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(短編集)
田村はまだか
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田村はまだかの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 1~20 1/2ページ
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かなり売れた本のようだが、ここのレビューには厳しいものが多く、最近はもう読まれないのか、レビューがほとんどない。当レビューアーは、気になっていたもののなかなか読めなかったが、ようやく読む機会があったので、ひとこと。 この作者の本は、過去に何冊か読みかけたが、途中でこれ以上は無理と思うものがいくつかあって、実はもう読まないことにしていた。そうした過去の経験からすると、この本は、まず、最後まで展開が気になって読了できただけでも、出色である。会話も、以前の作品と比べると格段に良くなっていて、普通に面白いのだ。作者の進歩の跡を評価した受賞ではないかと当レビューアーには思える。確かに、田村が実際に現れないで終わる方がよかったかも知れないとは思う。作者の腕がもう少し上がれば、そのような作品になるのかも知れない。これ以降の作品も読んでみたくなった。なにしろ飛躍的に進歩しているのだから。平場の月もいいかも知れない。 | ||||
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[印象に残った言葉] ・一生懸命やった方がいいよ。どんな小さなことでもさ。一生懸命って普段からやってないと、さあやろうと思った時にできないからさ。 ・会社というところはそこまで懐が深くないんじゃないのか。石田康夫が丁度良いと言っているのは、かれがてのひらで転がせるほどの向こう見ずでありがむしゃらで生意気なのだ、たぶん [感想] いわた書店の一万円選書で頻繁に選ばれる本。 心に残るフレーズが多数あった。細かく区切られている為読みやすく面白かった。 | ||||
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本書は一万円選書のいわた書店に選んで頂いた一冊。 序盤はあまり楽しめなくて読むのをやめようかと思ったが、せっかく選んで頂いたので読んでみたら、中盤から徐々におもしろくなってきて、小学校の同級生たちとバーのマスターがどんな人生を歩んできたのか、その一端が少しずつ明らかになっていく。 同級生たちの回想を聞きながら、「田村は、まだか」とつぶやく同級生たち同様、読者も「田村はいつ来るのか」と待ち遠しくなってしまう。 四十歳にもなれば、仕事や恋愛、浮気や離婚など、誰しも何かしらの苦い想い出があり、それを乗り越えてなんとか今に至っているという話は平凡だが、引き込まれた。 田村が来るのか、来ないのかは書かないが、そんな彼らが待ち焦がれた田村自身の回想も描いてほしかった。 | ||||
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話だけが先行して、なかなか現れない田村への興味が高まる。結末はちょっとありえない気もするけど、十分に楽しめた。 | ||||
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すぐによみました。たいへんまんぞくしています。ありがとうございました。 | ||||
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ネタバレになるのでくわしくは書けないのですが、小さなスナックで田村を待つ男女それぞれの人生、田村の思い出、マスターの手帳ややりとり‥本当に面白いです。 | ||||
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いわゆる、クラス会モノ。淡々と、やや気恥ずかしい40歳の男女の思い出が、「チャオ」で描かれる。その中心にいる田村は、ほとんど語られていない気がしますが、読んでる人みんなが会いたくなってしまう。 いろいろ、きびしいレビューが見られますが、これはラストのオチに期待させすぎた帯が悪い。帯なしで本書を手に入れた人は、このほんのりした、ラストの一言で、満足できるんじゃないかな?決してニューシネマパラダイスのような涙ポロポロの仕掛けはない。この後どうなるんだろう、といろいろ想像してしまう、これはこれで良いのでしょう。 | ||||
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すごい! 非常にオリジナリティの高い描写。 ユーモアたっぷりながら、彫り込みが深く頬の内側を噛みたくなるような苦みをたたえた人物造形。 絵でいうなら闊達でのびのびした太い筆致で、とても魅力的。 読んでいるだけで嬉しくなる、一年に一度出会えるかの「神品」と言ってもいい作品だった。 文学賞の選考委員は、やっぱりしっかりした目利きが多いんだなと感心してしまった。 1~3話は特に絶品。4話にはほんのわずか作り物くささを感じ、最終話も「話のもっていきかた」で意見が分かれるだろうなとは思うが、 それらはわずかなものでしかない。 前から読もう読もうと思っていたのだが、読んでよかった。年配になるとしみる本である。 | ||||
