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ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン



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ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパンの評価: 2.61/5点 レビュー 83件。 Fランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.61pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全27件 21~27 2/2ページ
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No.7:
(4pt)

続編にも期待

売り文句の「巨大ロボ」を期待していると、いい意味で拍子抜けすると思います。「巨大ロボ=メカ」はこの作品の構成要素の一つに過ぎません。私は読み進めるうちに、作者の悪趣味なフェティシズム(褒め言葉)がふんだんに詰まった描写に、思わずニヤリとさせられました。ひとがぐちゃぐちゃになってしまう銃、生きた人間を作品として飾っている暗黒街のボス、アリに腕を食われるヒロイン、ヒロインの排泄を介助する主人公等、生々しい描写が続きます。そのような描写が、狂った日本合衆国に説得力をもたせています。またSF的なガジェットも面白く、「電卓」がスマホのように発展して誰もが携帯している世界、というのも基地外じみていて、ワクワクするものがありました。表紙の絵も素晴らしいです。ネオンが輝き、コンクリートが濡れているアノ感じは「ブレードランナー」を思い起こさせます。作者はメカに焦点を当てた続編を執筆中とのことですので、こちらも楽しみです。最後に、下のレビューで「日本を貶めるための作品」などと書いてあるのを見ましたが、この作品をきちんと読んだのでしょうか。下巻のエピローグのルースの言葉です「イデオロギーではなく、人を見て。USJには悪い人もいれば、いい人もたくさんいる」いま、これすらできない人が多すぎるのではないでしょうか。
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)より
4150120986
No.6:
(5pt)

読了一番 イヤーッ! と叫んで壁に穴をあける、ワザマエ! な良作

私達の知らない歴史、私達の知らない時代、ロサンゼルス、1988年。アメリカは核武装した巨大ロボ軍団率いる大日本帝国の占領体制下にある(このあたりそこはかとなく紀里谷版「キャシャーン」風味)。と、言う馬鹿ちんな設定に反し、妙に陰鬱なプロローグだけ読むと、馬鹿の癖にカッコつけたがる本当の意味で頭の悪い小説に思えるが、心配御無用。本筋に入れば、実はスゴ腕!昼行灯とツンデレ特高女の凸凹コンビに襲いかかる危機また危機の一大エンターテイメント。
糞真面目な文芸物より娯楽作品を作るほうが余程難しい。との言もあるが
通常、上下巻なら上巻終わりのあたりの「転」部分をはるかに前倒し、同時にその時点で読者が何となく想像していた登場人物達に対するイメージを大きく転倒させ、それを機に以降の主役二人のウェイトをヒロインサイドに大きく寄せ、読者にその矛盾を感じさせない、という ワザマエ! なテクニックは素人目には感嘆物。
勿論、誰もが期待するオタクカルチャーへの目配せも抜かりなく。「銃夢」「攻殻」好き丸わかりなヒロインの扱いは元より、そこに日本のオタク系がわりと避けがちな「うんち」シーンをぶち込むあたりは中々結構なお手前で。士郎 正宗キャラにしか見えないくじら母子は訳者の勝利か原文の意図かは是非とも知りたいところ。
いきなり出家して世界平和を唱え始める東條首相(確かにやりそうだ)とか、明治天皇の「よもの海~」の歌とか(誰が、どの局面で歌ったか?)、南京ネタなど比較にならないくらいやばい皇室ネタとかからもわかるように、
作者の日本通ぶりは半端なものでなく、口先だけの「サムライ美学」。その実小役人気質丸出しの「自分のゲロでも食うとったほうがまだまし」な皇軍描写。自己弁護と自己正当化は山ほど抜かすが、自分のやらかしたことに対しては何一つ責任はとらないし、そもそも責任があるとすら思っていない黒幕の造型。このあたり、おそらくは海外作品の日本人像で一番日本人的に納得できるものではないだろうか?
惜しむくらいは映画&ゲームデザイナーという作者の経歴が露骨に出てしまったと思しき世界設定。目標を定め、そこにいたるまでの経路はきっちり作りこんでいるが、ルートから外れた先には多分、何も無い。ゆえに改変世界SFとしてはかなりがっかりな出来なので、本作は「高い城の男」というよりはアーネスト・クラインの「ゲームウォーズ」の精神的兄弟として読んだほうがいい。
ともあれ魅力に富んだ作品なのは疑いなく、文庫版でも単行本版でもお好み次第で購入する価値は充分ある。作者にはロボアクション的には色々微妙だった山田正紀先生に代わって、ナチス装甲騎士団(パンツァーオルデン)とガチバトルする続編をさっさと書いて欲しい。(その前にハゲ本の翻訳か)
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)より
4150120986
No.5:
(5pt)

