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死はすぐそこの影の中
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死はすぐそこの影の中の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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作品の性質上、ネタバレを含ませて頂く。題名の「死はすぐそこの影の中」というショパンのビアノ曲は「全ての人間は2つの顔を持つ」という意味で、これを受けて、ヒロインのピアノ調律師の麻衣子が「多重人格者」である事及び作中で"聖母"として描かれる麻衣子の伯母の幸枝が実は"悪魔"であった事を軸としたサイコ・ホラー。 これを伝奇的ホラーと見せ掛けるために、麻衣子(あるいは幸枝)の出身地である愛媛の七富利村を"隠れキリシタン"の伝説の村としたり、麻衣子の育ての親の伯父(幸枝の夫)の一藤士日出男の怪異性・嗜虐性を大仰に描いて、麻衣子が"一藤家の血脈を切る"ために生きて行く決意(あるいは男を遠ざけて死んだ様になっている風情)を強調したり、ダム建設推進派の村長だった日出男の遺体発見時、体に"十字架"に見える紋様を入れたり、全体をワザと茫洋な記述にして、時系列も縦横に飛ぶ等、様々な工夫をしてるが、麻衣子が日出男に引き取られた時の唯一の仲間のミチル君(決して大きく成長しない)を登場させたり、麻衣子がピンチの時にはスーパー・ウーマンの如くに必ず麻衣子を救う"司"という女性友達を登場させたり(即ち、"司"は「多重人格」を司る支配人格)して、作者の意図はミエミエである。 作者としては珍しく冴えない作品。これまでの私の経験では「多重人格」を扱って成功したミステリは無い(ミステリと「多重人格」とは相性が悪いのである。"何でもアリ"という事になってしまうので)。ミステリとは相性が悪い「多重人格」を軸としたサイコ・ホラーとしてしまった凡作だと思った。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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