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すごく良い本です。 文体は軽やかですが、どちらかと言うとしっかり目。夜のバーで、静かにジャズでもかかっているような中で(この辺の設定は忘れましたが)、酔っ払いが喋っている、と言う雰囲気が非常に良く出ています。 これも連作短編集的ですが、内容はほぼ独立しているといっていいでしょう。 話の内容は特に目新しくないのですが、印象的なのは、登場人物のキャラが立っていることです。 これは素晴らしいですね。 題名が特徴的で、また「題名本か?」と思いましたが、この本は題名を非常に上手く使っています。 「田村はまだか」 が小説の中のキーワードで、小説のリズムを作るのに非常に役立っている。 上手い。 この人の本はまた読んでみたいです。 星五つ。 | ||||
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たまたま新神戸駅で40歳代男性店員推薦、と割と?なものが書いていたので購入。 批判もあるようでしたが、すごく面白かったです。微妙に登場人物がリンクしているし、 人生後半に入った頃の気持ちのあり方が赤裸々でいい感じでした。 短編集と思って1話目がいいなぁ、と思っていたら続いていて、しかもそれが 破綻なく面白かったのが良かったです。 | ||||
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話題になってすこしたってから読むと、 図書館で、帯なしの本で読むと、 なかなか面白い。 どなたかのレビューにもあったが、 最初の一つの文だけにしたら、もっと鮮烈だったと思う。 田村とは、どんな人物なのか。 そんな小学生だった田村が、今はどうしているか。 読者に想像させただけで終わったら、もっとカッコイイ小説になったかな。 でも、こんな40歳なんだと、ひとつの結果を見せてもらったのもいいかも。 感動、すごい結末、とあまり騒がれると逆効果だと出版社に誰か教えて・・・ | ||||
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惹句は正しくないが、しかし正しい。本を読んでいて嬉しいのは、こういった傑作に出会えることだ。が、そう思うのは四十歳以上の、ちょっと人生を間違ってしまった、と感じる世代らしい。まったく面白くなかったという意見が結構多いのが面白い。色々と残念だという上から目線の批評が多いのも、このお話ならではかもしれない。日常の活写である。日常であるが一瞬の非日常もあり、しかし多くが日常なのでグダグダする。この擦り切れたようなグダグダ感を描き出せることは大層な才能なのだが、まあグダグダはグダグダである。スッキリ、ハッキリ、シャッキリとは行くはずもなく、うねうねと答えのない本質の周りを廻り続ける。でもまあ、それが良いのである。それが人生というものなのである。ラストの田村のイメージが(おそらく作者に好意的な読者大方の)予想を裏切った以外は文句を言ってもしょうがないお話だ。まあ、それは大きい残念なのだが…… 傑作は傷があってこそ記憶に残るのである、と判ったようにでも言っておこうか。 | ||||
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出版社の人に文句を言いたい。 誰だ「ラストには怒涛の感動が待ち受ける。」というコピーを付けたのは? このコピーを付けた人は本当にこの本を読んだのか? 「田村はまだか」は感動が売りの作品ではないし、感動が無いからつまらない 作品というわけではない。感動なんてしなかったが、ちょっぴり面白い作品だ。 田村は主役でもない。タイトルが「田村はまだか」で皆で待ちわびているから そんな勘違いもしてしまうが、主役は田村を待ちわびている同級生の男女5名 と、バー「チャオ」のマスターである。だから、「田村という人物の魅力が 伝わらない」とか「田村への掘り下げが足りない」という不満もお門違いで ある。40歳の同級生たちと47歳のマスターのこの年代特有の日常的な悩みが いい味わいの連作小説である。 大事件が起きるわけではない(起きることは起きるが本筋ではない)し、 奇跡が起きるわけでもない、なんてことはない他愛も無い小説なので、 この作品に感動を期待してはいけない。 でも40代、50前後の人が読めば、ちょっと「ニヤッ」とするそんな面白い 小説だ。 | ||||
