか。 いずれにせよ、彼女の代表作の一つとして、おすすめします。 | ||||
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レビューを読んで大変興味深いことは読者の多くが女性らしいということ、そして女性はどちらかというと「亜美ちゃん」を評価しているということ。もう一つは「才能がある」とか「よく書けてる」とか何故か上から目線なこと。 自分は表題作の柔らかくてなめらかで饒舌な文体に感銘をうけました。 ただ、いつまでたっても「同世代の女性の心理」ばっかり書かれても、同世代でも女性でもないから他の作品も読んでみようとは思えないんだな。 | ||||
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私的、綿矢りさベストの一冊。 『亜美ちゃんは美人』にて、綿矢りさの天才っぷりを見せつけられました。林真理子先生にこの”モテ”の苦しみは絶対書けない。期待され所有される対象である特別な人、亜美ちゃんと”親友”さかきちゃん。亜美ちゃんの美人っぷりを描写したシーンが美しい。でも、やはり読んでるだけで「ずるいな、いいな」と、浅い嫉妬が終始つきまとって息苦しく、そんな自分は見苦しい。ですが、一方で美形の亜美ちゃんが抱える生きずらさは、誰もが意外と共感するところであるとも思いました。なぜなら、実際以上を他人様や世間様から期待されてそこに寄り添って生きることほど、長くてつらい人生は、ちょっとないのでは?と心から思うのです。「自分を理解してほしい。尽くしてあげたい」とかって、一意専心な善良さに対して、むげな顔は向けられない。しんどいの連続です。こたえきれない私が悪い・・・降り積もる善意にお応えするこちらの労力は?って、逆にお訊きしたいわ。「演歌か!」って、所に私はいますよ。 『かわいそうだね?』。「友達だよっ」とかって言いながら、男にじりじり接近してく”こすいすれっからし”、私は嫌いだな~~。ですが、すんごいリアルな人物描写に、思わず「どなたか、モデルいます?」ってなんか苦笑。吉本新喜劇っぽい迫力のラスト、なぜかすんごい納得です。 | ||||
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二話目、小池君に分析させるところがにくいですね。男の人は普通気付かない。 | ||||
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りささん特有の少しひねくれた(?)感じの文章が小気味よく,一気に読めました。 | ||||
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「可愛そうだね?」 痛快でした!英会話スクールでの勘違いや、主人公の心の中での物事の例え方が面白い! 「亜美ちゃんは美人」 学生...社会人...恋愛...と人間関係が変わりゆく中で皆から愛されてきた亜美ちゃんがどんどん落ちていく。親友であるさかきちゃんからの視点ですごくうまくそれが表現されていたので、分かりすぎて気持ち悪くなりました笑(褒め言葉) | ||||
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カレシが求職中の元カノと同居生活を始めたのを知った主人公。タイトル作「かわいそうだね?」は、止めてと言えないまま、カレシの愛を信じ、千々に乱れる女子心を描いた作品。 カレシに元カノには情しかないとは言われるものの、どうやら元カノはモーションをかけている模様。タイトルの”可愛そうだね?”の”?”がいい味出している。 所謂こじれ女子ものかと、やや食傷気味になりながらも辿り着いた結末は...痛快しごく。ラストの一言ですっきりだ。 美少女だった高校の同級生のその後「亜美ちゃんは美人」は。友情って何?と人生感じてしまった。 | ||||
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求職中の元彼女・アキヨを居候させると言い出した恋人「隆大」 「おれがアキヨを助けるのをどうしても許せないのなら、申し訳ないけれど、おれは樹里恵と別れる」 と、申し渡されました。 表題作「かわいそうだね?」の冒頭の設定。 話はそれますが、専業主婦(無職)、子供無しの妻を残し単身赴任した人がいる、と噂に聴いた事があります。 その妻の側から描いた山本文緒の小説があります。 アキヨがうまく隆大を篭絡し、結婚にこぎ着けば、隆大の稼ぎに頼って、働かずに食べていける生活を手に入れることができるでしょう。 で、男の子は綺麗な恋人が出来たら、深窓の令嬢として世間から隔絶しようとする、と批判し 「女の子は日の当たるところを歩いていたいのよ。」 とシンディーローパーが歌っています。 僕は高校生の時に、同級生と一緒に聴いて「もっともだ。」と納得しました。 アキヨも、表面上は就活し、自活することを目指しているかのように装っています。自分自身もそのつもりだと思います。 このタイプの人も、シンディーローパーの曲を聴いて「男って、保守的よね。」と平然と批判します。 その実、アキヨは隆大の稼ぎに頼って、働かずに食べてゆける生活を目指していると思います。 隆大がアキヨの術中にはまれば、人生を棒に振るかもしれません。あるいは子供を設ければそれなりの人生になるかもしれませんが。 恋人の樹里恵としては、恋人の為を思えば、アキヨをなんとかして排除してあげたいところです。 しかし、それはどうすれば可能なのか。 と言うようなことを考えながら読みました。 結論としては、隆大は不慮の事故で死んでしまった。と考えて諦めるのがベターです。 