読了一番 イヤーッ! と叫んで壁に穴をあける、ワザマエ! な良作

私達の知らない歴史、私達の知らない時代、ロサンゼルス、1988年。アメリカは核武装した巨大ロボ軍団率いる大日本帝国の占領体制下にある(このあたりそこはかとなく紀里谷版「キャシャーン」風味)。と、言う馬鹿ちんな設定に反し、妙に陰鬱なプロローグだけ読むと、馬鹿の癖にカッコつけたがる本当の意味で頭の悪い小説に思えるが、心配御無用。本筋に入れば、実はスゴ腕!昼行灯とツンデレ特高女の凸凹コンビに襲いかかる危機また危機の一大エンターテイメント。
糞真面目な文芸物より娯楽作品を作るほうが余程難しい。との言もあるが
通常、上下巻なら上巻終わりのあたりの「転」部分をはるかに前倒し、同時にその時点で読者が何となく想像していた登場人物達に対するイメージを大きく転倒させ、それを機に以降の主役二人のウェイトをヒロインサイドに大きく寄せ、読者にその矛盾を感じさせない、という ワザマエ! なテクニックは素人目には感嘆物。
勿論、誰もが期待するオタクカルチャーへの目配せも抜かりなく。「銃夢」「攻殻」好き丸わかりなヒロインの扱いは元より、そこに日本のオタク系がわりと避けがちな「うんち」シーンをぶち込むあたりは中々結構なお手前で。士郎 正宗キャラにしか見えないくじら母子は訳者の勝利か原文の意図かは是非とも知りたいところ。
いきなり出家して世界平和を唱え始める東條首相(確かにやりそうだ)とか、明治天皇の「よもの海~」の歌とか(誰が、どの局面で歌ったか?)、南京ネタなど比較にならないくらいやばい皇室ネタとかからもわかるように、
作者の日本通ぶりは半端なものでなく、口先だけの「サムライ美学」。その実小役人気質丸出しの「自分のゲロでも食うとったほうがまだまし」な皇軍描写。自己弁護と自己正当化は山ほど抜かすが、自分のやらかしたことに対しては何一つ責任はとらないし、そもそも責任があるとすら思っていない黒幕の造型。このあたり、おそらくは海外作品の日本人像で一番日本人的に納得できるものではないだろうか?
惜しむくらいは映画&ゲームデザイナーという作者の経歴が露骨に出てしまったと思しき世界設定。目標を定め、そこにいたるまでの経路はきっちり作りこんでいるが、ルートから外れた先には多分、何も無い。ゆえに改変世界SFとしてはかなりがっかりな出来なので、本作は「高い城の男」というよりはアーネスト・クラインの「ゲームウォーズ」の精神的兄弟として読んだほうがいい。
ともあれ魅力に富んだ作品なのは疑いなく、文庫版でも単行本版でもお好み次第で購入する価値は充分ある。作者にはロボアクション的には色々微妙だった山田正紀先生に代わって、ナチス装甲騎士団(パンツァーオルデン)とガチバトルする続編をさっさと書いて欲しい。(その前にハゲ本の翻訳か)
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 下 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 下 (ハヤカワ文庫SF)より
4150120994
No.4:
(5pt)

メカだけじゃあないんです

表紙のイラストからもわかるように、ひたすらに強烈なビジュアルが連発な世界観。
そしてストーリーは、「そこまでやるか!」といいたくなるほど、肉体的にも精神的にも厳しく痛々しい状況のオンパレード。

そんなごった煮的な小説だけれども、主人公の自己探索や、過去に秘められた謎など、物語としての要素はしっかり押さえられているので、読後感は結構すっきり。

一風変わった作品ではあるけれど、SFファンであれば一読して損はないかと。
読んだ後にいろいろ語りたくなることは請け合いです。
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)Amazon書評・レビュー:ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)より
415335029X
No.3:
(5pt)

人型メカばかりが注目されるが、SFとしておもしろい!