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一気に読めました。 なかなか感じの良い作品だと思います。 連作短編という作りが、うまい構成に感じました。 第一話、田村久志の中村理香との発言シーンが 大きな盛り上がりで引き込まれます。 それ以降は、その勢いで最後まであっという間でした。 ただ、あまり顔を合せていない40歳の人たちが 小学校の同窓会であそこまで意気投合できるものか ちょっと現実的ではないかな・・・と少し疑問。 まぁ、あまり重要ではないですが。 登場人物たちは、なんとなく「自分好き」っぽいです。 | ||||
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タイトルは「ゴトーを待ちながら」を意識しているんでしょうね。 他の皆さんの評価はいま一つ的なものが多いけど、私はこの小説がもつ 雰囲気は嫌いじゃないです。 最後の括り方も悪くないと思う。 あえていうなら田村につながる二瓶さんのエピソードはちょっと付け足し的で いらなかったかな・・? 「桐島部活やめるってよ」も本人をめぐる人々のエピソード話ですが 「田村・・」の方が大人の円熟味があっていいです。 だれか上手くアレンジして、舞台劇としてみたい。 | ||||
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自分的には最後の短編「おまえ、井上鏡子だろう」がツボでした。 このほろ苦い話がとても良かったです。 井上チョット可哀想… ところでレビュータイトルですが、かつてプロレス史における有名事件がありまして スーパー・ストロング・マシンという覆面レスラーに対して対戦相手がである藤波が 「おまえ平田だろ!」 と言って正体を思いきりばらしてしまった事があるのです。 さらにこの短編のヒロイン(?)の井上鏡子という名前は、女子プロレスラーの井上京子と酷似しています。 なので作者はプロレス好きだったのかなぁと思いました。 でも話自体は全然プロレスとは関係ないんでプロレス興味なくても面白いですよ。 | ||||
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さくさく読めて楽しかったです。 個々のエピソードがありふれていなくて、全体の構成もいいと思いました。 ともすれば重苦しくなりそうな人生ドラマが軽いタッチで書かれているのが逆によかったです。 タイトルと装丁もユーモラスで素敵ですね。 | ||||
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深夜、裏通りのバーでかつてのクラスメートの到着を待つ40才の男女5人。 雪に祟られ遅れに遅れたその旧友「田村」を待つ間に彼らの心の内を去来する「あれや・これや」が思いの他、クールなタッチで描かれております。 最初は5人それぞれがバトンを受け渡しながら「田村くん」との思いでを中心に物語を進めて行くのかと思いきや、それは第一エピソード「田村はまだか」のみ。 後はバーでクダを巻きながら各人が語るそれぞれの人生のエピソードで「田村くん」とは直接には関係がない。 ただ、そんな彼らを外から眺めるバーのマスター(こちらも何かと「訳あり」)の存在感と誰からともなく発せられる「田村はまだか」というコールが物語の輪郭に効果的なアクセントを加えております。 何となく「イイ話OR泣ける話」っぽい売り方をされている雰囲気もありますが実際はそれほど甘い話ではなく、その部分を期待外れと感じる方も多いのでは? 人生の折り返し地点辺りに差し掛かった男女5人、きれい事だけで済ませられるはずもなく、語られるエピソードは赤裸々であったり身も蓋もなかったりします。 ただし、決して嫌味な話ではなく、説教臭さもほとんどありません。 それでいて描かれるエピソードはどこか「ぬるり」としたリアルさがあって読ませます。 個々のエピソードは好き嫌いが分かれるところだが筆力は確かな物を感じさせますし脇のキャラの造形も上手い(特にバーのマスターと会社勤めをしながら「隠居している」二瓶さん)。 「田村さん」の到着をめぐるラストエピソードの展開には意見が分かれそうですが落とし所としては後味の良さを含めて嫌いじゃないです。 | ||||
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結局 皆、どこかで、 孵卵器のなかのたまごを電球にすかしたときに浮かびあがる、糸くずみたいな血管 の様な か細く薄く頼りない、だけど強い絆で繋がっているんだねぇ マスターは補足としてこれを記してくれるだろうか? | ||||
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小学校クラス会の三次会に流れる四十歳の男女五人。クラス会に間に合わなかった「田村」が来るのを待ちながら各人が過去に思いを馳せる。 人生の約半分が過ぎて感じる自分の将来ポジションについてのあきらめ、子供時代についての懐旧等自分自身同世代ゆえに登場人物の思いに共感するとともに、そのリアルさに心を抉られるような感じ。ラストはちょっと甘い感じだが、同世代への応援歌として受け止めたい。 | ||||
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