隆大は人生を棒に振るかもしれませんが、樹里恵は別の男を見つければ、棒に振らずに済みます。隆大と過ごした時間は無駄になるかもしれませんが、無駄にしたものに執着して、その後も無駄を続ける必要はありません。経済学で言うところのサンクコストの呪縛からは逃れるべきです。 男性としては、世の中にはこんな女もいる、と教訓になります。昔ほど離婚は面倒ではなくなったようですが、こんな女と結婚したら離婚するのは至難の業です。遠大な計画を立てて、自立心とプライドを持たせるところから始めなくてはなりません。愛情を感じない相手に子育てのようなことをする必要が生じます。大人を一人作るわけです。 併録の「亜美ちゃんは美人」も面白く拝読しました。 「友人を理解する」と言うことがどういうことか。 自分を理解してくれている友人がいると言うことの僥倖をあらためて感じました。 肉親に「理解者」を求めるのが難しい場合もある、と言うテーゼも得ました。 | ||||
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ポップで軽やかな世界観に、骨太なメッセージが横たわっている。 「人間というもの」を見つめることが文学であるなら、2編ともにまさしく文学で 繊細な心の動きが的確に、それでいてさりげなく描かれている。 このさりげなさが、綿矢りさ氏の特徴だ。 平易な言葉を紡いだ文章は美しく、透明で、表現力が素晴らしい。 大江健三郎賞受賞と聞けば、難解で重厚な作品を連想するが、 テーマは重厚であるにも関わらず、逼迫する息苦しさとは無縁の 明るく健康的な世界観がただよっていて、作家の技量の高さが存分に発揮されている。 | ||||
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綿谷りささんの作品を読むのはずいぶん久しぶりになる。「インストール」「蹴りたい背中」を読んで、特に後者の技巧は未熟だったけれども、作品全体を貫く瑞々しい感受性に感銘を受けた記憶が鮮明だ。その後「夢を与える」を読んで、綿谷さんの強みがすっかり失われてしまった凡庸な作品に落胆した覚えもある。その位久しぶりだ。 まず表題作の「かわいそうだね?」だが、前半は樹理恵の仕事や彼氏の元彼女との微妙な三角関係が描かれるとともに、そこに炙り出されるテーマが浅い事と、ストーリー展開やアイディアも類型的で冗漫な件を観て『綿谷さん中間小説作家になっちゃったのかなー?」と平凡な印象と同時に、「働く女の子の応援歌的小説なのかなー?なんか最近の女の子ミュージシャンの歌詞みたいだなー」と、あまり感心できない所見だった。 だが、樹理恵が彼氏の携帯電話の元彼女とのメールのやり取りと盗み見る件から、作品は一挙に迫力を増す。樹理恵の関西弁の使い方もなかなかいいし、この辺りの展開に綿谷さんのソウルが強く伝わってくる。ここから終わりまで創造性が枯渇することなく一気に読めた。 だが、難点もある。文章はリーダブルで読みやすいのだが、綿谷さんの生理というか何というべきか才能のコアが伝わってくる味やオリジナリティーも無く、やや稚拙だ。この辺りは2001年に「インストール」でデビューしてから本作が執筆された2011年まで10年も経ているが文章の上達が見られない。僕は綿谷さんの熱心な読者ではないので、その他の作品や最近のものはわからないのだが、デビューから10年経過しても技巧の上達が見られないのはまずい。内容自体は良いのにその点が残念だ。 「亜美ちゃんは美人」だが、これは及第点以下。絶世の美しさを持つ亜美とその友人の複雑な友情や葛藤がテーマなのだが、綿谷さんが人気作家だから『文学界』に掲載されただけの作品だ。著者ほど著名な作家でなければ、編集者にボツにされているレベルでしかない。それにテーマの掘り下げも浅い。僕は男なので女性同士の友情はよくわからないが、純文学として仕上げる上で、これだけ魅力的な設定にしているにも関わらず、もっとどろどろとした二人の確執があるだろう。その辺りも浅いまま作品は終わりを遂げる。結果「亜美ちゃんは美人」に関しては、なんだかなー、という淡泊は印象で終わった。 久しぶりに綿谷さんの作品を読み、他のレビューを散見すると『かつての綿谷りさが帰って来た』というものもあり、概ね高評価だ。僕も「かわいそうだね?」のテーマの掘り下げは良いと思うのだが、前述した技巧の拙さから、今一歩感心できる小説ではなかったというのが正直な読後感であり、10年書き続けても上達が見られない事から、綿谷さんの努力不足なのか才能の限界なのかは定かでないが、もっと頑張れ、という感想が残滓のように後に残った。 | ||||
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面白かった。 でも、重くて苦しかった、、 人によって感じ方も違うのかな | ||||
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恋人が他の女性を助ける。そこに肉体関係が存在するのかしないのか、訝る彼女。我慢に我慢を重ねてきたけれど、ついに爆発・炎上。最後は痛快だった。読んでいてすっきりした。はっきりしない男の態度に刃を突き立てるこの女の子、私は好きです。 もう1編の「亜美ちゃんは美人」も、女の心の複雑さが巧妙に描かれていて、面白かった。美人に生まれてくると、世間の人は羨ましがるけれど、本人にとってはそれほど幸せなことばかりとは言えない。嫉妬、羨望、いじわる・・・様々な試練が待ち受けている。しかしこの作品に登場する亜美ちゃんは、不思議とそういう仕打ちを受けない。それはどうしてなのか、作者はよく描いていると思う。 | ||||
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