「高い城の男」や「ファーザー・ランド」を読んだ経験から、仮想歴史小説の世界の世界観に「あれ?」とおかしな感じがしたことがある。それは「ここで**に言及するのはおかしいだろう!**は実際こはこうなったのだから。。」という、すでに自分自身にその事件についての知識があるためだ。しかし「センス・オブ・ワンダー」を楽しむためには、自分自身のシニカルな面を超えないといけない。有名な歴史小説も、実際にはその場の状況を克明に正確に書いてはいない。(たぶん書けないだろう。) レストランで自分の好きな料理を楽しむのに理由はいらない。自分で食べてみて、全体として「うまい!」と感じれば良い料理だ。この作品は全体として「うまい」と感じた。しかし何で海外モノでは日本ネタでは「スモウ レスラー」が人気なのか?海外作品には必ず出てくるからなあ。。まあ、必ずピストルを持ち出すアメリカ人とか、酔っぱらってるロシア人みたいに「定番キャラ」で、出てこないと海外の編集者から不評なのかも。。www
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)より
4150120986
No.2:
(5pt)

上巻に続いて。。おもろい作品と思う!

仮想世界モノの楽しみ方として、作品を通じて「その国、その世界のメガネを通して見た世界観」を楽しむ方法がある。冷戦のころのアメリカ作品では、ロシア人が冷血非道の集団として描かれていた。冷戦後、実際に会ってみると、そんなにおそろしい人間たちではなかったのだが。。アメリカ人は神を否定する共産主義に必要以上恐れていただけなのだ。仮に「日本帝国を実際に建設する」としたら、どのように作るかと空想することはおもしろい。文化的にキャラクターで世界を席巻し、巨大ロボがアキバの街中を歩くとかの世界の方が、武力で侵略するより楽しい!おっと!そうすると日本の文化的「精神汚染による侵略」は現在進行中なのか。。ww
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 下 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 下 (ハヤカワ文庫SF)より
4150120994
No.1:
(5pt)

読了一番 イヤーッ! と叫んで壁に穴をあける、ワザマエ! な良作

私達の知らない歴史、私達の知らない時代、ロサンゼルス、1988年。アメリカは核武装した巨大ロボ軍団率いる大日本帝国の占領体制下にある(このあたりそこはかとなく紀里谷版「キャシャーン」風味)。と、言う馬鹿ちんな設定に反し、妙に陰鬱なプロローグだけ読むと、馬鹿の癖にカッコつけたがる本当の意味で頭の悪い小説に思えるが、心配御無用。本筋に入れば、実はスゴ腕!昼行灯とツンデレ特高女の凸凹コンビに襲いかかる危機また危機の一大エンターテイメント。
糞真面目な文芸物より娯楽作品を作るほうが余程難しい。との言もあるが
通常、上下巻なら上巻終わりのあたりの「転」部分をはるかに前倒し、同時にその時点で読者が何となく想像していた登場人物達に対するイメージを大きく転倒させ、それを機に以降の主役二人のウェイトをヒロインサイドに大きく寄せ、読者にその矛盾を感じさせない、という ワザマエ! なテクニックは素人目には感嘆物。
勿論、誰もが期待するオタクカルチャーへの目配せも抜かりなく。「銃夢」「攻殻」好き丸わかりなヒロインの扱いは元より、そこに日本のオタク系がわりと避けがちな「うんち」シーンをぶち込むあたりは中々結構なお手前で。士郎 正宗キャラにしか見えないくじら母子は訳者の勝利か原文の意図かは是非とも知りたいところ。
いきなり出家して世界平和を唱え始める東條首相(確かにやりそうだ)とか、明治天皇の「よもの海~」の歌とか(誰が、どの局面で歌ったか?)、南京ネタなど比較にならないくらいやばい皇室ネタとかからもわかるように、
作者の日本通ぶりは半端なものでなく、口先だけの「サムライ美学」。その実小役人気質丸出しの「自分のゲロでも食うとったほうがまだまし」な皇軍描写。自己弁護と自己正当化は山ほど抜かすが、自分のやらかしたことに対しては何一つ責任はとらないし、そもそも責任があるとすら思っていない黒幕の造型。このあたり、おそらくは海外作品の日本人像で一番日本人的に納得できるものではないだろうか?
惜しむくらいは映画&ゲームデザイナーという作者の経歴が露骨に出てしまったと思しき世界設定。目標を定め、そこにいたるまでの経路はきっちり作りこんでいるが、ルートから外れた先には多分、何も無い。ゆえに改変世界SFとしてはかなりがっかりな出来なので、本作は「高い城の男」というよりはアーネスト・クラインの「ゲームウォーズ」の精神的兄弟として読んだほうがいい。
ともあれ魅力に富んだ作品なのは疑いなく、文庫版でも単行本版でもお好み次第で購入する価値は充分ある。作者にはロボアクション的には色々微妙だった山田正紀先生に代わって、ナチス装甲騎士団(パンツァーオルデン)とガチバトルする続編をさっさと書いて欲しい。(その前にハゲ本の翻訳か)
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)Amazon書評・レビュー:ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)より
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